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公開番号2024168617
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085452
出願日2023-05-24
発明の名称圧力導通路構造および圧力センサ
出願人アズビル株式会社
代理人個人
主分類G01L 19/06 20060101AFI20241128BHJP(測定;試験)
要約【課題】破壊強度が相対的に低い部材が破壊されることがない圧力導通路構造およびこの圧力導通路構造を有する圧力センサを提供する。
【解決手段】貫通穴12~14を有する部材からなる積層体10と、貫通穴12~14からなる圧力導通路15とを備える。積層体10は、破壊強度が他の部材より低いガラス部材5(低強度の部材)と、ガラス部材5を挟む第1のシリコン部材4(第1の高強度の部材)および第2のシリコン部材6(第2の高強度の部材)とを含む。第1のシリコン部材4に圧力導入口が設けられ、第2のシリコン部材6に圧力導通路15を塞ぐダイアフラムが設けられる。第1のシリコン部材4の貫通穴12の穴径D2は、ガラス部材5の貫通穴13の穴径D1より大きい。第2のシリコン部材6の貫通穴14の穴径D3は、ガラス部材5の貫通穴13の穴径D1より小さい。
【選択図】 図9
特許請求の範囲【請求項1】
貫通穴を有する少なくとも3個の部材を前記貫通穴が互いに接続されるように積層してなる積層体と、
前記積層体の中に前記部材の貫通穴によって形成され、圧力伝達媒体で満たされる圧力導通路とを備え、
前記少なくとも3個の部材は、破壊強度が他の部材より低くなる低強度の部材と、前記低強度の部材より破壊強度が高くなる部材であって、前記低強度の部材を挟む第1の高強度の部材と第2の高強度の部材とを含み、
前記第1の高強度の部材に前記圧力導通路の圧力導入口を構成する部材が接続され、
前記第2の高強度の部材に前記圧力導通路を閉塞する部材が接続され、
前記第1の高強度の部材に形成されている貫通穴の穴径は、前記低強度の部材に形成されている貫通穴の穴径より大きく、
前記第2の高強度の部材に形成されている貫通穴の穴径は、前記低強度の部材に形成されている貫通穴の穴径より小さいことを特徴とする圧力導通路構造。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
請求項1に記載の圧力導通路構造を有する圧力センサであって、
前記第1の高強度の部材と第2の高強度の部材を形成する材料はシリコンであり、
前記低強度の部材を形成する材料はガラスであり、
前記第2の高強度の部材には、前記圧力導通路を閉塞する部材となる圧力計測用ダイアフラムが接合されていること特徴とする圧力センサ。
【請求項3】
請求項2に記載の圧力センサにおいて、
前記第1の高強度の部材に形成されている前記貫通穴の穴径は、圧力伝達媒体の圧力が作用する圧力伝達状態において前記低強度の部材における前記第1の高強度の部材が接合される接合面に生じる応力の大きさが予め定めた最小値となるように設定され、
前記第2の高強度の部材に形成されている前記貫通穴の穴径は、圧力伝達媒体の圧力が作用する圧力伝達状態において前記低強度の部材における第2の高強度の部材が接合される接合面に生じる応力の大きさが予め定めた最小値となるように設定されていることを特徴とする圧力センサ。
【請求項4】
請求項2に記載の圧力センサにおいて、
前記圧力導通路の圧力導入口を構成する部材は、前記第1の高強度の部材に固着されたパイプであることを特徴とする圧力センサ。
【請求項5】
請求項2~請求項4の何れか一つに記載の圧力センサにおいて、
さらに、前記圧力計測用ダイアフラムを前記第2の高強度の部材と協働して挟む積層部材を備え、
前記積層部材は、前記圧力計測用ダイアフラムが前記圧力伝達媒体の圧力で変形することにより接触する凹曲面からなる過大圧保護部を有していることを特徴とする圧力センサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の積層部材を貫通する圧力導通路を有する圧力導通路構造および圧力センサに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
電子デバイスの内部に圧力伝達媒体で満たされる圧力導通路を形成するにあたっては、例えば特許文献1に記載されているように、貫通穴を有する複数の部材を積層して行うことがある。特許文献1には、圧力センサのセンサ素子に形成された圧力導通路が開示されている。センサ素子は、貫通穴を有する複数の部材を貫通穴どうしが互いに接続されるように積層して形成されている。このように複数の部材が積層されることにより、各部材の貫通穴からなる圧力導通路が形成される。センサ素子の一端部には圧力導通路の圧力導入口が開口し、他端部には、圧力導通路を閉塞する部材が接続されている。圧力導通路には圧力伝達媒体が充填され、被測定流体の圧力が圧力伝達媒体を介して伝達される。センサ素子は、この圧力伝達媒体の圧力を計測する。
【0003】
圧力導通路内の圧力伝達媒体によって被測定流体の圧力が伝達される圧力センサにおいては、高圧レンジの計測や、計測レンジの圧力が小さくても極めて大きな静圧が印加される状態で計測を可能とするために、耐圧性能を高くすることが要請されている。センサ素子に過大圧保護機構を有する場合は、差圧の計測レンジは小さくても、静圧として計測レンジの数百倍の圧力が印加される場合がある。例えば、42MPaの圧力印加で計測レンジが0.1MPaとなる場合がある。
耐圧性能を高くするためには、素子内部の圧力伝達経路においてもできる限り発生応力を低減することが必要である。これを実現するためには、センサ素子を形成する全ての部材において、貫通穴の穴径を一致させ、全ての貫通穴を段差なく接続することが望ましい。この構成を採ることにより、圧力導通路に応力集中点が作られることがなくなり、耐圧性の向上を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-34155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、貫通穴を有する複数の部材を積層して圧力導通路を形成するにあたっては、各部材の貫通穴の穴径の公差や、各部材を積層する際の接合精度などに起因して、互いに隣り合う貫通穴の一方が他方に対して僅かにずれることがある。このような場合は、圧力導通路の通路壁面に段差が生じることなる。この段差の高さが大きくなると、圧力導通路内に突き出す段差の先端部等に意図しない応力集中点が形成され、耐圧性が低下してしまう。センサ素子は、破壊強度が相対的に低い材料によって形成された絶縁用の部材も積層されており、この部材に応力集中点が形成されると、この部材が破壊されるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、破壊強度が相対的に低い部材が破壊されることがない圧力導通路構造およびこの圧力導通路構造を有する圧力センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために本発明に係る圧力導通路構造は、貫通穴を有する少なくとも3個の部材を前記貫通穴が互いに接続されるように積層してなる積層体と、前記積層体の中に前記部材の貫通穴によって形成され、圧力伝達媒体で満たされる圧力導通路とを備え、前記少なくとも3個の部材は、破壊強度が他の部材より低くなる低強度の部材と、前記低強度の部材より破壊強度が高くなる部材であって、前記低強度の部材を挟む第1の高強度の部材と第2の高強度の部材とを含み、前記第1の高強度の部材に前記圧力導通路の圧力導入口を構成する部材が接続され、前記第2の高強度の部材に前記圧力導通路を閉塞する部材が接続され、前記第1の高強度の部材に形成されている貫通穴の穴径は、前記低強度の部材に形成されている貫通穴の穴径より大きく、前記第2の高強度の部材に形成されている貫通穴の穴径は、前記低強度の部材に形成されている貫通穴の穴径より小さいものである。
【0008】
本発明に係る圧力センサは、前記圧力導通路構造を有する圧力センサであって、前記第1の高強度の部材と第2の高強度の部材を形成する材料はシリコンであり、前記低強度の部材を形成する材料はガラスであり、前記第2の高強度の部材には、前記閉塞部を構成する圧力計測用ダイアフラムが接合されているものである。
【0009】
本発明は、前記圧力センサにおいて、前記第1の高強度の部材に形成されている前記貫通穴の穴径は、圧力伝達媒体の圧力が作用する圧力伝達状態において前記低強度の部材における前記第1の高強度の部材が接合される接合面に生じる応力の大きさが予め定めた最小値となるように設定され、前記第2の高強度の部材に形成されている前記貫通穴の穴径は、圧力伝達媒体の圧力が作用する圧力伝達状態において前記低強度の部材における第2の高強度の部材が接合される接合面に生じる応力の大きさが予め定めた最小値となるように設定されていてもよい。
【0010】
本発明は、前記圧力センサにおいて、前記圧力導通路の圧力導入口を構成する部材は、前記第1の高強度の部材に固着されたパイプであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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