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公開番号
2024173474
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023091914
出願日
2023-06-02
発明の名称
表面磁石型同期モータ
出願人
三星電子株式会社
,
Samsung Electronics Co.,Ltd.
代理人
弁理士法人前田特許事務所
主分類
H02K
1/2791 20220101AFI20241205BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】着磁アンバランスが発生しても、コギングトルクの高調波成分の増加を抑制できるようにする。
【解決手段】表面磁石型同期型の改良モータ1である。ロータ110とエアギャップ102を介して対向するステータ120を備える。ステータ120は、スロット123に電線を挿通することによって構成された複数のコイル122を有している。ロータ110は、断面が円弧状の複数のマグネット115を周方向に連ねることによって構成される改良環状磁極体2をステータ120との対向面に有している。そして、マグネット115の各々が周方向に並ぶ2つ以上の磁極Mpを有するとともに、改良環状磁極体2が磁極数の異なる2種類以上のマグネット5a,5bを組み合わせて構成されている。
【選択図】図14
特許請求の範囲
【請求項1】
表面磁石型同期モータであって、
回転軸を中心に回転するロータと、
前記ロータとエアギャップを介して対向するステータと、
を備え、
前記ステータは、
径方向に延びる複数のティースが設けられたステータコアと、
隣接した前記ティースの間に形成されるスロットに電線を挿通することによって構成された複数のコイルと、
を有し、
前記ロータは、断面が円弧状の複数のマグネットを周方向に連ねることによって構成される環状磁極体を前記ステータとの対向面に有し、
前記マグネットの各々が周方向に並ぶ2つ以上の磁極を有するとともに、前記環状磁極体が磁極数の異なる2種類以上の前記マグネットを組み合わせて構成されていることを特徴とする表面磁石型同期モータ。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の表面磁石型同期モータにおいて、
前記ロータの磁極数をpとし、前記ステータのスロット数をnとした場合に、
前記マグネットが、p/|p-n|(自然数)からなる個数Aの磁極を有するマグネットと、個数A±1の磁極を有するマグネットとで構成されている表面磁石型同期モータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の表面磁石型同期モータにおいて、
前記ロータの磁極数をpとし、前記ステータのスロット数をnとした場合に、p/|p-n|で表される磁極ピッチβの数値が2N(Nは自然数)となるスロットコンビネーションを有している表面磁石型同期モータ。
【請求項4】
請求項3に記載の表面磁石型同期モータにおいて、
前記マグネットの各々が有する前記磁極のうち、同じ側の端部に位置する磁極を特定磁極とした場合に、
前記環状磁極体の前記磁極を、1から前記磁極ピッチβの数値までの番号のグループに周期的に分類し、前記グループの番号の差が前記自然数Nとなる組み合わせの2つの前記グループの間において、これらグループの各々が含む前記特定磁極の個数の差を集計した場合に、その集計値が、前記環状磁極体を構成している前記マグネットの個数の半数以下となるように構成されている表面磁石型同期モータ。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の表面磁石型同期モータにおいて、
前記ロータの磁極数をpとし、前記ステータのスロット数をnとした場合に、p/|p-n|で表される磁極ピッチβの数値が4N(Nは自然数)となるスロットコンビネーションを有している表面磁石型同期モータ。
【請求項6】
請求項5に記載の表面磁石型同期モータにおいて、
前記マグネットの各々が有する前記磁極のうち、同じ側の端部に位置する磁極を特定磁極とした場合に、
前記環状磁極体の前記磁極を、1から前記磁極ピッチβの数値までの番号のグループに周期的に分類し、前記グループの番号の差が前記自然数Nとなる組み合わせの2つの前記グループの間において、これらグループの各々が含む前記特定磁極の個数の差を集計した場合に、その集計値が、前記環状磁極体を構成している前記マグネットの個数の半数以下となるように構成されている表面磁石型同期モータ。
【請求項7】
請求項1に記載の表面磁石型同期モータにおいて、
前記ロータが前記ステータの外側に配置されることによって、前記対向面が前記ロータの内周面を構成している表面磁石型同期モータ。
【請求項8】
請求項7に記載の表面磁石型同期モータにおいて、
洗濯機に設置され、
前記洗濯機の洗濯槽を回転駆動する表面磁石型同期モータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
開示する技術は、表面磁石型同期モータ(SPMSM:Surface Per manent Magnet Synchronous Motor)に関する。その中でも特に、量産品において騒音の原因となるコギングトルクの高調波成分の増加を抑制する技術に関する。
続きを表示(約 1,000 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、洗濯機では、洗濯槽を回転するためにモータが用いられている。そのモータには、表面磁石型同期モータが多く採用されている。洗濯機の運転時には、洗濯時の低回転(例えば45RPM)から脱水時の高回転(例えば1200RPM)まで、広い回転範囲でモータは駆動される。そのため、回転数の整数倍で発生する騒音が問題となる場合がある。
【0003】
その原因の1つは、コギングトルク(非励磁状態でロータを回転させる際に発生する磁気吸引力に相当)である。そのため、磁石やコアの形状などの工夫により、騒音が問題とならないように、コギングトルクを抑制している。ところが、量産品では、製造でのばらつきによって問題となる騒音が発生する場合があり、その原因は不明であった。
【0004】
開示する技術に関し、コギングトルクを調整し易くした表面磁石型同期モータが開示されている(特許文献1)。
【0005】
そのモータのロータには、表面磁束分布および磁束量が互いに同じとなるN極マグネットおよびS極マグネットが、それぞれ同数配置されている。そして、そのN極マグネットが、表面磁束分布および磁束量が異なる2つの群で構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-136840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
表面磁石型同期モータでは、ロータの表面に、断面が円弧状の永久磁石を全周にわたって配置する場合がある。
【0008】
そして、その永久磁石は磁性体を着磁して形成されるが、その磁性体の個数が多くなるとそれだけ部材コストが高くなる。そこで、部材コストを抑制するために、1個の磁性体に複数の磁極が形成されるように着磁して、磁性体の個数を削減する場合がある。
【0009】
ところがそうした場合、隣り合う磁性体の間には隙間が存在するので、その隙間が複数の磁極のピッチで存在することになる。その隙間の影響により、量産時の着磁の際に、その位相が理想状態からずれて着磁アンバランスが発生することがある。
【0010】
その隙間が量産時における許容誤差の範囲内であっても、着磁アンバランスによってコギングトルクの高調波成分が増加することで、問題となる騒音が発生するということが判明した。
(【0011】以降は省略されています)
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