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公開番号2024100408
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2023004393
出願日2023-01-16
発明の名称ボルトおよびボルトを用いた被取り付け部材の取り付け構造
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人
主分類F16B 35/00 20060101AFI20240719BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】メンテナンス作業にかかる時間を短縮するとともに、ボルトの紛失を回避する。
【解決手段】ボルト24の頭部42から突出した雄ねじ44が、頭部42側に接続された雄ねじ本体部48と、雄ねじ本体部48から離された雄ねじ先端部50とを有し、雄ねじ本体部48と雄ねじ先端部50とはボールジョイント機構52で連結され、ボールジョイント機構52が、互いに一体回転可能で、かつ、互いに揺動可能に結合されそれぞれ雄ねじ本体部48と雄ねじ先端部50とに設けられた第1継手部54と第2継手部56とを備えている。また、ボールジョイント機構52は、雄ねじ44の軸方向における雄ねじ本体部48と雄ねじ先端部50との間の距離を可変とする可変機構64を含んで構成されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
回転操作可能な頭部と、前記頭部から突出し雄ねじが設けられた軸部とを備えるボルトであって、
前記雄ねじは、前記頭部側に接続された雄ねじ本体部と、前記雄ねじ本体部から離された雄ねじ先端部とを有し、
前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部とはボールジョイント機構で連結されている、
ことを特徴とするボルト。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ボールジョイント機構は、前記雄ねじの軸方向における前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部との間の距離を可変とする可変機構を含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載のボルト。
【請求項3】
前記ボールジョイント機構は、互いに一体回転可能で、かつ、互いに揺動可能に結合されそれぞれ前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部とに設けられた第1継手部と第2継手部とを備え、
前記第1継手部と前記第2継手部は、前記雄ねじの軸方向に長孔状に形成された連結孔と、前記連結孔に挿入され前記連結孔内で傾動可能な連結ピンとを介して結合されている、
ことを特徴とする請求項1記載のボルト。
【請求項4】
前記ボールジョイント機構は、互いに一体回転可能で、かつ、互いに揺動可能に結合されそれぞれ前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部とに設けられた第1継手部と第2継手部とを備え、
前記第1継手部と前記第2継手部は、前記雄ねじの軸方向に長孔状に形成された連結孔と、前記連結孔に挿入され前記連結孔内で傾動可能で前記連結孔の長手方向に移動可能な連結ピンとを介して結合され、
前記可変機構は、前記連結孔と前記連結ピンとを含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項2記載のボルト。
【請求項5】
前記雄ねじ先端部の雄ねじは、前記雄ねじ本体部の雄ねじと同一のピッチで、かつ前記雄ねじ本体部の雄ねじより外径と谷径とが小さい寸法で形成されている、
ことを特徴とする請求項1または2記載のボルト。
【請求項6】
取り付け面上に載置された被取り付け部材に押さえ部材を載せ、前記押さえ部材に挿通させたボルトの雄ねじを前記取り付け面の雌ねじに螺合させ、前記ボルトにより前記押さえ部材を前記被取り付け部材に押し付けて前記被取り付け部材を前記取り付け面に取り付けるボルトを用いた被取り付け部材の取り付け構造であって、
前記ボルトは、回転操作可能な頭部と、前記頭部から突出し前記雄ねじが設けられた軸部とを備え、
前記雄ねじは、前記頭部側に接続された雄ねじ本体部と、前記雄ねじ本体部から離された雄ねじ先端部とを有し、
前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部とはボールジョイント機構で連結されている、
ことを特徴とするボルトを用いた被取り付け部材の取り付け構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボルトおよびボルトを用いた被取り付け部材の取り付け構造に関する。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、建設機械では、油圧ポンプに接続されたコントロールバルブが設けられ、このコントロールバルブからホース配管を介して走行用油圧モータや旋回用油圧モータ、各種の作業用油圧アクチュエータに油圧が供給されている(特許文献1、特許文献2)。
ホース配管の端部には、流路が貫通されホースの端部が結合されるフランジヘッドが設けられている。このフランジヘッドの先端には環板部が設けられ、環板部には流路の開口が位置している。
また、コントロールバルブには、ホース配管の端部を取り付けるための取り付け面が設けられ、取り付け面には内部の流路に接続する複数の流路の開口が位置し、当該開口の周囲には雌ねじが形成されている。
そして、ホース配管の端部を取り付け面に取り付けるに際してクランプ金具が用いられている。
クランプ金具は、それぞれボルト挿通孔が貫通形成された一対のクランプから構成されており、この一対のクランプをフランジヘッドの両側に配置し、ボルト挿通孔に挿通されたボルトの雄ねじを取り付け面の雌ねじに螺合させることでボルトの締付力によりフランジヘッドを取り付け面に圧接して取り付け、フランジヘッドの流路と取り付け面の流路を連通させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-215006号公報
特開2002-188175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、メンテナンス時にクランプ金具とボルトによって取り付けられているホース配管の端部を交換する場合、ボルト挿通孔に挿通され雌ねじに螺合されている全てのボルトを反時計回りに回転させて一旦抜き出した後、クランプ金具を取り外し、ホース配管の端部を取り外し交換していた。
このため、ホース配管の交換などのメンテナンス作業に時間がかかるとともに、機器内にボルトを脱落させ紛失させてしまうという懸念があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、メンテナンス作業にかかる時間を短縮するとともに、ボルトの紛失を回避する上で有利なボルトおよびボルトを用いた被取り付け部材の取り付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するため本発明の一実施の形態は、回転操作可能な頭部と、前記頭部から突出し雄ねじが設けられた軸部とを備えるボルトであって、前記雄ねじは、前記頭部側に接続された雄ねじ本体部と、前記雄ねじ本体部から離された雄ねじ先端部とを有し、前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部とはボールジョイント機構で連結されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記ボールジョイント機構は、前記雄ねじの軸方向における前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部との間の距離を可変とする可変機構を含んで構成されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記ボールジョイント機構は、互いに一体回転可能で、かつ、互いに揺動可能に結合されそれぞれ前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部とに設けられた第1継手部と第2継手部とを備え、前記第1継手部と前記第2継手部は、前記雄ねじの軸方向に長孔状に形成された連結孔と、前記連結孔に挿入され前記連結孔内で傾動可能な連結ピンとを介して結合されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記ボールジョイント機構は、互いに一体回転可能で、かつ、互いに揺動可能に結合されそれぞれ前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部とに設けられた第1継手部と第2継手部とを備え、前記第1継手部と前記第2継手部は、前記雄ねじの軸方向に長孔状に形成された連結孔と、前記連結孔に挿入され前記連結孔内で傾動可能で前記連結孔の長手方向に移動可能な連結ピンとを介して結合され、前記可変機構は、前記連結孔と前記連結ピンとを含んで構成されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記雄ねじ先端部の雄ねじは、前記雄ねじ本体部の雄ねじと同一のピッチで、かつ前記雄ねじ本体部の雄ねじより外径と谷径とが小さい寸法で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、取り付け面上に載置された被取り付け部材に押さえ部材を載せ、前記押さえ部材に挿通させたボルトの雄ねじを前記取り付け面の雌ねじに螺合させ、前記ボルトにより前記押さえ部材を前記被取り付け部材に押し付けて前記被取り付け部材を前記取り付け面に取り付けるボルトを用いた被取り付け部材の取り付け構造であって、前記ボルトは、回転操作可能な頭部と、前記頭部から突出し前記雄ねじが設けられた軸部とを備え、前記雄ねじは、前記頭部側に接続された雄ねじ本体部と、前記雄ねじ本体部から離された雄ねじ先端部とを有し、前記雄ねじ本体部と前記雄ねじ先端部とはボールジョイント機構で連結されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施の形態によれば、ボルトの頭部から突出した雄ねじが、頭部側に接続された雄ねじ本体部と、雄ねじ本体部から離された雄ねじ先端部とを有し、雄ねじ本体部と雄ねじ先端部とはボールジョイント機構で連結されている。
従って、雄ねじ先端部のみが所定の部材の雌ねじに螺合している状態にすれば、雄ねじ本体部を所望の方向に折曲させることができるため、ボルトにより取り付けている部品の交換などのメンテナンス作業にかかる時間を短縮するとともに、ボルトの紛失を回避する上で有利となる。
例えば、取り付け面上に載置された被取り付け部材に押さえ部材を載せ、押さえ部材に挿通させたボルトの雄ねじを取り付け面の雌ねじに螺合させ、ボルトにより押さえ部材を被取り付け部材に押し付けて被取り付け部材を取り付け面に取り付けている場合、ボルトを反時計回りに回転させて緩め、雄ねじ先端部のみが雌ねじに螺合している状態にすれば、押さえ部材を雄ねじ本体部で保持した状態で雄ねじ本体部を所望の方向に折曲させることができるため、ボルトを全て抜き出さなくても被取り付け部材の交換が可能となり、メンテナンス作業にかかる時間を短縮するとともに、ボルトの紛失を回避する上で有利となる。
また、ボールジョイント機構を、雄ねじの軸方向における雄ねじ本体部と雄ねじ先端部との間の距離を可変とする可変機構を含んで構成すれば、雄ねじ先端部および雄ねじ本体部を雌ねじに円滑に螺合させる上で有利となる。
また、ボールジョイント機構が、互いに一体回転可能で、かつ、互いに揺動可能に結合されそれぞれ雄ねじ本体部と雄ねじ先端部とに設けられた第1継手部と第2継手部とを備え、第1継手部と第2継手部は、雄ねじの軸方向に長孔状に形成された連結孔と、連結孔に挿入され連結孔内で傾動可能な連結ピンとを介して結合された構成とすれば、折曲可能な雄ねじを簡易な構成で製造する上で有利となる。
また、可変機構を、雄ねじの軸方向に長孔状に形成された連結孔と、連結孔に挿入され連結孔内で傾動可能で連結孔の長手方向に移動可能な連結ピンとを含んで構成すれば、折曲可能で、雌ねじに円滑に螺合できる雄ねじを簡易な構成で製造する上で有利となる。
また、雄ねじ先端部の雄ねじを、雄ねじ本体部の雄ねじと同一のピッチで、かつ雄ねじ本体部の雄ねじより外径と谷径とが小さい寸法で形成する構成とすれば、ボルトの締め付けによるトルクが雄ねじ先端部およびボールジョイント機構にかかることを抑制する上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
フランジヘッドが取り付け面に取り付けられた状態を示す斜視図である。
取り付け面にボルトおよびクランプ金具を介してフランジヘッドを取り付ける状態を示す分解斜視図である。
雄ねじ本体部を折曲させた状態を示す斜視図である。
ボルトが取り付け面の雌ねじに螺合している状態を示す断面図である。
(A)は第1の実施の形態のボルトを分解した正面図あり、(B)は側面図である。
(A)は図5(A)のボルトを結合したA-A断面図あり、(B)は図5(B)のボルトを結合したB-B断面図である。
長孔状の連結孔の説明図である。
(A)は雄ねじ本体部と雄ねじ先端部の結合部分を示す図であり、(B)は(A)の一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図1~図8を参照して説明する。
本実施の形態では、建設機械に搭載され油圧ポンプに接続されたコントロールバルブに設けられた取り付け座12に、ホース14の端部を取り付ける例を挙げて説明する。
図1、2に示すように、ホース14の端部はフランジヘッド16に結合されることでホース配管の端部を構成しており、ホース14が結合されたフランジヘッド16は、クランプ金具20およびボルト22、24により取り付け座12の取り付け面1202に取り付けられる。
【0009】
まず、被取り付け部材としてのフランジヘッド16について説明する。
フランジヘッド16には、ホース14の内部に連通する流路(不図示)が貫通形成されている。
図1、2に示すように、フランジヘッド16の外周部の長手方向の一部は、ホース14の端部が被せられるニップル部(不図示)と、ニップル部の半径方向外側に設けられ半径方向内側に加締められることでホース14の端部をニップル部に固定するソケット26とを有するホース結合部28として形成され、フランジヘッド16の長手方向の残りの部分の先端に環板部30が形成されている。
また、フランジヘッド16は、環板部30から突設され環板部30より径の小さい第1小径部32を備え、さらに、第1小径部32から突設され第1小径部32より径の小さい第2小径部34を備えている。
ホース結合部28と環板部30とは、第1小径部32と第2小径部34を介して連結されている。
環板部30と第1小径部32とは共に外周が円形の輪郭に形成されているが、環板部30と第1小径部32の外周の輪郭は、多角形などの輪郭で形成されていてもよく円形の輪郭に限定されない。
【0010】
環板部30は、フランジヘッド16を構成し、取り付け面1202上に載置されるものであって、下面3002と、上面3004と、外周面3006とを有している。
下面3002は、環板部30の厚さ方向の一方の面をなし、平坦面で形成され、下面3002の中心に流路の開口(不図示)が位置し、Oリング(不図示)が装着されている。
上面3004は、環板部30の厚さ方向の他方の面をなし、環状の平坦面で形成され、上面3004の内周部から第1小径部32が突設している。
外周面3006は、下面3002の外周と上面3004の外周を接続する円筒面で形成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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