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公開番号
2024117352
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023406
出願日
2023-02-17
発明の名称
吸着材料および吸着装置
出願人
愛三工業株式会社
代理人
弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類
B01J
20/22 20060101AFI20240822BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】従来の電磁波を照射することで発熱する吸着材料では、発熱効率にばらつきが生じて被吸着物質の脱離効率が低下する場合があった。本開示の技術が解決しようとする課題は、吸着材料を電磁波の照射によって発熱し易いものとし、吸着材料の発熱効率を向上させて吸着材料の脱離効率を向上させることにある。
【解決手段】被吸着物質15を吸着可能かつ電磁波を受けることで被吸着物質15を脱離する吸着材料10は、核11と有機配位子12で構成される周期構造を備える多孔質構造体である。多孔質構造体10は、電場の変化または磁場の変化で発熱し、吸着した被吸着物質15を脱離する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
被吸着物質を吸着可能かつ電磁波を受けることで前記被吸着物質を脱離する吸着材料であって、
核と有機配位子で構成される周期構造を備える多孔質構造体であり、
前記多孔質構造体は、電場の変化または磁場の変化で発熱し、吸着した前記被吸着物質を脱離する吸着材料。
続きを表示(約 410 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の吸着材料であって、
前記核は、前記有機配位子と協働して電場の変化で発熱する金属である吸着材料。
【請求項3】
請求項1に記載の吸着材料であって、
前記核は、前記有機配位子と協働して磁場の変化で発熱する金属である吸着材料。
【請求項4】
ガスを吸着する吸着装置であって、
請求項1~3のいずれか1つに記載の吸着材料が充填される吸着容器と、
前記吸着容器に形成された供給口と排出口と、
前記吸着材料に前記電磁波を照射する電磁波発生機を有し、
前記供給口から前記吸着容器に供給される前記ガスは、非極性ガスを含み、前記ガスが前記吸着材料に吸着され、前記電磁波発生機が発生する前記電磁波によって電場が変化または磁場が変化することで前記吸着材料が発熱し、前記吸着材料から前記ガスが脱離して前記排出口から排出される吸着装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばガス等の被吸着物質を吸着可能かつ電磁波を受けて加熱することで吸着した被吸着物質を脱離可能な吸着材料およびその吸着材料を用いた吸着装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば自動車等の車両の蒸発燃料処理装置には、蒸発燃料を吸着して脱離するための吸着器が設けられる。吸着器には、燃料タンク内で発生した蒸発燃料を吸着する多孔質の吸着材が充填される。吸着材に吸着された蒸発燃料は、車両の走行時、すなわち内燃機関の稼働時にパージ通路へと脱離され、内燃機関へ通じる吸気通路に供給される。
【0003】
多孔質の吸着材は、例えば金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framewоrks)等の有機無機物、ゼオライト等の無機物、活性炭等の有機物を吸着材料として含む。多孔質の吸着材は、加熱されることで吸着した被吸着物質を脱離する。これにより吸着機能が再生して繰り返し被吸着物質を吸着することができる。例えばマイクロ波等の電磁波を照射することで吸着材を加熱する技術が従来考案されている。従来、吸着材に用いられていたゼオライト等は、電磁波を照射される際に発熱し難い。そのため電磁波を照射される際の発熱効率が高いセラミックス、金属塩、金属等の電磁波発熱材を準備し、電磁波発熱材と吸着材を共に利用する技術が考案されていた。
【0004】
特許文献1には、マイクロ波の照射による発熱効率が低い吸着材(ゼオライト)と、マイクロ波の照射による発熱効率が高い電磁波発熱材(SiC)とを混錬させ、混錬物を硬化させた吸着体が開示されている。図10は、従来の吸着装置50を模式的に示す図である。吸着装置50は、被吸着物質を吸着するための吸着容器51を有する。吸着容器51には、粒子状の吸着材料52と粒子状の電磁波発熱材53を混錬した吸着体が充填される。吸着容器51は、供給口54と排出口55を有する。供給口54から吸着容器51内へと被吸着物質を含むガスが供給される。被吸着物質は、吸着容器51内の吸着材料52に吸着される。排出口55から被吸着物質が取り除かれたガスが排出される。
【0005】
図10に示すように吸着装置50は、吸着容器51へ電磁波を照射する電磁波発生機56を有する。電磁波発生機56から吸着容器51へ電磁波を照射すると、先ず吸着容器51の周囲で電場および磁場が変化する。電磁波発熱材53は、例えば電場の変化によって発熱する。その後、電磁波発熱材53と接触している吸着材料52に熱が伝わる。吸着材料52が熱伝導で加熱されると、吸着材料52に吸着されていた被吸着物質が吸着材料52から脱離する。従来の吸着装置50では、電磁波発熱材53と吸着材料52の接触面積を小さく、電磁波発熱材53から吸着材料52への熱伝導が阻害されるおそれがあった。また、電磁波発熱材53と吸着材料52は、吸着容器51内でランダムに分布する。そのため吸着容器51の領域毎に吸着材料52の加熱にばらつきが生じる。例えば吸着材料52の比率が多く加熱が促進しない領域では、吸着材料52の脱離効率が低下する。しかも加熱のばらつきによっては吸着容器51内で熱膨張差が生じ、吸着装置50の破損に繋がる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5207043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書に開示の技術が解決しようとする課題は、吸着材料を電磁波の照射によって発熱し易いものとし、吸着材料の発熱効率を向上させて吸着材料の脱離効率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一つの態様によると被吸着物質を吸着可能かつ電磁波を受けることで被吸着物質を脱離する吸着材料は、核と有機配位子で構成される周期構造を備える多孔質構造体である。多孔質構造体は、電場の変化または磁場の変化で発熱し、吸着した被吸着物質を脱離する。
【0009】
したがって吸着材料に向けて電磁波を照射することで、吸着材料の周囲で電場および磁場が変化する。多孔質構造体は、電場の変化または磁場の変化によって直に発熱する。しかも多孔質構造体は、核と有機配位子の周期構造で構成される。そのため多孔質構造体を構成する各周期構造が略均一に加熱される。これにより吸着材料の発熱効率が向上する。吸着材料に吸着された被吸着物質は、多孔質構造体に対して隣接しかつ略均一な位置で吸着される。そのため被吸着物質は、多孔質構造体の発熱によって略均一に加熱され、粒子毎の温度上昇のばらつきが抑制される。そのため被吸着物質を吸着材料から脱離可能な温度まで短時間で加熱できる。これにより吸着材料の脱離効率を向上させることができる。
【0010】
本開示の他の態様によると核は、有機配位子と協働して電場の変化で発熱する金属である。したがって核の材料は、有機配位子と協働して多孔質な周期構造を形成するのに好適な材料と、有機配位子と協働して電場の変化で発熱し易い誘電率の高い材料を兼ねる。そのため被吸着物質を効率良く吸着でき、かつ吸着材料を電磁波の照射による電場の変化で効率良く加熱できる。これにより吸着材料の吸着効率と脱離効率を双方ともに向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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