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公開番号2024127195
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036184
出願日2023-03-09
発明の名称脱臭装置および脱臭システム
出願人三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人真田特許事務所
主分類B01D 53/38 20060101AFI20240912BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】液状脱臭剤が活性汚泥であった場合にも、閉塞などの不具合を生じさせない。
【解決手段】脱臭装置20は、臭気ガスと液状脱臭剤とが導入される気液導入部21と、前記気液導入部21の下端に接続され、回転する羽根付き円盤12が設けられるとともに、前記気液導入部21から流入する前記臭気ガスに対して前記気液導入部から落下する前記液状脱臭剤を前記羽根付き円盤12の回転により噴霧して前記臭気ガスと混合することで気液ガスを生成する気液接触部22と、前記気液接触部の22下端に接続されており、前記気液ガスから臭気成分を吸着した前記液状脱臭剤と前記臭気成分が取り除かれた処理済ガスとに分離するサイクロン4が設けられた気液分離部23とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
臭気ガスと液状脱臭剤とが導入される気液導入部と、
前記気液導入部の下端に接続され、回転する羽根付き円盤が設けられるとともに、前記気液導入部から流入する前記臭気ガスに対して前記気液導入部から落下する前記液状脱臭剤を前記羽根付き円盤の回転により噴霧して前記臭気ガスと混合することで気液ガスを生成する気液接触部と、
前記気液接触部の下端に接続され、前記気液ガスから臭気成分を吸着した前記液状脱臭剤と前記臭気成分が取り除かれた処理済ガスとに分離するサイクロンが設けられた気液分離部と
を有する脱臭装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記気液導入部は、
鉛直方向に中心軸が配置された円筒形の外筒と、
前記外筒の側面上方に配置され、且つ、前記臭気ガスを前記外筒の外部から導入して前記外筒の内面を旋回させつつ下方に向かって供給する臭気ガス入口と、
前記外筒の側面下方に配置され、且つ、前記液状脱臭剤を前記外筒の外部から導入して前記内面を旋回させつつ上方に向かって供給する液状脱臭剤入口と、
前記外筒の内部に配置され、且つ、上端から下方に向かって円錐状に口径が狭くなる漏斗状の形状をなし、前記外筒の底面から前記気液接触部の上面を貫通する下端部を備えるベンチュリー管と、を有し、
前記液状脱臭剤入口から前記上方に向かって供給される前記液状脱臭剤は前記ベンチュリー管の外側から越流して前記ベンチュリー管の内壁面を下方に流れ、前記臭気ガス入口から前記下方に向かって供給される臭気ガスは前記ベンチュリー管を下方に流れる請求項1に記載の脱臭装置。
【請求項3】
前記気液接触部は、
前記中心軸を中心として回転する前記羽根付き円盤と、
前記羽根付き円盤の水平方向の位置から上方に向かって口径が広がる円錐状の内壁面を有するケーシングと、を備え、
前記噴霧された前記液状脱臭剤と前記気液接触部に流入した前記臭気ガスは、前記ケーシングの前記内壁面で上方に跳ね返り且つ前記ケーシングの上面で下方に跳ね返ることで循環流となって前記気液ガスを生成する請求項2に記載の脱臭装置。
【請求項4】
前記気液分離部は、
前記ケーシングの下端に接続した円筒状の直胴部と、前記直胴部の下端に接続し且つ前記下端から下方に向かって円錐状に口径が狭くなる漏斗部とを有する前記サイクロンと、
前記サイクロン内において、前記直胴部の中央付近且つ下方に向かって配置された一端と、前記一端から前記直胴部の上方の壁面を外部へ貫通して配置された他端とを備えた曲管と、を有し、
前記他端が前記処理済ガスの出口となり、前記サイクロンの下方から前記臭気成分を吸着した液状脱臭剤が排出される請求項3に記載の脱臭装置。
【請求項5】
前記羽根付き円盤は、
前記羽根付き円盤の上面または下面の中央部から端部へ延びる長方形状の単数または複数の羽根、
または、
前記羽根付き円盤の上面または下面の中央部から端部へ延びる長方形状の単数または複数の羽根であって且つ前記羽根付き円盤の前記回転の方向とは逆方向に湾曲した羽根
を備える請求項4に記載の脱臭装置。
【請求項6】
前記羽根付き円盤は、前記羽根付き円盤の上面に、複数の突起を備える請求項5に記載の脱臭装置。
【請求項7】
発酵槽と、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の脱臭装置と、
廃水処理装置と
を有し、
前記液状脱臭剤は、活性汚泥であり、
前記臭気ガスは前記発酵槽から前記気液導入部へ導入され、前記サイクロンの下方から排出された前記臭気成分を吸着した活性汚泥は前記廃水処理装置で生物処理され、前記廃水処理装置で前記生物処理されて前記臭気成分が取り除かれた活性汚泥は前記気液導入部へ導入される脱臭システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、臭気成分を含む臭気ガスに液状脱臭剤を噴霧して浄化するための脱臭装置および脱臭システムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、汚泥の堆肥化施設や産業廃棄物処理施設等の粉塵と悪臭が同時に発生しやすい施設の環境雰囲気から、集塵および脱臭をして清浄化する脱臭装置が開発されている。
例えば、粉塵と臭気成分を含む臭気ガスを導入ダクトから導入し、回転筒の遠心力で粉塵を分離して下方を落下させるとともに、粉塵が分離された臭気ガスを上方へ誘導し、接触充填材とシャワーとで脱臭する装置がある(特許文献1)。
臭気成分を含む臭気ガスの脱臭装置としては、噴霧ノズルから酸性水やアルカリ水などの液状脱臭剤を噴霧して気液接触させ、脱臭されたガスを旋回流によって気液分離する装置もある(特許文献2)。
また、臭気成分を含む臭気ガスに噴霧ノズルから液状脱臭剤(界面活性剤)を噴霧して気液接触させ、サイクロンで脱臭されたガスを気液分離する装置もある(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-313904号公報
特開2006-25914号公報
特開2010-234335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
酸性水やアルカリ水などの薬品のほか、廃水処理で生成される活性汚泥が、臭気成分を取り込む脱臭剤となることが知られている。
一般的に活性汚泥は廃棄されるため、活性汚泥を脱臭剤とすることができれば、運転費用が安価な脱臭装置が得られる。
しかし、活性汚泥は、液状であっても粘性があり、有機成分などの固体を含むため、活性汚泥を上記特許文献1乃至3の装置に使用した場合、接触充填材や噴霧ノズルが閉塞する恐れが高い。
【0005】
そこで、本発明では、液状脱臭剤が活性汚泥であった場合にも、閉塞などの不具合を生じさせることなく、臭気成分を含むガスと液状脱臭剤との気液接触によって、当該ガスから臭気成分を除去する脱臭装置および当該装置を用いた脱臭システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の脱臭装置は、臭気ガスと液状脱臭剤とが導入される気液導入部と、前記気液導入部の下端に接続され、回転する羽根付き円盤が設けられるとともに、前記気液導入部から流入する前記臭気ガスに対して前記気液導入部から落下する前記液状脱臭剤を前記羽根付き円盤の回転により噴霧して前記臭気ガスと混合することで気液ガスを生成する気液接触部と、前記気液接触部の下端に接続され、前記気液ガスから臭気成分を吸着した前記液状脱臭剤と前記臭気成分が取り除かれた処理済ガスとに分離するサイクロンが設けられた気液分離部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の脱臭装置によれば、回転する羽根付き円盤が設けられた気液接触部を備えたことで、羽根付き円盤の回転により液状脱臭剤を霧状に噴霧することができる。活性汚泥で閉塞する恐れのある接触充填材や噴霧ノズルを使用しないので、液状脱臭剤が活性汚泥であっても、脱臭装置に不具合を生じさせることなく運転を継続することができる。その結果、運転費用が安価な脱臭装置が得られる。
また、気液接触部において液状脱臭剤の種類によっては閉塞する恐れのある接触充填材や噴霧ノズルを使用しないので、メンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係る脱臭装置を示す概略構成図である。
実施形態に係る気液導入部を示す概略構成図である。
図2の気液導入部を上から見た概略構成図である。
図2の気液導入部の斜視半割図である。
実施形態に係る気液接触部を示す概略構成図である。
アトマイザの概略構成図である。
図5の気液接触部の斜視半割図である。
図5の気液接触部における気液ガスの流れの説明図である。
気液ガスの上昇を補足説明するための説明図である。
実施形態に係る気液分離部を示す概略構成図である。
図10の気液分離部の斜視半割図である。
(A)~(D)はアトマイザの変形例を示す概略構成図である。
実施形態に係る気液接触部の変形例を示す概略構成図である。
実施形態に係る脱臭装置の第一変形例を示す概略構成図である。
実施形態に係る脱臭装置の第二変形例を示す概略構成図である。
実施形態に係る脱臭装置の第三変形例を示す概略構成図である。
実施形態に係る脱臭システムを示す概略構成図である。
実施形態に係る脱臭システムの変形例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態またはその変形例につき、図1乃至図16を参照して脱臭装置について説明し、次いで、図17及び図18を参照してこの脱臭装置を有する脱臭システムについて説明する。以下に示す構成等はあくまでも例示に過ぎず、明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。実施形態および変形例で示す各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、当該各構成は、本発明の必須の構成要件を除き、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
図ではX軸、Y軸およびZ軸からなる直交座標系を図示して説明する。X軸は水平方向であり、Z軸は鉛直方向(高さ方向)であって、Y軸はX軸およびZ軸の双方に直交する方向である。なお、Z軸の矢印方向は、鉛直方向且つ上方に向かう方向である。
【0010】
図1は、本発明の脱臭装置20の概略構成図である。
脱臭装置20は、臭気成分や粉塵を含む臭気ガス中に液状脱臭剤を噴霧して、清浄化した処理済みガスを排出する装置であり、例えば、汚泥の堆肥化施設や産業廃棄物処理施設等の粉塵と悪臭が同時に発生しやすい施設などで、その環境雰囲気から集塵および脱臭をするために用いられる。
図1に示すように脱臭装置20は、鉛直な軸Zに沿って上から順に、気液導入部21と、気液導入部21の下端に接続された気液接触部22と、気液接触部22の下端に接続された気液分離部23とを有している。
(【0011】以降は省略されています)

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