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公開番号
2025078606
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-20
出願番号
2024189952
出願日
2024-10-29
発明の名称
ガス分離システム、ガス分離方法及びガス分離剤
出願人
レール・リキード-ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
,
国立大学法人京都大学
代理人
個人
,
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
B01D
53/04 20060101AFI20250513BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】炭化水素ガスを含むガスから酸素原子を有する溶媒ガスを500ppm以下の濃度まで除去可能であり、かつパージガス流または真空下、150℃以下の低温で再生可能なガス分離システム、ガス分離方法及びガス分離剤を提供する。
【解決手段】炭化水素ガスを含むガスから酸素原子を有する溶媒ガスを分離するガス分離システムであって、ガス分離剤と、少なくとも前記ガスの流量、圧力及び温度の少なくとも1つを制御する制御部とを備え、前記ガス分離剤は、対向する金属含有平面配位子と、該平面配位子間に配位する柱状配位子とによって規定される三次元格子構造を有する有機金属錯体を少なくとも2つ有し、一の有機金属錯体における単位格子の1の頂点部分が、他の有機金属錯体における1の単位格子内の空間に位置するように前記少なくとも2つの有機金属錯体が相互貫入構造を形成する、ガス分離システム。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
炭化水素ガスを含むガスから酸素原子を有する溶媒ガスを分離するガス分離システムであって、 ガス分離剤と、 少なくとも前記ガスの流量、圧力及び温度の少なくとも1つを制御する制御部と を備え、 前記ガス分離剤は、対向する金属含有平面配位子と、該平面配位子間に配位する柱状配位子とによって規定される三次元格子構造を有する有機金属錯体を少なくとも2つ有し、 一の有機金属錯体における単位格子の1の頂点部分が、他の有機金属錯体における1の単位格子内の空間に位置するように前記少なくとも2つの有機金属錯体が相互貫入構造を形成する、ガス分離システム。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記平面配位子は、下記式(1a)~(1g)のうちの少なくとも1つで表される、請求項1に記載のガス分離システム。
JPEG
2025078606000014.jpg
69
123
(式中、R
11
~R
19
は、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルカノイル基、ヒドロキシアルキル基、フェニル基、フェノキシ、ベンジル、フェネチル、カルボキシ基、シアノ基又はニトロ基である。R
11
~R
19
がそれぞれ複数ある場合、それらは互いに同一又は異なっていてもよい。 m11~m13及びm17~m19は、それぞれ独立して、0~4の整数である。m14~m16は、それぞれ独立して、0~6の整数である。)
【請求項3】
前記柱状配位子は、下記式(2a)~(2e)のうちの少なくとも1つで表される、請求項1に記載のガス分離システム。
JPEG
2025078606000015.jpg
97
123
(式中、R
20
~R
27
は、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルカノイル基、ヒドロキシアルキル基、フェニル基、フェノキシ、ベンジル、フェネチル、カルボキシル基、シアノ基又はニトロ基である。R
20
~R
27
がそれぞれ複数ある場合、それらは互いに同一又は異なっていてもよい。 L
1
~L
3
は、それぞれ独立して、単結合又は不飽和結合を含む2価の連結基を示す。 n20~n25は、それぞれ独立して、0~4の整数である。n26及びn27は、それぞれ独立して、0~3の整数である。)
【請求項4】
前記金属が、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Al及びZnからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のガス分離システム。
【請求項5】
前記炭化水素ガスは、メタン、エタン、エチレン及びアセチレンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のガス分離システム。
【請求項6】
前記溶媒ガスは、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド及び水からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のガス分離システム。
【請求項7】
前記制御部は、 前記ガスを流通させて、分離される前記溶媒ガスと前記ガス分離剤とを接触させる吸着プロセスと、 前記吸着された溶媒ガスが前記ガス分離剤から脱着されるように、減圧、加熱、前記溶媒ガスを含まないパージガスの流通又はこれらの組み合わせを行う脱着プロセス を実行する、請求項1に記載のガス分離システム。
【請求項8】
炭化水素ガスを含むガスから酸素原子を有する溶媒ガスを分離するガス分離方法であって、 ガス分離剤を準備する工程と、 前記ガスを流通させて、分離される前記溶媒ガスと前記ガス分離剤とを接触させる吸着工程と を含み、 前記ガス分離剤は、対向する金属含有平面配位子と、該平面配位子間に配位する柱状配位子とによって規定される三次元格子構造を有する有機金属錯体を少なくとも2つ有し、 一の有機金属錯体における単位格子の1の頂点部分が、他の有機金属錯体における1の単位格子内の空間に位置するように前記少なくとも2つの有機金属錯体が相互貫入構造を形成する、ガス分離方法。
【請求項9】
前記吸着工程後、前記吸着された溶媒ガスが前記ガス分離剤から脱着されるように、減圧、加熱、前記溶媒ガスを含まないパージガスの流通又はこれらの組み合わせを行う脱着工程をさらに含む、請求項8に記載のガス分離方法。
【請求項10】
炭化水素ガスを含むガスから酸素原子を有する溶媒ガスを分離するガス分離剤であって、 対向する金属含有平面配位子と、該平面配位子間に配位する柱状配位子とによって規定される三次元格子構造を有する有機金属錯体を少なくとも2つ有し、 一の有機金属錯体における単位格子の1の頂点部分が、他の有機金属錯体における1の単位格子内の空間に位置するように前記少なくとも2つの有機金属錯体が相互貫入構造を形成する、ガス分離剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス分離システム、ガス分離方法及びガス分離剤に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
アセチレンは他の炭化水素ガスとは対照的に、分解および安全性に関連するリスクのために、1.5barより高い圧力で安全に圧縮することができない。現在のアセチレンシリンダを用いる貯蔵技術では、多孔質材料(多孔質ケイ酸カルシウム系材料)に浸透させた有機溶媒(典型的にはアセトンまたはジメチルホルムアミド(DMF))中にアセチレンを溶解させている。結果として、アセチレンの回収中に、排出されたアセチレンには有機溶媒が不可避的に存在する。
【0003】
真空浸炭(低圧浸炭または低圧セメンティングとしても報告される)、原子吸光分光法、半導体製造、カーボンナノチューブ製造などの用途はプロセスの所望の品質を達成するために、溶媒汚染レベルの制御および管理を必要とする。そのような管理は、例えば、アセチレンの排気流量を制限や、プロセスおよび配管の適切な寸法決め、考慮されるシリンダの使用率の制限(シリンダのより低い残留圧力を制限する)、またはインライン精製器の使用により行うことができる。そのような精製器は典型的にはコールドトラップまたは吸着剤床(活性炭、ゼオライト)に基づく(米国特許第8398747号明細書、国際公開第2008/120160号)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第8398747号明細書
国際公開第2008/120160号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、使用率/最小残留圧力の制限では、アセチレンシリンダの使用率は大量の溶媒汚染を回避するために、一般に特定の残留圧力閾値(0.5MPa~1MPa)に制限される。その結果、供給されたアセチレンの一部のみ(40%~75%)しか使用されない。使用上の制限は、最初の不可避なシリンダの溶媒含量(DMFでは約300pmm、アセトンでは約1.5%)よりも高い純度を必要とするシステムには適用が困難である。コールドトラップでは冷却媒体の温度での溶媒の溶媒蒸気圧に直接的に制限される。エネルギー要件は、熱交換器および冷却システムが絶えず作動することに依存するので、典型的には大きい。活性炭床システムでは、吸着剤床が捕捉化合物によって飽和した後の再生プロセスまたは相を必要とする。この工程において、吸着剤床は、典型的には200℃から350℃の温度までの加熱条件下で、真空またはガス流によって処理される。活性炭ベースの精製器の再生は長い期間にわたって、大量のガス(パージガス)または真空に加え、高熱および高エネルギーを必要とする。これは、再生および保守ステップに時間がかかり、エネルギー集約的なプロセスにする結果をもたらす。
【0006】
本発明は、炭化水素ガスを含むガスから酸素原子を有する溶媒ガスを500ppm以下の濃度まで除去可能であり、かつパージガス流または真空下、150℃以下の低温で再生可能なガス分離システム、ガス分離方法及びガス分離剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明者らは鋭意検討したところ、下記構成を採用することにより前記目的を達成できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明は、一実施形態において、 炭化水素ガスを含むガスから酸素原子を有する溶媒ガスを分離するガス分離システムであって、 ガス分離剤と、 少なくとも前記ガスの流量、圧力及び温度の少なくとも1つを制御する制御部と を備え、 前記ガス分離剤は、対向する金属含有平面配位子と、該平面配位子間に配位する柱状配位子とによって規定される三次元格子構造を有する有機金属錯体を少なくとも2つ有し、 一の有機金属錯体における単位格子の1の頂点部分が、他の有機金属錯体における1の単位格子内の空間に位置するように前記少なくとも2つの有機金属錯体が相互貫入構造を形成する、ガス分離システムに関する。
【0009】
一実施形態において、前記平面配位子は、下記式(1a)~(1g)のうちの少なくとも1つで表されることが好ましい。
JPEG
2025078606000002.jpg
73
123
(式中、R
11
~R
19
は、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルカノイル基、ヒドロキシアルキル基、フェニル基、フェノキシ、ベンジル、フェネチル、カルボキシ基、シアノ基又はニトロ基である。R
11
~R
19
がそれぞれ複数ある場合、それらは互いに同一又は異なっていてもよい。 m11~m13及びm17~m19は、それぞれ独立して、0~4の整数である。m14~m16は、それぞれ独立して、0~6の整数である。)
【0010】
一実施形態において、前記柱状配位子は、下記式(2a)~(2e)のうちの少なくとも1つで表されることが好ましい。
JPEG
2025078606000003.jpg
100
120
(式中、R
20
~R
27
は、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルカノイル基、ヒドロキシアルキル基、フェニル基、フェノキシ、ベンジル、フェネチル、カルボキシル基、シアノ基又はニトロ基である。R
20
~R
27
がそれぞれ複数ある場合、それらは互いに同一又は異なっていてもよい。 L
1
~L
3
は、それぞれ独立して、単結合又は不飽和結合を含む2価の連結基を示す。 n20~n25は、それぞれ独立して、0~4の整数である。n26及びn27は、それぞれ独立して、0~3の整数である。)
(【0011】以降は省略されています)
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