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公開番号2024115188
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-26
出願番号2023020737
出願日2023-02-14
発明の名称タイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B60C 11/13 20060101AFI20240819BHJP(車両一般)
要約【課題】耐摩耗性を損なうことなくスノー性能を向上することを可能にしたタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部1にタイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延在する少なくとも3本の屈曲主溝10を設け、屈曲主溝10の間の陸部20を複数本のラグ溝30によって複数のブロック20Bに区画し、複数のブロック20Bのそれぞれの踏面に、一対のサイプ40および一対の切欠き溝50を設け、一対のサイプ40を角度差10°以内の範囲で同方向に延在させ、一対のサイプ40の各々の一端が屈曲主溝10に開口し他端がブロック20B内で終端するようにし、一対の切欠き溝50を角度差10°以内の範囲で同方向に延在させ、一対の切欠き溝50の各々の一端が屈曲主溝10に開口し他端がブロック20B内で終端するようにする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部を備えたタイヤにおいて、
前記トレッド部にタイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延在する少なくとも3本の屈曲主溝を備え、
前記屈曲主溝の間に区画された少なくとも2列の陸部がタイヤ周方向に間隔をおいて配列された複数本のラグ溝によって複数のブロックに区画され、
前記複数のブロックのそれぞれの踏面には、一対のサイプおよび一対の切欠き溝が設けられ、前記一対のサイプは角度差が10°以内の範囲で同方向に延在しており、前記一対のサイプの各々は一端が前記屈曲主溝に開口し他端がブロック内で終端し、前記一対の切欠き溝は角度差が10°以内の範囲で同方向に延在しており、前記一対の切欠き溝の各々は一端が前記屈曲主溝に開口し他端がブロック内で終端することを特徴とするタイヤ。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記一対のサイプの各々は、該一対のサイプが設けられた前記ブロックに隣接する一対のラグ溝のいずれかの溝壁と角度差が10°以内の範囲で同方向に延在していることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
タイヤ幅方向最外側に配置された前記屈曲主溝のタイヤ幅方向外側に区画された陸部がタイヤ周方向に間隔をおいて配列された複数本のショルダーラグ溝によって複数のショルダーブロックに区画され、
前記複数のショルダーブロックのそれぞれの踏面には、一対のショルダーサイプおよび1本のショルダー切欠き溝が設けられ、前記一対のショルダーサイプの各々は一端が前記屈曲主溝に開口し他端がショルダーブロック内で終端し、
前記一対のショルダー切欠き溝の各々は、前記ショルダーブロックのタイヤ幅方向中心よりも前記屈曲主溝側、かつ前記ショルダーブロックのタイヤ周方向中心よりもタイヤ周方向一方側の前記ショルダーラグ溝寄りの領域内に配置され、各ショルダー切欠き溝は一端が前記屈曲主溝に開口し他端がショルダーブロック内で終端することを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記切欠き溝の溝深さが前記屈曲主溝の溝深さの25%~95%であり、前記切欠き溝の溝深さよりも前記ショルダー切欠き溝の溝深さが大きいことを特徴とする請求項3に記載のタイヤ。
【請求項5】
前記サイプの長さが、前記ショルダーサイプの最大長さの35%~75%であることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ。
【請求項6】
前記切欠き溝の長さが、同じブロック内に設けられた前記サイプの最大長さの30%~100%であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記一対のサイプと前記一対の切欠き溝とは前記ブロック内で千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、未舗装路等を走行することを意図したタイヤに関し、更に詳しくは、耐摩耗性を損なうことなくスノー性能を向上することを可能にしたタイヤに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
舗装路面に加えて、未舗装路(不整地、泥濘地、砂地、岩場等)を走行することを想定したタイヤ(例えば、オールテレーンタイヤ、全地形型タイヤ等)は、優れたオフロード性能を備えることが求められる。また、降雪時にも安定的な走行を可能にするためにスノー性能に優れることも求められる。特に近年、これら性能の中でもスノー性能が重視されており、極めて厳しい寒冷地のスノー路面においても十分な性能を有することが求められている。このようなタイヤとしては、エッジ成分の多いラグ溝やブロックを主体とし、溝面積が大きいトレッドパターンが採用される傾向がある(例えば特許文献1を参照)。また、ブロックやリブの踏面に複数のサイプや切欠き溝を設けることが行われている(例えば特許文献2を参照)。一方で、溝面積が大きいトレッドパターンや、多数のサイプや切欠き溝が設けられたトレッドパターンはブロックの剛性が低下しやすい傾向があり、十分な耐摩耗性を維持する対策も求められている。以上より、スノー性能および耐摩耗性を高度に両立することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019‐137218号公報
特開2019‐043307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、耐摩耗性を損なうことなくスノー性能を向上することを可能にしたタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明のタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部を備えたタイヤにおいて、前記トレッド部にタイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延在する少なくとも3本の屈曲主溝を備え、前記屈曲主溝の間に区画された少なくとも2列の陸部がタイヤ周方向に間隔をおいて配列された複数本のラグ溝によって複数のブロックに区画され、前記複数のブロックのそれぞれの踏面には、一対のサイプおよび一対の切欠き溝が設けられ、前記一対のサイプは角度差が10°以内の範囲で同方向に延在しており、前記一対のサイプの各々は一端が前記屈曲主溝に開口し他端がブロック内で終端し、前記一対の切欠き溝は角度差が10°以内の範囲で同方向に延在しており、前記一対の切欠き溝の各々は一端が前記屈曲主溝に開口し他端がブロック内で終端することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明のタイヤは、複数のブロックが区画されたパターンにおいて、サイプおよび切欠き溝を上述のように配置しているので、耐摩耗性を損なうことなくスノー性能を向上することができる。特に、サイプおよび切欠き溝をそれぞれ一対ずつ設けることで、サイプおよび切欠き溝の総本数を抑えながら効率的にスノー性能を高めることができる。一方で、サイプおよび切欠き溝はそれぞれブロック内で終端しているので、耐摩耗性を良好に維持することができる。更に、一対のサイプが略平行(角度差が10°以内の範囲の同方向)に延在し、一対の切欠き溝が略平行(角度差が10°以内の範囲の同方向)に延在しているので、同方向にエッジ効果を発揮して雪上路面におけるトラクション性能を効率的に高めスノー性能を効果的に発揮することができる。また、前述の略平行な配置により、サイプや切欠き溝の間隔が略一律になり、間隔の違いによる剛性差(例えば間隔が狭い箇所におけるブロック剛性の部分的な低下)を抑制することができ、サイプや切欠き溝の向きがランダムな場合に比べてブロック剛性を良好に維持し、耐摩耗性を良好に維持することができる。これらの協働により、耐摩耗性とスノー性能を高度に両立することができる。
【0007】
本発明において、一対のサイプの各々は、該一対のサイプが設けられたブロックに隣接する一対のラグ溝のいずれかの溝壁と角度差が10°以内の範囲で同方向に延在していることが好ましい。このような配置にすることにより、ラグ溝の溝壁(ブロック壁)によるエッジ効果とサイプによるエッジ効果の向きが揃うため、これらの相乗効果により優れたスノー性能を発揮することができる。また、サイプとラグ溝壁が略平行であることで、これらの間隔が略一律になり、間隔の違いによる剛性差(例えば間隔が狭い箇所におけるブロック剛性の部分的な低下)を抑制することができ、耐摩耗性を良好に維持することができる。
【0008】
本発明においては、タイヤ幅方向最外側に配置された屈曲主溝のタイヤ幅方向外側に区画された陸部がタイヤ周方向に間隔をおいて配列された複数本のショルダーラグ溝によって複数のショルダーブロックに区画され、複数のショルダーブロックのそれぞれの踏面には、一対のショルダーサイプおよび1本のショルダー切欠き溝が設けられ、一対のショルダーサイプの各々は一端が前記屈曲主溝に開口し他端がショルダーブロック内で終端し、一対のショルダー切欠き溝の各々は、ショルダーブロックのタイヤ幅方向中心よりも屈曲主溝側、かつショルダーブロックのタイヤ周方向中心よりもタイヤ周方向一方側のショルダーラグ溝寄りの領域内に配置され、各ショルダー切欠き溝は一端が屈曲主溝に開口し他端がショルダーブロック内で終端することが好ましい。このようにショルダーブロックを設け、そこにショルダーサイプやショルダー切欠き溝を設けることで、ショルダーブロックにおいてもエッジ効果や雪柱剪断力を向上することができ、スノー性能を向上するには有利になる。また、ショルダーサイプやショルダー切欠き溝の本数や配置を上記のように設定することで、ショルダーブロックのブロック剛性を維持することでき、耐摩耗性を良好に維持することができる。
【0009】
このとき、切欠き溝の溝深さが屈曲主溝の溝深さの25%~95%であり、切欠き溝の溝深さよりもショルダー切欠き溝の溝深さが大きいことが好ましい。このように切欠き溝の溝深さショルダー側で大きくすることで、ブロックの幅方向の位置に応じてエッジ効果とブロック剛性とのバランスを良好にすることができ、スノー性能と耐摩耗性とを両立するには有利になる。
【0010】
また、サイプの長さが、ショルダーサイプの最大長さの35%~75%であることが好ましい。このようにサイプの長さをショルダー側で大きくすることで、ブロックの幅方向の位置に応じてエッジ効果とブロック剛性とのバランスを良好にすることができ、スノー性能と耐摩耗性とを両立するには有利になる。
(【0011】以降は省略されています)

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