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公開番号2024161751
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-20
出願番号2023076738
出願日2023-05-08
発明の名称無線送信装置および無線送信方法、並びに無線受信装置および無線受信方法
出願人国立大学法人 東京大学,公立大学法人公立諏訪東京理科大学,ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H04L 7/06 20060101AFI20241113BHJP(電気通信技術)
要約【課題】無線受信装置において、簡単な構成で、伝送路においてマルチパス・フェーディングや混信等が発生した場合であっても正確な同期処理を実現することができるようにする。
【解決手段】チャープ信号生成部は、無線受信装置において同期処理に用いられる、異なる変化レートで周波数が時間変化するダウンチャープ信号とアップチャープ信号からなるVチャープ信号を生成する。加算部53は、そのVチャープ信号と送信データとを合成してベースバンド信号を生成する。ミキサ82は、そのベースバンド信号を搬送波に重畳する。本技術は、例えば、Vチャープ信号を同期処理に用いる無線受信装置に送信データを送信する無線送信装置等に適用できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
無線受信装置において同期処理に用いられる、異なる変化レートで周波数が時間変化する複数のチャープ信号からなる同期チャープ信号を生成するチャープ信号生成部と、
前記チャープ信号生成部により生成された前記同期チャープ信号と送信データとを合成してベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成部と、
前記ベースバンド信号生成部により生成された前記ベースバンド信号を搬送波に重畳する重畳部と
を備える無線送信装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記同期チャープ信号の期間は、前記送信データのフレーム期間である
ように構成された
請求項1に記載の無線送信装置。
【請求項3】
前記複数のチャープ信号は、第1のチャープ信号と第2のチャープ信号からなり、
前記第1のチャープ信号の前記変化レートである第1の変化レートと前記第2のチャープ信号の前記変化レートである第2の変化レートの絶対値は等しく、符号は異なる
ように構成される
請求項2に記載の無線送信装置。
【請求項4】
前記第1のチャープ信号の期間は、前記フレーム期間の前半の期間であり、前記第2のチャープ信号の期間は、前記フレーム期間の後半の期間である
ように構成された
請求項3に記載の無線送信装置。
【請求項5】
前記第1のチャープ信号および前記第2のチャープ信号の両方の期間は前記フレーム期間である
ように構成された
請求項3に記載の無線送信装置。
【請求項6】
前記送信データを符号化して変調する変調部
をさらに備え、
前記ベースバンド信号生成部は、前記同期チャープ信号と前記変調部により変調された前記送信データとを合成して前記ベースバンド信号を生成する
ように構成された
請求項1に記載の無線送信装置。
【請求項7】
無線送信装置が、
無線受信装置において同期処理に用いられる、異なる変化レートで周波数が時間変化する複数のチャープ信号からなる同期チャープ信号を生成するチャープ信号生成ステップと、
前記チャープ信号生成ステップの処理により生成された前記同期チャープ信号と送信データとを合成してベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成ステップと、
前記ベースバンド信号生成ステップの処理により生成された前記ベースバンド信号を搬送波に重畳する重畳ステップと
を含む無線送信方法。
【請求項8】
異なる変化レートで周波数が変化する複数のチャープ信号からなる同期チャープ信号と送信データとを合成することにより生成されたベースバンド信号が重畳された搬送波である受信信号から前記ベースバンド信号を抽出するベースバンド信号抽出部と、
前記ベースバンド信号抽出部により抽出された前記ベースバンド信号をIQ信号に変換する変換部と、
前記変換部により変換された前記IQ信号から同期信号を生成する同期信号生成部と、
前記同期信号生成部により生成された前記同期信号に基づいて、前記IQ信号に対して同期処理を行う同期処理部と
を備える無線受信装置。
【請求項9】
前記同期チャープ信号の期間は、前記送信データのフレーム期間である
ように構成された
請求項8に記載の無線受信装置。
【請求項10】
前記複数のチャープ信号は、第1のチャープ信号と第2のチャープ信号からなり、
前記第1のチャープ信号の前記変化レートである第1の変化レートと前記第2のチャープ信号の前記変化レートである第2の変化レートの絶対値は等しく、符号は異なる
ように構成される
請求項9に記載の無線受信装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本技術は、無線送信装置および無線送信方法、並びに無線受信装置および無線受信方法に関し、特に、無線受信装置において、簡単な構成で、伝送路においてマルチパス・フェーディングや混信等が発生した場合であっても正確な同期処理を実現することができるようにした無線送信装置および無線送信方法、並びに無線受信装置および無線受信方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
無線通信では、一般的にデータが所定の塊に分割して送信される。このようなデータの塊は、ブロック、パケット、またはフレーム等の様々な名称で呼ばれている。本明細書では、このデータの塊を「フレーム」と呼ぶ。
【0003】
無線送信装置が送信データをフレーム単位で電波(搬送波)に重畳して送信する場合、無線受信装置は、受信信号の受信タイミング、周波数オフセット、および搬送波位相を無線受信装置の内部信号と合致させること、即ち同期が必要となる。従って、フレーム単位の送信データの先頭または途中に、この同期に用いられる同期信号を配置することが一般的である。この同期信号は、「プリアンブル」、「基準信号」、「フレームシンク」等の様々な名称で呼ばれている。
【0004】
フレーム単位の送信データの先頭に同期信号が配置される場合、同期信号が時間的に集中する。従って、マルチパス・フェーディングまたは他の無線送信装置からの電波による混信が発生した場合、無線受信装置は、送信データを受信することができない可能性がある。マルチパス・フェーディングとは、無線送信装置により送信された電波が複数の異なる経路を経て無線受信装置に到来した場合に無線受信装置において生じる現象であり、マルチパス・フェーディングにより受信信号は劣化する。
【0005】
そこで、疑似乱数を用いて同期信号をフレーム単位の送信データ内に時間的に均等に分散して挿入する方法が考案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、同期信号が時間的に均等に分散して挿入されるため、マルチパス・フェーディングまたは混信が発生した場合であっても、無線受信装置は、送信データを受信することができる可能性が高い。
【0006】
しかしながら、無線受信装置は、同期信号を用いて同期をとるために、均等に分散して挿入された同期信号を復号する必要があり、この同期信号を復号するためには同期をとる必要がある。即ち、同期に必要な同期信号を検出するために同期が必要になるというパラドックスが存在している。特許文献1に記載されている方法は、このパラドックスを解くために無線受信装置の構成が複雑になり、無線受信装置の消費電力が大きくなる。
【0007】
そこで、フレームの全期間に連続して狭帯域同期信号を配置する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この方法では、狭帯域同期信号を高速フーリエ変換(FFT(Fast Fourier Transform))を用いて検出することができるので、無線受信装置は、簡易な構成で上述したパラドックスを解き、容易に同期処理を行うことができる。
【0008】
しかしながら、特許文献2に記載されている方法では、周波数オフセットが存在している場合、無線受信装置は周波数探索を行う必要があるため、同期処理部の構成が複雑になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2016-46618号公報
特許第6821231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、無線受信装置において、簡単な構成で、伝送路においてマルチパス・フェーディングや混信等が発生した場合であっても正確な同期処理を実現する手法の提供が要望されているが、そのような要望に十分にこたえられていない状況である。
(【0011】以降は省略されています)

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