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公開番号2024120292
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2023026982
出願日2023-02-24
発明の名称プラズマ処理装置
出願人日新電機株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H05H 1/46 20060101AFI20240829BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】真空容器の外部にアンテナを配置し、誘電体板とスリット板とを重ねて磁場透過窓を構成したプラズマ処理装置において、スリット板に形成されたスリットを覆うマスク部材の厚みを薄くし、かつ、熱膨張率が小さい材質をマスク部材に用いる。
【解決手段】真空容器1の外部に設けられたアンテナ2に高周波電流を流して真空容器1内にプラズマを発生させるプラズマ処理装置100であって、真空容器1のアンテナ2に臨む位置に形成された開口1xを塞ぐスリット板6と、スリット板6に形成された複数のスリット開口6xを真空容器1の外側から塞ぐ誘電体板7と、スリット開口6x毎に設けられ、スリット開口6xを真空容器1の内側から間隙を開けて覆う複数のマスク部材8と、複数のマスク部材8をスリット開口6x毎に対応して固定する固定機構9とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
真空容器の外部に設けられたアンテナに高周波電流を流して前記真空容器内にプラズマを発生させるプラズマ処理装置であって、
前記真空容器の前記アンテナに臨む位置に形成された開口を塞ぐスリット板と、
前記スリット板に形成された複数のスリット開口を前記真空容器の外側から塞ぐ誘電体板と、
前記スリット開口毎に設けられ、前記スリット開口を前記真空容器の内側から間隙を開けて覆う複数のマスク部材と、
前記複数のマスク部材を前記スリット開口毎に対応して固定する固定機構とを備えるプラズマ処理装置。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記スリット開口は、前記アンテナに交差する方向に長手方向を有する矩形状をなしており、
前記マスク部材は、前記スリット開口の長手方向における一方の端部から他方の端部に亘って設けられる長尺状をなすものであり、
前記固定機構は、
前記マスク部材を前記スリット板へ押さえる押え部材と、
前記押え部材又は前記スリット板に形成され、前記マスク部材の長手方向の端部と嵌り合う嵌合部とを備える請求項1記載のプラズマ処理装置。
【請求項3】
前記マスク部材は、前記スリット開口毎に複数備えられ、
前記スリット開口に複数備えられたマスク部材は、互いに間隙を空けて設けられて前記スリット開口を覆う請求項1記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記マスク部材は、前記アンテナの長手方向に沿って前記スリット開口毎に複数備えられ、長手方向の長さが互いに異なる長尺状をなしており、
前記スリット板の厚み方向において、前記真空容器の内側に向かうにつれて、長手方向に長い方のマスク部材が配置され、
前記嵌合部は、前記アンテナの長手方向に沿って設けられ、各マスク部材の端部それぞれに嵌り合う複数の凹部をさらに備え、
前記複数の凹部の隣り合う部分が連通することによって形成される連通壁と、前記連通壁に対向して前記複数の凹部にそれぞれ設けられる対向壁とによって、前記スリット開口に複数備えられたマスク部材が挟まれる請求項2記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】
前記スリット板と前記マスク部材との間隙内に、前記アンテナの長手方向に沿って移動する荷電粒子を遮蔽する遮蔽壁が設けられている請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマを用いて被処理物を処理するプラズマ処理装置に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
アンテナに高周波電流を流し、それによって生じる誘導電界によって誘導結合型のプラズマ(略称ICP)を発生させ、この誘導結合型のプラズマを用いて基板等の被処理物に処理を施すプラズマ処理装置が従来から提案されている。このようなプラズマ処理装置として、特許文献1には、アンテナを真空容器の外部に配置し、真空容器の側壁の開口を塞ぐように設けた磁場透過窓を通じてアンテナから生じた高周波磁場を真空容器内に透過させることで、真空容器内にプラズマを発生させるものが開示されている。
【0003】
この特許文献1のプラズマ処理装置は、真空容器の開口を塞ぐ金属製のスリット板と、スリット板に形成されたスリットを真空容器の外側から塞ぐ誘電体板とを備えるようにしている。このプラズマ処理装置では、金属製のスリット板と、このスリット板に重ね合わせた誘電体板とに磁場透過窓としての機能を担わせているので、誘電体板のみに磁場透過窓としての機能を担わせる場合に比べて磁場透過窓の厚みを小さくすることができる。これにより、アンテナから真空容器内までの距離を短くすることができ、アンテナから生じた高周波磁場を効率良く真空容器内に供給することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2020-188809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のプラズマ処理装置の構成では、スリット近傍に生成されたプラズマによる堆積物やスパッタ等による粒子の回り込みによる堆積物が誘電体板に堆積してしまい、そうした堆積物が導電性であると、スリットを形成する内側面が堆積物を介して導電してしまう。そうすると、アンテナから生じる高周波磁場により、スリット板にもアンテナの長手方向に沿った高周波電流が流れてしまい、スリット板や堆積物の発熱により誘電体板が加熱される。その結果、誘電体板の熱歪みが生じたり、誘電体板と堆積物との化学反応による強度低下が生じたりして、誘電体板が破損する恐れなどが生じる。
【0006】
このような問題に対処するため、上記特許文献1のプラズマ処理装置では、例えば、1枚の平板で構成されるマスク板によって、スリットを真空容器の内側から間隙を空けて覆うことが考えられる。このような構成であれば、スリット板に形成されたスリットをマスク板によって真空容器の内側から覆うことで、真空容器の内側から視て誘電体板が隠れるようにしているので、導電性の飛来物等が誘電体板に付着して汚染するのを防止できる。
【0007】
一方、上記のようなマスク板を備える場合、アンテナから発生した高周波磁場の透過率を低下させないように、マスク板の厚みはより薄い方が好ましい。しかしながら、上記のマスク板は1枚の平板であるので、薄く作製しようとするとマスク板にそりが発生して、マスク板が変形してしまう。
【0008】
また、生成したプラズマの熱又はプラズマによる被処理物からの輻射によって、マスク板が加熱されるので、マスク板が加熱によって変形することを防ぐために、マスク板の材質は、熱膨張率が小さいMo又はW等の重金属で形成されることが望ましい。一方、マスク板には、スリット板に形成されたスリットを覆う梁状領域の他に、磁場を透過させるスリットが梁状領域の間に形成されている。Mo又はWは切削加工することが難しいので、スリットを形成するようにマスク板を切削加工することは困難であり、また、そのようにマスク板を切削加工するにはコストもかかる。
【0009】
本発明は、かかる問題を一挙に解決するべくなされたものであり、真空容器の外部にアンテナを配置し、誘電体板とスリット板とを重ねて磁場透過窓を構成したプラズマ処理装置において、スリット板に形成されたスリットを覆うマスク部材の厚みを薄くし、かつ、熱膨張率が小さい材質をマスク部材に用いることをその主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明に係るプラズマ処理装置は、真空容器の外部に設けられたアンテナに高周波電流を流して前記真空容器内にプラズマを発生させるプラズマ処理装置であって、前記真空容器の前記アンテナに臨む位置に形成された開口を塞ぐスリット板と、前記スリット板に形成された複数のスリット開口を前記真空容器の外側から塞ぐ誘電体板と、前記スリット開口毎に設けられ、前記スリット開口を前記真空容器の内側から間隙を開けて覆う複数のマスク部材と、前記複数のマスク部材を前記スリット開口毎に対応して固定する固定機構とを備えることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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