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公開番号2025078050
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2024192565
出願日2024-11-01
発明の名称多環芳香族化合物
出願人エスケーマテリアルズジェイエヌシー株式会社,国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07F 5/02 20060101AFI20250512BHJP(有機化学)
要約【課題】有機EL素子などの有機デバイス用材料として有用な新規化合物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する多環芳香族化合物:
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025078050000228.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">116</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
A環~C環のうち少なくとも1つは式(EABC)を置換基とするアリール環またはヘテロアリール環、Jは、式(1Ar)または式(2Ar)で表される基である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物:
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2025078050000220.jpg
58
170
JPEG
2025078050000221.jpg
55
170
式(1)において、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
ただし、A環、B環及びC環からなる群から選択される少なくとも1つは、少なくとも式(E
ABC
)で表される基を置換基として有するアリール環または少なくとも式(E
ABC
)で表される基を置換基として有するヘテロアリール環であり、
Jは、それぞれ独立して式(1Ar)または式(2Ar)で表される基であり、少なくとも1つのJは、式(1Ar)で表される基であり、
式(E
ABC
)において、
*は、アリール環またはヘテロアリール環との結合位置を示し、
P環及びQ環は、それぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
式(1Ar)及び式(2Ar)において、
#は、窒素との結合位置を表し、
D環及びE環は、それぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
式(1Ar)において、
Gは、同一かまたは異なり、水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアリールチオ、置換もしくは無置換のヘテロアリールチオ、置換もしくは無置換のアリールオキシ、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のシクロアルキル、または置換もしくは無置換のシリルであり、少なくとも1つのGは、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアリールチオ、置換もしくは無置換のヘテロアリールチオ、置換もしくは無置換のアリールオキシ、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のシクロアルキル、または置換もしくは無置換のシリルであり、
前記構造のアリール環及びヘテロアリール環で隣接した原子に置換された置換基は、互いに結合して環を形成していてもよく、
前記構造において、アリール環及びヘテロアリール環のうち少なくとも1つは、少なくとも1つのシクロアルカンに縮合することができ、前記シクロアルカンは置換基を有することができ、シクロアルカンのうち少なくとも1つの-CH

-は-O-で置換されていてもよく、
前記構造における少なくとも1つの水素はシアノ、またはハロゲンで置換されていてもよく、
前記構造において、少なくとも1つの水素は重水素で置換されていてもよく、少なくとも1つの窒素は
15
窒素(
15
N)で置換されていてもよく、少なくとも1つの硫黄は
33
硫黄(
33
S)、
34
硫黄(
34
S)または
36
硫黄(
36
S)で置換されていてもよく、少なくとも1つの酸素は
17
酸素(
17
O)または
18
酸素(
18
O)で置換されていてもよく、少なくとも1つの炭素は
13
炭素(
13
C)で置換されていてもよく、少なくとも1つのホウ素は
11
ホウ素(
11
B)で置換されていてもよい。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
A環、B環、C環、D環、E環、P環及びQ環は、それぞれ独立して置換もしくは無置換の炭素数6~炭素数16のアリール環、または置換もしくは無置換の炭素数2~炭素数15のヘテロアリール環であることを特徴とする、請求項1に記載の多環芳香族化合物。
【請求項3】
A環、B環、C環、D環及びE環は、それぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
アリール環は、ベンゼン環、ビフェニル環、インデン環、ナフタレン環、フルオレン環、アントラセン環及びフェナントレン環からなる群から選択され、
ヘテロアリール環は、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、ナフトフラン環、ナフトチオフェン環、ベンゾインドール環、ベンゾセレノフェン環、ジベンゾセレノフェン環、シラインデン環及びシラフルオレン環からなる群から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の多環芳香族化合物。
【請求項4】
式(E
ABC
)は、下記式(E
ABC
-1)、式(E
ABC
-2)、式(E
ABC
-3)、式(E
ABC
-4)または式(E
ABC
-5)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の多環芳香族化合物:
JPEG
2025078050000222.jpg
183
170
式(E
ABC
-1)、式(E
ABC
-2)、式(E
ABC
-3)、式(E
ABC
-4)及び式(E
ABC
-5)において、


は、それぞれ独立して-C(-R
ZE
)=または-N=であり、R
ZE
は水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、


は、それぞれ独立して-C(-R
ZX
)=または-N=であり、R
ZX
は水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、


は、>N-R
NY
、>C(-R
CY


、>O、>Si(-R
IY


、>P-R
PY
、>P(=O)R
POY
、>S、>SO、>SO

または>Seであり、R
NY
、R
CY
、R
IY
、R
PY
及びR
POY
は、それぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、2つのR
CY
は互いに結合して環を形成していてもよく、2つのR
IY
は互いに結合して環を形成していてもよい。
【請求項5】
式(1)が下記式(1X1)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の多環芳香族化合物:
JPEG
2025078050000223.jpg
49
170
式(1X1)において、
Jは、式(1)におけるJと同一であり、


は、水素または無置換のアルキルであり、


は、同一かまたは異なり、少なくとも1つのR

は式(E
ABC
)である。
【請求項6】


は、それぞれ独立して式(E
ABC
-1)、式(E
ABC
-2)、式(E
ABC
-3)、式(E
ABC
-4)または式(E
ABC
-5)であることを特徴とする、請求項5に記載の多環芳香族化合物。
【請求項7】
Jは、それぞれ独立して下記式(1Ar-1)または式(2Ar-1)で表される基である、請求項1に記載の多環芳香族化合物:
JPEG
2025078050000224.jpg
76
170
式(1Ar-1)及び式(2Ar-1)において、


は、それぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のシクロアルキル、置換もしくは無置換のアリール、または置換もしくは無置換のシリルであり、


は、それぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のシクロアルキル、または置換もしくは無置換のアリールであり、

dd
は、水素、または置換もしくは無置換のアリールであり、
式(1Ar-1)において、
Gは、同一かまたは異なり、水素、無置換のアルキル、ハロゲン化アルキル、無置換のシクロアルキル、無置換のアリール、または無置換のヘテロアリールであり、少なくとも1つのGは、無置換のアルキル、ハロゲン化アルキル、無置換のシクロアルキル、無置換のアリール、または無置換のヘテロアリールである。
【請求項8】
Jは、それぞれ独立して式(1Ar)で表される基である、請求項1に記載の多環芳香族化合物。
【請求項9】
下記いずれか1つの式で表される、請求項1に記載の多環芳香族化合物。
JPEG
2025078050000225.jpg
219
170
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2025078050000226.jpg
218
170
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2025078050000227.jpg
107
170
【請求項10】
陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置される有機層を有し、前記有機層は、請求項1~9のいずれか一項に記載の多環芳香族化合物を含有する、有機電界発光素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多環芳香族化合物に関する。本発明は、また、前記多環芳香族化合物を用いた有機電界発光素子、有機電界効果トランジスタ及び有機薄膜太陽電池などの有機デバイス、並びに表示装置及び照明装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電界発光する発光素子を用いた表示装置は、省電力化や薄型化が可能であることから様々な研究が行われており、さらに、有機材料からなる有機電界発光素子は、軽量化や大型化が容易であることから活発に検討されてきた。特に、光の三原色の一つである青や緑などの発光特性を有する有機材料の開発、及び正孔、電子などの電荷輸送能力(半導体や超伝導体になる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わず、これまで活発に研究されてきた。
【0003】
有機EL素子は、陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置され、有機化合物を含む一層または複数の層からなる構造を有する。有機化合物を含む層には、発光層や、正孔、電子などの電荷を輸送または注入する電荷輸送/注入層などがあり、これらの層に適した様々な有機材料が開発されている。
【0004】
中でも、特許文献1~3では、ホウ素を含有する多環芳香族化合物が有機電界発光素子などの材料として有用であることが開示されている。この多環芳香族化合物を含有する有機電界発光素子は、良好な外部量子効率を有することが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/102118号
韓国公開特許公報第10-2022-0069866号
米国特許出願公開第2021/0143331号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のように、有機EL素子に用いられる材料としては様々な材料が開発されているが、有機EL素子用材料の選択肢を増やすために、従来とは異なる化合物からなる材料の開発が求められている。
【0007】
本発明は、有機EL素子などの有機デバイス用材料として有用な新規化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するために検討を重ね、特許文献1~特許文献3に記載の化合物と同様に、ホウ素を含む構造を有する化合物において、より高効率で長寿命の有機EL素子の製造を可能にする多環芳香族化合物が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下のような多環芳香族化合物、さらに以下のような多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料などを提供する。
【0009】
<1>下記式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物:
JPEG
2025078050000002.jpg
58
170
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2025078050000003.jpg
55
170
【0010】
式(1)において、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
ただし、A環、B環及びC環からなる群から選択される少なくとも1つは、少なくとも式(E
ABC
)で表される基を置換基として有するアリール環または少なくとも式(E
ABC
)で表される基を置換基として有するヘテロアリール環であり、
Jは、それぞれ独立して式(1Ar)または式(2Ar)で表される基であり、少なくとも1つのJは、式(1Ar)で表される基であり、
式(E
ABC
)において、
*は、アリール環またはヘテロアリール環との結合位置を示し、
P環及びQ環は、それぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
式(1Ar)及び式(2Ar)において、
#は、窒素との結合位置を表し、
D環及びE環は、それぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
式(1Ar)において、
Gは、同一かまたは異なり、水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアリールチオ、置換もしくは無置換のヘテロアリールチオ、置換もしくは無置換のアリールオキシ、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のシクロアルキル、または置換もしくは無置換のシリルであり、少なくとも1つのGは、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアリールチオ、置換もしくは無置換のヘテロアリールチオ、置換もしくは無置換のアリールオキシ、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ、置換もしくは無置換のアルキル、置換もしくは無置換のシクロアルキル、または置換もしくは無置換のシリルであり、
前記構造のアリール環及びヘテロアリール環で隣接した原子に置換された置換基は、互いに結合して環を形成していてもよく、
前記構造において、アリール環及びヘテロアリール環のうち少なくとも1つは、少なくとも1つのシクロアルカンに縮合することができ、前記シクロアルカンは置換基を有することができ、シクロアルカンのうち少なくとも1つの-CH

-は-O-で置換することができ、
前記構造における少なくとも1つの水素はシアノ、またはハロゲンで置換されていてもよく、
前記構造において、少なくとも1つの水素は重水素で置換することができ、少なくとも1つの窒素は
15
窒素(
15
N)で置換することができ、少なくとも1つの硫黄は
33
硫黄(
33
S)、
34
硫黄(
34
S)または
36
硫黄(
36
S)で置換することができ、少なくとも1つの酸素は
17
酸素(
17
O)または
18
酸素(
18
O)で置換することができ、少なくとも1つの炭素は
13
炭素(
13
C)で置換することができ、少なくとも1つのホウ素は
11
ホウ素(
11
B)で置換することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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