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公開番号2025043748
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2023151220
出願日2023-09-19
発明の名称粒子を含む溶液のろ過方法
出願人東ソー・ファインケム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B03B 5/28 20060101AFI20250325BHJP(液体による,または,風力テーブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離)
要約【課題】高いろ過速度を維持しながら高収率でろ液を得ることができる、粒子を含む溶液をろ過する方法の提供。
【解決手段】粒子を含む溶液のろ過方法であって、(a)粒子を含む溶液を湿式分級して、微粒子を含む軽液及び粗粒子を含む重液を得る工程と、(b)重液中の粗粒子をろ材を用いて分離する工程と、(c)軽液中の微粒子を粒子成長させる工程と、(d)工程(c)で成長した粒子を含む溶液を、工程(a)に戻す工程と、を含む、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
粒子を含む溶液のろ過方法であって、
(a)粒子を含む溶液を湿式分級して、微粒子を含む軽液及び粗粒子を含む重液を得る工程と、
(b)前記重液中の前記粗粒子をろ材を用いて分離する工程と、
(c)前記軽液中の前記微粒子を粒子成長させる工程と、
(d)前記工程(c)で成長した粒子を含む溶液を、前記工程(a)に戻す工程と、
を含む、方法。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記工程(c)の前記粒子成長が、凝集及び晶析からなる群より選ばれる少なくとも1つにより行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記工程(a)の前記溶液中の前記粒子が金属酸化物を含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記金属酸化物が部分的にアルキル基で置換された金属酸化物である請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記金属酸化物がアルキルアルミノキサンである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記工程(a)の前記重液中の前記粗粒子の最小粒径が前記ろ材の孔径の1.2倍以上である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記工程(a)の前記重液中の前記粗粒子の最小粒径が0.6μm以上である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
前記工程(a)の前記湿式分級が、遠心分級及び沈降分級からなる群より選ばれる少なくとも1つにより行われる請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
前記工程(b)の前記ろ材を用いた分離が、クロスフローろ過により行われる請求項1又は2に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子を含む溶液のろ過方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
水とトリメチルアルミニウムの縮合生成物であるメチルアルミノキサンが、メタロセン触媒の助触媒としてエチレン重合に対して高い活性を示すことは広く知られている(非特許文献1)。水とトリメチルアルミニウムの反応においては、過度に加水分解を受けたトリメチルアルミニウムの形態としての固形物やゲル状物の生成を避けることができず、アルミニウムに基づく反応収率の低下をもたらす。また、ゲル状物そのものが製造ラインやタンク内に堆積するなどして、製造プラントの円滑な運転を妨害し、最終産物の収率や純度を低下させる原因にもなる。さらには、ポリオレフィン中に不純物が存在すると、ポリオレフィン自体の機能性低下、着色、人体への生理活性等の悪影響があることから助触媒メチルアルミノキサン自体に不純物が存在しないことが望ましい。
【0003】
ゲル状物、即ちアルミニウム含有ゲルの除去方法として例えば沈降分離が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表平9-507515号公報
【非特許文献】
【0005】
H. Sinn, W. Kaminsky. Adv. Organomet. Chem. 18, 99 (1980).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、工業的な生産という観点からすると運転操作性が悪く好ましくない。
【0007】
固形物やゲル状物の除去方法として、クロスフローろ過が知られている。クロスフローろ過とは、ろ材に対して平行な流れを作ることで、ろ材表面へのケーク堆積を抑制しながらろ過を行う方法である。クロスフローろ過では、ろ材表面へのケーク堆積は抑制されるものの、微粒子がろ材の細孔内に蓄積するとろ過効率が低下し、最終的にはろ材の細孔が閉塞するおそれがある。
【0008】
本発明の目的は、高いろ過速度を維持しながら高収率でろ液を得ることができる、粒子を含む溶液をろ過する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、粒子を含む溶液を湿式分級して、微粒子を含む軽液及び粗粒子を含む重液に分けた後、重液中の粗粒子をろ材を用いて分離し、一方で、軽液中の微粒子を粒子成長させた後、再度湿式分級工程に戻すことにより、ろ材の細孔の閉塞を抑制することができ、かつろ液の収率も高めることができることを見出して、本発明を完成させるに至った。
【0010】
本願は以下の発明を包含する。
[態様1]
粒子を含む溶液のろ過方法であって、
(a)粒子を含む溶液を湿式分級して、微粒子を含む軽液及び粗粒子を含む重液を得る工程と、
(b)前記重液中の前記粗粒子をろ材を用いて分離する工程と、
(c)前記軽液中の前記微粒子を粒子成長させる工程と、
(d)前記工程(c)で成長した粒子を含む溶液を、前記工程(a)に戻す工程と、
を含む、方法。
[態様2]
前記工程(c)の前記粒子成長が、凝集及び晶析からなる群より選ばれる少なくとも1つにより行われる、態様1に記載の方法。
[態様3]
前記工程(a)の前記溶液中の前記粒子が金属酸化物を含む態様1又は2に記載の方法。
[態様4]
前記金属酸化物が部分的にアルキル基で置換された金属酸化物である態様3に記載の方法。
[態様5]
前記金属酸化物がアルキルアルミノキサンである態様4に記載の方法。
[態様6]
前記工程(a)の前記重液中の前記粗粒子の最小粒径が前記ろ材の孔径の1.2倍以上である態様1~5のいずれか一態様に記載の方法。
[態様7]
前記工程(a)の前記重液中の前記粗粒子の最小粒径が0.6μm以上である態様1~6のいずれか一態様に記載の方法。
[態様8]
前記工程(a)の前記湿式分級が、遠心分級及び沈降分級からなる群より選ばれる少なくとも1つにより行われる態様1~7のいずれか一態様に記載の方法。
[態様9]
前記工程(b)の前記ろ材を用いた分離が、クロスフローろ過により行われる態様1~8のいずれか一態様に記載の方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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