TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025043574
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-01
出願番号
2023150929
出願日
2023-09-19
発明の名称
試料識別方法及びバイオマーカー
出願人
株式会社東芝
代理人
弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類
C12N
15/11 20060101AFI20250325BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 高精度に罹患者に由来する試料を識別する方法を提供する。
【解決手段】 実施形態に従う試料識別方法は、罹患対象由来か否か、試料を識別する。当該方法は以下を含む;判定基準に基づき疾患との関係性が示唆された1塩基多型部位を含む第1の配列からなり、前記1塩基多型部位が第1の塩基である第1の基準配列と、対応する第2の基準配列とを設定する;前記試料中の短鎖核酸群に関し、第1の基準配列を含む第1の短鎖核酸の個数(ID-2の個数)、第2の基準配列を含む第2の短鎖核酸の個数(ID-1の個数)を出力する;比率R=(ID-1の個数/(ID-1の個数+ID-2の個数))を算出する;比率Rと閾値を比較して大小関係を求める;閾値よりも比率Rが大きい配列の個数から、試料が、疾患を有する又は発症する危険性がある対象に由来するのか、判定する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
試料を識別する方法であって;
定められた判定基準に基づいて目的とする疾患との関係性が示唆された1塩基多型部位を有する第1の配列からなり、且つ前記1塩基多型部位が第1の塩基である第1の基準配列と、これに対応する、前記第1の配列からなり、且つ前記1塩基置換部位が前記第1の塩基とは異なる第2の塩基を含む第2の基準配列とを1セット又は複数セット設定すること;
前記試料に含まれる短鎖核酸群に関して、
前記第1の基準配列を、その5’末端から前方一致するように、前記1塩基多型部位を含む、10塩基長以上の長さの配列を含んでいる、第1の短鎖核酸の個数(ID-2の個数)、及び
前記第2の基準配列を、その5’末端から前方一致するように、前記1塩基多型部位を含む、10塩基長以上の長さの配列を含んでいる、第2の短鎖核酸の個数(ID-1の個数)
を出力すること;
対応する配列毎に、比率R=(ID-1の個数/(ID-1の個数+ID-2の個数))を算出すること;
前記比率Rの値と、定められた閾値とを比較して、それらの大小関係を求めること;及び
前記閾値よりも比率Rの値の方が大きい配列の個数から、当該試料が、前記疾患を有する又は発症する危険性がある対象に由来するのか、否かを判定すること;
を含む方法。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
第1の基準配列が、表5~表13に示される配列セットから選択される1つの配列セットである、又は表5~表13に示される配列セットからそれぞれ選択された1つの配列セットを少なくとも2種類以上組み合わせて使用される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記疾患が、がんである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記疾患が、膵臓がんである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記短鎖核酸が、miRNAである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記試料が、血清又は血漿である請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法が、次世代シーケンサー、ナノポアシーケンサー、サンガー法(電気泳動、キャピラリーシーケンサー)又はマクサム・ギルバート法などの配列決定手法を用いて行われる請求項1に記載の方法。
【請求項8】
罹患対象由来か否か、試料を識別するためのバイオマーカーであって、表5~表13に示される配列セットから選択される1つの配列セットである、又は表5~表13に示される配列セットからそれぞれ選択される1つの配列を少なくとも2種類以上組み合わせであるマーカー。
【請求項9】
前記罹患対象の有する疾患が、がんである請求項8に記載のマーカー。
【請求項10】
前記罹患対象の有する疾患が、膵臓がんである請求項8に記載のマーカー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、試料識別方法及びバイオマーカーに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
採取の容易な体液から分離される核酸を解析し、それによって、がん罹患者と健常者を識別する検査方法が知られている。例えば、miRNA(microRNA)を用いた識別系は、広く検証されている。miRNAは、17~25塩基程度の一本鎖核酸であり、遺伝子発現を調節する機能を持つことが明らかにされている。これは、種々の疾患について、その種類や発現量が初期の段階から変化していることも報告されている。例えば、がん患者においては、種々のmiRNAが、がんマーカーとして使用される。これは、罹患者におけるそれらの存在量が、健常者と比較して増加、或いは減少している知見に基づく。
【0003】
miRNA量やmiRNA濃度を指標とした検査は、検体間やデータセット間で、得られる結果や傾向に差異が生じ易い。その結果、データや結果間のばらつきが大きくなり、検査性能が不安定になり易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2017-514519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、高精度に罹患者に由来する試料を識別する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に従う試料識別方法は、罹患対象由来か否か、試料を識別する方法である。当該方法は;
定められた判定基準に基づいて目的とする疾患との関係性が示唆された1塩基多型部位を有する第1の配列からなり、且つ前記1塩基多型部位が第1の塩基である第1の基準配列と、これに対応する、前記第1の配列からなり、且つ前記1塩基置換部位が前記第1の塩基とは異なる第2の塩基を含む第2の基準配列とを1セット又は複数セット設定すること;
前記試料に含まれる短鎖核酸群に関して、
前記第1の基準配列を、その5’末端から前方一致するように、前記1塩基多型部位を含む、10塩基長以上の長さの配列を含んでいる、第1の短鎖核酸の個数(ID-2の個数)、及び
前記第2の基準配列を、その5’末端から前方一致するように、前記1塩基多型部位を含む、10塩基長以上の長さの配列を含んでいる、第2の短鎖核酸の個数(ID-1の個数)
を出力すること;
対応する配列毎に、比率R=(ID-1の個数/(ID-1の個数+ID-2の個数))を算出すること;
前記比率Rの値と、定められた閾値とを比較して、それらの大小関係を求めること;及び
前記閾値よりも比率Rの値の方が大きい配列の個数から、当該試料が、疾患を有する又は発症する危険性がある対象に由来するのか、否かを判定すること;
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1の実施形態を示すスキーム図。
第1の実施形態により得られる結果のイメージ図。
第2の実施形態を示すスキーム図。
第2及び3の実施形態により得られる結果のイメージ図。
例1の手順を示すスキーム図。
例2の結果を示すグラフ。
例2の結果を示すグラフ。
例2の結果を示すグラフ。
例3の結果を示す図。
例4の結果を示す図。
例5の結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。
図面は模式的なものであり、各部の厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。
【0009】
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、実施形態に従う試料識別方法は、疾患罹患対象由来か否かについて、試料を識別する方法である。当該方法は、図1に示す通りである。S11において、基準配列セットを設定する。基準配列セットは、第1の基準配列とそれに対応する第2の基準配列を含む。第1の基準配列は、定められた判定基準に基づいて目的とする疾患との関係性が示唆された1塩基多型部位を有する第1の配列で表される。第2の基準配列は、第1の基準配列に対応する配列である。即ち、1塩基多型部位の塩基の種類を除いて第1の配列と同じである。言い換えると、第2の基準配列は、1塩基多型部位を除いて、第1の配列を第1の基準配列と共有している。ここで、基準配列セットは、1セットであっても、複数セットが設定されてもよい。
【0010】
S12では、前記試料に含まれる短鎖核酸群に関して、第1の短鎖核酸の個数(ID-2の個数)と第2の短鎖核酸の個数(ID-1の個数)とが出力される。第1の短鎖核酸は、第1の基準配列の全長及び/又は第1の基準配列の3’端側の塩基を欠失した配列を、その5’端に有する短鎖核酸群である。3’端側の塩基を欠失した第1の基準配列とは、その5’末端から前方一致するように、前記1塩基多型部位を含む、8塩基長以上の長さ、例えば、9塩基以上の長さ、例えば、10塩基長以上の長さの配列、少なくとも10塩基の配列であり得る。第1の基準配列の3’端側の塩基を欠失した配列は、全長配列から順に3’端が1塩基ずつ欠失して得られる8塩基以上、9塩基以上、又は10塩基長以上の全ての配列であってよい。第1の短鎖核酸は、第1の基準配列の全長及び/又は第1の基準配列の3’端側の塩基を欠失した配列を含む。また、第1の基準配列の3’端側の塩基を欠失した配列を含む場合、第1の短鎖核酸は、当該欠失する塩基の数で異なる配列を全て含んでもよく、少なくとも1種類の配列を含んでもよい。第1の短鎖核酸は、当該欠失する塩基の長さよりも長い任意の配列を含んでいてもよい。第2の短鎖核酸についても同様である。ここで、基準配列の長さが短すぎると識別精度が下がる可能性がある。例えば、miRNAの場合においては、シード配列よりも長い塩基長であることが好ましい。試料において検出される短鎖核酸の長さは、特に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社東芝
回転電機
3日前
株式会社東芝
回転電機
3日前
株式会社東芝
回転電機
3日前
株式会社東芝
半導体装置
10日前
株式会社東芝
真空バルブ
19日前
株式会社東芝
配線支援装置
4日前
株式会社東芝
情報表示装置
3日前
株式会社東芝
電子計算機装置
4日前
株式会社東芝
光注入同期装置
10日前
株式会社東芝
磁気ディスク装置
19日前
株式会社東芝
回転電機の回転子
3日前
株式会社東芝
半導体装置及び製造方法
10日前
株式会社東芝
半導体装置及びその製造方法
10日前
株式会社東芝
オゾン発生装置用の電源装置
18日前
株式会社東芝
窒化物構造体及び半導体装置
12日前
株式会社東芝
無線ICモジュールの製造方法
10日前
株式会社東芝
設備内雰囲気監視装置及び方法
19日前
株式会社東芝
情報管理装置および検査システム
20日前
株式会社東芝
シールド部材およびタービン動翼
4日前
株式会社東芝
対策グループ編成支援装置及び方法
3日前
株式会社東芝
放電管診断装置及び放電管診断方法
3日前
株式会社東芝
情報処理装置、方法およびプログラム
3日前
株式会社東芝
ドローン捕獲用ドローン、及びシステム
19日前
株式会社東芝
ロボットアーム遠隔操作システム及び方法
11日前
株式会社東芝
回転子およびその回転子を備えた回転電機
3日前
株式会社東芝
回転子およびその回転子を備えた回転電機
3日前
株式会社東芝
レーダ装置、信号処理装置及び信号処理方法
5日前
株式会社東芝
券売システム、情報提供方法及びプログラム
19日前
株式会社東芝
駅務機器、駅務方法、および駅務プログラム
3日前
株式会社東芝
撹拌造粒ユニット、水処理装置及び水処理方法
11日前
株式会社東芝
センサヘッド、配管検査装置、および配管検査方法
20日前
株式会社東芝
航跡確立装置、レーダ装置および目標検出プログラム
13日前
株式会社東芝
航跡確立装置、レーダ装置および目標検出プログラム
13日前
株式会社東芝
航跡確立装置、レーダ装置および目標検出プログラム
13日前
株式会社東芝
電子装置
10日前
株式会社東芝
複合現実デバイス、処理方法、プログラム、及び記憶媒体
4日前
続きを見る
他の特許を見る