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公開番号
2025066908
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2023176475
出願日
2023-10-12
発明の名称
衛星信号受信機及び衛星信号受信機における測位方法
出願人
日本無線株式会社
代理人
個人
主分類
G01S
19/23 20100101AFI20250417BHJP(測定;試験)
要約
【課題】電離層擾乱による短時間の電離層密度の変動が生じた場合でも、測位精度に優れる衛星信号受信機及び衛星信号受信機における測位方法を提供する。
【解決手段】複数の測位衛星から送信される信号を受信して測位計算を行う衛星信号受信機1であって、複数の測位衛星から送信される信号に含まれる電離層遅延情報に基づき第一の電離層補正値を算出する第一の電離層補正値算出部5と、SBASから送信される信号に含まれる電離層遅延情報に基づき第二の電離層補正値を算出する第二の電離層補正値算出部8と、測位衛星のそれぞれについて、第一の電離層補正値と第二の電離層補正値との補正値差を算出し、補正値差が大きいほど測位計算における当該測位衛星の影響が小さくなるように重み付けを行う重み付け部91と、重み付けに従って測位計算を行い、受信位置を求める測位計算部92とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の測位衛星から送信される信号を受信して測位計算を行う衛星信号受信機であって、
前記測位衛星から送信される信号に含まれる電離層遅延情報に基づき第一の電離層補正値を算出する第一の電離層補正値算出手段と、
静止衛星型衛星航法補強システムから送信される信号に含まれる電離層遅延情報に基づき第二の電離層補正値を算出する第二の電離層補正値算出手段と、
前記測位衛星のそれぞれについて、前記第一の電離層補正値と前記第二の電離層補正値との補正値差を算出し、前記補正値差が大きいほど前記測位計算における当該測位衛星の影響が小さくなるように重み付けを行う重み付け手段と、
前記重み付けに従って前記測位計算を行い、受信位置を求める測位計算手段と、を備える、
ことを特徴とする衛星信号受信機。
続きを表示(約 360 文字)
【請求項2】
複数の測位衛星から送信される信号を受信して測位計算を行う衛星信号受信機における測位方法であって、
前記測位衛星から送信される信号に含まれる電離層遅延情報に基づき第一の電離層補正値を算出するステップと、
静止衛星型衛星航法補強システムから送信される信号に含まれる電離層遅延情報に基づき第二の電離層補正値を算出するステップと、
前記測位衛星のそれぞれについて、前記第一の電離層補正値と前記第二の電離層補正値との補正値差を算出し、前記補正値差が大きいほど前記測位計算における当該測位衛星の影響が小さくなるように重み付けを行う重み付けステップと、
前記重み付けに従って前記測位計算を行い、受信位置を求める測位計算ステップと、を備える、
ことを特徴とする測位方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛星信号受信機及び衛星信号受信機における測位方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
GNSS(Global Navigation Satellite System)の衛星測位において、測位精度は、さまざまな誤差要因をいかに推定し低減できるかにかかっている。衛星測位には誤差要因となるものがいくつかあり、代表的なものに衛星の時計誤差、衛星の位置誤差、電離層遅延量、対流圏遅延量、マルチパス、受信機ノイズがあり、その中でも電離層遅延量の誤差を補正することは、高精度測位において重要な課題となっている。
【0003】
電離層は地球上の約50kmから約1000kmまでの高さに広がる電離された気体、すなわち自由電子とイオンがある領域である。衛星から送信される電波は、電離層を通過するとき、電子密度に比例し、電波の周波数に反比例する量だけ遅くなり、伝播時間の遅れ、いわゆる電離層遅延が生ずる。
【0004】
GNSS受信機などの衛星信号受信機では、従来、受信機内のソフトウェアに組み込まれた電離層遅延量の補正モデルを用いて、衛星の仰角等に応じた遅延量を予測することで電離層遅延量を補正していた。
【0005】
代表的な電離層遅延量の補正モデルにKlobucharモデルと呼ばれるものがある。この補正モデルでは、測位衛星の信号(航法メッセージ)の放送暦に含まれるKlobucharモデルのパラメータを使って電離層遅延量を補正する。より詳細には、衛星信号受信機が複数の測位衛星とのコード疑似距離を測定し、その時刻の受信機の位置と時刻誤差を推定し、Klobucharモデルのパラメータを使って電離層遅延量を補正する(非特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、Klobucharモデルは、電離層を高度350kmだけに存在する単一層と仮定し、夜間の電離層遅延量を一定値で表し、昼間の電離層遅延量を現地時刻14時を最大値とする半波コサインカーブで表した近似モデルであるため(非特許文献1の8頁の図参照)、同じ磁気緯度・同じ地方時ならばどんな経度の場所もみな同じ電離層遅延量となり、50%程度の補正精度しか得られない。
【0007】
また、放送暦に含まれるKlobucharモデルのパラメータは、1日1回程度しか更新されないので、電離層擾乱のような短時間の電離層密度の変動が生じた場合、それに対応した電離層遅延量の補正が困難となる。
【0008】
一方、GNSSを補強する情報を発信している静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS:Satellite Based Augmentation System)から送信される電離層遅延情報を用いて、電離層遅延量を補正する方式がある。SBAS衛星からの電離層遅延情報は、放送暦に含まれるKlobucharモデルのパラメータよりも更新頻度が高い(約5分毎)ため、短時間の電離層密度の変動に対応できるという利点がある。
【0009】
非特許文献2によれば、SBASの電離層遅延量補正方式では、SBASが、GNSS信号の伝搬経路と電離層との交わる電離層貫通点(IPP:Ionospheric Pierce Point)での電離層遅延量(垂直遅延量)を求め、その電離層遅延量から日本周辺での電離層垂直遅延量分布を作成し、その分布から経緯度5°の電離層格子点(IGP:Ionospheric Grid Point)での電離層遅延量(垂直遅延量)を推定し(非特許文献2の図2参照)、そのようにして得られた各IGPでの電離層遅延量と電離層補正値精度指標(GIVE:Grid Ionospheric Vertical Error)を送信するので、衛星信号受信機がSBASからそれらを受信して、そのうちのIGPの電離層遅延量から、受信している各信号のIPPでの電離層遅延量を内挿(線形補間)により求め(非特許文献2の図3参照)、電離層遅延量を補正する。
【0010】
特許文献1には、このようなSBASからの電離層遅延情報を使用して、飛行場での航空機の侵入および着陸操作時の航空支援に用いられるGBAS(Ground Based Augmentation System)のために電離層遅延の影響を緩和する方法が記載されている。GBASとは、SBASと同様にGNSSを補強するシステムである。特許文献1に記載の方法では、SBASの電離層補正値精度指標(GIVE)を参照し、GIVEが小さい場合はSBASの情報を用いて電離層遅延量を補正し、反対にGIVEが大きい場合はGBAS基準局で測定した電離層遅延量を用いて補正する。言い換えると、GIVEが小さい場合はSBASの情報のみを用い、GIVEが大きい場合はGBASの情報のみを用いて電離層遅延量を補正する。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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