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公開番号2025063563
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172886
出願日2023-10-04
発明の名称超音波探傷装置
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01N 29/24 20060101AFI20250409BHJP(測定;試験)
要約【課題】探傷対象領域内で互いに異なる位置に存在する複数の欠陥等を効率的に検知する。
【解決手段】超音波探傷装置は、第一プローブと、第二プローブと、第三プローブと、複数のプローブを保持するプローブホルダと、を備える。前記プローブホルダは、前記第一プローブと前記第二プローブと第三プローブとが配置され、前記対象物の表面と対向可能なホルダ対向面を有するホルダ本体と、前記ホルダ本体に配置されている三つのプローブのうち、いずれか一のプローブに対して、残りの二つのプローブの交差方向における相対位置を調節可能な位置調節機構と、を有する。前記プローブホルダには、前記ホルダ対向面に沿った方向である走査方向が定められている。前記交差方向は、前記ホルダ対向面に沿った方向であって前記走査方向と交差する方向である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
対象物中の探傷対象領域を超音波探傷可能な超音波探傷装置において、
第一プローブと、
第二プローブと、
第三プローブと、
前記第一プローブ、前記第二プローブ及び前記第三プローブを保持するプローブホルダと、
を備え、
前記プローブホルダは、
前記第一プローブと前記第二プローブと前記第三プローブとが配置され、前記対象物の表面と対向可能なホルダ対向面を有するホルダ本体と、
前記ホルダ本体に配置されている三つのプローブのうち、いずれか一のプローブに対して、残りの二つのプローブの交差方向における相対位置を調節可能な位置調節機構と、
を有し、
前記プローブホルダには、前記ホルダ対向面に沿った方向である走査方向が定められており、
前記交差方向は、前記ホルダ対向面に沿った方向であって前記走査方向と交差する方向であり、
前記第一プローブは、超音波垂直探傷プローブであり、
前記第二プローブは、超音波直射探傷プローブであり、
前記第三プローブは、超音波一回反射探傷プローブある、
超音波探傷装置。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の超音波探傷装置において、
前記ホルダ本体は、前記第一プローブが内側に配置される第一枠と、前記第二プローブが内側に配置される第二枠と、前記第三プローブが内側に配置される第三枠と、を有し、前記第一枠、前記第二枠及び前記第三枠とを互いに連結し、
前記位置調節機構は、前記第一枠内の前記第一プローブの前記交差方向における位置、前記第二枠内の前記第二プローブの前記交差方向における位置、前記第三枠内の前記第三プローブの前記交差方向における位置のうち、いずれか一の位置を調節可能な第一位置調節機構と、他の一の位置を調節可能な第二位置調節機構と、を有する、
超音波探傷装置。
【請求項3】
請求項2に記載の超音波探傷装置において、
前記第二枠は、前記第一枠に対して前記交差方向の位置がズレており、
前記第三枠は、前記第一枠に対して前記交差方向の位置がズレており、
前記第一枠に対する前記第三枠の前記交差方向の位置ズレ量は、前記第一枠に対する前記第二枠の前記交差方向の位置ズレ量より大きい、
超音波探傷装置。
【請求項4】
請求項2に記載の超音波探傷装置において、
前記第一枠は、前記第一プローブと前記対象物の表面との間に、ゲルを配置可能なゲル配置空間を有する、
超音波探傷装置。
【請求項5】
請求項1に記載の超音波探傷装置において、
前記第一プローブ、前記第二プローブ、及び前記第三プローブは、いずれも、超音波を発信及び受信可能な素子アレイと、前記素子アレイを保持するアレイ保持枠と、を有し、
前記アレイ保持枠は、前記対象物の表面と対向可能なプローブ対向面を有し、
前記素子アレイは、超音波を発信可能で且つ超音波を受信可能な発信面を有し、
前記第二プローブの前記素子アレイにおける発信面、及び前記第三プローブの前記素子アレイにおける発信面は、いずれも、前記交差方向で前記第一プローブの前記素子アレイに近い側である交差第一側の端である第一端と、前記交差方向で前記第一プローブの前記素子アレイから遠い側である交差第二側の端である第二端と、を有し、
前記第二プローブにおける前記発信面は、前記第二プローブにおける前記プローブ対向面から前記第二プローブにおける前記発信面の前記第一端までの距離より、前記第二プローブにおける前記プローブ対向面から前記第二プローブにおける前記発信面の前記第二端までの距離が大きくなるよう、前記第二プローブにおける前記プローブ対向面に対して傾斜し、
前記第三プローブにおける前記発信面は、前記第三プローブにおける前記プローブ対向面から前記第三プローブにおける前記発信面の前記第一端までの距離より、前記第三プローブにおける前記プローブ対向面から前記第三プローブにおける前記発信面の前記第二端までの距離が大きくなるよう、前記第三プローブにおける前記プローブ対向面に対して傾斜している、
超音波探傷装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波探傷装置において、
前記第一プローブと前記第二プローブと前記第三プローブとのそれぞれを駆動させるプローブ駆動装置を備え、
前記プローブ駆動装置は、前記第一プローブを駆動させる時間と、前記第二プローブを駆動させる時間と、前記第三プローブを駆動させる時間とが、相互に重ならように、前記第一プローブ、前記第二プローブ、及び前記第三プローブを駆動させる、
超音波探傷装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波探傷装置において、
前記対象物に対して、前記プローブホルダを前記走査方向に移動可能な移動装置を備える、
超音波探傷装置。
【請求項8】
請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波探傷装置において、
前記対象物は、筒状を成し、
前記プローブホルダを前記対象物に取り付けておくための取付部材を備え、
前記プローブホルダを前記対象物に取り付けた際、前記プローブホルダの前記走査方向は、筒状の前記対象物の周方向になり、
前記取付部材は、
前記周方向における第一側と第二側とのうち、前記プローブホルダの前記第一側の端部に取り付けられ、前記第一側に延びている第一取付部と、
前記プローブホルダの前記第二側の端部に取り付けられ、前記第二側に延びている第二取付部と、
を有する、
超音波探傷装置。
【請求項9】
請求項8に記載の超音波探傷装置において、
前記第一取付部及び前記第二取付部は、いずれも、前記対象物の表面に接触可能な接触端と、前記接触端を筒状の前記対象物の中心軸に近づく側に弾性力を発生可能な板バネと、を有する、
超音波探傷装置。
【請求項10】
請求項9に記載の超音波探傷装置において、
前記接触端は、前記対象物の表面に接触可能な接触球と、前記接触球の中心を中心として前記接触球を回転可能に支持する受座と、を有する、
超音波探傷装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、対象物中の探傷対象領域を超音波探傷可能な超音波探傷装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
超音波探傷装置としては、例えば、以下の特許文献1に開示されている装置がある。この超音波探傷装置は、超音波を発信可能で且つ超音波を受信可能なプローブと、このプローブを保持するプローブホルダ(支持部)と、対象物であるパイプにプローブホルダを取り付けるための板バネと、プローブホルダをパイプ周りに回転させる機構と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-135107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
対象物中の探傷対象領域が対象物に形成されている溶接部を含む領域であるとする。一般的に、母材に溶接部を形成する際には、母材に開先面を形成する。溶接部は、この開先面に接するように形成されている。超音波探傷で、溶接部を含む領域の欠陥等を検知する場合、母材の裏面近傍の欠陥の他、母材の開先面近傍の欠陥も検知することが望まれる。これらの欠陥としては、例えば、溶接部内のブローホール等の球状欠陥、溶接部内での各方向に割れた面状欠陥、母材裏面の溶接垂れ込み、溶接材料の溶け込み不良、開先面近傍の融合不良等がある。
【0005】
そこで、本開示は、探傷対象領域内で互いに異なる位置に存在する複数の欠陥等を効率的に検知可能な超音波探傷装置を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本開示に係る一態様としての超音波探傷装置は、
対象物中の探傷対象領域を超音波探傷可能な超音波探傷装置において、第一プローブと、第二プローブと、第三プローブと、前記第一プローブ、前記第二プローブ及び前記第三プローブを保持するプローブホルダと、を備える。前記プローブホルダは、前記第一プローブと前記第二プローブと第三プローブとが配置され、前記対象物の表面と対向可能なホルダ対向面を有するホルダ本体と、前記ホルダ本体に配置されている三つのプローブのうち、いずれか一のプローブに対して、残りの二つのプローブの交差方向における相対位置を調節可能な位置調節機構と、を有する。前記プローブホルダには、前記ホルダ対向面に沿った方向である走査方向が定められている。前記交差方向は、前記ホルダ対向面に沿った方向であって前記走査方向と交差する方向である。前記第一プローブは、超音波垂直探傷プローブである。前記第二プローブは、超音波直射探傷プローブである。前記第三プローブは、超音波一回反射探傷プローブある。
【0007】
本態様の超音波探傷装置を用いて、対象物中の探傷対象領域の超音波探傷する際には、三つのプローブが配置されているプローブホルダを対象物にセットする。この際、ホルダ対向面が対象物の表面と対向し、且つ、超音波垂直探傷プローブである第一プローブが探傷対象領域に対向するように、プローブホルダを配置する。さらに、探傷対象領域が対象物の表面に沿った所定の方向に延びている場合には、プローブホルダの走査方向を探傷対象領域が延びている方向に一致させる。このとき、交差方向で、第一プローブ中の特定部分と探傷対象領域との位置は一致している。具体的に、対象物の断面中で、探傷対象領域の交差方向における一方側である交差第一側の縁である第一境界面と、探傷対象領域の交差方向における他方である交差第二側の縁である第二境界面との間の位置が、第一プローブ中の特定部分における交差方向における位置と一致している。
【0008】
次に、位置調節機構を操作して、第二プローブ中の特定部分が第一プローブ中の特定部分よりも交差第二側に位置し、第二プローブから発信された超音波が探傷対象領域の第一境界面に向かい、且つ第一境界面で反射した超音波が第二プローブに向かうよう、第一プローブに対する第二プローブの交差方向における位置を調節する。さらに、位置調節機構を操作して、第三プローブ中の特定部分が第二プローブ中の特定部分よりも交差第二側に位置し、第三プローブから発信された超音波が対象物の裏面で反射した後、探傷対象領域の第二境界面に向かい、且つ第二境界面で反射した超音波が対象物の裏面で反射した後、第三プローブに向かうよう、第一プローブに対する第三プローブの交差方向における位置を調節する。
【0009】
なお、対象物を替えた結果、対象物の表面と裏面との間の距離である対象物の厚さが変化した場合、対象物の表面又は裏面に対する第一境界面の傾きが変化した場合、対象物の表面又は裏面に対する第二境界面の傾きが変化した場合、さらに、第一境界面と第二境界面との間の距離が変化した場合には、第一プローブに対する第二プローブ及び第三プローブの交差方向における位置を再調節する。
【0010】
その後、第一プローブ、第二プローブ、及び第三プローブから超音波を発信させる。
(【0011】以降は省略されています)

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