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公開番号2025076837
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188742
出願日2023-11-02
発明の名称湿式比重選別機
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所,国立大学法人北海道大学
代理人個人,個人,個人
主分類B03B 5/10 20060101AFI20250509BHJP(液体による,または,風力テーブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離)
要約【課題】比重が異なる廃プラスチックの選別において廃プラスチックの混合割合が経時的に変動する場合でも選別可能な湿式比重選別機を提供する。
【解決手段】本実施形態の湿式比重選別機100は、被選別物質が投入される選別室51と、液体Xを介して選別室51内の被選別物質に脈動を与える脈動室52と、選別室51と脈動室52との間に配置され、液体Xが通過可能な網53と、液体Xの液面の変位を測定する変位センサ55と、圧力を測定する圧力センサ56と、一方の端が圧力センサ56と接続され、もう一方の端が脈動で形成される被選別物質の層の最下面付近に調整可能に配置される管57と、圧力損失の経時変化のデータに基づき、被選別物質中の目的回収物の層厚の変動を推定する、推定制御部10と、を備え、管57は、気体で満たされ、圧力センサ56は、管57内の圧力を測定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体を保持し、被選別物質が投入される選別室と、
前記液体を保持し、前記液体を介して前記選別室内の前記被選別物質に脈動を与える脈動室と、
前記選別室と前記脈動室との間に配置され、前記被選別物質よりも網目が小さく、前記液体が通過可能な網と、
前記液体の液面の変位を測定する変位センサと、
圧力を測定する圧力センサと、
一方の端が前記圧力センサと接続され、もう一方の端が前記脈動で形成される前記被選別物質の層の最下面付近に調整可能に配置される管と、
前記変位センサで測定される前記変位のデータおよび前記圧力センサで測定される前記圧力のデータから算出される圧力損失の経時変化のデータに基づき、前記被選別物質の層中の目的回収物の層厚の変動を推定する、推定制御部と、
を備え、
前記管は、気体で満たされ、
前記圧力センサは、前記管内の圧力を測定する、湿式比重選別機。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記被選別物質のConcentration Criterionが1.5以上である、請求項1に記載の湿式比重選別機。
【請求項3】
前記圧力センサが空気用センサである、請求項1または2に記載の湿式比重選別機。
【請求項4】
前記圧力センサの分解能が0.001~0.05kPaである、請求項3に記載の湿式比重選別機。
【請求項5】
前記液体が水である、請求項1または2に記載の湿式比重選別機。
【請求項6】
前記気体が空気である、請求項1または2に記載の湿式比重選別機。
【請求項7】
前記推定制御部で推定された層厚に基づいて、前記被選別物質を排出する排出部をさらに備える、請求項1または2に記載の湿式比重選別機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、湿式比重選別機に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
プラスチックは、自動車、家電など多様な分野で使用されており、プラスチック廃棄量の増加は近年大きな問題になっている。廃棄されたプラスチック(廃プラスチック)のリサイクルを推進し、化石原料使用量の削減を目指すために、リサイクル技術の開発が活発に行われている。
【0003】
マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルの原料を得るためには、廃プラスチックを種類別に高精度に選別する技術が必要である。材料を種類別に選別する手法の一つに湿式比重選別がある。
【0004】
湿式比重選別を用いて、原炭から比重の低い良質の石炭を選択的に回収する場合は,回収したい良質石炭の最大比重値を持つフロートを選別室内に設置し,フロート位置から回収物質の層厚を検知し,排出速度を制御しながら品位の高い産物を回収する手法が知られている。
【0005】
一般的にジグ選別機で処理されている原炭のサイズは数cm程度のものが多く,層厚を厚くして大量に処理するため,フロートサイズが大きめであっても選別精度に問題を生じない。しかし、廃プラスチックの処理では粒子が数mm程度と小さいうえ,比重差も小さく,かつ低いため,フロート近傍での粒子挙動の乱れが粒子の成層をかく乱することが観察されており,フロートの改良も提案されている(特許文献1)
【0006】
しかし、フロート形状の小型化には限界があり,精緻な選別ではこれに変わる層厚の推定法が有用である。層厚を推定する手法としては,特許文献2には、被選別物質が投入される選別室と、前記選別室の下方に位置する脈動室と、前記選別室と前記脈動室との間に位置する網目とを備えた網下気室型湿式比重選別機に配置される回収制御装置であって、
前記選別室内の所定箇所に配置された1基の圧力センサ、又は、前記選別室内の垂直方向に間隔を隔てた所定箇所にそれぞれ配置された複数基の圧力センサを備え、被選別物質の複数の層厚について選別媒体の脈動を与えた時に発生する圧力について予め取得したデータに基づき、被選別物質の回収を制御するように構成されていることを特徴とする装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-132484号公報
特開2008-132485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献2の技術では、あらかじめ処理したい第1物質,第2物質を単体で選別室に入れて圧力センサで脈動時の圧力波形を測定する必要がある。廃家電から発生するミックスプラスチックのように複数の種類のプラスチックの混合物を対象とし,さらにそれぞれのプラスチック種の混合割合が経時的に変化するような場合には適用が困難である。
【0009】
本発明は上記の事情を鑑みなされた発明であり、比重が異なる廃プラスチックの選別において廃プラスチックの混合割合が経時的に変動する場合でも選別可能な湿式比重選別機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明の態様1に係る湿式比重選別機は、
液体を保持し、被選別物質が投入される選別室と、
前記液体を保持し、前記液体を介して前記選別室に脈動を与える脈動室と、
前記選別室と前記脈動室との間に配置され、前記被選別物質よりも網目が小さく、前記液体が通過可能な網と、
前記液体の液面の変位を測定する変位センサと、
圧力を測定する圧力センサと、
一方の端が前記圧力センサと接続され、もう一方の端が、前記脈動で形成される前記被選別物質の層の最下面付近に調整可能に配置される管と、
前記変位センサで測定される前記変位のデータおよび前記圧力センサで測定される圧力のデータから算出される圧力損失の経時変化のデータに基づき、前記被選別物質の層中の目的回収物の層厚を推定する、推定制御部と、
を備え、
前記管は、気体で満たされ、
前記圧力センサは、前記管内の圧力を測定する。
(2)本発明の態様2は、態様1の湿式比重選別機において、前記被選別物質のConcentration Criterionが1.5以上である。
(3)本発明の態様3は、態様1または2の湿式比重選別機において、前記圧力センサが空気用センサである。
(4)本発明の態様4は、態様1~3のいずれか1つの湿式比重選別機において、前記圧力センサの分解能が0.001~0.05kPaである。
(5)本発明の態様5は、態様1~4のいずれか1つの湿式比重選別機において、
前記液体が水である。
(6)本発明の態様6は、態様1~5のいずれか1つの湿式比重選別機において、
前記気体が空気である。
(7)本発明の態様7は、態様1~6のいずれか1つの湿式比重選別機において、前きで推定された層厚に基づいて、前記被選別物質を排出する排出部をさらに備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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