TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025070351
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180594
出願日2023-10-19
発明の名称燃焼装置、吸収冷温水機及び燃焼量制御方法
出願人株式会社荏原製作所,荏原冷熱システム株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類F23N 1/06 20060101AFI20250424BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】種類が異なる燃料を同時にバーナに供給して適切に燃焼させる燃焼装置、吸収冷温水機、及び燃焼量制御方法を提供する。
【解決手段】燃焼装置70は、バーナ71に供給される第1の燃料F1の流量関連値に対応する空気Aの流量関連値を規定する第1の関係と、第2の燃料F2に関する同様の第2の関係と、が記憶された記憶部63と、第1の関係及び第2の関係それぞれから求められた空気Aの流量関連値を合計した値に基づいて求められた供給空気流量をバーナ71に供給するように空気流量調節機構77を制御する制御部61とを備える。吸収冷温水機は、燃焼装置70と、燃焼装置70のバーナ71を少なくとも有する再生器と、凝縮器と、蒸発器とを備え、制御部61は、冷却対象媒体を目標温度にするためのバーナ71における燃焼量と、吸収冷温水機の適正運転を維持するための上限の燃焼量との小さい方の燃焼量で燃焼装置70を作動させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バーナと、
第1の燃料を前記バーナに供給する第1の供給機構であって、前記バーナに供給する前記第1の燃料の流量を調節する第1の調節機構を有する、第1の供給機構と、
前記第1の燃料とは種類の異なる第2の燃料を前記バーナに供給する第2の供給機構であって、前記第1の調節機構に対して独立して作動して前記バーナに供給する前記第2の燃料の流量を調節する第2の調節機構を有する、第2の供給機構と、
空気を前記バーナに供給する空気供給機構であって、前記第1の調節機構及び前記第2の調節機構に対して独立して作動して前記バーナに供給する空気の流量を調節する空気流量調節機構を有する、空気供給機構と、
前記バーナに供給される前記第1の燃料の流量に関連する値に対応する空気の流量に関連する値を規定する第1の関係と、前記バーナに供給される前記第2の燃料の流量に関連する値に対応する空気の流量に関連する値を規定する第2の関係と、が記憶された記憶部と、
前記第1の関係から求められた空気の流量に関連する値と、前記第2の関係から求められた空気の流量に関連する値と、を合計した合計空気流量関連値に基づく空気の流量である供給空気流量を前記バーナに供給するように前記空気流量調節機構を制御する制御部と、を備える、
燃焼装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記第1の関係が前記第1の調節機構の制御量と前記空気流量調節機構の制御量との関係で規定されており、
前記第2の関係が前記第2の調節機構の制御量と前記空気流量調節機構の制御量との関係で規定されており、
前記合計空気流量関連値は、前記第1の関係から求められた前記空気流量調節機構の制御量と、前記第2の関係から求められた前記空気流量調節機構の制御量と、を合計した値であり、
前記供給空気流量は、前記合計空気流量関連値における前記第1の関係から求められた前記空気流量調節機構の制御量及び前記第2の関係から求められた前記空気流量調節機構の制御量の少なくとも一方に対して、前記第1の調節機構の制御特性との関係で求められる係数及び前記第2の調節機構の制御特性との関係で求められる係数の少なくとも一方を加味して得られた前記空気流量調節機構の制御量に対応した空気の流量である、
請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1の燃料を燃焼させたときの熱量と前記第2の燃料を燃焼させたときの熱量との合計値が、前記燃焼装置で許容される最大熱量以下となるように、前記第1の調節機構及び前記第2の調節機構の少なくとも一方を制御する、
請求項1又は請求項2に記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記第1の燃料及び前記第2の燃料の少なくとも一方を燃焼させることにより生じた排ガスに含まれる酸素濃度に関連する物理量を検出する酸素濃度関連物理量検出器を備え、
前記制御部は、前記酸素濃度関連物理量検出器が検出した物理量が所定の値になるように前記空気流量調節機構を制御する、
請求項1又は請求項2に記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記燃焼装置が要求する熱量に対する前記第1の燃料及び前記第2の燃料の配分に関して複数のパターンが記憶されており、
前記制御部は、前記記憶されている前記複数のパターンから選択された1つのパターンに従って前記第1の調節機構及び前記第2の調節機構を制御する、
請求項1又は請求項2に記載の燃焼装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の燃焼装置を有する吸収冷温水機であって、
前記燃焼装置が備える前記バーナを少なくとも有し、前記バーナで発生した熱によって吸収液に含まれる冷媒を蒸発させて前記吸収液の濃度を上昇させる再生器と、
前記再生器から導入した冷媒の蒸気を冷却して冷媒の液にする凝縮器と、
前記凝縮器から導入した前記冷媒の液が冷却対象媒体から蒸発潜熱を奪うことにより前記冷却対象媒体を冷却する蒸発器と、を備え、
前記制御部は、前記冷却対象媒体を目標温度にするための前記バーナにおける燃焼量と、前記吸収冷温水機の適正運転を維持するための前記バーナにおける上限の燃焼量とを比較して、小さい方の燃焼量で前記燃焼装置を作動させる、
吸収冷温水機。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の燃焼装置を有する吸収冷温水機であって、
前記燃焼装置が備える前記バーナを少なくとも有し、前記バーナで発生した熱によって吸収液に含まれる冷媒を蒸発させて前記吸収液の濃度を上昇させる再生器と、
前記再生器から導入した冷媒の蒸気を凝縮させて冷媒の液にする凝縮部と、
前記吸収液が前記冷媒の蒸気を吸収する吸収部と、を備え、
前記凝縮部において前記冷媒の蒸気が凝縮する際の凝縮熱及び前記吸収部において前記冷媒の蒸気が前記吸収液に吸収される際の吸収熱の少なくとも一方によって、加熱対象媒体を加熱するように構成され、
前記制御部は、前記加熱対象媒体を目標温度にするための前記バーナにおける燃焼量と、前記吸収冷温水機の適正運転を維持するための前記バーナにおける上限の燃焼量とを比較して、小さい方の燃焼量で前記燃焼装置を作動させる、
吸収冷温水機。
【請求項8】
バーナに供給する第1の燃料の流量を決定する工程と、
前記バーナに供給する、前記第1の燃料とは種類の異なる第2の燃料の流量を決定する工程と、
あらかじめ定められた第1の関係から、前記バーナに供給される前記第1の燃料の流量に対応する空気の流量を求める工程と、
あらかじめ定められた第2の関係から、前記バーナに供給される前記第2の燃料の流量に対応する空気の流量を求める工程と、
前記第1の関係から求められた空気の流量と、前記第2の関係から求められた空気の流量と、を合計した合計空気流量に基づいて、前記バーナに供給する空気の流量を決定する工程と、
それぞれ決定された流量の前記第1の燃料、前記第2の燃料、及び前記空気を前記バーナに供給する工程と、を備える、
燃焼量制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は燃焼装置、吸収冷温水機及び燃焼量制御方法に関し、特に種類が異なる燃料を同時にバーナに供給する燃焼装置、吸収冷温水機及び燃焼量制御方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
吸収冷温水機は、蒸発器において冷媒液が蒸発して冷媒蒸気になる際に必要な蒸発潜熱を冷却対象媒体(冷水)から奪うことで当該冷却対象媒体を冷却する機器であり、蒸発器で生じた冷媒蒸気は、吸収器内の吸収液に吸収される。冷媒蒸気を吸収して濃度が低下した吸収器内の吸収液は、再生器に送られて加熱されることで濃度が上昇する。再生器で濃度が上昇した吸収液は、吸収器に戻され、蒸発器で発生した冷媒蒸気を再度吸収可能になる。再生器における吸収液の加熱の手法の1つに、燃料を燃焼させる燃焼装置を再生器に設けることが挙げられる。このような燃焼装置の例として、バーナでの燃焼に適したあらかじめ記憶された燃料の流量、空気の流量、空気中の酸素量の関係に基づいて、バーナへの燃料及び空気の供給流量を個別に制御して、適切な空燃比を維持するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-223428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バーナにおいて燃焼させる燃料は、これまで、商用ガスや油等の化石燃料が用いられることが一般的であった。しかしながら、地球温暖化の影響が顕著になるにつれて、化石燃料の使用を削減する気運が高まっており、化石燃料の一部でもカーボンフリー燃料やカーボンニュートラル燃料に代替することができれば地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出抑制に資することとなる。ところが、燃料の種類によって適切な空気流量が異なるため、種類の異なる燃料を燃焼させる際に供給すべき空気流量を調節することが難しい。
【0005】
本開示は上述の課題に鑑み、種類が異なる燃料を同時にバーナに供給する場合に燃料を適切に燃焼させることができる燃焼装置、吸収冷温水機、及び燃焼量制御方法を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様に係る燃焼装置は、バーナと、第1の燃料を前記バーナに供給する第1の供給機構であって、前記バーナに供給する前記第1の燃料の流量を調節する第1の調節機構を有する、第1の供給機構と、前記第1の燃料とは種類の異なる第2の燃料を前記バーナに供給する第2の供給機構であって、前記第1の調節機構に対して独立して作動して前記バーナに供給する前記第2の燃料の流量を調節する第2の調節機構を有する、第2の供給機構と、空気を前記バーナに供給する空気供給機構であって、前記第1の調節機構及び前記第2の調節機構に対して独立して作動して前記バーナに供給する空気の流量を調節する空気流量調節機構を有する、空気供給機構と、前記バーナに供給される前記第1の燃料の流量に関連する値に対応する空気の流量に関連する値を規定する第1の関係と、前記バーナに供給される前記第2の燃料の流量に関連する値に対応する空気の流量に関連する値を規定する第2の関係と、が記憶された記憶部と、前記第1の関係から求められた空気の流量に関連する値と、前記第2の関係から求められた空気の流量に関連する値と、を合計した合計空気流量関連値に基づく空気の流量である供給空気流量を前記バーナに供給するように前記空気流量調節機構を制御する制御部と、を備える。
【0007】
このように構成すると、種類が異なる燃料を同時にバーナに供給する際に適切な流量の空気をバーナに供給することができ、燃料を適切に燃焼させることができる。
【0008】
また、本開示の第2の態様に係る燃焼装置は、上記本開示の第1の態様に係る燃焼装置において、前記第1の関係が前記第1の調節機構の制御量と前記空気流量調節機構の制御量との関係で規定されており、前記第2の関係が前記第2の調節機構の制御量と前記空気流量調節機構の制御量との関係で規定されており、前記合計空気流量関連値は、前記第1の関係から求められた前記空気流量調節機構の制御量と、前記第2の関係から求められた前記空気流量調節機構の制御量と、を合計した値であり、前記供給空気流量は、前記合計空気流量関連値における前記第1の関係から求められた前記空気流量調節機構の制御量及び前記第2の関係から求められた前記空気流量調節機構の制御量の少なくとも一方に対して、前記第1の調節機構の制御特性との関係で求められる係数及び前記第2の調節機構の制御特性との関係で求められる係数の少なくとも一方を加味して得られた前記空気流量調節機構の制御量に対応した空気の流量である。
【0009】
このように構成すると、第1の調節機構の制御量、第2の調節機構の制御量、及び空気流量調節機構の制御量から供給空気流量が決定されるため、応答よく適切な流量の空気をバーナに供給することができる。
【0010】
また、本開示の第3の態様に係る燃焼装置は、上記本開示の第1の態様又は第2の態様に係る燃焼装置において、前記制御部は、前記第1の燃料を燃焼させたときの熱量と前記第2の燃料を燃焼させたときの熱量との合計値が、前記燃焼装置で許容される最大熱量以下となるように、前記第1の調節機構及び前記第2の調節機構の少なくとも一方を制御する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社荏原製作所
研磨装置
22日前
株式会社荏原製作所
センサホルダ
7日前
株式会社荏原製作所
熱媒体供給装置
2日前
株式会社荏原製作所
熱媒体供給装置
3日前
株式会社荏原製作所
カバー付き吸収冷温水機
8日前
株式会社荏原製作所
ガス溶解液濃度制御システム
8日前
株式会社荏原製作所
燃焼装置、吸収冷温水機及び燃焼量制御方法
28日前
株式会社荏原製作所
吸収冷温水機及び吸収冷温水機の運転制御方法
28日前
株式会社荏原製作所
真空式液体収集装置の監視システム及び監視方法
1か月前
株式会社荏原製作所
金属接合体、羽根車、ポンプ、及び金属接合体の製造方法
3日前
株式会社荏原製作所
ドレッシング条件決定装置およびドレッシング条件決定方法
1か月前
株式会社荏原製作所
データ処理システム、データ処理装置、及び、データ処理方法
15日前
株式会社荏原製作所
めっき装置およびめっき方法
1か月前
株式会社荏原製作所
流体機械の省エネルギー運転のための情報を提供する方法および情報提供システム、並びにプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
16日前
株式会社荏原製作所
キャンドモータとそれにより駆動するポンプ、及びそれを用いたロケットエンジンシステムと液体燃料ロケット
1か月前
個人
たき火台
2か月前
株式会社トヨトミ
固体燃料燃焼器
8日前
株式会社オメガ
熱風発生装置
15日前
株式会社カトー
火葬設備
2か月前
三浦工業株式会社
ボイラ
2か月前
大陽日酸株式会社
バーナ
11日前
大陽日酸株式会社
バーナ
17日前
大陽日酸株式会社
バーナ
11日前
リンナイ株式会社
予混合装置
1か月前
中外炉工業株式会社
アンモニア燃焼設備
2か月前
京セラ株式会社
ヒータ
1か月前
リンナイ株式会社
全一次燃焼式バーナ
1か月前
株式会社タクマ
固体炭素製造装置、及び固体炭素製造方法
28日前
株式会社新越ワークス
燃焼装置
9日前
株式会社新越ワークス
燃焼装置
9日前
株式会社ナリタテクノ
燃焼装置
1か月前
JX金属株式会社
燃焼処理施設の運転方法
1か月前
三菱重工パワーインダストリー株式会社
燃焼設備
2か月前
三菱重工業株式会社
燃料加熱システムの充圧方法
1か月前
株式会社アイシン
燃焼器ユニット
1か月前
東京瓦斯株式会社
水素燃焼式ダクトバーナ
1か月前
続きを見る