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公開番号2024134118
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023044234
出願日2023-03-20
発明の名称半導体装置およびその製造方法
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類H01L 29/78 20060101AFI20240926BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】半導体内への外部イオンの侵入を抑制しつつ、コンタクト不良を抑制できる半導体スイッチング素子を備えた半導体装置を提供する。
【解決手段】層間絶縁膜11を、p型ボディ領域3およびn型不純物領域4の上に配置された第1層間膜11aと、第1層間膜11aの上に配置された第2層間膜11bとを含む構造とする。そして、第1層間膜11aを第2絶縁膜11bよりもガラス転移点が高い絶縁材料で構成し、第2層間膜11bをPSG単層膜もしくはシリコン窒化膜によって構成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
トレンチゲート構造を有する半導体スイッチング素子を備えた半導体装置であって、
前記半導体スイッチング素子は、
第1導電型のドリフト層(2)と、
前記ドリフト層上に形成された第2導電型のボディ領域(3)と、
前記ボディ領域内における該ボディ領域の表層部に形成され、前記ドリフト層より高不純物濃度とされた第1導電型の第1不純物領域(4)と、
一方向を長手方向とすると共に前記第1不純物領域から前記ボディ領域を貫通して前記ドリフト層に達するストライプ状に配置された複数のゲートトレンチ(5)内それぞれに、絶縁膜(6)を介してゲート電極層(8)が形成された複数のトレンチゲート構造と、
前記ドリフト層を挟んで前記ボディ領域と反対側に形成され、前記ドリフト層よりも高不純物濃度とされた第1または第2導電型の高濃度層(1)と、
前記トレンチゲート構造と前記ボディ領域および前記第1不純物領域の上に配置され、前記ボディ領域や前記第1不純物領域に繋がるコンタクトホール(11d)が形成された層間絶縁膜(11)と、
前記コンタクトホール内に配置された接続部(10)と、
前記接続部を通じて前記第1不純物領域および前記ボディ領域と電気的に接続される上部電極(12)と、
前記高濃度層と電気的に接続された下部電極(15)と、を有し、
前記層間絶縁膜は、前記ボディ領域および前記第1不純物領域の上に配置された第1層間膜(11a)と、前記第1層間膜の上に配置された第2層間膜(11b)とを含み、
前記第1層間膜は、前記第2絶縁膜よりもガラス転移点が高い絶縁材料で構成され、
前記第2層間膜は、PSG単層膜もしくはシリコン窒化膜によって構成されている、半導体装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記層間絶縁膜は、前記第1層間膜および前記第2層間膜に加えて、前記第2層間膜の上に形成された第3層間膜を有し、前記第2層間膜が前記第1層間膜と前記第3層間膜によって挟まれたサンドイッチ構造とされている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第2層間膜はPSG単層膜によって構成されており、
前記第2層間膜中のPの濃度であるP濃度と前記第2層間膜の膜厚とを積算した値で表されるP総量が、1700[wt%・nm]以上である請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記P総量が、4000[wt%・nm]以下である、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
トレンチゲート構造を有する半導体スイッチング素子を備えた半導体装置の製造方法であって、
第1導電型または第2導電型の高濃度層(1)および該高濃度層の一面側に形成され、該高濃度層よりも低不純物濃度とされた第1導電型のドリフト層(2)とを有する基板(1、2)を用意することと、
前記ドリフト層に対して、一方向を長手方向としてストライプ状に配置される複数のトレンチ(5)を形成したのち、該複数のトレンチ内それぞれに、絶縁膜(6)を介して、ゲート電極層(8)を備えることで複数のトレンチゲート構造を形成することと、
前記複数のトレンチの間に位置する前記ドリフト層上に、第2導電型のボディ領域(3)を形成することと、
前記ボディ領域内における該ボディ領域の一部の表面部に、前記ドリフト層より高不純物濃度とされた第1導電型の第1不純物領域(4)を形成することと、
前記トレンチゲート構造と前記ボディ領域および前記第1不純物領域の上に層間絶縁膜(11)を形成することと、
前記層間絶縁膜に対して前記ボディ領域や前記第1不純物領域に繋がるコンタクトホール(11d)を形成することと、
前記コンタクトホールを通じて前記第1不純物領域および前記ボディ領域と電気的に接続される接続部(10)を形成することと、
前記接続部を通じて前記第1不純物領域および前記ボディ領域と電気的に接続される上部電極(12)を形成することと、
前記コンタクトホールを形成することの後に、前記ボディ領域に含まれる第2導電型不純物および前記第1不純物領域に含まれる第1導電型不純物を活性化する熱処理を行うことと、
前記高濃度層と電気的に接続される下部電極(15)を形成することと、を含み、
前記層間絶縁膜を形成することでは、前記層間絶縁膜として、前記ボディ領域および前記第1不純物領域の上に第1層間膜(11a)を形成したのち、前記第1層間膜の上に第2層間膜(11b)を形成することを含み、
前記第1層間膜として、前記第2層間膜よりもガラス転移点が高い絶縁材料を用い、
前記第2層間膜として、PSG単層膜もしくはシリコン窒化膜を用いる、半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記コンタクトホールを形成することは、前記第1不純物領域に繋がる第1コンタクトホールを形成することと、前記ボディ領域のうち前記第1不純物領域が形成されていない部分に繋がる第2コンタクトホールを形成することとを含み、
前記第1コンタクトホールを形成することを行ったのち、前記層間絶縁膜をマスクとした第1導電型不純物のイオン注入を行うことで、前記第1不純物領域に第1導電型コンタクト領域(4a)を形成することと、
前記層間絶縁膜をマスクとして、前記第1コンタクトホールを通じて前記第1導電型コンタクト領域を含む前記第1不純物領域をエッチングしてコンタクトトレンチ(4b)を形成し、該コンタクトトレンチの側面に前記第1導電型コンタクト領域を露出させると共に底面に前記ボディ領域を露出させることと、
前記コンタクトトレンチを形成した後、前記第2コンタクトホールを形成することを行ってから、前記層間絶縁膜をマスクとした第2導電型不純物のイオン注入を行うことで、前記ボディ領域に第2導電型コンタクト領域(3a)を形成することと、
前記熱処理により、前記第1導電型コンタクト領域に導入された前記第1導電型不純物および前記第2導電型コンタクト領域に導入された前記第2導電型不純物を活性化させることと、を行う請求項5に記載の半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トレンチゲート構造を有する半導体スイッチング素子を備えた半導体装置およびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
半導体素子を備えた半導体装置では、半導体素子などと外部との電気的な接続を行う上面電極との間に層間絶縁膜を備え、層間絶縁膜にコンタクトホールを形成すると共に、コンタクトホール内に金属による接続部を埋め込んでいる。そして、接続部を通じて半導体素子と上面電極とを電気的に接続している。また、上面電極の外縁や層間絶縁膜の露出部分を覆うように保護膜を形成することで半導体素子が形成された半導体基板の表面保護を行っている。
【0003】
このような半導体装置では、上面電極を形成する際のメッキ時のイオンや保護膜を構成するPIQ(登録商標:(Polyimideisoindoloquinazolinedione))等のポリイミド膜に含まれるイオンが外部イオンとして半導体基板に侵入すると素子特性に影響を与える。このため、特許文献1では、層間絶縁膜として窒化膜、BPSG(Boro-Phospho. Silicate Glass)、PSG(Phosphorous Silicate Glass)を用い、窒化膜、BPSG、PSGによってイオンの拡散防止を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第8928066号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のように層間膜としてBPSGを含む膜とする場合、コンタクトホールの形状が安定しないために、コンタクトホール内への接続部の埋込みが的確に行えず、半導体素子と上面電極との電気的接続が行えなくなることが確認された。特に、半導体スイッチング素子において、オン抵抗低減を目的としてゲートピッチ微細化を実現しようとしてコンタクトホールを高アスペクト比で形成する場合に、その現象が顕著であった。
【0006】
本発明は上記点に鑑みて、半導体内への外部イオンの侵入を抑制しつつ、コンタクト不良を抑制できる半導体スイッチング素子を備えた半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、トレンチゲート構造を有する半導体スイッチング素子を備えた半導体装置であって、半導体スイッチング素子は、第1導電型のドリフト層(2)と、ドリフト層上に形成された第2導電型のボディ領域(3)と、ボディ領域内における該ボディ領域の表層部に形成され、ドリフト層より高不純物濃度とされた第1導電型の第1不純物領域(4)と、一方向を長手方向とすると共に第1不純物領域からボディ領域を貫通してドリフト層に達するストライプ状に配置された複数のゲートトレンチ(5)内それぞれに、絶縁膜(6)を介してゲート電極層(8)が形成された複数のトレンチゲート構造と、ドリフト層を挟んでボディ領域と反対側に形成され、ドリフト層よりも高不純物濃度とされた第1または第2導電型の高濃度層(1)と、トレンチゲート構造とボディ領域および第1不純物領域の上に配置され、ボディ領域や第1不純物領域に繋がるコンタクトホール(11d)が形成された層間絶縁膜(11)と、コンタクトホール内に配置された接続部(10)と、接続部を通じて第1不純物領域およびボディ領域と電気的に接続される上部電極(12)と、高濃度層と電気的に接続された下部電極(15)と、を有している。
【0008】
そして、層間絶縁膜は、トレンチゲート構造やボディ領域および第1不純物領域の上に配置された第1層間膜(11a)と、第1層間膜の上に配置された第2層間膜(11b)とを含み、第1層間膜は、第2絶縁膜よりもガラス転移点が高い絶縁材料で構成され、第2層間膜は、PSG単層膜もしくはシリコン窒化膜によって構成されている。
【0009】
このように、第2層間膜をPSG単層膜もしくはシリコン窒化膜で構成し、侵入抑制膜として機能するようにしている。第2層間膜をPSG単層膜で構成すれば、PSG単層膜中のPがゲッタリングサイトとして機能し、侵入してきた外部イオンを捕獲できて、半導体側に外部イオンが侵入することを抑制できる。また、第2層間膜を外部イオンの移動度が低い材料であるシリコン窒化膜で構成しても、外部イオンが半導体側に侵入すること抑制することができる。これにより、外部イオンの侵入による半導体スイッチング素子の素子特性の変動を抑制することが可能となる。
【0010】
また、PSG単層膜やシリコン窒化膜はいずれも高温でも形状を維持することができるリフロー温度の高い材料であるため、高温な熱処理を行っても、コンタクトホール内に第2層間膜の一部が流動することが抑制される。このため、コンタクトホールの形状を維持することが可能となり、コンタクト不良を抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

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