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公開番号2024119182
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023025905
出願日2023-02-22
発明の名称タイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置及びプログラム
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B60C 19/00 20060101AFI20240827BHJP(車両一般)
要約【課題】大きな形状変化をタイヤモデルに与えた場合でも、適正なタイヤモデルが得られるタイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】タイヤモデル作成方法は、コンピュータで数値解析可能な要素で構成され、節点情報を含む基準タイヤモデルと、これに対して形状を変更した後の変更タイヤモデルの外側輪郭線の情報とを用いて、基準タイヤモデルの外側輪郭線上の節点の、変更タイヤモデルの外側輪郭線上への外側輪郭線上移動量を算出する工程と、基準タイヤモデルの各位置において厚さを定義する直線を設定する工程と、直線と基準タイヤモデルの外側輪郭線の交点の外側輪郭線上移動量を算出する工程と、直線上にある基準タイヤモデルの節点に移動量として交点における外側輪郭線上移動量を設定する工程と、基準タイヤモデルの直線上の節点に移動量を付与して変更タイヤモデルを作成する工程とを有する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤを表す、コンピュータで数値解析可能な要素で構成され、節点情報を含む基準タイヤモデルと、前記基準タイヤモデルに対して形状を変更した後の変更タイヤモデルの外側輪郭線の情報とを用いて、前記基準タイヤモデルの前記外側輪郭線上の節点の、前記変更タイヤモデルの前記外側輪郭線上への外側輪郭線上移動量を算出する工程と、
前記基準タイヤモデルにおける各位置において厚さを定義する直線を設定する工程と、
前記直線と、前記基準タイヤモデルの前記外側輪郭線との交点における前記外側輪郭線上移動量を算出する工程と、
前記直線上にある前記基準タイヤモデルの節点に、前記変更タイヤモデルを作成するための移動量として前記交点における前記外側輪郭線上移動量を設定する工程と、
前記基準タイヤモデルの前記直線上の前記節点に前記移動量を付与して、前記変更タイヤモデルを作成する工程とを有する、タイヤモデル作成方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記外側輪郭線上移動量を算出する工程の前に、
前記基準タイヤモデルを設定する工程と、
前記変更タイヤモデルの前記外側輪郭線の情報を設定する工程とを有する、請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項3】
前記外側輪郭線上移動量を算出する工程は、前記基準タイヤモデルの前記外側輪郭線を複数の領域に分割する工程を有し、前記外側輪郭線上移動量を複数の前記領域毎に算出する工程であり、
複数の前記領域のうち、少なくとも1つの領域は、トレッド展開幅領域である、請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項4】
前記基準タイヤモデルは、補強材としてベルトを再現したベルト要素及びベルトカバーを再現したベルトカバー要素のうち、少なくとも一方を備えており、
前記ベルト要素及びベルトカバー要素の前記厚さを定義する前記直線は、前記ベルト要素及びベルトカバー要素の法線である、請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項5】
前記基準タイヤモデルは、補強材としてベルトを再現したベルト要素及びベルトカバーを再現したベルトカバー要素のうち、少なくとも一方を備えており、
前記ベルト要素及びベルトカバー要素の前記移動量は、前記トレッド展開幅領域の前記移動量に基づいて決定される、請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項6】
前記基準タイヤモデルは、溝を再現した溝要素を有し、
前記溝要素の溝壁及び溝底の円弧部における節点の移動量は、前記溝要素の溝上角部の節点の移動量と同じである、請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項7】
前記溝上角部の2つの前記節点間の距離が固定されている、請求項6に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項8】
前記溝要素は、前記溝上角部の前記節点を基点として剛体回転される、請求項6に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項9】
前記厚さを定義する前記直線は、前記基準タイヤモデルの内側輪郭線の法線、前記基準タイヤモデルを構成する部材の境界線の法線、又は象節点を通り、かつ前記基準タイヤモデルの前記外側輪郭線と前記内側輪郭線とを最短距離で結ぶ線分である、請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項10】
前記基準タイヤモデルの前記節点に前記移動量を付与する工程の後に、
前記外側輪郭線と前記厚さを定義する前記直線との前記交点を基点として、前記厚さを定義する前記直線に沿って前記節点を移動させる工程を有する、請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータにて数値解析可能な要素でモデル化されたタイヤのタイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置及びプログラムに関し、特に、形状を変更したタイヤモデルを作成するタイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
現在、コンピュータにて数値解析可能な要素でモデル化されたタイヤのタイヤモデル等を作成し、タイヤの性能をシミュレーションする方法が提案されている。タイヤの性能シミュレーションでは、タイヤを有限個の要素に分割して得られたタイヤモデルを作成する。また、有限要素で構成されたタイヤモデルを用いて最適化計算を行うことにより、タイヤの最適形状を求めることがなされている。シミュレーションによるタイヤの性能の結果、及びタイヤの最適形状の結果は、タイヤの設計に利用される。
【0003】
例えば、特許文献1には、内部部材を含むタイヤ断面形状を表すタイヤモデルを設定し、タイヤモデルのタイヤ内表面及びタイヤ外表面の少なくとも一方に対応する自由曲線と、内部部材に対応する自由曲線と、の少なくとも2つの自由曲線を設定する曲線設定ステップと、タイヤモデルのタイヤ性能に関する目的関数を設定する関数設定ステップと、設定した自由曲線のうち少なくとも一方の自由曲線の制御点を変更することで、目的関数の最適値を与える制御点を求める計算ステップと、を含むタイヤの設計方法が記載されている。
【0004】
特許文献1には、カーカス領域に属する節点は、第1自由曲線の形状変化に応じて変化するように設定され、タイヤ内表面の法線方向(すなわち、タイヤ断面の厚さ方向)に隣接する節点までの距離の変更が制限されている。また、ベルト領域に属する節点は、第3自由曲線の形状変化に応じて変化するように設定され、ベルト下バッド領域に属する節点は、第1自由曲線及び第3自由曲線の形状変化に応じて変化するように設定されている。第1自由曲線の形状変化に応じて、カーカス領域は、タイヤ断面の厚さ方向の大きさが変化することなくタイヤモデル全体に占める位置や形状が変化する。ベルト下バッド領域は、タイヤモデル全体に占める位置や形状が変化するとともに、第1自由曲線及び第3自由曲線の間隔が変化することでタイヤ断面の厚さ方向の大きさも変化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009‐268557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コンピュータの数値解析によるシミュレーションでは、複数のタイヤサイズを跨ぐような大きなタイヤ形状変化をさせたタイヤモデルを作成することがある。このとき、外側輪郭形状(プロファイル)は大きく変化するが、各領域の厚さは殆ど変わらないことが多い。このため、有限要素モデル(FEモデル)も厚さを保持したまま形状変化させることが好ましい。しかしながら、FEモデルで単純に等倍変形させると、厚さまで変化してしまうため、望ましくない。
また、上述の特許文献1では、上述のようにタイヤ断面の厚さ方向の大きさが変化するところと、タイヤ断面の厚さ方向の大きさが変化しないところがある。このため、特許文献1において、複数のタイヤサイズを跨ぐような大きな形状変化をタイヤモデルに与えた場合、適正なタイヤモデルにならない可能性が高い。
【0007】
本発明の目的は、大きな形状変化をタイヤモデルに与えた場合でも、適正なタイヤモデルが得られるタイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、発明[1]は、タイヤを表す、コンピュータで数値解析可能な要素で構成され、節点情報を含む基準タイヤモデルと、基準タイヤモデルに対して形状を変更した後の変更タイヤモデルの外側輪郭線の情報とを用いて、基準タイヤモデルの外側輪郭線上の節点の、変更タイヤモデルの外側輪郭線上への外側輪郭線上移動量を算出する工程と、基準タイヤモデルにおける各位置において厚さを定義する直線を設定する工程と、直線と、基準タイヤモデルの外側輪郭線との交点における外側輪郭線上移動量を算出する工程と、直線上にある基準タイヤモデルの節点に、変更タイヤモデルを作成するための移動量として交点における外側輪郭線上移動量を設定する工程と、基準タイヤモデルの直線上の節点に移動量を付与して、変更タイヤモデルを作成する工程とを有する、タイヤモデル作成方法である。
【0009】
発明[2]は、外側輪郭線上移動量を算出する工程の前に、基準タイヤモデルを設定する工程と、変更タイヤモデルの外側輪郭線の情報を設定する工程とを有する、発明[1]に記載のタイヤモデル作成方法。
発明[3]は、外側輪郭線上移動量を算出する工程は、基準タイヤモデルの外側輪郭線を複数の領域に分割する工程を有し、外側輪郭線上移動量を複数の領域毎に算出する工程であり、複数の領域のうち、少なくとも1つの領域は、トレッド展開幅領域である、発明[1]又は[2]に記載のタイヤモデル作成方法。
発明[4]は、基準タイヤモデルは、補強材としてベルトを再現したベルト要素及びベルトカバーを再現したベルトカバー要素のうち、少なくとも一方を備えており、ベルト要素及びベルトカバー要素の厚さを定義する直線は、ベルト要素及びベルトカバー要素の法線である、発明[1]~[3]のいずれか1つに記載のタイヤモデル作成方法。
【0010】
発明[5]は、基準タイヤモデルは、補強材としてベルトを再現したベルト要素及びベルトカバーを再現したベルトカバー要素のうち、少なくとも一方を備えており、ベルト要素及びベルトカバー要素の移動量は、トレッド展開幅領域の移動量に基づいて決定される、発明[1]~[3]のいずれか1つに記載のタイヤモデル作成方法。
発明[6]は、基準タイヤモデルは、溝を再現した溝要素を有し、
溝要素の溝壁及び溝底の円弧部における節点の移動量は、溝要素の溝上角部の節点の移動量と同じである、発明[1]~[5]のいずれか1つに記載のタイヤモデル作成方法。
発明[7]は、溝上角部の2つの節点間の距離が固定されている、発明[6]に記載のタイヤモデル作成方法。
(【0011】以降は省略されています)

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