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公開番号2024166692
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023082980
出願日2023-05-19
発明の名称水素ガスバリア被覆体
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類C23C 16/40 20060101AFI20241122BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】剥離を抑制できると共に、水素ガスバリア機能が得られる水素ガスバリア膜が被覆された水素ガスバリア被覆体を提供する。
【解決手段】基材10と、基材10の一面10aに配置され、ZnO膜とAlO膜とが成膜された積層構造体で構成される水素ガスバリア膜20と、を有した水素ガスバリア被覆体とする。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
基材(10)と、
前記基材の一面に配置され、ZnO膜(21)とAlO膜(22)とが成膜された積層構造体で構成される水素ガスバリア膜(20)と、
を有する水素ガスバリア被覆体。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記ZnO膜は結晶性の膜である、請求項1に記載の水素ガスバリア被覆体。
【請求項3】
前記ZnO膜と前記AlO膜とが交互に繰り返し積層された積層数が40以上とされている、請求項1に記載の水素ガスバリア被覆体。
【請求項4】
前記水素ガスバリア膜の膜厚が100nm以下とされている、請求項1に記載の水素ガスバリア被覆体。
【請求項5】
前記基材は、厚みが0.3mm以下である、請求項1に記載の水素ガスバリア被覆体。
【請求項6】
前記基材は、ポリアミドで構成されている、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の水素ガスバリア被覆体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素ガスバリア膜で被覆された物品である水素ガスバリア被覆体に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、異なる種類の金属窒化膜で構成される結晶ナノ薄膜を10以上かつ1000以下で複数回積層し、全体膜厚を0.5~2μmとした水素ガスバリア膜が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-139009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、金属窒化膜は、材質的に応力が高く、膜厚が大きいとさらに応力が高くなる。応力が高いと、膜中にクラックが発生し易くなり、剥離し易くなる。また、結晶膜では、粒界からクラックが発生し、水素透過経路となるため、水素ガスバリア機能を低下させてしまう。
【0005】
本開示は、剥離を抑制できると共に、水素ガスバリア機能が得られる水素ガスバリア膜が被覆された水素ガスバリア被覆体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、水素ガスバリア被覆体であって、基材(10)と、基材の一面(10a)に配置され、ZnO膜(21)とAlO膜(22)とが成膜された積層構造体で構成される水素ガスバリア膜(20)と、を有している。
【0007】
このように、ZnO膜とAlO膜の積層構造体によって水素ガスバリア膜を構成することで、水素ガスバリア機能を得ることが可能となる。そして、金属窒化膜ではなく、ZnO膜とAlO膜によって水素ガスバリア膜を構成しているため、水素ガスバリア膜の応力を低くでき、膜中へのクラックの発生や、クラックに起因する剥離を抑制できる。よって、剥離を抑制できると共に、水素ガスバリア機能が得られる水素ガスバリア膜が被覆された水素ガスバリア被覆体とすることが可能となる。
【0008】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態にかかる水素ガスバリア被覆体の断面図である。
図1A中の水素ガスバリア膜の詳細構造を示した断面図である。
実施例1~5および比較例1、2の膜厚と積層数および水素透過係数との関係を示した図表である。
実施例6~9および比較例3、4の膜厚と積層数および水素透過係数との関係を示した図表である。
実施例1~5における積層数と水素透過係数との関係をまとめたグラフである。
実施例6~9における積層数と水素透過係数との関係をまとめたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(【0011】以降は省略されています)

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