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公開番号2024144966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057164
出願日2023-03-31
発明の名称水洗大便器
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類E03D 1/26 20060101AFI20241004BHJP(上水;下水)
要約【課題】洗浄水の水跳ねを抑制することができる水洗大便器を提供する。
【解決手段】本発明は、水洗大便器(2)であって、汚物受け面(6)と、洗浄水を溜める壺部(8)と、排水トラップ管路(10)と、リム吐水口(12b)が形成されたリム部(12)と、を有し、リム吐水口は、平面視において、壺部に溜められた洗浄水の溜水面を水洗大便器の後方側へ向けて投影した領域(A1)と少なくとも一部が重なるように配置され、リム吐水口下方の汚物受け面は、リム吐水口から吐出された洗浄水を壺部の中に導く洗浄水誘導面(6a)を構成し、この洗浄水誘導面は、その延長線(EL)が、側面視において排水トラップ管路の入口(10a)の前端(10c)よりも下側を通るように傾斜していることを特徴としている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
リム吐水口から吐出された洗浄水により汚物を排出する水洗大便器であって、
汚物を受けるボウル形状の汚物受け面と、
この汚物受け面の下側に連続するように形成され、洗浄水を溜める壺部と、
この壺部の底面に入口が開口するように接続された排水トラップ管路と、
上記汚物受け面の上側に設けられ、且つ上記汚物受け面に洗浄水を吐出させるリム吐水口が形成されたリム部と、を有し、
上記リム吐水口は、平面視において、上記壺部に溜められた洗浄水の溜水面を水洗大便器の後方側へ向けて投影した領域と少なくとも一部が重なるように配置され、
上記リム吐水口下方の汚物受け面は、上記リム吐水口から吐出された洗浄水を上記壺部の中に導く洗浄水誘導面を構成し、
この洗浄水誘導面は、その延長線が、側面視において上記排水トラップ管路の入口の前端よりも下側を通るように傾斜していることを特徴とする水洗大便器。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
上記壺部は、側面視において、上記壺部の底面の前端から上記排水トラップ管路の入口の前端までの水平方向距離が、上記排水トラップ管路の入口の前端から後端までの水平方向距離よりも短くなるように構成されている請求項1記載の水洗大便器。
【請求項3】
上記洗浄水誘導面は、その両側の汚物受け面に対して窪んでいる請求項1又は2に記載の水洗大便器。
【請求項4】
上記リム吐水口は、窪んでいる洗浄水誘導面と、それに連なる汚物受け面の境界を跨ぐように配置されている請求項3記載の水洗大便器。
【請求項5】
上記排水トラップ管路の入口の開口は、側面視において、開口の前端よりも後端が低くなるように構成されている請求項1又は2に記載の水洗大便器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗大便器に関し、特に、リム吐水口から吐出された洗浄水により汚物を排出する水洗大便器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特開2018-111947号公報(特許文献1)には、水洗式便器が記載されている。この水洗式便器においては、便鉢部後方のリム部に設けられた吐水口から洗浄水を吐出させることにより、便鉢部の内壁面上に旋回流を生成し、洗浄を行っている。また、吐水口吐出された洗浄水の一部は、そのまま流下し、便鉢部の下方の凹部に直接流入する。これにより、凹部内に旋回流を引き起こし、凹部の内壁面を洗浄している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-111947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の水洗式便器においては、便鉢部後方のリム部に設けられた吐水口からの洗浄水の一部を、直接、凹部(壺部)に流入させている。これにより、壺部内の溜水面に後方から強力な洗浄水を流入させることができ、壺部内の溜水及び汚物を効率良く排水トラップ管路内に押し込むことができる。しかしながら、便鉢部後方の吐水口から吐出された洗浄水を、直接、壺部に流入させるタイプの水洗大便器においては、洗浄水の強力な流れが壺部の壁面に衝突して水跳ねを生じやすいという問題がある。
【0005】
従って、本発明は、リム部に設けられた吐水口から吐出させた洗浄水の一部を直接、壺部に流入させながら、洗浄水の水跳ねを抑制することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、リム吐水口から吐出された洗浄水により汚物を排出する水洗大便器であって、汚物を受けるボウル形状の汚物受け面と、この汚物受け面の下側に連続するように形成され、洗浄水を溜める壺部と、この壺部の底面に入口が開口するように接続された排水トラップ管路と、汚物受け面の上側に設けられ、且つ汚物受け面に洗浄水を吐出させるリム吐水口が形成されたリム部と、を有し、リム吐水口は、平面視において、壺部に溜められた洗浄水の溜水面を水洗大便器の後方側へ向けて投影した領域と少なくとも一部が重なるように配置され、リム吐水口下方の汚物受け面は、リム吐水口から吐出された洗浄水を壺部の中に導く洗浄水誘導面を構成し、この洗浄水誘導面は、その延長線が、側面視において排水トラップ管路の入口の前端よりも下側を通るように傾斜していることを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明によれば、リム吐水口下方に設けられた洗浄水誘導面は、その延長線が、側面視において排水トラップ管路の入口の前端よりも下側を通るように傾斜している。このため、リム吐水口から吐出され、洗浄水誘導面に沿って流下した洗浄水は、主として、壺部の底面に開口した排水トラップ管路の中に流入する。壺部の中に流入する洗浄水は、その内壁面や、底面に当たると水跳ねを生じやすい一方、壺部の底面に開口した排水トラップ管路の入口の部分では水深が深く、水跳ねが生じにくい。本発明によれば、洗浄水誘導面の延長線が排水トラップ管路の入口の前端よりも下側を通るため、壺部に流入する洗浄水は、主として排水トラップ管路の入口の水深の深い部分に流入するので、効果的に水跳ねを抑制することができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、壺部は、側面視において、壺部の底面の前端から排水トラップ管路の入口の前端までの水平方向距離が、排水トラップ管路の入口の前端から後端までの水平方向距離よりも短くなるように構成されている。
【0009】
このように構成された本発明によれば、壺部底面の前端から排水トラップ管路の入口前端までの長さが、排水トラップ管路の入口前端から後端までの長さよりも短いので、洗浄水誘導面に沿って流下した洗浄水は、水深の浅い壺部底面の部分に当たりにくく、より水跳ねを抑制することができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、洗浄水誘導面は、その両側の汚物受け面に対して窪んでいる。
(【0011】以降は省略されています)

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