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公開番号2025063289
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-15
出願番号2025009891,2022571186
出願日2025-01-23,2020-05-19
発明の名称マルチノズルバーナによる工業炉、特に、ガラス炉または金属溶融炉における水素燃焼の方法およびバーナ
出願人フラマテック,スポル.ス エル.オ.,FlammaTec, spol. s r.o.
代理人アインゼル・フェリックス=ラインハルト,個人,個人,個人,個人
主分類F23D 14/22 20060101AFI20250408BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】工業炉において水素ガスを燃焼させる方法に関する。
【解決手段】水素燃料ガス組成物を少なくとも1つの中央ガスノズルからのガスの中央流により少なくとも1つの同心ガスノズルからの追加のガス組成物の少なくとも1つの独立した更なる流れの同時投入を伴ってマルチノズルバーナからキャビティ内に導入し水素燃料ガス組成物のガスの中央流は追加のガス組成物のガスの同心流により取り囲まれ中央ガスノズルの出口での水素燃料ガス組成物の中央流の1秒当たりのガス運動量は0.001~1.2[kgH2m/s2の範囲であり同心ガスノズルの出口での追加のガス組成物の同心流の1秒当たりのガス運動量は、0.01~10.4[kgO2m/s2]の範囲であり水素燃料ガス組成物の運動力(WKIN[W])に対する加熱バーナ出力(WCHEM[W])の比は、WRATIO=100.000~4.000.000[1]の範囲である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
工業炉、特に、ガラス炉または金属溶融炉中で燃焼させるための水素燃料ガス組成物と追加のガス組成物との反応混合物を形成するための、前記工業炉へのキャビティを通る前記水素燃料ガス組成物と前記追加のガス組成物との制御可能な流れを伴うマルチノズルバーナにより、前記工業炉において水素ガスを燃焼させる方法において、
- 前記水素燃料ガス組成物を、少なくとも1つの中央ガスノズルからのガスの中央流により、少なくとも1つの同心ガスノズルからの前記追加のガス組成物の少なくとも1つの独立した更なる流れの同時投入を伴って、前記マルチノズルバーナから前記キャビティ内に導入し、
- 前記水素燃料ガス組成物のガスの前記中央流は、少なくとも一次的な追加のガス組成物のガスの同心流により取り囲まれ、特に、前記一次的な追加のガス組成物の前記同心流は、ガスの周辺同心流であり、
- 前記水素燃料ガス組成物は、80重量%以上の水素ガスの第1の燃料ガス成分と、20重量%以下の水素ガス以外の別の燃料ガスまたはガス成分とにより形成され、
- 前記追加のガス組成物は、80重量%以上の酸素ガスの酸素含量を有する酸素を含有する第1の酸化剤ガス成分により形成され、
a1)前記中央ガスノズルの出口での前記水素燃料ガス組成物の前記中央流の1秒当たりのガス運動量は、0.001~1.2[kgH2m/s

]の範囲であり、
b1)前記同心ガスノズルの出口での前記一次的な追加のガス組成物の前記同心流の1秒当たりのガス運動量は、0.01~10.4[kgO2m/s

]の範囲であり、
c)水素燃料ガス組成物の運動力(WKIN[W])に対する加熱バーナ出力(WCHEM[W])の比は、WRATIO=100.000~4.000.000[1]の範囲である
ことを特徴とする、方法。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記水素燃料ガス組成物を、前記追加のガス組成物の少なくとも第1および第2の独立した更なる流れの同時投入を伴って、前記少なくとも1つの中央ガスノズルから前記マルチノズルバーナのキャビティ内に導入し、
- 前記水素燃料ガス組成物のガスの前記中央流が、前記一次的な追加のガス組成物のガスの前記同心流により取り囲まれ、
- 前記一次的な追加のガス組成物のガスの前記同心流が、二次的な追加のガス組成物の同心流を取り囲み、前記二次的な追加のガス組成物が、前記水素燃料ガス組成物のガスの前記中央流と前記一次的な追加のガス組成物のガスの前記同心流との間にあり、特に、前記一次的な追加のガス組成物の前記同心流が、ガスの周辺同心流である、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
b2)前記同心ガスノズルの前記出口での前記一次的および/または二次的な追加のガス組成物の前記同心流の1秒当たりのガス運動量が、0.01~10.4[kgO2m/s

]の範囲である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記水素燃料ガス組成物を、前記マルチノズルバーナの前記キャビティ内に、
- 前記少なくとも1つの中央ガスノズルからの前記水素燃料ガス組成物のガスの中央流と、少なくとも1つの更なる同心ガスノズルからの前記水素燃料ガス組成物のガスの同心流とにより、少なくとも1つの同心ガスノズルからの少なくとも1つの更なるガス組成物の少なくとも1つの独立した更なる流れの同時投入を伴って導入し、
- 前記水素燃料ガス組成物のガスの前記中央流が、前記水素燃料ガス組成物のガスの前記同心流により取り囲まれ、
- 前記水素燃料ガス組成物のガスの前記同心流が、前記一次的および/または二次的な追加のガス組成物の前記同心流により取り囲まれ、特に、前記一次的または二次的な追加のガス組成物の前記同心流が、ガスの周辺同心流である、
請求項1記載の方法。
【請求項5】
a2)前記同心ガスノズルの前記出口での前記更なる水素燃料ガス組成物の前記同心流の1秒当たりのガス運動量が、0.001~1.2[kgH2m/s

]の範囲である、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記水素燃料ガス組成物と前記追加のガス組成物との前記反応混合物を、セラミック部品に設けられたキャビティを通して、特に、炉のセラミック壁に設けられたキャビティを通して前記炉内に導く、請求項1から5までのいずれか1項以上記載の方法。
【請求項7】
前記水素燃料ガス組成物と前記追加のガス組成物との前記反応混合物を、前記キャビティを通して前記炉内に導き、前記バーナの断面の外周と前記キャビティの断面の外周との間の比が、0.95~1.0または1.0~1.05の範囲である、請求項1から6までのいずれか1項以上記載の方法。
【請求項8】
前記キャビティが、円形もしくは楕円形または長方形のフラットなスロットの形状の断面形状を有する、請求項1から7までのいずれか1項以上記載の方法。
【請求項9】
前記水素燃料ガス組成物と前記追加のガス組成物との前記反応混合物を、前記キャビティを通して前記炉内に導入されるように案内し、
a)前記キャビティは、前記キャビティが軸線方向長さおよび円形の底領域の円筒の形状を有するような円形の断面形状を有し、前記底領域、特に、バーナ外側部品の直径と、前記円筒の前記軸線方向長さとの間の割合が、2~6の範囲であり、
b)前記キャビティは、前記キャビティが軸線方向長さおよび楕円形または長方形の底領域の楕円形または長方形のスロットの形状を有するような楕円形または長方形の断面形状を有し、前記楕円形または長方形の底領域の長軸と前記楕円形または長方形のスロットの前記軸線方向長さとの間の割合が、1~4の範囲である、
請求項1から8までのいずれか1項以上記載の方法。
【請求項10】
前記水素燃料ガス組成物を、少なくとも前記中央ガスノズルを通して前記キャビティ内に導入し、前記中央ガスノズルの前記出口において、前記水素燃料ガス組成物のガスの前記中央流が、5~85m/sの範囲の速度を有する、請求項1から9までのいずれか1項以上記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に記載の、工業炉、特に、ガラス炉または金属溶融炉中で燃焼させるための水素燃料ガス組成物と追加のガス組成物との反応混合物を形成するための、工業炉へのキャビティを通る水素燃料ガス組成物と追加のガス組成物との制御可能な流れを伴うマルチノズルバーナにより、工業炉において水素ガスを燃焼させる方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
さらに、本発明は、工業炉において水素を燃焼させる方法を実現するためのマルチノズルバーナ、すなわち、工業炉、特に、ガラス炉または金属溶融炉にいて水素ガスを燃焼させるためのマルチノズルバーナであって、工業炉中で燃焼させるための水素燃料ガス組成物と追加のガス組成物との反応混合物を形成するための、工業炉へのキャビティを通る水素燃料ガス組成物と追加のガス組成物との制御可能な流れに適合されているマルチノズルバーナの構造に関する。
【0003】
工業生産技術、例えば、ガラス溶融、金属溶融またはセラミック材料加熱には、製品の熱処理に必要な非常に高い動作温度が必要である。伝統的には、このような高温(600℃~1700℃)は、燃料と酸化剤との間の化学反応により達成される。最も一般的なタイプの燃料は、ガス、例えば、メタン(天然ガス)、プロパン、石炭ガスならびに/または種々の液体燃料、例えば、軽油および/もしくは重油のいずれかである。燃料は、典型的には、燃焼空気または90~99重量%のO2濃度を有する酸素ガスである酸化剤と混合される。燃焼システムは、加熱された材料上に火炎を発生させる炉の上部構造内のバーナからなる。バーナの作動原理は、炉内部への燃料と酸化剤(燃焼空気または酸素)との同時噴射である。これらのガスは両方とも、燃料ガスの点火温度より高い温度で反応し、燃焼し、これにより、プロセスにエネルギーを加える。
【0004】
天然ガスおよび酸素の燃焼の場合、得られる火炎およびその温度は、多くの場合、炉壁およびバーナ構造材料の耐熱性よりかなり高い2700℃近くの非常に高い値に達する。この問題は、燃料ガスが水素である場合、著しく複雑になる。酸素と組み合わせた水素は、非常に速い反応速度を示し、バーナおよび炉壁の過熱の大きなリスクとなる。
【0005】
従来技術のような天然ガスおよび酸素燃焼の課題には、国際公開第2007/048429号に概説されているように、火炎の改良された制御により対処することができる。別の解決手段は、欧州特許第0687853号明細書および同第0762050号明細書に記載されている。
【0006】
本出願人の国際公開第2020/078775号には、蓄熱式または復熱式に加熱される工業炉に火を入れるための燃焼ガスインジェクタが、ガス供給管および口のみを備えることが記載されている。同号では、長手方向ディフューザへのその接続は、自由噴流開き角を有するように設計され、長手方向ディフューザは、セラミックインジェクタインサート開口に対して燃焼ガスインジェクタの口への端部を形成するように意図された口を形成する金属製の冷却可能なディフューザ管を有している。長手方向ディフューザは、フラットな長手方向ディフューザとして設計されることが提案されている。同号では、ディフューザ管は、ディフューザ出力フラット管およびディフューザ投入フラット管を備えるように形成されている。
【0007】
米国特許第5,299,929号明細書に係る装置では、2つの燃焼ゾーンを形成するために、ターゲットを含むガスの中央流の上下にフラットなスロットを通って案内される2つの酸素流が存在する。
【0008】
米国特許第6,190,158号明細書に記載の設計では、バーナは、酸素の中央流を伴うように形成され、この中央流は、ガスにより同心円状に取り囲まれ、次いで、このガスも、酸素により取り囲まれる。
【0009】
本出願人の国際公開第2015/007743号には、工業炉、特に、ガラス炉または金属溶融炉において、燃料ガスおよび追加のガスのノズルの制御可能な流れを伴うマルチノズルバーナの助けにより、ガスを燃焼させる方法が、冒頭に言及されて記載されている。この場合、同号の発明の本質は、燃料ガスが一次的な追加のガスの同心流により取り囲まれ、一次的な追加のガスもまた二次的な追加のガスの同心流により取り囲まれるように、燃料ガスが少なくとも1つの中央ガスノズルにより、追加のガスの2つの独立した流れの同時導入を伴って、バーナのキャビティ内に投入される。
【0010】
しかしながら、上記解決手段は、水素燃焼問題自体に適用することはできない。水素ガスおよび酸素燃焼の場合、得られる火炎安定性についての問題は、新たなアプローチにおいて解決されるべきものであり、また、水素ガスおよび酸素燃焼中の火炎温度は、非常に高い値に達することが明らかになっている。このため、水素燃焼問題は、燃焼天然ガスの使用による燃焼と比較して、より一層重要である。
(【0011】以降は省略されています)

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