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公開番号
2025023517
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-17
出願番号
2023127691
出願日
2023-08-04
発明の名称
灰押出装置
出願人
三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社
代理人
弁理士法人真田特許事務所
主分類
F23J
1/02 20060101AFI20250207BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】排出口近傍で噴霧する水の量を抑えつつ焼却灰の排出を円滑に行うことができる灰押出装置を提供する。
【解決手段】焼却灰の導入口6及び焼却灰の排出口7を備えた冷却槽2と、冷却槽2内に配置され、焼却灰を排出口7側へ押し出すスクレーパ4と、導スクレーパ4を底板に沿って前後進駆動する駆動装置5とを有し、冷却槽2の底板8は、導入口6の直下から排出口7に向かって上り傾斜となる第一傾斜面8aと、導入口6の直下から第一傾斜面8aの逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面8bとを備え、貯留水は、冷却槽2内に、導入口6の下端よりも上方且つ排出口よりも下方の所定水位で貯えられ、第一傾斜面8aの両側壁に設けられ、所定水位よりも上方の当該側壁に対し水噴射する水噴射ノズル16を有し、水噴射により両側壁と焼却灰との接触面に水膜を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
焼却灰が導入される筒状の壁面からなる導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、
前記冷却槽内に配置され、先端が前記冷却槽の底板の全幅に亘って接するとともに前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、
前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置され、前記スクレーパを駆動する駆動装置とを有し、
前記冷却槽の前記底板は、前記導入口の直下から前記排出口が形成された開口端に向かって上り傾斜となる第一傾斜面と、前記第一傾斜面と同一幅であって前記導入口の直下から前記第一傾斜面の逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面とを備え、
前記貯留水は、前記冷却槽内に、前記壁面の下端よりも上方且つ前記排出口よりも下方である所定水位で貯えられ、
前記駆動装置は、前記第二傾斜面の上方に配置された駆動軸を備え、前記駆動軸が回動することで前記駆動軸と前記スクレーパとに接続されたアームによって前記スクレーパを前記底板に沿って前進及び後進の往復動作させる灰押出装置であって、
前記第一傾斜面の両側壁における前記所定水位よりも上方の側壁部分に対し、前記焼却灰を回避して水を噴射する、それぞれの前記側壁に対応した少なくとも2つの水噴射ノズルを有し、
前記噴射により前記両側壁と前記焼却灰との間に水膜を形成して、前記焼却灰の前記排出口からの排出を円滑化する灰押出装置。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記水噴射ノズルは、直線状のスプレーパターンで前記噴射する扇型ノズルである請求項1に記載の灰押出装置。
【請求項3】
前記第一傾斜面と前記焼却灰との接触面に水を噴射する水噴射口をさらに有する請求項2に記載の灰押出装置。
【請求項4】
前記水噴射口には、前記接触面に沿った直線状のスプレーパターンで前記噴射する扇型ノズルが配置される請求項3に記載の灰押出装置。
【請求項5】
制御装置をさらに有し、
前記制御装置は、前記スクレーパの往復動作、前記2つの水噴射ノズルによる水の噴射、または、前記水噴射口からの水の噴射の少なくともいずれか一つを制御する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の灰押出装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼却灰を冷却して排出する灰押出装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ごみ等の被焼却物を焼却するプラントとして焼却炉プラントが知られている。このプラント内の焼却炉(例えば、ストーカ炉)では、被焼却物を燃焼することで生成された灰(焼却灰)が灰シュートから灰押出装置へ落とされ、灰押出装置内の貯留水で冷却された後に灰押出装置から搬送装置へ排出される。灰押出装置には、貯留水で冷却された焼却灰を排出口へ押し出すスクレーパ(「プッシャー」とも呼ばれる)が設けられる。スクレーパは、排出口側に向かう前進方向と、これとは逆の後進方向とに往復動作して貯留水内の焼却灰を排出口へ押し出す。
【0003】
ところで、一般的な灰押出装置では、排出口近傍において、当該装置内部の貯留水で冷却された焼却灰が所定水位より上方に押し上げられて水切りされるため、当該焼却灰が固化し、排出口からの排出が困難になる場合がありうる。
そこで、灰押出装置において、排出口近傍に注水管を設け、この注水管から排出口近傍に水を噴霧し、固化した焼却灰を軟化させることで排出を容易にする技術が開発されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6752988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、排出口近傍の焼却灰全面に水を噴霧すると、焼却灰の排出には効果があるものの、噴霧した水は灰押出装置の貯留槽に、排出口側から駆動装置側に向かって流れ込むことになる。排出口近傍で固化した焼却灰を軟化させるため、固化した焼却灰の全面に水を噴霧しているので、当該噴霧の水量は多くならざるをえない。
しかし、当該水量があまり多いと、上記流れ込みの水流に混じった細かな焼却灰がスクレーパの裏側に入り込んで堆積し、スクレーパの駆動を阻害するおそれがある。なお、スクレーパの裏側に入り込んで堆積する焼却灰は、「戻り灰」といわれる。
また、そもそも、灰押出装置は、水切りをして焼却灰を排出する装置であるにも関わらず、含水率の高い焼却灰を排出することになり、排出する焼却灰の品質が若干とはいえ低下することになる。
本発明は、このような課題に鑑み案出されたものであって、排出口近傍で水を噴霧する構成でありながら、従来に比べ少ない水量で、焼却灰の排出を円滑に行うことができる灰押出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の灰押出装置は、焼却灰が導入される筒状の壁面からなる導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、前記冷却槽内に配置され、先端が前記冷却槽の底板の全幅に亘って接するとともに前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置され、前記スクレーパを駆動する駆動装置とを有し、前記冷却槽の前記底板は、前記導入口の直下から前記排出口が形成された開口端に向かって上り傾斜となる第一傾斜面と、前記第一傾斜面と同一幅であって前記導入口の直下から前記第一傾斜面の逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面とを備え、前記貯留水は、前記冷却槽内に、前記壁面の下端よりも上方且つ前記排出口よりも下方である所定水位で貯えられ、前記駆動装置は、前記第二傾斜面の上方に配置された駆動軸を備え、前記駆動軸が回動することで前記駆動軸と前記スクレーパとに接続されたアームによって前記スクレーパを前記底板に沿って前進及び後進の往復動作させる灰押出装置に、以下の構成を備える。
すなわち、前記第一傾斜面の両側壁における前記所定水位よりも上方の側壁部分に対し、前記焼却灰を回避して水を噴射する、それぞれの前記側壁に対応した少なくとも2つの水噴射ノズルを有する。そして、前記噴射により前記両側壁と前記焼却灰との間に水膜を形成して、前記焼却灰の前記排出口からの排出を円滑化する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の灰押出装置によれば、第一傾斜面の両側壁における所定水位よりも上方の側壁部分に対し、各側面に対応したそれぞれの水噴射ノズルから焼却灰を回避して水噴射する。この水噴射ノズルからの水の噴射により、第一傾斜面上の焼却灰と当該両側壁との間に水膜を形成することができるため、灰押出装置の排出口から円滑に焼却灰を排出することができる。
また、この水の噴射は、焼却灰を回避して第一傾斜面の両側壁に実施されるので、焼却灰の含水率の観点で、焼却灰の品質低下を回避できる。
さらに、この水の噴射は、排出口近傍の焼却灰全体ではなく、第一傾斜面の両側壁の一部分、すなわち当該側壁のうち所定水位よりも上方の一部分に対して行うため、従来に比べ水量を低減できる。このため、「戻り灰」に対する影響を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係る灰押出装置の断面図である。
図1のA-A矢視断面図である。
図1の灰押出装置の水噴射ノズルのスプレーパターンを示す図である。
第一変形例に係る灰押出装置の断面図である。
第二変形例に係る灰押出装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の灰押出装置の実施形態およびその変形例(第一変形例、第二変形例)を説明する。実施形態および変形例はあくまでも例示に過ぎず、明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明に必須の構成を除き、実施形態および変形例の各構成は、必要に応じて取捨選択したり、実施形態と変形例との間で一方の構成を他方に適宜組み合わせるなど、種々変形して実施することができる。
【0010】
[実施形態の灰押出装置]
まず、図1を用いて、実施形態の灰押出装置1について説明する。
灰押出装置1は、焼却炉(例えば、ストーカ炉)に設けられ、焼却炉で生成された焼却灰を冷却槽2で冷却したのち搬送装置3(例えば、コンベヤ)へと排出する。灰押出装置1は、焼却灰を冷却する貯留水が貯留された冷却槽2と、冷却槽2内に配置されたスクレーパ4及び駆動装置5とを有する。冷却槽2には、焼却灰が導入される導入口6及び冷却された焼却灰を排出する排出口7が設けられる。
なお、当該貯留水および後述の水噴射ノズル16における噴射に使用される液体は、主成分が水であればよく、水道水、工業用水、または再利用水(プラント内で使用されたのち処理された水)であってもよいし、塩酸等が混合されて中性化された混合水であってもよい。ここでは、以下、当該貯留水に使用されるこれらの液体を単に「水」として説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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