TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024175790
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023093799
出願日
2023-06-07
発明の名称
発電システムの制御器および発電システムの制御方法
出願人
川崎重工業株式会社
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
H02P
6/22 20060101AFI20241212BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】 1つの電動発電機を、スタータおよび発電機の両方として機能させながら、損失を低減することができる発電システムの制御器および制御方法を提供する。
【解決手段】 発電システムの制御器は、処理回路を備え、処理回路は、第1制御モードと、エンジンを停止状態から始動させるために、直流配線の直流電力を交流電力に変換し、当該交流電力を同期電動発電機に供給するように第1電力変換器を制御する第2制御モードとを実行可能であり、第2制御モードは、エンジンの回転数が基準回転数未満である期間、第1電力変換器におけるキャリア周波数を第1制御モードにおける第1キャリア周波数よりも低い第2キャリア周波数に設定する周波数低減処理、および、直流配線における直流電圧目標値を第1制御モードにおける第1直流電圧目標値よりも低い第2直流電圧目標値に設定する電圧低減処理の少なくとも1つを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジンと、前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な同期電動発電機と、前記同期電動発電機に電気的に接続される第1電力変換器を備えた発電システムの制御器であって、
処理回路を備え、
前記処理回路は、前記同期電動発電機との間の交流配線の交流電力を直流電力に変換して直流配線に出力するように前記第1電力変換器を制御する第1制御モードと、前記エンジンを停止状態から始動させるために、前記直流配線の直流電力を交流電力に変換し、当該交流電力を前記同期電動発電機に供給するように前記第1電力変換器を制御する第2制御モードとを実行可能であり、
前記第2制御モードは、前記エンジンの回転数が基準回転数未満である期間、前記第1電力変換器におけるキャリア周波数を前記第1制御モードにおける第1キャリア周波数よりも低い第2キャリア周波数に設定する周波数低減処理、および、前記直流配線における直流電圧目標値を前記第1制御モードにおける第1直流電圧目標値よりも低い第2直流電圧目標値に設定する電圧低減処理の少なくとも1つを含む、発電システムの制御器。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記発電システムは、
前記直流配線に電気的に接続され、前記直流配線における直流電圧を定義するキャパシタと、
前記直流配線と所定の電源との間に電気的に接続される第2電力変換器と、を備え、
前記第2制御モードは、前記電圧低減処理を含み、
前記処理回路は、前記第2制御モードを開始する際に、前記直流配線の直流電圧が前記第2直流電圧目標値となるように前記電源における電源電圧を降圧して前記キャパシタを充電するように前記第2電力変換器を制御する、請求項1に記載の発電システムの制御器。
【請求項3】
前記第2制御モードは、前記周波数低減処理を含み、
前記処理回路は、前記第2制御モードにおいて、前記エンジンまたは前記同期電動発電機の回転数を取得し、前記回転数が前記エンジンが着火する回転数として設定された着火回転数以上になった場合に、前記キャリア周波数を前記第2キャリア周波数から前記第1キャリア周波数に上昇させる、請求項1に記載の発電システムの制御器。
【請求項4】
前記第2制御モードは、前記周波数低減処理を含み、
前記処理回路は、前記第2制御モードにおいて、前記同期電動発電機に流れる電流が所定範囲内になった場合に、前記キャリア周波数を前記第2キャリア周波数から前記第1キャリア周波数に上昇させる、請求項1に記載の発電システムの制御器。
【請求項5】
前記処理回路は、前記キャリア周波数を前記第2キャリア周波数から前記第1キャリア周波数にランプ状に上昇させる、請求項3または4に記載の発電システムの制御器。
【請求項6】
前記第2制御モードは、前記電圧低減処理を含み、
前記処理回路は、前記第2制御モードにおいて、前記同期電動発電機に流れる電流が所定範囲内になった場合に、前記直流電圧目標値を前記第2直流電圧目標値から前記第1直流電圧目標値に上昇させる、請求項1に記載の発電システムの制御器。
【請求項7】
前記処理回路は、前記直流電圧目標値を前記第2直流電圧目標値から前記第1直流電圧目標値にランプ状に上昇させる、請求項6に記載の発電システムの制御器。
【請求項8】
前記同期電動発電機は、回転角度の検出が行われないセンサレス制御により制御される、請求項1または2に記載の発電システムの制御器。
【請求項9】
前記処理回路は、前記第2制御モードにおいて、前記第1電力変換器から前記交流配線を介して前記同期電動発電機に流れる電流が所定値以下になった場合に、所定の期間、前記第1電力変換器に対する制御を停止し、前記所定の期間の経過後、前記第1制御モードを実行する、請求項8に記載の発電システムの制御器。
【請求項10】
前記第2制御モードは、前記電圧低減処理を含み、
前記処理回路は、前記同期電動発電機に流れる電流が前記所定値以下になってから所定の期間が経過するまで前記直流配線の前記直流電圧を前記第2直流電圧目標値に維持するように前記第2電力変換器を制御する、請求項8に記載の発電システムの制御器。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、発電システムの制御器および発電システムの制御方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
車両、船舶、航空機等における駆動源としてエンジンを備え、エンジンの駆動力により発電を行う電動発電機がエンジンに機械的に接続される発電システムが知られている。さらに、下記特許文献1では、電動発電機を発電だけでなく、エンジンを始動させるためのスタータとして用いることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-334998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、1つの電動発電機に、発電機およびスタータの両方の役割を持たせるためには以下のような問題がある。すなわち、電動発電機がスタータとして機能する場合、エンジンを回転させるために大きなトルクが必要となる。このために電動発電機は、低周波数ではあるが大電流が要求される。一方、電動発電機が発電機として機能する場合、エンジンの高速回転に対応する必要がある。エンジンの高速回転時には誘起電圧が高くなる。このために電動発電機は、高周波数かつ大電圧が要求される。
【0005】
これらの2つの機能を同時に実現するために、電動発電機に電力を供給し、電動発電機で発電された電力を受け取る電力変換器をどのように構成するかについて特許文献1には特段記載されていない。電力変換器を低電圧、低周波数および大電流に最適化すると、高電圧および高周波数に対応できない。電力変換器を高電圧、高周波数に最適化すると、低電圧、低周波数および大電流時にスイッチング損失が増大する。1つの制御モードで電動発電機に要求される大電流かつ大電圧に対応しようとすると、電力変換器が大型化してしまう。
【0006】
本開示は、上記課題を解決するものであり、1つの電動発電機を、スタータおよび発電機の両方として機能させながら、損失を低減することができる発電システムの制御器および発電システムの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る発電システムの制御器は、エンジンと、前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な同期電動発電機と、前記同期電動発電機に電気的に接続される第1電力変換器を備えた発電システムの制御器であって、処理回路を備え、前記処理回路は、前記同期電動発電機との間の交流配線の交流電力を直流電力に変換して直流配線に出力するように前記第1電力変換器を制御する第1制御モードと、前記エンジンを停止状態から始動させるために、前記直流配線の直流電力を交流電力に変換し、当該交流電力を前記同期電動発電機に供給するように前記第1電力変換器を制御する第2制御モードとを実行可能であり、前記第2制御モードは、少なくとも前記エンジンが停止状態であるときに、前記第1電力変換器におけるキャリア周波数を前記第1制御モードにおける第1キャリア周波数よりも低い第2キャリア周波数に設定する周波数低減処理、および、前記直流配線における直流電圧目標値を前記第1制御モードにおける第1直流電圧目標値よりも低い第2直流電圧目標値に設定する電圧低減処理の少なくとも1つを含む。
【0008】
本開示の他の態様に係る発電システムの制御方法は、エンジンと、前記エンジンに機械的に接続され、前記エンジンの駆動力を利用して発電可能な同期電動発電機と、前記同期電動発電機に電気的に接続される第1電力変換器を備えた発電システムの制御方法であって、前記同期電動発電機との間の交流配線の交流電力を直流電力に変換して直流配線に出力するように前記第1電力変換器を制御する第1制御モードと、前記エンジンを停止状態から始動させるために、前記直流配線の直流電力を交流電力に変換し、当該交流電力を前記同期電動発電機に供給するように前記第1電力変換器を制御する第2制御モードとを切り替えて実行し、前記第2制御モードにおいて、少なくとも前記エンジンが停止状態であるときに、前記第1電力変換器におけるキャリア周波数を前記第1制御モードにおける第1キャリア周波数よりも低い第2キャリア周波数に設定する、または、前記直流配線における直流電圧目標値を前記第1制御モードにおける第1直流電圧目標値よりも低い第2直流電圧目標値に設定する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、1つの電動発電機を、スタータおよび発電機の両方として機能させながら、損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の一実施の形態における発電システムの概略構成を示すブロック図である。
図2は、図1に示す第1電力変換器の回路構成の一例を示す図である。
図3は、図1に示す発電システムにおける処理回路の概略構成を示す図である。
図4は、本実施の形態における電圧目標値生成回路の例を模式的に示すブロック図である。
図5は、本実施の形態の第2制御モードにおける発電システムに関する各種パラメータのタイムチャートである。
図6は、一変形例の第2制御モードにおける発電システムに関する各種パラメータのタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
発電機
15日前
個人
インバーター
2日前
個人
共振電流制御形直流電源
8日前
カヤバ株式会社
モータ
15日前
国立大学法人信州大学
回転電機
8日前
株式会社ミクニ
電動装置
21日前
ニチコン株式会社
電源装置
8日前
ブラザー工業株式会社
充電器
15日前
ブラザー工業株式会社
充電器
15日前
キヤノン株式会社
振動波モータ
3日前
コバックス株式会社
補助電源システム
15日前
株式会社ダイヘン
充電装置
15日前
マツダ株式会社
電力変換装置
1日前
住友電装株式会社
電気接続箱
1日前
富士電機株式会社
電力変換装置
1日前
富士電機株式会社
電力変換装置
15日前
株式会社ジェイテクト
制御装置
8日前
株式会社豊田自動織機
ステータ
8日前
トヨタ自動車株式会社
充放電システム
1日前
株式会社ダイヘン
充電システム
15日前
キヤノン株式会社
駆動装置及び駆動方法
2日前
キヤノン株式会社
駆動装置及び駆動方法
2日前
株式会社デンソー
駆動回路
9日前
株式会社豊田自動織機
電力変換装置
15日前
株式会社豊田自動織機
電力変換装置
15日前
日野自動車株式会社
冷却装置
3日前
日機装株式会社
回転電機およびポンプ装置
10日前
矢崎総業株式会社
電気接続箱
10日前
株式会社IHI
固定子
3日前
西芝電機株式会社
充電システム
15日前
株式会社デンソー
電力変換装置
15日前
株式会社デンソー
電力変換装置
15日前
富士電機株式会社
無停電電源システム
2日前
株式会社リビングロボット
電力監視システム
9日前
トヨタ紡織株式会社
ロータの製造装置
16日前
株式会社豊田自動織機
車載電力変換装置
15日前
続きを見る
他の特許を見る