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公開番号
2025029805
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023134642
出願日
2023-08-22
発明の名称
半導体装置
出願人
富士電機株式会社
代理人
インフォート弁理士法人
主分類
H01L
25/07 20060101AFI20250228BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】装置設計上の想定を超えた過電圧が印加されることによる半導体装置内の半導体素子の破壊をより確実に防止する。
【解決手段】半導体装置(1)は、配線板と配線板の第1の面上に配置された半導体素子とを含む回路板(2A、2B)と、記回路板を収容する中空部(710)を有するケース(7)と、ケースに取り付けられ、各々が、ケースの中空部に向けて露出する内部接続部(721、731)と中空部とは異なる方向に向けて露出する外部接続部とを有する、第1の導電端子(720)及び第2の導電端子(730)と、を備え、第1の導電端子と第2の導電端子とは、ケースの中空部内で内部接続部同士の第1の間隙(G1)よりも狭い第2の間隙(G2)で対向する放電部(1210、1310/722、732)をそれぞれ有し、第1の導電端子の放電部と第2の導電端子の放電部とは、他の部材から離間した位置に突出し、気体を介して対向する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
配線板と前記配線板の第1の面上に配置された半導体素子とを含む回路板と、
前記回路板を収容する中空部を有するケースと、
前記ケースに取り付けられ、各々が、前記ケースの前記中空部に向けて露出する内部接続部と前記中空部とは異なる方向に向けて露出する外部接続部とを有する、第1の導電端子及び第2の導電端子と、
を備え、
前記第1の導電端子と前記第2の導電端子とは、前記ケースの前記中空部内で前記内部接続部同士の第1の間隙よりも狭い第2の間隙で対向する放電部をそれぞれ有し、前記第1の導電端子の前記放電部と前記第2の導電端子の前記放電部とは、他の部材から離間した位置に突出し、気体を介して対向する
半導体装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記第1の導電端子は、前記回路板に形成された回路の第1の端子に電気的に接続され、前記第2の導電端子は、前記回路の第2の端子に電気的に接続されており、
前記第1の導電端子の前記放電部と前記第2の導電端子の前記放電部との間隙は、前記第1の導電端子と前記第2の導電端子との電位差が前記回路の動作電圧に基づいて設定される電位差以上になった場合に放電する大きさである
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記回路板には、インバータ回路が形成されており、前記第1の導電端子は、前記インバータ回路の第1の入力端に接続され、前記第2の導電端子は、前記インバータ回路の第2の入力端に接続される
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
絶縁基板の第1の面に第1の導体パターンと第2の導体パターンとが前記所定の間隙で対向するように配置された放電用配線板、をさらに備え、
前記絶縁基板は、前記第1の面が開口した開口部を有し、
前記第1の導体パターン及び前記第2の導体パターンは、前記開口部上に延伸して他の部材から離間した位置に突出し、前記気体を介して前記所定の間隙で対向する放電部をそれぞれ有し、
前記放電用配線板は、前記ケースの前記中空部内で、前記絶縁基板における前記第1の面とは反対側の第2の面を前記ケースと向い合せて前記ケースに取り付けられており、
前記第1の導体パターンが、前記第1の導体端子の前記放電部として前記第1の導体端子と電気的に接続され、前記第2の導体パターンが、前記第2の導体端子の前記放電部として前記第2の導体端子と電気的に接続される
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1の導体端子の前記内部接続部と前記第2の導体端子の前記内部接続部とが、前記ケースにおける前記中空部に面した単一の面に配置されており、
前記第1の導体端子の前記放電部と前記第2の導体端子の前記放電部とは、前記単一の面の面内方向で対向している
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記配線板における前記第1の面とは反対側の第2の面と向かい合う位置に配置され、前記配線板と熱的に接続される冷却器、をさらに備える
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1の導電端子の前記放電部と前記第2の導電端子の前記放電部とが前記他の部材から離間した位置に突出し、前記気体を介して対向するように前記回路板を封止する封止材、をさらに備える
請求項1に記載の半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
インバータ装置等の電力変換装置に用いられる半導体装置には、落雷等により装置内の半導体素子への印加電圧が過電圧となり半導体素子が破壊することを回避するために、放電により半導体素子への印加電圧が過電圧となることを防ぐようにした半導体装置がある(例えば、特許文献1、2を参照)。また、正極端子及び負極端子の寄生インダクタンスを抑制することや、正極端子と負極端子間の寄生容量を大きくすることによりサージ電圧を低減させる半導体装置がある(例えば、特許文献3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-15389号公報
特開平6-224367号公報
特開2022-6780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体素子の破壊を放電により回避する半導体装置では、放電に用いる端子の間隙(ギャップ)に個体差が生じて放電する電圧が変動しやすい。寄生インダクタンスや寄生容量によりサージ電圧を低減させる半導体装置では、印加電圧の上昇等の影響を十分に抑制できない可能性がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、装置設計上の想定を超えた過電圧が印加されることによる半導体装置内の半導体素子の破壊をより確実に防止することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る半導体装置は、配線板と前記配線板の第1の面上に配置された半導体素子とを含む回路板と、前記回路板を収容する中空部を有するケースと、前記ケースに取り付けられ、各々が、前記ケースの前記中空部に向けて露出する内部接続部と前記中空部とは異なる方向に向けて露出する外部接続部とを有する、第1の導電端子及び第2の導電端子と、を備え、前記第1の導電端子と前記第2の導電端子とは、前記ケースの前記中空部内で前記内部接続部同士の第1の間隙よりも狭い第2の間隙で対向する放電部をそれぞれ有し、前記第1の導電端子の前記放電部と前記第2の導電端子の前記放電部とは、他の部材から離間した位置に突出し、前記気体を介して対向する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、装置設計上の想定を超えた過電圧が印加されることによる半導体装置内の半導体素子の過電圧による破壊をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施の形態に係る半導体装置の構成例を示す上面図である。
図1の半導体装置の断面構成を模式的に示した断面図である。
図1の半導体装置における放電部の拡大上面図である。
図3のA-A’線断面図である。
図1の半導体装置の等価回路図である。
放電部の間隙の設定方法を説明するグラフ図である。
放電部の間隙の設定例を説明するテーブル図である。
放電用配線板の製造方法の一例を説明する斜視図(その1)である。
放電用配線板の製造方法の一例を説明する斜視図(その2)である。
放電用配線板の製造方法の一例を説明する斜視図(その3)である。
放電用配線板の変形例を示す拡大上面図である。
図11のB-B’線断面図である。
放電部の別の構成例を説明する斜視図である。
図13の放電部のC矢視図である。
半導体装置の別の構成例を示す上面図である。
図15に例示した半導体装置を用いたインバータ回路の例を説明する等価回路図である。
放電用配線板の接続方法の別の例を説明する断面図である。
図18A及び図18Bは、放電部の形状の変形例を説明する部分上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、参照する各図におけるX軸、Y軸、及びZ軸は、例示する半導体装置等における平面や方向を定義する目的で示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交し、右手系を成している。以下の説明では、X軸に平行な方向をX方向と呼び、Y軸に平行な方向をY方向と呼び、Z軸に平行な方向をZ方向と呼ぶ。また、X方向、Y方向、及びZ方向の各方向は、図示されるX軸、Y軸、及びZ軸の矢印(正負)の方向と関連付ける場合には、「正側」又は「負側」が付される。
【0010】
本明細書では、Z方向を上下方向と呼ぶことがある。本明細書において、「上」や「上方」は、基準となる面、部材、位置等よりもZ方向正側であることを意図し、「下」や「下方」は、基準となる面、部材、位置等よりもZ方向負側であることを意図する。例えば、「部材Aの上に部材Bが配置される」と記載されるとき、部材Bは、部材AからみてZ方向正側に配置される。また、「部材Aの上面」と記載されるとき、その面は、部材AにおけるZ方向正側の端に位置し、Z方向正側を向いた面である。本明細書において、「上面視」は、対象となる物品(例えば、半導体装置等)をZ方向正側からみたときの平面視を意図する。本明細書において、「側面視」は、対象となる物品をX方向負側又はX方向正側からみたときの平面視を意図し、X方向負側からみたときの平面視を「左側面視」と呼び、X方向正側からみたときの平面視を「右側面視」と呼ぶこともある。これらの方向や面は、説明の便宜上用いる文言であり、半導体装置の取付姿勢等によっては、X軸、Y軸、及びZ軸の方向のそれぞれとの対応関係が変わることがある。例えば、本明細書では、半導体素子における配線板と向かい合う面を下面と呼び、下面とは反対側の面を上面と呼ぶが、これに限らず、配線板と向かい合う面が上面と呼ばれ、その反対側の面が下面と呼ばれてもよい。半導体素子における下面及び上面は、側面と呼ばれてもよい。また、各図における縦横比や各部材同士の大小関係は、あくまで模式的に表されており、実際に製造される半導体装置等における関係とは必ずしも一致しない。説明の便宜上、各部材同士の大小関係を誇張して表現している場合も想定される。また、断面図のいくつかは、説明の便宜上、上面図(平面図)に正確に示すことができない仮想的な切断線によって切断した半導体装置の断面構成を示している。更に、断面図のいくつかは、その断面の奥方に位置する半導体装置の部位を簡略的に示している。
(【0011】以降は省略されています)
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