TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024147161
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023059999
出願日2023-04-03
発明の名称表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類C08J 7/16 20060101AFI20241008BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】電子線グラフト法による新規な表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法を提供する。
【解決手段】フッ素系樹脂部材1の表面に電子線11を照射する電子線照射工程と、上記電子線が照射された上記フッ素系樹脂部材の表面を酸素含有雰囲気12に曝す酸素暴露工程と、上記酸素暴露工程後、上記フッ素系樹脂部材の表面または被覆部材3の表面に、ラジカル重合性化合物2を配置するラジカル重合性化合物配置工程と、上記フッ素系樹脂部材と上記被覆部材とを上記ラジカル重合性化合物を挟んで積層する積層工程と、上記フッ素系樹脂部材と上記ラジカル重合性化合物と上記被覆部材とをこの順に有する積層体を加熱することにより、上記フッ素系樹脂部材の表面に上記ラジカル重合性化合物をグラフト重合させるグラフト重合工程と、を有する、表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
フッ素系樹脂部材の表面に電子線を照射する電子線照射工程と、
前記電子線が照射された前記フッ素系樹脂部材の表面を酸素含有雰囲気に曝す酸素暴露工程と、
前記酸素暴露工程後、前記フッ素系樹脂部材の表面または被覆部材の表面に、ラジカル重合性化合物を配置するラジカル重合性化合物配置工程と、
前記フッ素系樹脂部材と前記被覆部材とを前記ラジカル重合性化合物を挟んで積層する積層工程と、
前記フッ素系樹脂部材と前記ラジカル重合性化合物と前記被覆部材とをこの順に有する積層体を加熱することにより、前記フッ素系樹脂部材の表面に前記ラジカル重合性化合物をグラフト重合させるグラフト重合工程と、
を有する、表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記グラフト重合工程後、前記被覆部材を剥離する剥離工程を有する、請求項1に記載の表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法。
【請求項3】
前記被覆部材が離型性を有する、請求項2に記載の表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法。
【請求項4】
前記グラフト重合工程後、前記被覆部材を剥離しない、請求項1に記載の表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法。
【請求項5】
前記被覆部材が金属材料を含有する、請求項4に記載の表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法。
【請求項6】
前記被覆部材が酸素バリア性を有する、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
フッ素系樹脂は、優れた耐薬品性、耐熱性、電気特性、離型性、耐候性、低摩擦性、撥水性等を有するため、高機能樹脂として様々な分野で広く用いられている。一方、フッ素系樹脂は、表面エネルギーが低く、化学的に安定であるため、他の材料と接着し難いという問題がある。
【0003】
そこで、従来から、種々のフッ素系樹脂部材の表面改質方法が提案されている。例えば、金属ナトリウムを用いた化学エッチング法、プラズマ処理法が知られている。また、特許文献1には、フッ素系樹脂材料を水中で発生させたプラズマに曝し、表層部に多孔質構造を導入して粗面化する水中プラズマ処理工程と、フッ素系樹脂材料の粗面化表面を大気圧プラズマに曝して脱フッ素化と、その後の大気暴露時に過酸化物ラジカル基を導入する大気圧プラズマ処理工程と、フッ素系樹脂材料の過酸化物ラジカル基導入面に、接着剤と反応性のある官能基を分子内に持つ有機化合物溶液を塗布し、過酸化物ラジカル基を反応点として、有機化合物を自発的に共有結合させて高密度にグラフト重合させるグラフト化工程と、を有するフッ素系樹脂材料の表面改質方法が開示されている。また、非特許文献1には、放射線グラフト法によるフッ素系樹脂の表面改質法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5645163号公報
【非特許文献】
【0005】
大島明博、“量子ビーム誘起化学反応を利用したフッ素系高分子の表面改質・接着性改良”、日本接着学会誌、2013年、49巻、11号、p.433-438
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1には、フッ素系樹脂フィルムに電子線を照射した後、電子線が照射されたフッ素系樹脂フィルムをモノマー溶液に浸漬する液相法により、モノマーをグラフト重合させる方法が記載されている。
【0007】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、電子線グラフト法による新規なフッ素系樹脂部材の表面改質方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態は、フッ素系樹脂部材の表面に電子線を照射する電子線照射工程と、上記電子線が照射された上記フッ素系樹脂部材の表面を酸素含有雰囲気に曝す酸素暴露工程と、上記酸素暴露工程後、上記フッ素系樹脂部材の表面または被覆部材の表面に、ラジカル重合性化合物を配置するラジカル重合性化合物配置工程と、上記フッ素系樹脂部材と上記被覆部材とを上記ラジカル重合性化合物を挟んで積層する積層工程と、上記フッ素系樹脂部材と上記ラジカル重合性化合物と上記被覆部材とをこの順に有する積層体を加熱することにより、上記フッ素系樹脂部材の表面に上記ラジカル重合性化合物をグラフト重合させるグラフト重合工程と、を有する、表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示においては、電子線グラフト法による新規なフッ素系樹脂部材の表面改質方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示における表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法を例示する工程図である。
本開示における表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法を例示する工程図である。
本開示における表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法を例示する工程図である。
本開示における表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法を例示する工程図である。
本開示における表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法のラジカル重合性化合物配置工程および積層工程を例示する工程図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

大日本印刷株式会社
展示装置および展示方法
5日前
大日本印刷株式会社
展示装置および展示方法
5日前
大日本印刷株式会社
プリント配線基板用積層体
7日前
大日本印刷株式会社
熱交換器、蓄電装置および車
7日前
大日本印刷株式会社
複合容器及び複合容器の製造方法
8日前
大日本印刷株式会社
共通ワード出力装置及びプログラム
5日前
大日本印刷株式会社
表面改質フッ素系樹脂部材の製造方法
7日前
大日本印刷株式会社
電子部品包装用カバーテープおよび包装体
5日前
大日本印刷株式会社
転写シート及びこれを利用した樹脂成形品の製造方法
8日前
大日本印刷株式会社
紫外線硬化性樹脂組成物の硬化方法及び積層体の製造方法
5日前
大日本印刷株式会社
化粧シート、樹脂含浸化粧板および樹脂含浸化粧板の製造方法
8日前
大日本印刷株式会社
フレキシブル表示装置用金属支持体及びフレキシブル表示装置
8日前
大日本印刷株式会社
加飾シート、加飾樹脂成形品、及び加飾樹脂成形品の製造方法
8日前
大日本印刷株式会社
フレキシブル表示装置用金属支持体及びフレキシブル表示装置
8日前
大日本印刷株式会社
インプリントモールドの製造方法、および、インプリントモールド
5日前
大日本印刷株式会社
積層体および包装袋
今日
大日本印刷株式会社
積層体および包装材料
5日前
大日本印刷株式会社
複合プリフォーム及びその製造方法、並びに複合容器及びその製造方法
5日前
大日本印刷株式会社
化粧材及び化粧材の製造方法
5日前
大日本印刷株式会社
ベーパーチャンバおよび電子機器
5日前
大日本印刷株式会社
フレキシブル表示装置用金属支持体及びその製造方法、並びにフレキシブル表示装置
8日前
大日本印刷株式会社
光配向性を有する熱硬化性液晶組成物、配向膜兼位相差フィルム及びその製造方法、並びに、位相差板
8日前
大日本印刷株式会社
加飾シート、加飾樹脂成形品、及び加飾樹脂成形品の製造方法
8日前
大日本印刷株式会社
加飾シート、加飾シート付き表示装置、及び、シート状部材の巻取体
12日前
大日本印刷株式会社
ベーパーチャンバ用のウィックシート、ベーパーチャンバおよび電子機器
今日
大日本印刷株式会社
金属端子用接着性フィルム及びその製造方法、金属端子用接着性フィルム付き金属端子、蓄電デバイス用外装材、蓄電デバイス用外装材と金属端子用接着性フィルムを備えるキット、並びに、蓄電デバイス及びその製造方法
今日
大日本印刷株式会社
金属端子用接着性フィルム及びその製造方法、金属端子用接着性フィルム付き金属端子、蓄電デバイス用外装材、蓄電デバイス用外装材と金属端子用接着性フィルムを備えるキット、並びに、蓄電デバイス及びその製造方法
12日前
東ソー株式会社
配管材
19日前
東レ株式会社
フィルム
1か月前
日精株式会社
プリプレグ
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物
19日前
東レ株式会社
多孔質フィルム
1か月前
東レ株式会社
フィルムロール
1か月前
三菱ケミカル株式会社
テープ
13日前
日本化薬株式会社
樹脂微粒子
8日前
続きを見る