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公開番号2025034088
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023140254
出願日2023-08-30
発明の名称予混合装置およびこれを備えた燃焼装置
出願人株式会社ノーリツ
代理人個人
主分類F23D 14/64 20060101AFI20250306BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】圧力損失が増大するなどの不利を極力抑制しつつ、構成が簡易な手段によって、ターンダウン比を高くすることが可能な予混合装置を提供する。
【解決手段】空気が流通する気体流路3aの途中箇所に配され、かつ空気流れ方向下流側の一端寄り領域に燃料ガス流出口80aが設けられているブレード部41aと、気体流路3aの一部がブレード部41aにより分割された状態に構成された一対の分割状流路30aと、を備えている、予混合装置Aであって、各分割状流路30aの内周面のうち、燃料ガス流出口80aよりも空気流れ方向上流側に位置して、各分割状流路30aの内方側へ突出した突片状または段部状のバッフル部45a,45bを、さらに備えており、このバッフル部45a,45bは、各分割状流路30aのうち、内寄り領域Saの少なくとも一部に設けられ、各分割状流路30aのうち、外寄り領域Sbを流れる空気の流速を、内寄り領域Saを通過する空気の流速より速めることが可能である。
【選択図】 図6
特許請求の範囲【請求項1】
外部から供給される空気が流通する気体流路を内部に形成している気体流路形成部材と、
前記気体流路の途中箇所に配され、かつ空気流れ方向下流側の一端寄り領域には、前記空気の流れ作用により発生する負圧を利用して前記気体流路に燃料ガスを流出させることが可能な燃料ガス流出口が設けられているブレード部と、
前記気体流路の一部が前記ブレード部により分割された状態に構成され、かつ前記空気流れ方向とは交差するx方向において前記ブレード部を挟んでその両側に並ぶ一対の分割状流路と、
を備えている、予混合装置であって、
前記各分割状流路の内周面のうち、前記燃料ガス流出口よりも空気流れ方向上流側に位置して、前記各分割状流路の内方側へ突出した突片状または段部状のバッフル部を、さらに備えており、
このバッフル部は、前記各分割状流路のうち、前記ブレード部側である内寄り領域の少なくとも一部に設けられ、前記各分割状流路のうち、前記内寄り領域とは反対側の外寄り領域を流れる空気の流速を、前記内寄り領域を通過する空気の流速より速めることが可能な構成とされていることを特徴とする、予混合装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の予混合装置であって、
前記バッフル部は、前記各分割状流路のうち、前記外寄り領域の少なくとも一部を避けるように設けられている、予混合装置。
【請求項3】
請求項1に記載の予混合装置であって、
前記バッフル部は、空気流れ方向上流側を向く空気受け面を有し、
この空気受け面に向けてその空気流れ方向上流側の位置から前記各分割状流路の内周面に沿って進行してくる空気を前記空気受け面に衝突させ、この空気の渦流を生じさせることが可能な構成とされている、予混合装置。
【請求項4】
請求項3に記載の予混合装置であって、
前記気体流路における空気流れ方向視において、前記各分割状流路の前記内周面は、前記ブレード部に隣接し、かつ前記x方向とは交差するy方向に離間して互いに対向する一対の第1の領域を含んでおり、
前記バッフル部として、前記一対の第1の領域の少なくとも一方に設けられたバッフル部を備え、かつこのバッフル部の先端縁は、前記x方向において前記ブレード部に接近するほど前記各分割状流路の前記y方向の中心寄りに位置するように傾斜している、予混合装置。
【請求項5】
請求項1に記載の予混合装置であって、
前記燃料ガス流出口として、前記ブレード部の前記一端寄り領域の両側面部に開口して設けられ、かつ前記一対の分割状流路のそれぞれの空気流れ方向下流側領域に対面する一対の燃料ガス流出口を備えている、予混合装置。
【請求項6】
外部から供給される空気が流通する気体流路を内部に形成している気体流路形成部材と、
前記気体流路の途中箇所に配され、かつ空気流れ方向下流側の一端寄り領域には、前記空気の流れ作用により発生する負圧を利用して前記気体流路に燃料ガスを流出させることが可能な燃料ガス流出口が設けられているブレード部と、
前記気体流路の一部が前記ブレード部により分割された状態に構成され、かつ前記空気流れ方向とは交差するx方向において前記ブレード部を挟んでその両側に並ぶ一対の分割
状流路と、
を備えている、予混合装置であって、
前記燃料ガス流出口として、前記ブレード部の前記一端寄り領域の両側面部に開口して設けられ、かつ前記一対の分割状流路のそれぞれの空気流れ方向下流側領域に対面する一対の燃料ガス流出口を備えている、予混合装置。
【請求項7】
請求項1に記載の予混合装置であって、
前記気体流路および前記燃料ガス流出口は、それぞれ第1の気体流路および第1の燃料ガス流出口とされており、
前記第1の気体流路とは仕切り壁部を介して仕切られた状態で前記気体流路形成部材内に設けられた第2の気体流路と、
外部から供給された空気を前記第1および第2の気体流路のそれぞれに分岐して進行させることが可能に前記気体流路形成部材に設けられた空気流入口部と、
前記第2の気体流路における前記空気の流れ作用により発生する負圧を利用して前記第2の気体流路に燃料ガスを流出させることが可能な第2の燃料ガス流出口と、
前記第1および第2の気体流路のトータルの空気流量が所定未満であるときに、前記第1および第2の気体流路のうちの前記第1の気体流路のみに前記空気が流れるように、前記第2の気体流路を閉じることが可能なフラッパと、
をさらに備えている、予混合装置。
【請求項8】
空気と燃料ガスを混合させた混合気を生成する予混合装置と、
この予混合装置から前記混合気の供給を受けて前記燃料ガスを燃焼させるバーナ部と、
を備えている、燃焼装置であって、
前記予混合装置として、請求項1ないし7のいずれかに記載の予混合装置が用いられていることを特徴とする、燃焼装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、予混合装置およびこれを備えた燃焼装置に関する。
ここで、「予混合」とは、予混合燃焼(Premixing combustion)を行なうことを目的として、空気と燃料ガスとを予め混合させ、可燃混合気を生成する処理である。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
予混合装置の一例として、図11に示すようなものがある。図11は、特許文献1の図6(c)に対応する構成である。
同図に示す予混合装置Aeは、外部から供給される空気が流通する気体流路3aに、ブレード部41aが設けられている。このブレード部41aは、同図の紙面と直交する方向に延びており、このブレード部41aが設けられた箇所において、気体流路3aは、ブレード部41aを挟んだ一対の分割状流路30aに分割されている。ブレード部41aの空気流れ方向下流側の一端寄り領域には、燃料ガス流出口80aが設けられている。
このような構成によれば、気体流路3aにおける空気の流れ作用により発生する負圧を利用し、燃料ガス流出口80aから気体流路に燃料ガスを流出させ、これら燃料ガスと空気との混合気を生成することが可能である。
【0003】
しかしながら、前記した予混合装置Aeによれば、次に述べるように、改善すべき余地があった。
【0004】
すなわち、気体流路3aに流入した空気は、一対の分割状流路30aを分岐して流れた後に、ブレード部41aの空気流れ方向下流域であって、燃料ガス流出口80aの対向近傍位置において合流する。このような空気の流れ(前記合流)によれば、燃料ガス流出口80aの対向近傍位置に負圧を生じ難くなり、燃料ガス流出口80aから気体流路3a内に適当量の燃料ガスを流出させることができず、その流出量は不足気味となる。これでは、生成される混合気は、燃料リーンの不適切な混合比となり、ターンダウン比を高くする上で好ましいものではない。このような不具合は、気体流路3aを流れるトータルの空気流量が少なく、空気の流速が低速となって、負圧を強く生じさせることが困難である場合に、一層顕著となる。
【0005】
前記不具合を解消するための一手段としては、一対の分割状流路30aの開口面積(流路面積)を小さくし、空気の流速を速めることが考えられる。ところが、そのような手段を単に採用しただけでは、各分割状流路30aの流路抵抗が大きくなって、圧力損失が増大する不利を招く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-99650号公報
特公昭62-35010号公報
特開2003-130312号公報
特許第3686487号公報
特開2022-3283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、圧力損失が増大するなどの不利を極力抑制しつつ、構成が簡易な手段によって、ターンダウン比を高くするこ
とが可能な予混合装置、およびこれを備えた燃焼装置を提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本発明の第1の側面により提供される予混合装置は、外部から供給される空気が流通する気体流路を内部に形成している気体流路形成部材と、前記気体流路の途中箇所に配され、かつ空気流れ方向下流側の一端寄り領域には、前記空気の流れ作用により発生する負圧を利用して前記気体流路に燃料ガスを流出させることが可能な燃料ガス流出口が設けられているブレード部と、前記気体流路の一部が前記ブレード部により分割された状態に構成され、かつ前記空気流れ方向とは交差するx方向において前記ブレード部を挟んでその両側に並ぶ一対の分割状流路と、を備えている、予混合装置であって、前記各分割状流路の内周面のうち、前記燃料ガス流出口よりも空気流れ方向上流側に位置して、前記各分割状流路の内方側へ突出した突片状または段部状のバッフル部を、さらに備えており、このバッフル部は、前記各分割状流路のうち、前記ブレード部側である内寄り領域の少なくとも一部に設けられ、前記各分割状流路のうち、前記内寄り領域とは反対側の外寄り領域を流れる空気の流速を、前記内寄り領域を通過する空気の流速より速めることが可能な構成とされていることを特徴としている。
【0010】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、バッフル部の作用により、各分割状流路の外寄り領域を通過し、燃料ガス流出口から遠い領域を流れる空気の流速が速くなる。このため、一対の分割状流路をそれぞれ分岐して流れた空気が燃料ガス流出口の対向近傍位置で合流すること、つまり燃料ガス流出口から気体流路への燃料ガスの流出を妨げていた現象を抑制することが可能である。その結果、本発明によれば、燃料ガス流出口に対して作用する空気流れによる負圧は従来と比較して減少するものの、前記した作用に基づき、総合的には、燃料ガス流出口から気体流路への燃料ガス流出量を従来技術よりも多くすることが可能である。このようなことから、本発明によれば、気体流路における空気流量が少なくされ、空気の流速が低速となった場合であっても、前記空気流量に対応した適当量の燃料ガスを気体流路に流出させて、混合気が燃料リーンの不適切な混合比になることを抑制し、ターンダウン比を高くすることが可能である。
一方、本発明においては、各分割状流路の内周面にバッフル部が設けられた構成であるため、そうではない場合と比較すると、その分だけ各分割状流路の開口面積(流路面積)は狭くなる。ただし、バッフル部は、各分割状流路の内周面からその内方側に突出した突片状または段部状であり、各分割状流路の長い寸法域の内径を小径とするものではないため、各分割状流路の流路抵抗が増大することも抑制可能である。また、バッフル部は、各分割状流路のうち、ブレード部側の内寄り領域に設けられていればよく、各分割状流路の内周面の全周にわたって設ける必要はないため、各分割状流路(気体流路)の流路抵抗が増大することを一層抑制することが可能である。したがって、空気流れについての圧力損失も少なくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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