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公開番号2024114387
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023020130
出願日2023-02-13
発明の名称リスク木抽出方法
出願人朝日航洋株式会社,中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社
代理人個人,個人
主分類A01G 23/00 20060101AFI20240816BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】効率的にリスク木を管理可能なリスク木抽出方法を提供する。
【解決手段】リスク木抽出方法では、リスク木の管理対象の領域(対象領域)に対して、DTMデータ、及びDCHMデータを取得する。また、この方法では、DCHMデータに基づいて、対象領域内の樹木の高さを示す樹高データDAを作成する。一方で、この方法では、DTMデータに基づいて、対象領域における路面Sの標高、及び路面Sと路面側部Qとの境界線Bを含む路面モデルDBを作成する。そして、これらのデータに基づいて、路面側部Qに生育する側部樹木P0から、路面S側に倒伏した場合に路面Sに影響を与えるリスク木を抽出する。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
対象領域のDTMデータ、及びDCHMデータを取得する第1工程と、
前記第1工程の後に、前記DCHMデータに基づいて、前記対象領域内の樹木の高さを示す樹高データを作成する第2工程と、
前記第1工程の後に、前記DTMデータに基づいて、前記対象領域における路面の標高、及び前記路面と路面側部との境界線を含む路面モデルを作成する第3工程と、
前記第3工程の後に、前記DTMデータ、前記路面モデル、及び前記樹高データに基づいて、前記路面側部に生育する前記樹木である側部樹木から、前記路面側に倒伏した場合に前記路面に影響を与えるリスク木を抽出する第4工程と、
を備え、
前記第4工程は、
前記DTMデータ、及び前記樹高データに基づいて、前記側部樹木の生育地点の標高を示す生育地点標高を取得する第5工程と、
前記路面モデル、及び前記樹高データに基づいて、前記生育地点の前記境界線からの距離を示す生育地点距離を取得する第6工程と、
前記第5工程及び前記第6工程の後に、前記生育地点標高、前記生育地点距離、前記側部樹木の前記樹高、及び前記路面の標高に基づいて、前記側部樹木からリスク木を抽出する第7工程と、
を含む、
リスク木抽出方法。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記第7工程では、前記路面の標高より高い前記生育地点標高の前記側部樹木について、当該側部樹木の樹高が前記生育地点距離よりも大きいときに、当該側部樹木を前記リスク木として抽出する、
請求項1に記載のリスク木抽出方法。
【請求項3】
前記第7工程では、前記路面の標高より低い前記生育地点標高の前記側部樹木について、当該側部樹木を前記境界線まで倒伏させたときの前記生育地点からの高さである影響距離が、前記生育地点から前記路面までの高さよりも大きいときに、当該側部樹木を前記リスク木として抽出する、
請求項1に記載のリスク木抽出方法。
【請求項4】
前記第1工程では、DSMデータをさらに取得し、
前記第4工程の前において、前記路面モデルと前記DSMデータとを比較することにより、前記路面側部のうちの前記DSMデータにおける前記路面の標高よりも低い地点を前記リスク木の抽出の対象外とする、
請求項1に記載のリスク木抽出方法。
【請求項5】
前記第2工程では、前記DCHMデータのメッシュよりも広いメッシュである樹高設定メッシュを設定すると共に、前記樹高設定メッシュのそれぞれの高さの最大値を前記樹高設定メッシュのそれぞれの前記樹高として設定して前記樹高データを作成し、
前記樹高データでは、前記樹高設定メッシュの中心が前記生育地点として設定される、
請求項1に記載のリスク木抽出方法。
【請求項6】
前記路面は、第1方向に延在しており、
前記第3工程では、前記路面から前記路面側部にわたって前記第1方向に交差する第2方向に延びる横断線を前記第1方向に複数設定すると共に、隣り合う前記横断線の間の領域内の標高を、前記境界線と前記横断線との交点の標高を基準として設定する、
請求項1に記載のリスク木抽出方法。
【請求項7】
前記第4工程の後に、前記対象領域の平面図に対して前記リスク木を表示した図面を作成する第8工程を備える、
請求項1に記載のリスク木抽出方法。
【請求項8】
前記第8工程では、樹高ごとに異なる表示形態にて前記リスク木を表示する、
請求項7に記載のリスク木抽出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リスク木抽出方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、道路脇などに植樹された立木である樹木の管理方法が記載されている。この管理方法では、管理対象の樹木に電子タグを設置し、樹木の育成状況を含む樹木管理情報を電子タグに書き込むと共にデータベースにて保持する。また、この管理方法では、育成状況に基づいて樹木の危険度(例えば倒壊のおそれがあるか否か等)の高さを判定し、判定された危険度に応じて、点検作業や補修作業を行うとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-105030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載されているように、従来から、樹木の適切な管理が望まれている。特に、車両等の移動体が移動する道路周辺に生育する樹木は、倒伏した場合に路面に影響を与えるおそれがあるため、管理が重要である。すなわち、倒伏した場合に路面に影響を与えるリスク木を管理する要求がある。しかし、上記特許文献1に記載の管理方法では、作業員が実際に現地に赴いて樹木に電子タグを設置したり、点検作業を行ったりする必要があり、効率的でない。
【0005】
そこで、本開示は、効率的にリスク木を管理可能なリスク木抽出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るリスク木抽出方法は、[1]「対象領域のDTMデータ、及びDCHMデータを取得する第1工程と、前記第1工程の後に、前記DCHMデータに基づいて、前記対象領域内の樹木の高さを示す樹高データを作成する第2工程と、前記第1工程の後に、前記DTMデータに基づいて、前記対象領域における路面の標高、及び前記路面と路面側部との境界線を含む路面モデルを作成する第3工程と、前記第3工程の後に、前記DTMデータ、前記路面モデル、及び前記樹高データに基づいて、前記路面側部に生育する前記樹木である側部樹木から、前記路面側に倒伏した場合に前記路面に影響を与えるリスク木を抽出する第4工程と、を備え、前記第4工程は、前記DTMデータ、及び前記樹高データに基づいて、前記側部樹木の生育地点の標高を示す生育地点標高を取得する第5工程と、前記路面モデル、及び前記樹高データに基づいて、前記生育地点の前記境界線からの距離を示す生育地点距離を取得する第6工程と、前記第5工程及び前記第6工程の後に、前記生育地点標高、前記生育地点距離、前記側部樹木の前記樹高、及び前記路面の標高に基づいて、前記側部樹木からリスク木を抽出する第7工程と、を含む、リスク木抽出方法」である。
【0007】
この方法では、リスク木の管理対象の領域(対象領域)に対して、DTMデータ、及びDCHMデータを取得する。DTM(Digital Terrain Model)は、いわゆる数値地形モデルであり、地表面の標高を含む3次元データである。また、DCHM(Digital Canopy Height Model)は、いわゆる樹冠高モデルであり、例えば、DSMとDTMとの差分に基づいて作成される。DSM(Digital Surface Model)は、いわゆる数値表層モデルであり、樹木等の地物の標高を含む3次元データである。したがって、DCHMデータは、樹木以外の構造物の標高を含む。このため、この方法では、DCHMデータに基づいて、対象領域内の樹木の高さを示す樹高データを作成する。一方で、この方法では、DTMデータに基づいて、対象領域における路面の標高、及び路面と路面側部との境界線を含む路面モデルを作成する。そして、これらのデータに基づいて、路面側部に生育する側部樹木から、路面側に倒伏した場合に路面に影響を与えるリスク木を抽出する。
【0008】
より具体的には、DTMデータ、路面モデル、及び樹高データに基づいて、側部樹木の生育地点の標高を示す生育地点標高を取得する。また、路面モデル、及び樹高データに基づいて、側部樹木の生育地点の境界線からの距離を示す生育地点距離を取得する。そして、生育地点標高、生育地点距離、側部樹木の樹高、及び路面の標高に基づいて、側部樹木からリスク木を抽出する。このように、この方法によれば、DTMデータ及びDCHMデータから効率的にリスク木を抽出して管理可能となる。
【0009】
本開示に係るリスク木抽出方法は、[2]「前記第7工程では、前記路面の標高より高い前記生育地点標高の前記側部樹木について、当該側部樹木の樹高が前記生育地点距離よりも大きいときに、当該側部樹木を前記リスク木として抽出する、上記[1]に記載のリスク木抽出方法」であってもよい。このように、生育地点の標高が路面の標高よりも高い側部樹木は、路面と水平になるまで路面側に倒伏可能であるので、樹高そのものが倒伏時に影響を与える最大の範囲となる。よって、この場合には、側部樹木の樹高がその生育地点距離よりも大きい場合に、当該側部樹木が倒伏時に路面に干渉し得るから、リスク木として抽出する。この結果、適切にリスク木を抽出できる。
【0010】
本開示に係るリスク木抽出方法は、[3]「前記第7工程では、前記路面の標高より低い前記生育地点標高の前記側部樹木について、当該側部樹木を前記境界線まで倒伏させたときの前記生育地点からの高さである影響距離が、前記生育地点から前記路面までの高さよりも大きいときに、当該側部樹木を前記リスク木として抽出する、上記[1]又は[2]に記載のリスク木抽出方法」であってもよい。このように、生育地点の標高が路面の標高よりも低い側部樹木は、路面と水平になるまで路面側に倒伏する前に(或いは倒伏できずに)、路面に干渉し得る。したがって、この場合には、側部樹木が境界線まで倒伏したと仮定したときの生育地点からの高さである影響距離が、生育地点から路面までの高さよりも大きいとき、すなわち、生育地点から路面までの高さを影響距離から減じた値が0よりも大きいとき、当該側部樹木が倒伏時に路面に干渉し得るから、リスク木として抽出する。この結果、適切にリスク木を抽出できる。
(【0011】以降は省略されています)

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