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公開番号
2025026474
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2024204873,2020535265
出願日
2024-11-25,2020-06-10
発明の名称
合わせガラス用中間膜、ロール体及び合わせガラス
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
弁理士法人大阪フロント特許事務所
主分類
C03C
27/12 20060101AFI20250214BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】合わせガラスにおける透過二重像を抑えることができる合わせガラス用中間膜を提供する。
【解決手段】本発明に係る合わせガラス用中間膜は、一端と、前記一端の反対側に他端とを有し、前記他端の厚みが、前記一端の厚みよりも大きく、特定の近似直線Aの式及び部分楔角の偏差の算出に基づいて、前記近似直線Aの傾き及び前記部分楔角の偏差の絶対値の最大値を算出したときに、少なくとも1つの区間Aにおいて、前記近似直線Aの傾きが-0.05mrad/m以下であり、かつ前記部分楔角の偏差の絶対値の最大値が0.2mrad以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
一端と、前記一端の反対側に他端とを有し、
前記他端の厚みが、前記一端の厚みよりも大きく、
下記の近似直線Aの式及び部分楔角の偏差の算出に基づいて、前記近似直線Aの傾き及び前記部分楔角の偏差の絶対値の最大値を算出したときに、少なくとも1つの区間Aにおいて、前記近似直線Aの傾きが-0.05mrad/m以下であり、かつ前記部分楔角の偏差の絶対値の最大値が0.2mrad以下である、合わせガラス用中間膜。
近似直線Aの式及び部分楔角の偏差の算出:以下の1~4の順で近似直線Aの式及び部分楔角の偏差を算出する。
1:中間膜の前記一端から前記他端に向けて40mmの位置を始点X、中間膜の前記他端から前記一端に向けて40mmの位置を終点Xとする。前記始点Xから前記終点Xに向けて、1mm間隔毎に地点Aを選択する。
2:各地点Aを中心とする前記一端と前記他端とを結ぶ方向の80mmの各部分領域Aにおける部分楔角Aを算出して、「各地点Aでの部分楔角A」を得る。
3:中間膜の前記一端から前記他端に向けて190mmの位置を始点Y、中間膜の前記他端から前記一端に向けて190mmの位置を終点Yとする。各区間Aの中心が前記始点Yから前記終点Yの間に位置するように、前記始点Yから前記終点Yに向けて、1mm間隔毎に300mmの区間Aを設定する。
4:下記の近似直線Aの式及び下記の部分楔角の偏差を求める。
近似直線Aの式:各区間Aのそれぞれにおいて、該区間A内に前記地点Aが存在する「各地点Aでの部分楔角A」から、x軸方向を「中間膜の前記一端からの距離」とし、y軸方向を「部分楔角A」として、近似直線を作成し、各区間Aでの近似直線Aの式を求める。
部分楔角の偏差:前記近似直線Aの式から、各地点Aにおける部分楔角A’を算出して、「近似直線A上の各地点Aでの部分楔角A’」を得る。各区間Aのそれぞれにおいて、該区間A内に前記地点Aが存在する「各地点Aでの部分楔角A」及び「近似直線A上の各地点Aでの部分楔角A’」から、各区間Aでの部分楔角の偏差をそれぞれ求める。
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【請求項2】
中間膜の前記一端から前記他端に向けて100mmの位置と、中間膜の前記一端から前記他端に向けて600mmの位置との間に含まれる少なくとも1つの区間Aにおいて、前記近似直線Aの傾きが-0.05mrad/m以下であり、かつ前記部分楔角の偏差の絶対値の最大値が0.2mrad以下である、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項3】
中間膜の前記一端から前記他端に向けて600mmの位置と、中間膜の前記他端との間に含まれる少なくとも1つの区間Aにおいて、前記近似直線Aの傾きが-0.05mrad/m以下であり、かつ前記部分楔角の偏差の絶対値の最大値が0.2mrad以下である、請求項1又は2に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項4】
下記の近似直線Bの式及び部分楔角の偏差の算出に基づいて、前記近似直線Bの傾き及び前記部分楔角の偏差の絶対値の最大値を算出したときに、区間Bにおいて、前記近似直線Bの傾きが-0.05mrad/m以下であり、かつ前記部分楔角の偏差の絶対値の最大値が0.2mrad以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
近似直線Bの式及び部分楔角の偏差の算出:以下の5,6の順で近似直線Bの式及び部分楔角の偏差を算出する。
5:中間膜の前記一端から前記他端に向けて50mmの位置と、中間膜の前記他端から前記一端に向けて50mmの位置との間の区間を区間Bとして設定する。
6:下記の近似直線Bの式及び下記の部分楔角の偏差を求める。
近似直線Bの式:区間Bにおいて、該区間B内に前記地点Aが存在する「各地点Aでの部分楔角A」から、x軸方向を「中間膜の前記一端からの距離」とし、y軸方向を「部分楔角A」として、近似直線Bを作成し、区間Bでの近似直線Bの式を求める。
部分楔角の偏差:前記近似直線Bの式から、各地点Aにおける部分楔角A’’を算出して、「近似直線B上の各地点Aでの部分楔角A’’」を得る。区間Bにおいて、該区間B内に前記地点Aが存在する「各地点Aでの部分楔角A」及び「近似直線B上の各地点Aでの部分楔角A’’」から、区間Bでの部分楔角の偏差をそれぞれ求める。
【請求項5】
中間膜の少なくとも一方の外表面がエンボス加工されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項6】
中間膜の前記エンボス加工された外表面の50%以上の領域が、中間膜の前記エンボス加工された外表面全体の十点平均粗さの平均値±30%以内の十点平均粗さを有する、請求項5に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項7】
中間膜の前記一端と前記他端との間の距離をUとしたときに、前記一端から前記他端に向かって0.05Uの第1の位置のMD方向における150℃での第1の熱収縮率と、前記一端から前記他端に向かって0.5Uの第2の位置のMD方向における150℃での第2の熱収縮率と、前記一端から前記他端に向かって0.95Uの第3の位置のMD方向における150℃での第3の熱収縮率との3つの熱収縮率のうち、最大の熱収縮率と最小の熱収縮率との差の絶対値が15%以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項8】
最大厚みが1700μm以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項9】
巻き芯と、
請求項1~8のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜とを備え、
前記合わせガラス用中間膜が、前記巻き芯の外周に巻かれている、ロール体。
【請求項10】
第1の合わせガラス部材と、
第2の合わせガラス部材と、
請求項1~8のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜とを備え、
前記第1の合わせガラス部材と前記第2の合わせガラス部材との間に、前記合わせガラス用中間膜が配置されている、合わせガラス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、合わせガラスを得るために用いられる合わせガラス用中間膜に関する。また、本発明は、上記合わせガラス用中間膜を用いたロール体及び合わせガラスに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
合わせガラスは、外部衝撃を受けて破損してもガラスの破片の飛散量が少なく、安全性に優れている。このため、上記合わせガラスは、自動車、鉄道車両、航空機、船舶及び建築物等に広く使用されている。上記合わせガラスは、2つのガラス板の間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより、製造されている。
【0003】
また、自動車に用いられる上記合わせガラスとして、ヘッドアップディスプレイ(HUD)が知られている。HUDでは、自動車のフロントガラスに、自動車の走行データである速度などの計測情報等を表示させることができ、運転者はフロントガラスの前方に表示が映し出されているように認識することができる。
【0004】
上記HUDでは、計測情報等が、二重に見えるという問題がある。
【0005】
二重像を抑制するために、楔状の中間膜が用いられている。下記の特許文献1には、一対のガラス板の間に、所定の楔角を有する楔状の中間膜が挟み込まれた合わせガラスが開示されている。このような合わせガラスでは、中間膜の楔角の調整により、1つのガラス板で反射される計測情報の表示と、別のガラス板で反射される計測情報の表示とを、運転者の視野で1点に結ぶことができる。このため、計測情報の表示が二重に見え難く、運転者の視界を妨げにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表平4-502525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、二重像を抑制するために、中間膜の楔角が調整されている。しかしながら、中間膜の楔角を調整しただけでは、合わせガラスにおける透過二重像を十分に抑えることができないことがある。透過二重像とは、例えば、対向車のヘッドランプの照射により二重像が観察される現象である。
【0008】
近年、HUDの多様化によって、楔角が一定ではない中間膜が求められている。例えば、HUDの表示領域に対応する中間膜の表示対応領域の楔角が大きい場合には、表示対応領域以外の領域の楔角を小さくすることがある。このような楔角の調整によって、中間膜全体での楔角が大きくなりすぎないようにすることができる。中間膜全体での楔角を大きくなりすぎないようにすることで、中間膜におけるしわの発生などを抑えることができる。また、中間膜をロール体とした場合に、巻ずれが生じにくくなる。
【0009】
しかしながら、楔角が一定ではない中間膜においては、楔角が大きく変化する位置が存在しやすい。このため、合わせガラスにおける透過二重像が生じやすい傾向がある。特に、楔角が大きく変化する位置にて、合わせガラスにおける透過二重像が生じることがある。
【0010】
本発明の目的は、合わせガラスにおける透過二重像を抑えることができる合わせガラス用中間膜を提供することである。また、本発明は、上記合わせガラス用中間膜を用いたロール体及び合わせガラスを提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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