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公開番号2025052700
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023161550
出願日2023-09-25
発明の名称DC-DCコンバータおよび制御方法
出願人日新電機株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類H02M 3/28 20060101AFI20250328BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】損失が最小化されたDC-DCコンバータを実現する。
【解決手段】第1端子対(13)に接続された1次側ブリッジ回路(10)と、第2端子対(23)に接続された2次側ブリッジ回路(20)と、の間にトランス(Tr)を備えたDC-DCコンバータ(1)は、トランスについての換算電圧として表した第1端子対および第2端子対における端子管電圧のより大きくない方を第1電圧と称し、より小さくない方を第2電圧と称し、送電する電流、第1電圧および第2電圧に基づき、ブリッジ間位相差、第1レグ間位相差、および第2レグ間位相差を決定し、各スイッチング素子を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数のスイッチング素子を含み、第1端子対の間に2つのレグを有したブリッジ回路と、
複数のスイッチング素子を含み、第2端子対の間に2つのレグを有したブリッジ回路と、
トランスを有し、前記2つのブリッジ回路の間に接続される変換部と、
前記2つのブリッジ回路の各スイッチング素子のスイッチングを制御する制御部と、を備えたDC-DCコンバータであって、
前記制御部は、
前記トランスについての換算電圧として表した、前記第1端子対および前記第2端子対における端子間電圧のうち、より大きくない方の端子間電圧を第1電圧Vsmallと称し、より小さくない方の端子間電圧を第2電圧Vlargeと称したとき、
前記第1端子対側から前記第2端子対側へと送電する電力または電流に応じて、前記第1電圧側における前記ブリッジ回路と、前記第2電圧側における前記ブリッジ回路と、の間のブリッジ間位相差φBを決定し、
前記第1電圧の前記第2電圧に対する比と前記ブリッジ間位相差とに基づいて、前記第1電圧側の前記ブリッジ回路における前記2つのレグ間での第1レグ間位相差を決定し、
前記第1レグ間位相差に前記比を乗じて、前記第2電圧側の前記ブリッジ回路における前記2つのレグ間での第2レグ間位相差を決定し、
前記各スイッチング素子におけるデューティを固定して、決定した前記ブリッジ間位相差と前記第1レグ間位相差と前記第2レグ間位相差とに従って、前記各スイッチング素子のスイッチングを制御し、
前記第1レグ間位相差は、第1関係式(1)および第2関係式(2)を満たす範囲において第3関係式(3)を最小とするφlargeの値とする、DC-DCコンバータ。
φlarge≦(Vlarge/Vsmall)×(π-φB) (1)
φlarge≦(Vlarge/(Vlarge-Vsmall))×φB (2)
Wloss(φlarge)=Wfe+Wsw+Wcon (3)
Wfe:鉄損
Wsw:スイッチング損
Wcon:導通損
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第3関係式(3)における鉄損Wfeは、以下の式(4)により表される、請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
Wfe=Kh×f×B
β
+Ke×B

×f

(4)
Kh:ヒステリシス損失係数
β:シュタインメッツ定数
Ke:渦電流損失係数
f:周波数
B:磁束密度
【請求項3】
前記第3関係式(3)におけるスイッチング損Wswは、前記各スイッチング素子における、1回あたりのスイッチング損失-遮断電流特性、および前記各スイッチング素子における導通の開始時または終了時の電流条件に基づいて算出した、前記各スイッチング素子におけるスイッチング損失を総合して導出される、請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項4】
前記第3関係式(3)における導通損Wconは、前記各スイッチング素子の導通時のオーム損を総合した損失と、前記トランスの銅損とから導出される、請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項5】
前記制御部は、前記ブリッジ間位相差φBを、前記第1端子対側から前記第2端子対側へと送電する電力または電流を参照したフィードバック制御により決定する、請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項6】
複数のスイッチング素子を含み、第1端子対の間に2つのレグを有したブリッジ回路と、
複数のスイッチング素子を含み、第2端子対の間に2つのレグを有したブリッジ回路と、
トランスを有し、前記2つのブリッジ回路の間に接続される変換部と、を備えたDC-DCコンバータにおいて、前記2つのブリッジ回路の各スイッチング素子のスイッチングを制御する制御方法であって、
前記トランスについての換算電圧として表した、前記第1端子対および前記第2端子対における端子間電圧のうち、より大きくない方の端子間電圧を第1電圧Vsmallと称し、より小さくない方の端子間電圧を第2電圧Vlargeと称したとき、
前記第1端子対側から前記第2端子対側へと送電する電力または電流に応じて、前記第1電圧側における前記ブリッジ回路と、前記第2電圧側における前記ブリッジ回路と、の間のブリッジ間位相差φBを決定するステップと、
前記第1電圧の前記第2電圧に対する比と前記ブリッジ間位相差とに基づいて、前記第1電圧側の前記ブリッジ回路における前記2つのレグ間での第1レグ間位相差を決定するステップと、
前記第1レグ間位相差に前記比を乗じて、前記第2電圧側の前記ブリッジ回路における前記2つのレグ間での第2レグ間位相差を決定するステップと、を含み、
前記各スイッチング素子におけるデューティを固定して、決定した前記ブリッジ間位相差と前記第1レグ間位相差と前記第2レグ間位相差とに従って、前記各スイッチング素子のスイッチングを制御し、
前記第1レグ間位相差は、第1関係式(1)および第2関係式(2)を満たす範囲において第3関係式(3)を最小とするφlargeの値とする、制御方法。
φlarge≦(Vlarge/Vsmall)×(π-φB) (1)
φlarge≦(Vlarge/(Vlarge-Vsmall))×φB (2)
Wloss(φlarge)=Wfe+Wsw+Wcon (3)
Wfe:鉄損
Wsw:スイッチング損
Wcon:導通損

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、DC-DCコンバータおよびその制御方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
直流電力の送電に、デュアルアアクティブブリッジ方式(以下、DABと省略する)のDC-DCコンバータが広く用いられている。特許文献1に開示されているDC-DCコンバータは、第1端子対に接続されたブリッジ回路と、第2端子対に接続されたブリッジ回路と、の間にトランスを備える。当該DC-DCコンバータでは、トランスについての換算電圧として表した第1端子対および第2端子対における端子間電圧のより大きくない方を第1電圧と称し、より小さくない方を第2電圧と称する。さらに、当該DC-DCコンバータでは、送電する電流、第1電圧および第2電圧に基づき、ブリッジ間位相差、第1レグ間位相差、および第2レグ間位相差を決定し、各スイッチング素子を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7315886号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のDC-DCコンバータによれば、導通損およびスイッチング損は最小となる。しかしながら、特許文献1では、鉄損は考慮されていない。このため、特許文献1のDC-DCコンバータにおいては、全体としての損失が最小であるとは限らない。
【0005】
本開示の一態様は、損失が最小化されたDC-DCコンバータなどを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るDC-DCコンバータは、複数のスイッチング素子を含み、第1端子対の間に2つのレグを有したブリッジ回路と、複数のスイッチング素子を含み、第2端子対の間に2つのレグを有したブリッジ回路と、トランスを有し、前記2つのブリッジ回路の間に接続される変換部と、前記2つのブリッジ回路の各スイッチング素子のスイッチングを制御する制御部と、を備えたDC-DCコンバータであって、前記制御部は、前記トランスについての換算電圧として表した、前記第1端子対および前記第2端子対における端子間電圧のうち、より大きくない方の端子間電圧を第1電圧Vsmallと称し、より小さくない方の端子間電圧を第2電圧Vlargeと称したとき、前記第1端子対側から前記第2端子対側へと送電する電力または電流に応じて、前記第1電圧側における前記ブリッジ回路と、前記第2電圧側における前記ブリッジ回路と、の間のブリッジ間位相差φBを決定し、前記第1電圧の前記第2電圧に対する比と前記ブリッジ間位相差とに基づいて、前記第1電圧側の前記ブリッジ回路における前記2つのレグ間での第1レグ間位相差を決定し、前記第1レグ間位相差に前記比を乗じて、前記第2電圧側の前記ブリッジ回路における前記2つのレグ間での第2レグ間位相差を決定し、前記各スイッチング素子におけるデューティを固定して、決定した前記ブリッジ間位相差と前記第1レグ間位相差と前記第2レグ間位相差とに従って、前記各スイッチング素子のスイッチングを制御し、前記第1レグ間位相差は、第1関係式(1)および第2関係式(2)を満たす範囲において第3関係式(3)を最小とするφlargeの値とする。
φlarge≦(Vlarge/Vsmall)×(π-φB) (1)
φlarge≦(Vlarge/(Vlarge-Vsmall))×φB (2)
Wloss(φlarge)=Wfe+Wsw+Wcon (3)
Wfe:鉄損
Wsw:スイッチング損
Wcon:導通損
また、本開示の一態様に係る制御方法は、複数のスイッチング素子を含み、第1端子対の間に2つのレグを有したブリッジ回路と、複数のスイッチング素子を含み、第2端子対の間に2つのレグを有したブリッジ回路と、トランスを有し、前記2つのブリッジ回路の間に接続される変換部と、を備えたDC-DCコンバータにおいて、前記2つのブリッジ回路の各スイッチング素子のスイッチングを制御する制御方法であって、前記トランスについての換算電圧として表した、前記第1端子対および前記第2端子対における端子間電圧のうち、より大きくない方の端子間電圧を第1電圧Vsmallと称し、より小さくない方の端子間電圧を第2電圧Vlargeと称したとき、前記第1端子対側から前記第2端子対側へと送電する電力または電流に応じて、前記第1電圧側における前記ブリッジ回路と、前記第2電圧側における前記ブリッジ回路と、の間のブリッジ間位相差φBを決定するステップと、前記第1電圧の前記第2電圧に対する比と前記ブリッジ間位相差とに基づいて、前記第1電圧側の前記ブリッジ回路における前記2つのレグ間での第1レグ間位相差を決定するステップと、前記第1レグ間位相差に前記比を乗じて、前記第2電圧側の前記ブリッジ回路における前記2つのレグ間での第2レグ間位相差を決定するステップと、を含み、前記各スイッチング素子におけるデューティを固定して、決定した前記ブリッジ間位相差と前記第1レグ間位相差と前記第2レグ間位相差とに従って、前記各スイッチング素子のスイッチングを制御し、前記第1レグ間位相差は、第1関係式(1)および第2関係式(2)を満たす範囲において第3関係式(3)を最小とするφlargeの値とする。
φlarge≦(Vlarge/Vsmall)×(π-φB) (1)
φlarge≦(Vlarge/(Vlarge-Vsmall))×φB (2)
Wloss(φlarge)=Wfe+Wsw+Wcon (3)
Wfe:鉄損
Wsw:スイッチング損
Wcon:導通損
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、損失が最小化されたDC-DCコンバータなどを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態に係るDC-DCコンバータの回路図である。
制御部の動作を示すブロック図である。
φlargeが第2関係式を満たさない場合におけるDC-DCコンバータの動作を示すグラフである。
本実施形態に係るDC-DCコンバータにおける、第1レグ間位相差と損失との関係の例を示すグラフである。
交流電圧、交流電力、トランスにおける磁束密度、およびDC-DCコンバータの出力電力の関係を示すグラフである。
スイッチング素子のそれぞれにおける、電流および電圧の波形を示すグラフである。
スイッチング損について説明するための図である。
DC-DCコンバータが四角モードで動作している場合における電流計算式について説明するための図である。
DC-DCコンバータが三角モードで動作している場合における電流計算式について説明するための図である。
実施例および従来例の効率を比較したグラフである。
実施例および従来例のブリッジ間位相差を比較したグラフである。
実施例および従来例の第1レグ間位相差を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るDC-DCコンバータ1の回路図である。DC-DCコンバータ1は、1次側ブリッジ回路10と、2次側ブリッジ回路20と、変換部30と、制御部40と、を備える。
【0010】
(DC-DCコンバータ1の構成)
1次側ブリッジ回路10は、第1端子対13に接続されている。第1端子対13の電圧、すなわち、端子13aから端子13bに向けた電圧は電圧V1である。なお、第1端子対13には、電源または負荷が接続されていてもよい。また、端子13bに流れ込む電流は電流I1である。
(【0011】以降は省略されています)

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