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公開番号2025044011
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2023151667
出願日2023-09-19
発明の名称二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法
出願人清水建設株式会社,国立大学法人北海道大学
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20250325BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】セメント硬化体のより内部まで二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を早期に浸透させることができる二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法を提供する。
【解決手段】セメント硬化体の内部に二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を、常圧より高い圧力で注入して、前記セメント硬化体に前記二酸化炭素吸収剤を担持させる、二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セメント硬化体の内部に二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を、常圧より高い圧力で注入して、前記セメント硬化体に前記二酸化炭素吸収剤を担持させる、二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記圧力が0.4MPa未満である、請求項1に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
【請求項3】
前記圧力が0.4MPa以上である、請求項1に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
【請求項4】
前記二酸化炭素吸収液が二酸化炭素由来の炭酸イオンまたは重炭酸イオンを含む、請求項1に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
【請求項5】
予め前記セメント硬化体の表面から厚さ方向に形成された注入口から、前記セメント硬化体の内部に二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を注入する、請求項1に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
【請求項6】
前記注入口は、前記セメント硬化体を厚さ方向に削孔して形成した細孔である、請求項5に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
【請求項7】
前記注入口は、セメント組成物を硬化して前記セメント硬化体を成形する際に形成した細孔である、請求項5に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
地球温暖化防止のために、二酸化炭素(以下、「CO

」とも言う。)排出量の削減が世界的に求められている。建設材料分野では、セメント量を低減することで、コンクリート製造時に発生するCO

量を削減する方法や、CO

を固定(吸収)できるコンクリートに関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
新設コンクリートにCO

を促進的に固定する技術としては、例えば、特許文献2に記載されている技術が知られている。特許文献2に記載されている技術は、新設コンクリートのように炭酸化が進んでいないコンクリート躯体を高濃度CO

ガス環境下に存置することで、コンクリート躯体の表面から加速的に炭酸化を進めるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4822373号公報
特開2014-51422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
炭酸化処置にあたり、コンクリート躯体の周囲をシート等で養生し、CO

ガスが外部に漏れないようにする必要がある。この方法は、コンクリート躯体の形状によっては必ずしも容易ではなく、CO

ガスが外部に漏れる危険性も想定されるという課題がある。また、炭酸化によりコンクリート躯体の内部のpHが低下すると、内部に埋設された鉄筋の腐食リスクが高まるという課題もある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、 セメント硬化体のより内部まで二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を早期に浸透させることができる二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を有する。
[1]セメント硬化体の内部に二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を、常圧より高い圧力で注入して、前記セメント硬化体に前記二酸化炭素吸収剤を担持させる、二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
[2]前記圧力が0.4MPa未満である、[1]に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
[3]前記圧力が0.4MPa以上である、[1]に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
[4]前記二酸化炭素吸収液が二酸化炭素由来の炭酸イオンまたは重炭酸イオンを含む、[1]~[3]のいずれかに記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
[5]予め前記セメント硬化体の表面から厚さ方向に形成された注入口から、前記セメント硬化体の内部に二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を注入する、[1]~[4]のいずれかに記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
[6]前記注入口は、前記セメント硬化体を厚さ方向に削孔して形成した細孔である、[5]に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
[7]前記注入口は、セメント組成物を硬化して前記セメント硬化体を成形する際に形成した細孔である、[5]に記載の二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、セメント硬化体のより内部まで二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を早期に浸透させることができる二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法における低圧注入工法を示す斜視図である。
本発明の一実施形態に係る二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法において、低圧注入工法で用いられるシリンジを示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法において、高圧注入工法で用いられる注入装置を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係る二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法において、セメント硬化体への注入口の形成方法を示す斜視図である。
本発明の一実施形態に係る二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法において、セメント硬化体への注入口の形成方法を示す斜視図である。
実施例および比較例において、水溶液の注入開始からの経過時間(注入時間)とセメント硬化体に対する水溶液の注入量との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法]
本発明の一実施形態に係る二酸化炭素固定化用セメント硬化体の製造方法は、セメント硬化体の内部に二酸化炭素吸収剤を含む二酸化炭素吸収液を、常圧より高い圧力で注入して、前記セメント硬化体に前記二酸化炭素吸収剤を担持させる。
本明細書において、「担持」とは、二酸化炭素吸収剤が、セメント硬化体の内部および表面の双方またはいずれか一方に付着していることをいう。
本明細書において、セメント硬化体は、いわゆる担体として機能する。
(【0011】以降は省略されています)

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