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公開番号2024101659
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-30
出願番号2023005680
出願日2023-01-18
発明の名称空気入りタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B60C 9/00 20060101AFI20240723BHJP(車両一般)
要約【課題】 高速走行性能を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 トレッド1部と一対のサイドウォール部2と一対のビード部3とを備え、これら一対のビード部3,3間にカーカス層4が装架され、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側にタイヤ周方向に対して傾斜するベルトコードを含む複数層のベルト層7が配置され、ベルト層7の外周側にタイヤ周方向に配向する有機繊維コードCを含むベルトカバー層8が配置された空気入りタイヤにおいて、ベルトカバー層8に使用される有機繊維コードCは、弾性率が10000MPa以上である高弾性繊維ヤーンとナイロン56からなる低弾性繊維ヤーンとが撚り合わされた複合コードであり、高弾性繊維ヤーンの下撚り係数Hと低弾性繊維ヤーンの下撚り係数Lとの比L/Hが0.70以上1.30以下である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、これら一対のビード部間にカーカス層が装架され、前記トレッド部における前記カーカス層の外周側にタイヤ周方向に対して傾斜するベルトコードを含む複数層のベルト層が配置され、該ベルト層の外周側にタイヤ周方向に配向する有機繊維コードを含むベルトカバー層が配置された空気入りタイヤにおいて、
前記ベルトカバー層に使用される有機繊維コードは、弾性率が10000MPa以上である高弾性繊維ヤーンとナイロン56からなる低弾性繊維ヤーンとが撚り合わされた複合コードであり、下式(1)で表される前記高弾性繊維ヤーンの下撚り係数Hと下式(2)で表される前記低弾性繊維ヤーンの下撚り係数Lとの比L/Hが0.70以上1.30以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
H=T
H
√(D
H
/ρ
H
) ・・・(1)
L=T
L
√(D
L
/ρ
L
) ・・・(2)
但し、T
H
は高弾性繊維ヤーンの下撚り数(回/10cm)であり、D
H
は高弾性繊維ヤーンの繊度(dtex)であり、ρ
H
は高弾性繊維ヤーンの密度(g/cm
3
)であり、T
L
は低弾性繊維ヤーンの下撚り数(回/10cm)であり、D
L
は低弾性繊維ヤーンの繊度(dtex)であり、ρ
L
は低弾性繊維ヤーンの密度(g/cm
3
)である。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記高弾性繊維ヤーンの下撚り係数Hと前記低弾性繊維ヤーンの下撚り係数Lとの比L/Hが0.90以上1.15以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
前記高弾性繊維ヤーンの下撚り数が26回/10cm以上30回/10cm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機繊維コードからなるベルトカバー層を備えた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、高速走行性能を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤにおいて、一対のビード部間にはカーカス層が装架され、トレッド部におけるカーカス層の外周側にはタイヤ周方向に対して傾斜するベルトコードを含む複数層のベルト層が配置され、該ベルト層の外周側にはタイヤ周方向に配向する有機繊維コードを含むベルトカバー層が配置されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ベルトカバー層は、高速走行時におけるベルト層のせり上がりを抑制し、高速走行時における走行性能の改善に寄与する。ベルトカバー層の有機繊維コードとして、高弾性繊維ヤーン(例えば、アラミド繊維ヤーン)と低弾性繊維ヤーン(例えば、ナイロン66繊維ヤーン)とが撚り合わされた複合コードを用いることが提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
【0004】
上述のような複合コードは、高弾性繊維ヤーンに基づく良好なタガ効果を発揮すると共に、タイヤ成形時のリフト変形にも追従可能であるため、ベルトカバー層の構成材料として好適である。しかしながら、近年の高速走行性能の要求に対して、ベルトカバー層に基づく高速走行性能の改善効果を更に高めることが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6456784号公報
特開2013-1236号公報
特開2013-147214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、高速走行性能を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、これら一対のビード部間にカーカス層が装架され、前記トレッド部における前記カーカス層の外周側にタイヤ周方向に対して傾斜するベルトコードを含む複数層のベルト層が配置され、該ベルト層の外周側にタイヤ周方向に配向する有機繊維コードを含むベルトカバー層が配置された空気入りタイヤにおいて、
前記ベルトカバー層に使用される有機繊維コードは、弾性率が10000MPa以上である高弾性繊維ヤーンとナイロン56からなる低弾性繊維ヤーンとが撚り合わされた複合コードであり、下式(1)で表される前記高弾性繊維ヤーンの下撚り係数Hと下式(2)で表される前記低弾性繊維ヤーンの下撚り係数Lとの比L/Hが0.70以上1.30以下であることを特徴とするものである。
H=T
H
√(D
H
/ρ
H
) ・・・(1)
L=T
L
√(D
L
/ρ
L
) ・・・(2)
但し、T
H
は高弾性繊維ヤーンの下撚り数(回/10cm)であり、D
H
は高弾性繊維ヤーンの繊度(dtex)であり、ρ
H
は高弾性繊維ヤーンの密度(g/cm
3
)であり、T
L
は低弾性繊維ヤーンの下撚り数(回/10cm)であり、D
L
は低弾性繊維ヤーンの繊度(dtex)であり、ρ
L
は低弾性繊維ヤーンの密度(g/cm
3
)である。
【発明の効果】
【0008】
本発明者は、空気入りタイヤのベルトカバー層について鋭意研究した結果、熱収縮性が高いナイロン56からなる低弾性繊維ヤーンを高弾性繊維ヤーンに対して組み合わせた複合コードをベルトカバー層に使用し、各ヤーンの下撚り係数を規定することにより、高速走行性能の改善効果が顕在化することを知見し、本発明に至ったのである。
【0009】
即ち、本発明では、ベルトカバー層に使用される有機繊維コードは、弾性率が10000MPa以上である高弾性繊維ヤーンとナイロン56からなる低弾性繊維ヤーンとが撚り合わされた複合コードであり、高弾性繊維ヤーンの下撚り係数Hと低弾性繊維ヤーンの下撚り係数Lとの比L/Hが0.70以上1.30以下であることにより、高速操縦安定性や高速耐久性に代表される高速走行性能を従来よりも大幅に改善することができる。
【0010】
本発明において、高弾性繊維ヤーンの下撚り係数Hと低弾性繊維ヤーンの下撚り係数Lとの比L/Hは0.90以上1.15以下であることが好ましい。これにより、高速走行性能を効果的に改善することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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