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公開番号
2025041148
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-26
出願番号
2023148258
出願日
2023-09-13
発明の名称
灰押出装置
出願人
三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社
代理人
弁理士法人真田特許事務所
主分類
F23J
1/02 20060101AFI20250318BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】駆動室内の焼却灰の排出を促進し、水位計を自動洗浄して適切かつ正確な水位の計測を可能にする。
【解決手段】焼却灰の導入口6及び排出口7を備えた冷却槽2と、冷却槽2内の焼却灰を押し出すスクレーパ4と、スクレーパ4を駆動する駆動装置5とを有し、貯留水が所定水位で貯えられ、駆動装置5がスクレーパ4を底板8に沿って往復動作させる灰押出装置であって、スクレーパ最後端位置よりも後方へ配置された注水管11と、少なくとも一部がスクレーパ最後端位置よりも前方に配置された棒状の水位計10とを有し、注水管11は先端に広角ノズル11aを備え、水位計10が貯留水の低下を検知したら、広角ノズルから冷却槽2へ水が噴射され、当該噴射された水の過半はスクレーパ最後端位置の後方に落下し、スクレーパ最後端位置よりも前方に落下する水の少なくとも一部で水位計10が洗浄される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
焼却灰が導入される筒状の壁面からなる導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、
前記冷却槽内に配置され、先端が前記冷却槽の底板の全幅に亘って接するとともに前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、
前記導入口に対し前記排出口と逆側の駆動室内に配置され、前記スクレーパを駆動する駆動装置とを有し、
前記冷却槽の前記底板は、前記導入口の直下から前記排出口が形成された開口端に向かって上り傾斜となる第一傾斜面と、前記第一傾斜面と同一幅であって前記導入口の直下から前記第一傾斜面の逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面とを備え、
前記貯留水は、前記冷却槽内に、前記壁面の下端よりも上方且つ前記排出口よりも下方である所定水位で貯えられ、
前記駆動装置は、前記第二傾斜面の上方に配置された駆動軸を備え、前記駆動軸が回動することで前記駆動軸と前記スクレーパとに接続されたアームによって前記スクレーパを前記底板に沿って前進及び後進の往復動作させる灰押出装置であって、
前記駆動室において、前記スクレーパが最も後進した状態における前記スクレーパの後端の位置であるスクレーパ最後端位置よりも前記後進の方向に後方配置された注水管と、
前記駆動室において、少なくともその棒状のセンサ部の下端が、前記スクレーパ最後端位置よりも前記前進の方向に前方配置された水位計と
を有し、
前記注水管は、先端に広角ノズルを備え、
前記貯留水が前記所定水位よりも下方にあることを前記水位計が検知した場合、前記広角ノズルから水が広角に噴射されて前記冷却槽へ注水がなされ、
前記噴射される水の過半は前記スクレーパ最後端位置よりも前記後進の方向に落下し、前記噴射される水のうち、前記スクレーパ最後端位置よりも前記前進の方向に落下する水の少なくとも一部により前記水位計が洗浄される灰押出装置。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記注水管と前記水位計とは、前記第二傾斜面の上方且つ前記駆動装置の上方に配置された天井板を貫通して配置され、
前記水位計は、その上方が前記後方配置され、且つ、その下方が前記前方配置され、全体として傾斜配置された請求項1に記載の灰押出装置。
【請求項3】
前記注水管と前記水位計とは、前記第二傾斜面の上方且つ前記駆動装置の上方に配置された天井板を貫通して配置され、
前記水位計は、その全体が前記前方配置された請求項1に記載の灰押出装置。
【請求項4】
前記センサ部は、
棒状の共通電極と、
前記貯留水が前記所定水位にあることを検知する棒状の第一電極と、
前記貯留水が前記所定水位よりも下方にあることを検知する棒状の第二電極と、
前記貯留水が前記所定水位よりも上方にあることを検知する棒状の第三電極と、
各々の前記電極同士が接触するのを防止するセパレータと
を備える請求項2または請求項3のいずれか一項に記載の灰押出装置。
【請求項5】
前記第二傾斜面の上方であって、前記往復動作する前記スクレーパ及び前記アームに接触しない位置に一端から他端までが配置されたガス配管をさらに有し、
前記ガス配管は、前記一端が前記所定水位よりも下方に配置されるとともに、前記一端に、前記他端から導入されたガスを前記第二傾斜面と前記スクレーパとの間に向けて噴出するガス噴出口を備え、
前記ガス噴出口から噴出された前記ガスにより生じる前記貯留水の水流と前記ガスによる泡とによって、前記第二傾斜面側に堆積しようとする戻り灰を攪拌する請求項4に記載の灰押出装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼却灰を冷却して排出する灰押出装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ごみ等の被焼却物を焼却するプラントとして焼却炉プラントが知られている。このプラント内の焼却炉(例えば、ストーカ炉)では、被焼却物を燃焼することで生成された灰(焼却灰)が焼却炉に接続された灰シュートから灰押出装置の導入口へ落とされ、灰押出装置の冷却槽内の貯留水で冷却された後に、灰押出装置から搬送装置へ排出される。灰押出装置には、貯留水で冷却された焼却灰を排出口へ押し出すスクレーパ(「プッシャー」とも呼ばれる)が設けられる。スクレーパは、駆動室内に配置された駆動装置により、排出口側に向かう前進方向と、これとは逆の後進方向とに、往復動作して貯留水内の焼却灰を排出口へ押し出す。
また、灰押出装置では、貯留水の水位を計測する水位計と、冷却槽に所定水位の水を貯留するために注水する注水管が、駆動室に配置される。
【0003】
灰押出装置に設置される水位計と注水管の位置関係は多種ありうる。例えば、駆動室において、スクレーパが最も後進した状態におけるスクレーパの後端の位置(以下、「スクレーパ最後端位置」という)よりもスクレーパの後進方向側に水位計と注水管が配置(以下、スクレーパ最後端位置よりも後進方向側に配置される場合を「後方配置」という)される灰押出装置がある(特許文献1参照)。また、駆動室において、スクレーパ最後端位置よりもスクレーパの前進方向側に水位計と注水管が配置(以下、スクレーパ最後端位置よりも前進方向側に配置される場合を「前方配置」という)される灰押出装置がある(特許文献2参照)。
【0004】
なお、特許文献1及び特許文献2は、本件発明者が取得した特許技術を開示している。導入口に導入された焼却灰の一部は、スクレーパの前進および後進の往復動作の際に導入口とスクレーパとの間に生じる隙間から、駆動室へ入り込み、スクレーパの裏面と駆動室の底板の間に焼却灰(以下、「戻り灰」という)が堆積する場合がある。当該特許技術は、戻り灰の堆積を抑制するために、当該底板とスクレーパの裏側の間に向けてガスを噴出する技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6718563号公報
特許第6752988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本件発明者は、特許文献1及び特許文献2に開示の特許技術をさらに発展すべく研究した結果、注水管は、前方配置される場合に比べ、後方配置される方が、「戻り灰」の減少に寄与することが判明した。
この理由は、次のとおりである。注水管が「前方配置」の場合は、駆動室に一旦入り込んだ焼却灰や、スクレーパの往復動作で巻き上げられた「戻り灰」を、注水管により注水された水が後進方向側に押し戻してしまうため、これらの焼却灰を駆動室から導入口に向かって排出しにくい。しかし、「後方配置」された場合は、注水管により注水された水は、駆動室に一旦入り込んだ焼却灰や当該巻き上げられた「戻り灰」を前進方向側に押し出すので、これらの焼却灰を駆動室から導入口に向かって排出しやすいと考えられる。
【0007】
一方、水位計は、正確な水位を検知するために「前方配置」されるのが望ましい。この理由は、スクレーパが最も後退した際、スクレーパの上板の一部は貯留水の水面よりも上方に出て当該一部よりも後進方向側の貯留水を一時的にせき止めてしまう可能性があり、「後方配置」された水位計の計測する水位は、当該一部よりも前進方向側、すなわち冷却槽2の大部分における水位と大きく相違するおそれがあるからである。
【0008】
ここで、一般的に注水管は鉛直方向に長い直管で形成され、注水管から注水される水は、注水管の直下に向かって放出される。従って、注水管の直下近傍に水位計を設置すると、注水管から注水される水が水位計にあたって自動的に水位計を洗浄(以下、水位計の「自動洗浄」という)することができる。
しかし、先述の各理由から、注水管を「後方配置」し、水位計を「前方配置」した灰押出装置を製造する場合、注水管の直下近傍に水位計を配置できないので、水位計の自動洗浄が難しい。
水位計の自動洗浄を可能とするために、注水管から分岐した分岐管を水位計の直上に配置すれば、注水管から注水される際に同時に分岐管からも注水されるので、水位計の自動洗浄が可能になる。しかし、灰押出装置の周辺に設置される装置や配管の配置の都合で必ずしも当該分岐管を水位計の直上に配置できるとは限らない。また、そもそも、新たに当該分岐管を設置することは、製造コストが増加するため望ましくない。
【0009】
そこで、本発明は、簡単な構成で、駆動室内の焼却灰の排出を促進し、水位計を自動洗浄して適切かつ正確な水位の計測を可能にする灰押出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の灰押出装置は、焼却灰が導入される筒状の壁面からなる導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、前記冷却槽内に配置され、先端が前記冷却槽の底板の全幅に亘って接するとともに前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、前記導入口に対し前記排出口と逆側の駆動室内に配置され、前記スクレーパを駆動する駆動装置とを有し、前記冷却槽の前記底板は、前記導入口の直下から前記排出口が形成された開口端に向かって上り傾斜となる第一傾斜面と、前記第一傾斜面と同一幅であって前記導入口の直下から前記第一傾斜面の逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面とを備え、前記貯留水は、前記冷却槽内に、前記壁面の下端よりも上方且つ前記排出口よりも下方である所定水位で貯えられ、前記駆動装置は、前記第二傾斜面の上方に配置された駆動軸を備え、前記駆動軸が回動することで前記駆動軸と前記スクレーパとに接続されたアームによって前記スクレーパを前記底板に沿って前進及び後進の往復動作させる灰押出装置である。
そして、本発明の灰押出装置は、前記駆動室において、前記スクレーパが最も後進した状態における前記スクレーパの後端の位置であるスクレーパ最後端位置よりも前記後進の方向に後方配置された注水管と、前記駆動室において、少なくともその棒状のセンサ部の下端が、前記スクレーパ最後端位置よりも前記前進の方向に前方配置された水位計とを有し、前記注水管は、先端に広角ノズルを備え、前記貯留水が前記所定水位よりも下方にあることを前記水位計が検知した場合、前記広角ノズルから水が広角に噴射されて前記冷却槽へ注水がなされ、前記噴射される水の過半は前記スクレーパ最後端位置よりも前記後進の方向に落下し、前記噴射される水のうち、前記スクレーパ最後端位置よりも前記前進の方向に落下する水の少なくとも一部により前記水位計が洗浄される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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