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公開番号
2025035835
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023143133
出願日
2023-09-04
発明の名称
冷凍サイクルシステム
出願人
パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
F25B
1/00 20060101AFI20250307BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】 フルオロオレフィンと他の冷媒とを含有する冷凍サイクル用作動媒体と冷凍機油とが併用される場合であっても、不均化反応を良好に抑制または緩和することが可能な冷凍サイクルシステムを提供する。
【解決手段】 冷凍サイクルシステムでは、冷凍サイクル用作動媒体として、ハイドロフルオロオレフィンと、これよりも冷凍機油に対する溶解度が高い高溶解度冷媒とを含有する、混合冷媒が用いられる。制御部は、圧縮機の起動時から所定時間t1が経過するまでの間には、内部圧力の上限値をP0(P0<P1)に設定するとともに、吐出ガス温度の上限値をT0(T0<T1)に設定して、圧縮機、膨張弁の少なくとも一方を制御する。所定時間t1が経過した後には、内部圧力の上限値をP0からP1に変化させるとともに、吐出ガス温度の上限値をT0からT1に変化させて、圧縮機、膨張弁の少なくとも一方を制御する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
内部に冷凍機油を貯留する圧縮機および膨張弁を含む冷凍サイクルと、制御部とを備え、
冷凍サイクル用作動媒体として、少なくとも1種のハイドロフルオロオレフィンと、当該ハイドロフルオロオレフィンよりも前記冷凍機油に対する溶解度が高い、少なくとも1種の高溶解度冷媒とを含有する、混合冷媒が用いられ、
前記圧縮機において予め設定される、内部圧力の上限値をP1とし、吐出ガス温度の上限値をT1としたときに、
前記制御部は、前記圧縮機の起動時から所定時間t1が経過するまでの間には、前記内部圧力の上限値をP1より小さいP0(P0<P1)に設定するとともに、前記吐出ガス温度の上限値をT1より小さいT0(T0<T1)に設定して、前記圧縮機の回転数、前記膨張弁の開度の少なくとも一方を制御し、
前記所定時間t1が経過した後には、前記内部圧力の上限値をP0からP1に変化させるとともに、前記吐出ガス温度の上限値をT0からT1に変化させて、前記圧縮機の回転数、前記膨張弁の開度の少なくとも一方を制御することを特徴とする、
冷凍サイクルシステム。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記圧縮機の内部圧力を計測する圧力センサを備え、
前記制御部は、前記圧力センサにより計測された圧力値を用いて、前記圧縮機の回転数、前記膨張弁の開度の少なくとも一方を制御する、
請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項3】
前記圧縮機の内部圧力を、温度から近似的に計測する第一温度センサを備え、
前記制御部は、前記第一温度センサにより間接的に計測された圧力値を用いて、前記圧縮機の回転数、前記膨張弁の開度の少なくとも一方を制御する、
請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項4】
前記圧縮機からの吐出ガス温度を計測する第二温度センサを備え、
前記制御部は、前記第二温度センサにより計測された吐出ガス温度を用いて、前記圧縮機の回転数、前記膨張弁の開度の少なくとも一方を制御する、
請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項5】
前記高溶解度冷媒は、飽和炭化水素である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項6】
前記飽和炭化水素は、プロパン(R290)である、
請求項5に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項7】
前記冷凍サイクル用作動媒体は、さらに不均化抑制剤を含有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍サイクルシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイドロフルオロオレフィンを含有する冷凍サイクル用作動媒体を用いる冷凍サイクルシステムに関し、特に、ハイドロフルオロオレフィンの不均化反応を良好に抑制可能とする冷凍サイクルシステムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
冷凍サイクル用作動媒体(冷媒または熱媒体)としては、最近では、地球温暖化係数(GWP)のより小さいハイドロフルオロオレフィン(HFO)の使用が提案されている。代表的なハイドロフルオロオレフィンとしては、1,1,2-トリフルオロエチレン(HFO1123)が挙げられる。1,1,2-トリフルオロエチレンは、従来のHFC等に比べて安定性が低いため大気中に残存しにくく、それゆえODPおよびGWPが小さい。
【0003】
このようなハイドロフルオロオレフィンは、その安定性が低いことに起因して、不均化反応と呼ばれる自己分解反応およびこの自己分解反応に続く重合反応(以下、不均化反応と記載する。)が生じやすいことが知られている。
【0004】
不均化反応は、冷凍サイクル用作動媒体の使用中に生じた発熱等に誘引されて生じやすく、しかも不均化反応の発生には大きな熱放出が伴われる。そのため、不均化反応が連鎖的に生じることも知られている。その結果、大量の煤が発生して、冷凍サイクルシステムまたはこのシステムが備える圧縮機等の信頼性を低下させる可能性がある。
【0005】
ところで、冷凍サイクルシステムが備える圧縮機は、通常、内部に潤滑用の冷凍機油(潤滑油)を貯留している。そのため、冷凍サイクルシステム内では、冷凍サイクル用作動媒体と冷凍機油とが併用されているということができる。このように、冷凍サイクル用作動媒体が冷凍機油と併用される場合には、少なくとも、冷媒成分(冷凍サイクル用作動媒体)および冷凍機油成分により、作動媒体含有組成物(あるいは作動流体)が構成されているとみなすことができる。
【0006】
このような作動媒体含有組成物について、高温高圧条件での冷媒溶解粘度を所定の範囲内に調整することにより、冷凍サイクルシステムの性能向上を図る技術が知られている。例えば、特許文献1では、冷媒および冷凍機油からなる作動流体(作動媒体含有組成物)が、温度80℃、絶対圧力3.4MPaの条件において2~4mm
2
/sの冷媒溶解粘度を示すように調整されている。具体的な冷媒としては、フルオロエチレンまたはフルオロプロペン等のハイドロフルオロオレフィン(HFO)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)等のフッ素含有冷媒、あるいは、炭化水素冷媒、アンモニア(R717)、二酸化炭素(R744)等の自然冷媒も挙げられている。
【0007】
特許文献1によれば、作動流体の冷媒溶解粘度が低すぎると、圧縮機のシール性が低下する等の理由により、冷凍機(冷凍サイクルシステム)冷凍能力または冷房能力が低下するとされる。また、作動流体の冷媒溶解粘度が高すぎると、撹拌抵抗または冷凍機の起動時の抵抗の増大等の理由により、消費エネルギーが増大し、冷凍能力または冷房能力も低下するとされる。そこで、冷媒溶解粘度を前記の範囲内に調整することで、冷凍サイクルシステムの成績係数(COP:Coefficient of Performance)の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2017-141974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示の冷凍サイクルシステムでは、前記の通り、冷媒がハイドロフルオロオレフィンに限定されておらず、ハイドロフルオロオレフィンの不均化反応についても記載がない。また、複数種類の冷媒を組み合わせた混合冷媒を用いることが記載されているものの、具体的な実施例としては、ジフルオロメタン(R32)とペンタフルオロエタン(R125)を50/50で混合したR410A冷媒が挙げられて、作動流体の冷媒溶解粘度と冷凍機のCOPとの関係が検証されているのみである。
【0010】
したがって、特許文献1に開示の冷凍サイクルシステムでは、冷凍サイクル用作動媒体がハイドロフルオロオレフィンを含有する混合冷媒であることは全く想定していない。そのため、特許文献1に記載の技術では、ハイドロフルオロオレフィンの不均化反応を良好に抑制することは困難である。
(【0011】以降は省略されています)
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