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公開番号2024143517
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056242
出願日2023-03-30
発明の名称撮影角度決定方法および撮影角度決定プログラム
出願人富士通株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G06Q 50/10 20120101AFI20241003BHJP(計算;計数)
要約【課題】衛星と撮影角度との最適な組み合わせを決定するまでに要する時間を短くすること。
【解決手段】情報処理装置は、衛星と衛星の撮影角度と衛星の観測時刻とを識別する値を、複数の配列として表現される遺伝子群に設定し、遺伝的アルゴリズムの突然変異に基づいて、複数の遺伝子の任意の遺伝子座を変異させる場合に、変異先の候補となる複数の値について、ある地域の災害の予測情報と、衛星の特性情報と、変異先候補値によって識別される衛星、観測時刻および撮影角度とを基にして、有用度を算出し、有用度に比例した確率値を、変異先候補値に対応する確率として設定する。
【選択図】図23
特許請求の範囲【請求項1】
衛星と前記衛星の撮影角度と前記衛星の観測時刻とを識別する値を、複数の配列として表現される遺伝子群に設定し、
遺伝的アルゴリズムの突然変異に基づいて、前記複数の遺伝子の任意の遺伝子座を変異させる場合に、変異先の候補となる複数の値について、
ある地域の災害の予測情報と、前記衛星の特性情報と、変異先候補値によって識別される前記衛星、前記観測時刻および前記撮影角度とを基にして、有用度を算出し、
前記有用度に比例した確率値を、前記変異先候補値に対応する確率として設定する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする撮影角度決定方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記設定する処理によって設定された各変異先候補値に対応する確率を基にして、前記遺伝子の前記遺伝子座の値の変異先となる値を選択し、
選択した値によって、前記遺伝子の前記遺伝子座の値を変異させ、
前記予測情報と、前記特性情報と、前記遺伝子座の値によって識別される前記衛星、前記観測時刻および前記撮影角度とを基にして、前記遺伝子を評価し、
前記複数の遺伝子の評価結果を基にして、各衛星の撮影角度を決定する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする請求項1に記載の撮影角度決定方法。
【請求項3】
前記予測情報は前記ある地域の地形の情報を含み、前記特性情報は各撮影角度によって観測可能な地形の情報を含み、前記算出する処理は、前記遺伝子の値に対応する撮影角度によって観測可能な地形と前記ある地域の地形とが重畳する面積が大きいほど、前記有用度を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の撮影角度決定方法。
【請求項4】
前記予測情報は前記ある地域において発生する災害の種別を含み、前記特性情報は災害の種別毎に適した撮影角度の情報を含み、前記算出する処理は、前記変異先の候補となる値によって識別される撮影角度に適した災害種別と、前記ある地域において発生する災害の種別とが一致する場合に、前記有用度を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の撮影角度決定方法。
【請求項5】
前記予測情報は前記ある地域において災害が発生する予測時刻を含み、前記算出する処理は、前記予測時刻と前記観測時刻との差が小さいほど、前記有用度を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の撮影角度決定方法。
【請求項6】
衛星と前記衛星の撮影角度と前記衛星の観測時刻とを識別する値を、複数の配列として表現される遺伝子群に設定し、
遺伝的アルゴリズムの突然変異に基づいて、前記複数の遺伝子の任意の遺伝子座を変異させる場合に、変異先の候補となる複数の値について、
ある地域の災害の予測情報と、前記衛星の特性情報と、変異先候補値によって識別される前記衛星、前記観測時刻および前記撮影角度とを基にして、有用度を算出し、
前記有用度に比例した確率値を、前記変異先候補値に対応する確率として設定する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする撮影角度決定プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影角度決定方法等に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
たとえば、将来災害が発生した場合に、上空を飛行(地球を周回)している衛星から、被災した地域を適切に観測することができれば、衛星を効果的に活用して災害状況を把持する。
【0003】
また、防災システムの予測機能によって、将来災害が発生する可能性の高い地域と、かかる地域において、災害が発生する可能性の高い時刻を予測することが可能となっている。以下の説明では、将来災害が発生する可能性の高い地域を「被災地域」と表記する。被災地域において災害が発生する可能性の高い時刻を「被災予測時刻」と表記する。
【0004】
ここで、衛星は光学カメラやマイクロ波を用いたレーダー等のセンサ(以下、単にセンサと表記)を備えており、複数の撮影角度のうち、何れか一つの撮影角度によって、対象地域(たとえば、被災地域)の画像を撮影することができる。以下の説明では、衛星に備え付けられたセンサの撮影角度を、単に「撮影角度」と表記する。
【0005】
図29は、衛星の撮影角度の一例を説明するための図である。図29に示す例では、ある時刻において、衛星sa1,sa2,sa3が、被災地域A、Bの上空に到達した場合を示す。たとえば、衛星sa1,sa2,sa3は、3つの撮影角度an1,an2,an3から、一つの撮影角度を選択して、被災地域を観測する。
【0006】
図29に示す例では、衛星sa1が、撮影角度an3を選択して被災地域Aを観測し、衛星sa2が撮影角度an3を選択して被災地域Bを観測し、衛星sa3が撮影角度an2を選択して被災地域Bを観測すると、効率的に被災地域A、Bを観測することができる。
【0007】
なお、衛星の撮影計画に関連する技術として、一つ一つの撮影対象に対し、撮影の前後に必要な時間を考慮して、効率の良い撮影計画を作成する従来技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2010-61216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
たとえば、図29に示したように、衛星の数、被災地域の数が限られている場合には、被災地域を効率よく観測するための衛星毎の撮影角度を決定することが可能である。しかしながら、衛星の数、被災地域の数が増加した場合には、衛星と撮影角度との組合せを決定することは容易ではなく、決定するまでに多くの時間を要する。
【0010】
1つの側面では、本発明は、衛星と撮影角度との最適な組み合わせを決定するまでに要する時間を短くすることができる撮影角度決定方法および撮影角度決定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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