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公開番号2025081683
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2025029377,2023505634
出願日2025-02-26,2022-03-10
発明の名称フルオロポリマー水性分散液の製造方法
出願人ダイキン工業株式会社
代理人弁理士法人とこしえ特許事務所
主分類C08L 27/12 20060101AFI20250520BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】フルオロポリマーを高濃度で含有する水性分散液の製造方法を提供する。
【解決手段】一般式(I)で表される単量体(I)に基づく重合単位(I)を含む重合体(I)、フルオロポリマー(ただし、重合体(I)を除く)、非イオン性界面活性剤、フッ素非含有アニオン性界面活性剤および水性媒体を含有する組成物の濃縮を行うことにより、前記フルオロポリマーを含有する水性分散液を得るフルオロポリマー水性分散液の製造方法を提供する。
CX1X3=CX2R(-CZ1Z2-A0)m(I)
(式中、X1およびX3は、それぞれ独立して、F、Cl、HまたはCF3であり;X2は、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;A0は、アニオン性基であり;Rは連結基であり;Z1およびZ2は、それぞれ独立して、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;mは1以上の整数である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一般式(I)で表される単量体(I)に基づく重合単位(I)を含む重合体(I)、フルオロポリマー(ただし、重合体(I)を除く)、非イオン性界面活性剤、フッ素非含有アニオン性界面活性剤および水性媒体を含有する組成物の濃縮を行うことにより、前記フルオロポリマーを含有する水性分散液を得るフルオロポリマー水性分散液の製造方法。
CX



=CX

R(-CZ



-A



(I)
(式中、X

およびX

は、それぞれ独立して、F、Cl、HまたはCF

であり;X

は、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;A

は、アニオン性基であり;Rは連結基であり;Z

およびZ

は、それぞれ独立して、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;mは1以上の整数である。)
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記組成物中の前記フッ素非含有アニオン性界面活性剤の含有量が、前記フルオロポリマーに対して、10~10000質量ppmである請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
0.1質量%の前記フッ素非含有アニオン性界面活性剤を含有する水溶液について25℃で測定する表面張力が、60mN/m以下である請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記組成物中の前記非イオン性界面活性剤の含有量が、前記フルオロポリマーに対して、1.0~40質量%である請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記非イオン性界面活性剤が、一般式(i)で表される非イオン性界面活性剤、および、一般式(ii)で表される非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。


-O-A

-H (i)
(式中、R

は、炭素数8~18の直鎖状若しくは分岐鎖状の1級又は2級アルキル基であり、A

は、ポリオキシアルキレン鎖である。)


-C



-O-A

-H (ii)
(式中、R

は、炭素数4~12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であり、A

は、オキシエチレン基の平均繰り返し数5~20より構成されるポリオキシエチレン鎖である。)
【請求項6】
前記組成物のpHが、4.0~11.5である請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
前記フルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレンである請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
前記水性分散液中の前記フルオロポリマーの含有量が、前記水性分散液に対して、50質量%以上である請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
重合体(I)の存在下に、水性媒体中でフルオロモノマーを重合することにより、前記フルオロポリマー、重合体(I)および水性媒体を含有する重合分散液を得た後、
前記重合分散液、前記非イオン性界面活性剤および前記フッ素非含有アニオン性界面活性剤を混合することにより、前記組成物を得る請求項1~8のいずれかに記載の製造方法。
【請求項10】
実質的に、含フッ素界面活性剤の非存在下に、フルオロモノマーを重合する請求項9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、フルオロポリマー水性分散液の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フッ素化ポリマーの分散液が、次の一般式:
Y’-(P



-CH(Y)-(P


n’
-Y” (1)
(式中:Y、Y’およびY”は、アニオンまたはノニオン基であるが、但しY、Y’またはY”の少なくとも1つはアニオン基であり、かつ残りのY、Y’またはY”の少なくとも1つはノニオン基であり;


およびP

は、同一または異なって、任意に1以上の不飽和を有していてもよい、炭素数1~10、好ましくは1~6の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり;
nおよびn’は同一または異なって、0または1である)
を有する1以上のアニオン界面活性剤を含む、
高いせん断応力安定性と組み合わせた高い凝離安定性を有し、フッ素化界面活性剤、特にフッ素化イオン界面活性剤を実質的に含まないフッ素化ポリマーの分散液の製造方法であって、
次の各工程:
- 重合によりフルオロポリマー分散液を得て、
- 任意に濃縮してそのフルオロポリマー量を増加させ、
- イオンフッ素化界面活性剤の量を実質的に減少させ、
- 式(1)の界面活性剤を添加し、
- 分散液を均質にする
を含む製造方法が記載されている。
【0003】
特許文献2には、下記一般式(1)で表される単量体に基づく重合単位(1)を含む重合体(1)の存在下に、水性媒体中でフルオロモノマーの重合を行うことによりフルオロポリマーを得る工程を含むフルオロポリマーの製造方法が記載されている。
CX

=CY(-CZ

-O-Rf-A) (1)
(式中、Xは、同一又は異なって、-H又は-Fであり、Yは-H、-F、アルキル基又は含フッ素アルキル基であり、Zは、同一又は異なって、-H、-F、アルキル基又はフルオロアルキル基である。Rfは炭素数1~40の含フッ素アルキレン基、又は、炭素数2~100のエーテル結合を有する含フッ素アルキレン基である。Aは、-COOM、-SO

M又は-OSO

M(Mは、-H、金属原子、-NR


、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウムであり、R

は、H又は有機基である。但し、X、Y及びZの少なくとも1つはフッ素原子を含む。)
【0004】
特許文献3には、下記一般式(I)で表される単量体に基づく重合単位(I)を含む重合体(I)の存在下で重合して得られたフルオロポリマー(ただし、前記重合体(I)を除く)を含む処理前水性分散液に、限外濾過、精密濾過又は透析膜処理、若しくは、それらの組合せを実施する工程Aを含むことを特徴とするフルオロポリマー水性分散液の製造方法が記載されている。
CX



=CX

R(-CZ



-A



(I)
(式中、X

及びX

は、それぞれ独立して、F、Cl、H又はCF

であり;X

は、H、F、アルキル基又は含フッ素アルキル基であり;A

は、アニオン性基であり;Rは連結基であり;Z

及びZ

は、それぞれ独立して、H、F、アルキル基又は含フッ素アルキル基であり;mは1以上の整数である。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-171250号公報
国際公開第2019/168183号
国際公開第2020/218620号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示では、フルオロポリマー、特定の重合体および水性媒体を含有する組成物中のフルオロポリマーの濃度を速やかに高めることができるとともに、最終的にフルオロポリマーを高濃度で含有する水性分散液を得ることができ、さらには、組成物から特定の重合体を速やかに除去することができるフルオロポリマー水性分散液の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、一般式(I)で表される単量体(I)に基づく重合単位(I)を含む重合体(I)、フルオロポリマー(ただし、重合体(I)を除く)、非イオン性界面活性剤、フッ素非含有アニオン性界面活性剤および水性媒体を含有する組成物の濃縮を行うことにより、前記フルオロポリマーを含有する水性分散液を得るフルオロポリマー水性分散液の製造方法が提供される。
CX



=CX

R(-CZ



-A



(I)
(式中、X

およびX

は、それぞれ独立して、F、Cl、HまたはCF

であり;X

は、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;A

は、アニオン性基であり;Rは連結基であり;Z

およびZ

は、それぞれ独立して、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;mは1以上の整数である。)
【0008】
本開示の製造方法において、前記組成物中の前記フッ素非含有アニオン性界面活性剤の含有量が、前記フルオロポリマーに対して、10~10000質量ppmであることが好ましい。
本開示の製造方法において、0.1質量%の前記フッ素非含有アニオン性界面活性剤を含有する水溶液について25℃で測定する表面張力が、60mN/m以下であることが好ましい。
本開示の製造方法において、前記組成物中の前記非イオン性界面活性剤の含有量が、前記フルオロポリマーに対して、1.0~40質量%であることが好ましい。
本開示の製造方法において、前記非イオン性界面活性剤が、一般式(i)で表される非イオン性界面活性剤、および、一般式(ii)で表される非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。


-O-A

-H (i)
(式中、R

は、炭素数8~18の直鎖状若しくは分岐鎖状の1級又は2級アルキル基であり、A

は、ポリオキシアルキレン鎖である。)


-C



-O-A

-H (ii)
(式中、R

は、炭素数4~12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であり、A

は、オキシエチレン基の平均繰り返し数5~20より構成されるポリオキシエチレン鎖である。)
本開示の製造方法において、前記組成物のpHが、4.0~11.5であることが好ましい。
本開示の製造方法において、前記フルオロポリマーが、ポリテトラフルオロエチレンであることが好ましい。
本開示の製造方法において、前記水性分散液中の前記フルオロポリマーの含有量が、前記水性分散液に対して、50質量%以上であることが好ましい。
本開示の製造方法において、重合体(I)の存在下に、水性媒体中でフルオロモノマーを重合することにより、前記フルオロポリマー、重合体(I)および水性媒体を含有する重合分散液を得た後、前記重合分散液、前記非イオン性界面活性剤および前記フッ素非含有アニオン性界面活性剤を混合することにより、前記組成物を得ることが好ましい。
本開示の製造方法において、実質的に、含フッ素界面活性剤の非存在下に、フルオロモノマーを重合することが好ましい。
本開示の製造方法において、前記重合分散液および前記組成物を、陰イオン交換樹脂および陽イオン交換樹脂のいずれにも接触させることなく、前記濃縮に供することが好ましい。
【0009】
本開示によれば、一般式(I)で表される単量体(I)に基づく重合単位(I)を含む重合体(I)、フルオロポリマー(ただし、重合体(I)を除く)、非イオン性界面活性剤、および水性媒体を含有するフルオロポリマー水性分散液であって、重合体(I)の含有量が、前記フルオロポリマー水性分散液に対して、500質量ppm以下であり、前記フルオロポリマーの含有量が、前記フルオロポリマー水性分散液に対して、50質量%以上、70質量%以下であるフルオロポリマー水性分散液が提供される。
CX



=CX

R(-CZ



-A



(I)
(式中、X

およびX

は、それぞれ独立して、F、Cl、HまたはCF

であり;X

は、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;A

は、アニオン性基であり;Rは連結基であり;Z

およびZ

は、それぞれ独立して、H、F、アルキル基または含フッ素アルキル基であり;mは1以上の整数である。)
【0010】
本開示のフルオロポリマー水性分散液は、25℃における粘度が、5.0mPa・s以上、300mPa・s以下であることが好ましい。
本開示のフルオロポリマー水性分散液は、前記非イオン性界面活性剤の含有量が、前記フルオロポリマーに対して、4.0質量%以上、12質量%以下であることが好ましい。
本開示のフルオロポリマー水性分散液は、実質的に含フッ素界面活性剤を含まないことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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