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公開番号2025010491
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-21
出願番号2024087998
出願日2024-05-30
発明の名称建設機械
出願人コベルコ建機株式会社
代理人弁理士法人三協国際特許事務所
主分類E02F 9/26 20060101AFI20250110BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】地盤の硬さを高精度で推定可能な建設機械を提供する課題を解決する。
【解決手段】建設機械1は、機体1Sと、地盤を構成する土砂を掘削して保持するためのバケット23を有し、機体1Sに取付けられた状態でバケット23を介して地盤の掘削動作を実行可能な作業アタッチメント20と、バケット23に保持された土砂Eの重量を検出可能な重量検出部と、地盤の硬さを推定するための硬さ推定部とを備え、硬さ推定部は、地盤の硬さを推定する際には、作業アタッチメント20が掘削開始姿勢から掘削後の土砂Eを保持可能な掘削完了姿勢まで目標速度条件を満たしながら姿勢変化する所定掘削動作が実行された後に、重量検出部により検出される前記土砂Eの重量と、当該土砂Eの重量と前記地盤の硬さとを対応付けた硬さ対応データとを基に地盤の硬さを推定する推定処理を実行する。
【選択図】図4C
特許請求の範囲【請求項1】
機体と、
前記機体に装着され、地盤を構成する土砂を掘削して保持可能なバケットを有するとともに当該バケットを介して前記地盤の掘削動作を実行可能な作業アタッチメントと、
前記バケットに保持された前記土砂の重量を検出可能な重量検出部と、
前記地盤の硬さを推定する硬さ推定部とを備え、
前記硬さ推定部は、前記作業アタッチメントが掘削開始姿勢から掘削後の土砂を保持可能な掘削完了姿勢まで目標速度条件を満たしながら姿勢変化する所定掘削動作が実行された後に、前記重量検出部により検出される前記土砂の重量と、前記地盤の硬さの違いによる当該土砂の重量の変化を規定した第1硬さ対応データとを基に前記地盤の硬さを推定する推定処理を実行するように構成されている、建設機械。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
請求項1記載の建設機械において、
前記掘削動作中における前記作業アタッチメントの稼働状態に関連し且つ当該掘削動作の対象となる地盤の硬さと相関のある稼働データを取得する稼働データ取得部と、を備え、
前記硬さ推定部は、
前記推定処理を実行する際には、前記作業アタッチメントによる前記所定掘削動作の実行後に前記重量検出部により検出される前記土砂の重量と前記第1硬さ対応データとを基に当該土砂の重量に対応する地盤の硬さを第1硬さとして算出する第1算出処理と、
前記所定掘削動作中に前記稼働データ取得部が取得した前記稼働データと、前記地盤の硬さの違いによる前記稼働データの変化を規定した第2硬さ対応データとを基に、前記取得した前記稼働データに対応する前記地盤の硬さを第2硬さとして算出する第2算出処理とを実行し、前記第1算出処理で算出した前記第1硬さと、前記第2算出処理で算出した前記第2硬さとを基に前記地盤の硬さを推定するように構成されている、建設機械。
【請求項3】
請求項1又は2記載の建設機械において、
前記硬さ推定部は、前記作業アタッチメントによる前記所定掘削動作が実行された場合に、当該所定掘削動作が所定の軌道に沿って正しく実行されたか否かを判定する動作判定処理を実行し、正しく実行されていないと判定した場合には前記推定処理を実行しないように構成されている、建設機械。
【請求項4】
請求項2記載の建設機械において、
前記稼働データは、前記掘削動作中における前記作業アタッチメントの稼働状態に関連し且つ当該掘削動作の対象となる地盤の硬さと相関のある稼働パラメータに関する数値のデータであり、
前記稼働パラメータは、前記作業アタッチメントを駆動するシリンダの負荷、前記作業アタッチメントの重心速度、前記作業アタッチメントの重心加速度、及び前記作業アタッチメントに作用する掘削反力のうち少なくとも1つを含む、建設機械。
【請求項5】
請求項2記載の建設機械において、
前記稼働データは、前記掘削動作中における前記作業アタッチメントの稼働状態に関連し且つ当該掘削動作の対象となる地盤の硬さと相関のある少なくとも1つの稼働パラメータに関する数値のデータであり、
前記硬さ推定部は、前記推定処理の実行に際して、前記少なくとも1つの稼働パラメータに対応する少なくとも一つの前記第2硬さと、前記土砂の重量に対応する前記第1硬さとを算出し、該算出した少なくとも1つの第2硬さ及び前記第1硬さと、該各硬さのそれぞれに対して予め設定された重み係数とを基に前記地盤の硬さを推定するように構成されている、建設機械。
【請求項6】
請求項1又は2記載の建設機械において、
前記硬さ推定部は、前記所定掘削動作の実行毎に推定した前記地盤の硬さを記憶しておき、記憶した硬さの所定回数分の平均値を前記地盤の硬さとして出力するように構成されている、建設機械。
【請求項7】
請求項5記載の建設機械において、
前記硬さ推定部は、前記作業アタッチメントの前記所定掘削動作時における姿勢、又は、前記稼働データにおける前記数値の時系列変化に基づいて前記重み係数を変更するように構成されている、建設機械。
【請求項8】
請求項3記載の建設機械において、
前記掘削開始姿勢における作業アタッチメントの基端部から前記バケットの先端までの距離と、前記所定掘削動作の開始後における前記作業アタッチメントの操作入力情報とを基に前記動作判定処理を実行するように構成されている、建設機械。
【請求項9】
請求項1又は2記載の建設機械において、
前記目標速度条件を設定する速度条件設定部をさらに備え、
前記速度条件設定部は、前記作業アタッチメントが前記目標速度条件を満たしながら所定掘削動作を所定回数実行した後は、当該目標速度条件を再設定するように構成され、
前記速度条件設定部は、前記目標速度条件を再設定する際には、前記所定掘削動作が所定回数実行された時点で前記硬さ推定部によって推定される地盤の硬さを取得し、当該取得した硬さの地盤を前記作業アタッチメントの前記所定掘削動作により掘削した場合に、前記バケットにより掘削される前記土砂の掘削量が、当該バケットが保持可能な最大積載量に対応する量になるように設定される、建設機械。
【請求項10】
請求項1記載の建設機械において、
前記作業アタッチメントは、前記バケットを含む互いに相対移動可能な複数の部材を有し、
前記目標速度条件は、前記複数の部材のうちの1つであって前記バケットに連結されるアームの重心の速度又は当該複数の部材の合成重心の速度が一定であるとの条件からなる、建設機械。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、機体と該機体に起伏可能に支持された作業アタッチメントとを有していて地盤の硬さを推定可能に構成された建設機械が知られている。特許文献1には、このような建設機械の一例が開示されている。この建設機械は、作業アタッチメントに取付けられる歪みセンサ又は加速度センサを含むセンサと、当該センサの検出値により地盤の硬さを推定する硬さ推定部とを有している。
【0003】
前記硬さ推定部は、前記作業アタッチメントを所定速度及び所定角度で地面(地盤)に接触させる所定動作を行ったときの前記センサの検出値と、前記所定動作を行ったときの前記センサの検出値と前記地盤の硬さとが対応付けされたデータとに基づいて、前記地盤の硬さを推定するように構成されている。具体的には、硬さ推定部は、センサによる検出値の波形の特徴(例えば、大きい加速度を示した後に短時間で加速度が減少する波形であるか否か等の特徴)を判別して、判別した波形の特徴に応じて前記地盤の硬さを推定するように構成されている(特許文献1の段落[0054]-[0055]等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7073151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示す建設機械では、硬さ推定部にて地盤の硬さを推定する際に、センサによる検出値の波形の特徴を判別するようにしているため、単に検出値の大小関係を判別する場合に比べて、演算処理が複雑になり誤判別のリスクが高くなる(結果として、地盤硬さの推定精度が低下する)という問題がある。
【0006】
また特許文献1に示す建設機械において、地盤の硬さを高い分解能で推定するためには、地盤の硬さに応じたセンサの検出値の波形の特徴を細かく分類して地盤の硬さと対応付けたデータを準備する必要があるが、波形の特徴を細かく分類すると硬さ推定部における波形の判別精度が低下し、延いては、硬さ推定部における地盤硬さの推定精度が低下するという問題が生じる。
【0007】
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、地盤の硬さを高精度で推定可能な建設機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明により提供されるのは、機体と、前記機体に装着され、地盤を構成する土砂を掘削して保持可能なバケットを有するとともに当該バケットを介して前記地盤の掘削動作を実行可能な作業アタッチメントと、前記バケットに保持された前記土砂の重量を検出可能な重量検出部と、前記地盤の硬さを推定する硬さ推定部とを備え、前記硬さ推定部は、前記作業アタッチメントが掘削開始姿勢から掘削後の土砂を保持可能な掘削完了姿勢まで目標速度条件を満たしながら姿勢変化する所定掘削動作が実行された後に、前記重量検出部により検出される前記土砂の重量と、前記地盤の硬さの違いによる当該土砂の重量の変化を規定した第1硬さ対応データとを基に前記地盤の硬さを推定する推定処理を実行するように構成されている。
【0009】
本構成によれば、作業アタッチメントによる所定掘削動作によってバケットに保持された土砂の重量と硬さ対応データとを基に地盤の硬さを推定するようにしたことで、センサによる検出波形を判別するための複雑な演算処理を廃止して地盤硬さを容易に推定することができる。したがって、従来のように複雑な演算処理によってセンサの検出波形の特徴を判別する場合に比べて誤判別のリスクを低減して地盤硬さの推定精度を向上させることができる。また、従来の処理では、地盤硬さを推定する際の分解能(推定可能な地盤硬さのレベルの数)を増やそうとすると、センサによる検出波形を地盤硬さに応じて細かく分類する必要があるため、地盤硬さの推定に際して判別すべき検出波形の種類が増えてしまい、判別精度が低下する(延いては地盤硬さの推定精度が低下する)という問題がある。これに対して、本構成では、地盤硬さの推定をバケットに保持された土砂重量に基づいて行うようにしているため、地盤硬さの分解能を増やしたとしても判別対象が増える訳ではなく土砂の大小を判別するだけでよいので、地盤硬さの推定精度が低下することはない。
【0010】
しかも、本構成によれば、作業アタッチメントが行う通常の掘削作業の中に所定掘削動作を組み入れて硬さ推定部による地盤の硬さ推定を行うことができるので、地盤硬さを推定するためだけの専用動作が不要となり、作業アタッチメントによる掘削作業を効率良く行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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