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公開番号
2025014944
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117923
出願日
2023-07-20
発明の名称
炉の制御方法及び装置
出願人
JFEエンジニアリング株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F23G
5/50 20060101AFI20250123BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】炉内で窒素酸化物と還元性ガスを反応させること、すなわち炉内脱硝が可能な炉の制御方法を提供する。
【解決手段】一次燃焼する一次燃焼室11と、一次燃焼後の未燃分を二次燃焼する二次燃焼室12と、を備える炉の制御方法において、二次燃焼室12又は二次燃焼室12よりも下流において、窒素酸化物の濃度分布及び/又は窒素酸化物と濃度の相関がある窒素酸化物相関ガスの濃度分布を計測すると共に、窒素酸化物を還元する還元性ガスの濃度分布及び/又は還元性ガスと濃度の相関がある還元性ガス相関ガスの濃度分布を計測する。そして、これらの濃度分布に基づいて、二次燃焼用空気量、二次燃焼室12のガスを攪拌する攪拌用ガス量、一次燃焼用空気量、燃料供給装置6の送り速度、火格子7の送り速度の少なくとも一つを制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
一次燃焼する一次燃焼室と、一次燃焼後の未燃分を二次燃焼する二次燃焼室と、を備える炉の制御方法において、
前記二次燃焼室又は前記二次燃焼室よりも下流において、窒素酸化物の濃度分布及び/又は窒素酸化物と濃度の相関がある窒素酸化物相関ガスの濃度分布を計測すると共に、窒素酸化物を還元する還元性ガスの濃度分布及び/又は前記還元性ガスと濃度の相関がある還元性ガス相関ガスの濃度分布を計測し、
これらの濃度分布に基づいて、二次燃焼用空気量、前記二次燃焼室のガスを攪拌する攪拌用ガス量、一次燃焼用空気量、燃料供給装置送り速度、火格子送り速度の少なくとも一つを制御する炉の制御方法。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
濃度分布を計測したガスの混合度を評価し、
評価結果に基づいて、前記少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項1に記載の炉の制御方法。
【請求項3】
前記窒素酸化物相関ガスは、酸素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の炉の制御方法。
【請求項4】
前記還元性ガスは、アンモニア、水素、炭化水素の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の炉の制御方法。
【請求項5】
前記還元性ガス相関ガスは、一酸化炭素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の炉の制御方法。
【請求項6】
前記二次燃焼用空気量として二次燃焼用空気の分配量を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の炉の制御方法。
【請求項7】
前記攪拌用ガス量を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の炉の制御方法。
【請求項8】
一次燃焼する一次燃焼室と、一次燃焼後の未燃分を二次燃焼する二次燃焼室と、を備える炉の制御装置において、
前記二次燃焼室又は前記二次燃焼室よりも下流において、窒素酸化物の濃度分布及び/又は窒素酸化物と濃度の相関がある窒素酸化物相関ガスの濃度分布を計測すると共に、窒素酸化物を還元する還元性ガスの濃度分布及び/又は前記還元性ガスと濃度の相関がある還元性ガス相関ガスの濃度分布を計測する分布計測装置と、
これらの濃度分布に基づいて、二次燃焼用空気量、前記二次燃焼室のガスを攪拌する攪拌用ガス量、一次燃焼用空気量、燃料供給装置送り速度、火格子送り速度の少なくとも一つを制御する燃焼制御装置と、を備える炉の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、一次燃焼する一次燃焼室と、一次燃焼後の未燃分を二次燃焼する二次燃焼室と、を備える炉の制御方法及び装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ストーカ式焼却炉、流動床式焼却炉、灰溶融炉等の炉には、一次燃焼する一次燃焼室と、一次燃焼後の未燃分を二次燃焼する二次燃焼室と、を備えるものがある。一次燃焼室には、一次燃焼用空気が吹き込まれる。二次燃焼室には、二次燃焼用空気が吹き込まれる。
【0003】
一次燃焼後の燃焼排ガスには、燃焼によって生じた窒素酸化物が含まれる。窒素酸化物の濃度を削減するために、特許文献1には、交差するレーザで二次燃焼室の複数の分割領域それぞれの酸素濃度を計測し、それに基づいて複数の分割領域それぞれの二次燃焼用空気量を制御する方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、レーザを用いて二次燃焼室の窒素酸化物の濃度分布を計測し、それに基づいて脱硝剤の吹込み量を制御する方法が開示されている。
【0005】
特許文献1や特許文献2に記載のように、二次燃焼室の酸素の濃度分布や窒素酸化物の濃度分布を計測し、それに基づいて、二次燃焼用空気量や脱硝剤の吹込み量を制御することで、窒素酸化物の濃度を削減することができる。
【0006】
しかし、これらの方法を用いても、残った窒素酸化物を触媒脱硝装置によって脱硝する必要があり、脱硝剤が必要になったり、脱硝反応を促進するために燃焼ガスの再加熱等が必要になったりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-105594号公報
特開2012-2463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、一次燃焼後の燃焼排ガスには、燃焼によって生じた窒素酸化物の他に、窒素酸化物を還元可能な還元性ガスが含まれる。窒素酸化物とこの還元性ガスを反応させることができれば、追加の脱硝剤を注入することなく窒素酸化物の濃度を削減できる。ただし、窒素酸化物は酸素濃度が高い領域で多く発生するのに対し、還元性ガスは酸素濃度が低い領域で多く発生するので、両者の分布は異なる。このため、炉内で窒素酸化物と還元性ガスを反応させにくいという課題がある。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、炉内で窒素酸化物と還元性ガスを反応させることができる、すなわち炉内脱硝が可能な炉の制御方法及び装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、一次燃焼する一次燃焼室と、一次燃焼後の未燃分を二次燃焼する二次燃焼室と、を備える炉の制御方法において、前記二次燃焼室又は前記二次燃焼室よりも下流において、窒素酸化物の濃度分布及び/又は窒素酸化物と濃度の相関がある窒素酸化物相関ガスの濃度分布を計測すると共に、窒素酸化物を還元する還元性ガスの濃度分布及び/又は前記還元性ガスと濃度の相関がある還元性ガス相関ガスの濃度分布を計測し、これらの濃度分布に基づいて、二次燃焼用空気量、前記二次燃焼室のガスを攪拌する攪拌用ガス量、一次燃焼用空気量、燃料供給装置送り速度、火格子送り速度の少なくとも一つを制御する炉の制御方法である。
(【0011】以降は省略されています)
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