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公開番号2024163661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-22
出願番号2023079470
出願日2023-05-12
発明の名称熱輸送装置
出願人株式会社デンソー,株式会社ミライズテクノロジーズ,トヨタ自動車株式会社,太陽金網株式会社,四国計測工業株式会社,株式会社モナテック
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類F28D 15/02 20060101AFI20241115BHJP(熱交換一般)
要約【課題】蒸気流路での乱流の発生を抑制することにより放熱性能の向上を図ることができる熱輸送装置を提供する。
【解決手段】蒸気流路6に面する第2一方壁面部412では凹凸面積よりも平滑面積の方が大きい。そのため、例えば第2一方壁面部412の全体が凹凸面4aになっている場合と比較して、蒸気流路6での乱流の発生を抑制することが可能である。その結果、半導体素子2の熱が蒸気流路6を通って拡散されやすくなり、放熱性能の向上を図ることができる。また、第2一方壁面部412は、蒸気流路6に対し、半導体素子2が配置された側である筐体厚み方向Dtの一方側に形成された流路壁面である。そして、第2一方壁面部412を平滑面4bにする方が、蒸気流路6に対し半導体素子2が配置された側とは反対側の第2他方壁面部422を平滑面4bにするよりも、半導体素子2の熱によって気化した作動流体の乱流を抑制する上では有利である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
発熱体(2)が発する熱を輸送する熱輸送装置であって、
一方向(Dt)に厚みを有し、前記発熱体が配置され前記発熱体から熱が伝わる発熱体配置部(44)を前記一方向の一方側に有し、作動流体が内部に封入された筐体(4)と、
前記筐体内に配置され、液相の前記作動流体を毛細管現象によって送る毛細管流路(50)を形成するウィック(5)とを備え、
前記毛細管流路は、前記発熱体に対し前記発熱体配置部を挟んで前記一方向の前記一方側とは反対側の他方側に重なる発熱体重複部分(51)を含み、
前記筐体内には、前記毛細管流路に連通し気相の前記作動流体が流れる蒸気流路(6)が形成され、
前記筐体は、毛細管現象によって液相の前記作動流体を移動させる複数の毛細管溝(48)が形成され前記毛細管流路に対して前記一方向の前記一方側から面する第1一方壁面部(411)と、該第1一方壁面部につながり前記蒸気流路に対して前記一方向の前記一方側から面する第2一方壁面部(412)とを有し、
前記第2一方壁面部では、複数の前記毛細管溝の形成による凹凸が生じた凹凸面(4a)が占める面積である凹凸面積(Sa)よりも、複数の前記毛細管溝が設けられていない平滑面(4b)が占める面積である平滑面積(Sb)の方が大きい、熱輸送装置。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記筐体は、複数の前記毛細管溝が形成され前記毛細管流路に対して前記一方向の前記他方側から面する第1他方壁面部(421)と、該第1他方壁面部につながり前記蒸気流路に対して前記一方向の前記他方側から面する第2他方壁面部(422)とを有し、
前記第2他方壁面部では、前記平滑面積よりも前記凹凸面積の方が大きい、請求項1に記載の熱輸送装置。
【請求項3】
前記筐体は、前記一方向の前記一方側に設けられ前記発熱体配置部と前記第1一方壁面部と前記第2一方壁面部とを有する一方板部(41)と、前記一方向の前記他方側に設けられた他方板部(42)と、前記一方板部と前記他方板部との間に挟まれ前記筐体の周縁を形成する中間周縁部(431)とを有し、
前記ウィックと前記中間周縁部は、前記一方板部と前記他方板部との間に積層された中板部(43)を構成する、請求項1または2に記載の熱輸送装置。
【請求項4】
前記筐体内に配置され、前記一方向の前記一方側に設けられた一端(71)と前記一方向の前記他方側に設けられた他端(72)とを有する柱状部(7)を備え、
前記一方板部は、前記毛細管溝が形成されておらず前記柱状部の一端に対し対向して接合された一方側土台面(413a)を有し、
前記他方板部は、前記毛細管溝が形成されておらず前記柱状部の他端に対し対向して接合された他方側土台面(423a)を有し、
前記一方向に沿う方向視で、前記一方側土台面が占める範囲(R1、R2)内に前記柱状部の一端の全部が入り、且つ、前記他方側土台面が占める範囲(R3、R4)内に前記柱状部の他端の全部が入る、請求項3に記載の熱輸送装置。
【請求項5】
前記一方側土台面と前記他方側土台面と前記柱状部はそれぞれ複数設けられ、
前記一方向に沿う方向視で、前記蒸気流路は前記発熱体配置部を中心とした放射状に形成され、複数の前記一方側土台面と複数の前記他方側土台面と複数の前記柱状部はそれぞれ、前記発熱体配置部を中心とした放射状に配置されている、請求項4に記載の熱輸送装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱体が発する熱を輸送する熱輸送装置に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
この種の熱輸送装置として、例えば特許文献1に記載されたヒートパイプが従来から知られている。この特許文献1に記載されたヒートパイプは、通電により発熱する半導体素子などの発熱体の放熱装置として用いられる。
【0003】
特許文献1のヒートパイプは、冷媒などの作動流体が内部に封入された筐体を有し、その筐体には、筐体の厚み方向の一方側に配置された発熱体が接続されている。また、筐体内には、液相の作動流体が毛細管現象によって送られる毛細管流路と、気相の作動流体が流れる蒸気拡散流路(別言すれば、蒸気流路)とが形成されている。
【0004】
特許文献1のヒートパイプでは、発熱体から熱を受けると、毛細管流路のうち発熱体の近傍で作動流体が蒸発し、気体となった作動流体が蒸気流路へ移動する。そして、その作動流体は、蒸気流路を流れながら、発熱体の配置場所から外れた所で筐体を介して外気などに放熱して凝縮する。その凝縮により液体となった作動流体は毛細管流路に流れ毛細管流路での毛細管現象により、毛細管流路内で発熱体の近傍へと還流される。このような作動流体の循環により、特許文献1のヒートパイプは、発熱体を放熱させることが可能である。
【0005】
また、特許文献1のヒートパイプの筐体内において筐体の厚み方向の一方側と他方側とにそれぞれ設けられ筐体内の毛細管流路と蒸気流路とに面する内壁面には、毛細管現象を生じる複数の溝部が形成されている。すなわち、その厚み方向の一方側の内壁面と他方側の内壁面は、その複数の溝部とその溝部の相互間に形成された凸部とからなる凹凸面になっているので、その凹凸面が毛細管流路と蒸気流路とにそれぞれ面している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-113232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のヒートパイプのような熱輸送装置において、気相の作動流体が流れる蒸気流路に面する壁面は、流体力学的観点から乱流を生まないように、凹凸がなく平滑であることが好ましい。一方で、毛細管流路に面する壁面は、冷却され液化した作動流体を発熱体の直下へ還流できるように、凹凸面になっていることが好ましい。
【0008】
これに対し、特許文献1のヒートパイプでは、筐体の厚み方向の一方側から蒸気流路に面する内壁面と他方側から蒸気流路に面する内壁面との何れでもその全面が凹凸面になっている。そのため、蒸気流路では乱流が発生しやすいことに起因して蒸気拡散が阻害され、放熱する性能が低下していた。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
【0009】
本発明は上記点に鑑みて、蒸気流路での乱流の発生を抑制することにより放熱性能の向上を図ることができる熱輸送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の熱輸送装置は、
発熱体(2)が発する熱を輸送する熱輸送装置であって、
一方向(Dt)に厚みを有し、発熱体が配置され発熱体から熱が伝わる発熱体配置部(44)を上記一方向の一方側に有し、作動流体が内部に封入された筐体(4)と、
筐体内に配置され、液相の作動流体を毛細管現象によって送る毛細管流路(50)を形成するウィック(5)とを備え、
毛細管流路は、発熱体に対し発熱体配置部を挟んで上記一方向の一方側とは反対側の他方側に重なる発熱体重複部分(51)を含み、
筐体内には、毛細管流路に連通し気相の作動流体が流れる蒸気流路(6)が形成され、
筐体は、毛細管現象によって液相の作動流体を移動させる複数の毛細管溝(48)が形成され毛細管流路に対して上記一方向の一方側から面する第1一方壁面部(411)と、その第1一方壁面部につながり蒸気流路に対して上記一方向の一方側から面する第2一方壁面部(412)とを有し、
第2一方壁面部では、複数の毛細管溝の形成による凹凸が生じた凹凸面(4a)が占める面積である凹凸面積(Sa)よりも、複数の毛細管溝が設けられていない平滑面(4b)が占める面積である平滑面積(Sb)の方が大きい。
(【0011】以降は省略されています)

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