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公開番号2024111366
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023015795
出願日2023-02-06
発明の名称中継装置
出願人矢崎総業株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類H02G 15/10 20060101AFI20240809BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】仕様の異なる端子付き電線の間でハウジングを共用すること。
【解決手段】ハウジング10は、土台41のベース壁面41aから雄螺子部材21を立設させたベース部材40と、第1分割側壁51を有する第1側壁部材50と、第2分割側壁61を有する第2側壁部材60と、を備え、第1側壁部材は、第1側壁部51aに設け、かつ、第1電線We1を挿通させる第1挿通部52を有し、第2側壁部材は、第2側壁部61aに設け、かつ、第2電線We2を挿通させる第2挿通部62を有し、土台と第1側壁部材との間には、雄螺子部材から見たベース壁面における一方側で雄螺子部材に対する第1側壁部材の配置を調整可能な第1ガイドレール構造13Aを設け、土台と第2側壁部材との間には、雄螺子部材から見たベース壁面における他方側で雄螺子部材に対する第2側壁部材の配置を調整可能な第2ガイドレール構造13Bを設けること。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
対向配置状態の第1側壁部及び第2側壁部が設けられた外周壁と前記外周壁の一端の開口に対して深さ方向で対向配置された底壁とで囲まれた収容室を有するハウジングと、
前記収容室で前記底壁から前記開口に向けて立設させ、かつ、第1電線の端末に設けた第1端子金具の端子接続部の貫通孔に差し込ませると共に、第2電線の端末に設けた第2端子金具の端子接続部の貫通孔に差し込ませる雄螺子部材と、
前記雄螺子部材に螺合させ、前記第1端子金具と前記第2端子金具のそれぞれの前記端子接続部を共締め固定する雌螺子部材と、
を備え、
前記ハウジングは、前記底壁の少なくとも一部を成す平板状の土台を有し、かつ、前記土台のベース壁面から前記雄螺子部材を立設させたベース部材と、前記外周壁の一部を成す第1分割側壁を有し、かつ、前記土台に組み付けられる第1側壁部材と、前記外周壁の一部を成す第2分割側壁を有し、かつ、前記土台に組み付けられる第2側壁部材と、を備え、
前記第1側壁部材は、前記第1分割側壁が有する前記第1側壁部に設け、かつ、前記第1電線を前記収容室の内外に亘って挿通させる第1挿通部を有し、
前記第2側壁部材は、前記第2分割側壁が有する前記第2側壁部に設け、かつ、前記第2電線を前記収容室の内外に亘って挿通させる第2挿通部を有し、
前記土台と前記第1側壁部材との間には、前記雄螺子部材から見た前記ベース壁面における一方側で前記雄螺子部材に対する前記第1側壁部材の配置を調整可能な第1ガイドレール構造を設け、
前記土台と前記第2側壁部材との間には、前記雄螺子部材から見た前記ベース壁面における他方側で前記雄螺子部材に対する前記第2側壁部材の配置を調整可能な第2ガイドレール構造を設けることを特徴とした中継装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記第1ガイドレール構造は、前記土台に設け、かつ、前記雄螺子部材から見た前記ベース壁面における前記一方側で互いに間隔を空けて並べられたガイド方向の同じ複数本の第1ガイドレール部と、前記第1側壁部材に前記第1ガイドレール部の本数よりも少数設け、かつ、前記第1ガイドレール部に案内される第1被ガイドレール部と、を備え、
前記第2ガイドレール構造は、前記土台に設け、かつ、前記雄螺子部材から見た前記ベース壁面における前記他方側で互いに間隔を空けて並べられたガイド方向の同じ複数本の第2ガイドレール部と、前記第2側壁部材に前記第2ガイドレール部の本数よりも少数設け、かつ、前記第2ガイドレール部に案内される第2被ガイドレール部と、を備え、
前記第1ガイドレール部と前記第1被ガイドレール部は、前記第1側壁部及び前記第2側壁部の対向配置方向に対する直交方向へと前記ベース壁面に沿って前記第1側壁部材を移動可能なガイド方向のレール形状に形成され、
前記第2ガイドレール部と前記第2被ガイドレール部は、前記第1側壁部及び前記第2側壁部の対向配置方向に対する直交方向へと前記ベース壁面に沿って前記第2側壁部材を移動可能なガイド方向のレール形状に形成されることを特徴とした請求項1に記載の中継装置。
【請求項3】
前記第1ガイドレール構造は、前記土台に設け、かつ、前記雄螺子部材から見た前記ベース壁面における前記一方側に配置された第1ガイドレール部と、前記第1側壁部材に設け、かつ、前記第1ガイドレール部に案内される第1被ガイドレール部と、を備え、
前記第2ガイドレール構造は、前記土台に設け、かつ、前記雄螺子部材から見た前記ベース壁面における前記他方側に配置された第2ガイドレール部と、前記第2側壁部材に設け、かつ、前記第2ガイドレール部に案内される第2被ガイドレール部と、を備え、
前記第1ガイドレール部と前記第1被ガイドレール部は、前記第1側壁部及び前記第2側壁部の対向配置方向で前記ベース壁面に沿って前記第1側壁部材を移動可能なガイド方向のレール形状に形成され、
前記第2ガイドレール部と前記第2被ガイドレール部は、前記第1側壁部及び前記第2側壁部の対向配置方向で前記ベース壁面に沿って前記第2側壁部材を移動可能なガイド方向のレール形状に形成されることを特徴とした請求項1に記載の中継装置。
【請求項4】
1つの前記第1端子金具の前記端子接続部と複数の前記第2端子金具のそれぞれの前記端子接続部とを電気的な接続対象とし、これらの前記端子接続部を電気的に接続させるバスバを備え、
前記雄螺子部材は、前記第1側壁部と前記第2側壁部の対向配置方向に対する直交方向に並べて複数の前記第2端子金具毎に設け、
前記雌螺子部材は、複数の前記雄螺子部材毎に設け、
前記バスバは、前記雄螺子部材を挿通させる雄螺子挿通口を前記雄螺子部材毎に有し、
複数組の前記雄螺子部材と前記雌螺子部材の組み合わせの内の1つには、1つの前記第1端子金具と1つの前記第2端子金具のそれぞれの前記端子接続部を前記バスバと一緒に共締め固定させることを特徴とした請求項1,2又は3に記載の中継装置。
【請求項5】
前記開口を塞ぎ且つ前記外周壁を前記収容室の外から覆うカバーを備えることを特徴とした請求項1,2又は3に記載の中継装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、中継装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
中継装置は、一方から引き回されてきた第1電線の端末の第1端子金具と他方から引き回されてきた第2電線の端末の第2端子金具とを物理的且つ電気的に接続させる。例えば、その第1端子金具と第2端子金具は、雄螺子部材と雌螺子部材を用いてハウジングの収容室で共締め固定される。この種の従来の中継装置については、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-175681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、中継装置においては、ハウジングの収容室に予め雄螺子部材を立設しておき、その収容室で第1端子金具と第2端子金具のそれぞれの貫通孔に対する雄螺子部材の挿通作業を行うものがある。この中継装置においては、ハウジングの外周壁の電線挿通孔を介して収容室の内外に亘って第1電線と第2電線を挿通させ、第1電線の端末の第1端子金具と第2電線の端末の第2端子金具を収容室で雄螺子部材の上まで持ち上げて、その第1端子金具と第2端子金具のそれぞれの貫通孔に雄螺子部材を差し込んでいく。このため、この中継装置においては、第1端子金具と第2端子金具を第1電線及び第2電線と一緒に収容室で雄螺子部材の上まで持ち上げていくために、外周壁の電線挿通孔から雄螺子部材までの間で所定距離(以下、「持ち上げ必要距離」という。)を確保する必要がある。その第1端子金具と第2端子金具の持ち上げ必要距離は、第1端子金具及び第2端子金具の形状並びに第1電線及び第2電線の太さや硬さ等の端子付き電線の仕様に依存して決まる。よって、従来の中継装置は、その持ち上げ必要距離を確保するために、端子付き電線の仕様毎の専用品としてハウジングを用意している。
【0005】
そこで、本発明は、仕様の異なる端子付き電線の間でハウジングを共用可能な中継装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、対向配置状態の第1側壁部及び第2側壁部が設けられた外周壁と前記外周壁の一端の開口に対して深さ方向で対向配置された底壁とで囲まれた収容室を有するハウジングと、前記収容室で前記底壁から前記開口に向けて立設させ、かつ、第1電線の端末に設けた第1端子金具の端子接続部の貫通孔に差し込ませると共に、第2電線の端末に設けた第2端子金具の端子接続部の貫通孔に差し込ませる雄螺子部材と、前記雄螺子部材に螺合させ、前記第1端子金具と前記第2端子金具のそれぞれの前記端子接続部を共締め固定する雌螺子部材と、を備え、前記ハウジングは、前記底壁の少なくとも一部を成す平板状の土台を有し、かつ、前記土台のベース壁面から前記雄螺子部材を立設させたベース部材と、前記外周壁の一部を成す第1分割側壁を有し、かつ、前記土台に組み付けられる第1側壁部材と、前記外周壁の一部を成す第2分割側壁を有し、かつ、前記土台に組み付けられる第2側壁部材と、を備え、前記第1側壁部材は、前記第1分割側壁が有する前記第1側壁部に設け、かつ、前記第1電線を前記収容室の内外に亘って挿通させる第1挿通部を有し、前記第2側壁部材は、前記第2分割側壁が有する前記第2側壁部に設け、かつ、前記第2電線を前記収容室の内外に亘って挿通させる第2挿通部を有し、前記土台と前記第1側壁部材との間には、前記雄螺子部材から見た前記ベース壁面における一方側で前記雄螺子部材に対する前記第1側壁部材の配置を調整可能な第1ガイドレール構造を設け、前記土台と前記第2側壁部材との間には、前記雄螺子部材から見た前記ベース壁面における他方側で前記雄螺子部材に対する前記第2側壁部材の配置を調整可能な第2ガイドレール構造を設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る中継装置は、土台の雄螺子部材に対する第1側壁部材と第2側壁部材の配置の変更が可能な第1ガイドレール構造と第2ガイドレール構造を備えている。従って、この中継装置は、仕様の異なる端子付き電線に対応させる際に、その仕様の異なる端子付き電線の間でハウジングを共用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態の中継装置を示す斜視図である。
図2は、実施形態の中継装置を開口側から見た平面図である。
図3は、実施形態の中継装置を示す分解斜視図である。
図4は、実施形態の中継装置を開口側から見た分解平面図である。
図5は、端子付き電線を組み付ける前の実施形態の中継装置を開口側から見た平面図である。
図6は、端子付き電線を組み付ける前の実施形態の中継装置を示す斜視図である。
図7は、実施形態の中継装置を示す斜視図である。
図8は、実施形態の中継装置を開口側から見た平面図である。
図9は、変形例の中継装置を示す斜視図である。
図10は、変形例の中継装置を開口側から見た平面図である。
図11は、変形例の中継装置を示す分解斜視図である。
図12は、変形例の中継装置を開口側から見た分解平面図である。
図13は、端子付き電線を組み付ける前の変形例の中継装置を開口側から見た平面図である。
図14は、端子付き電線を組み付ける前の変形例の中継装置を示す斜視図である。
図15は、変形例の中継装置を示す斜視図である。
図16は、変形例の中継装置を開口側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る中継装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
この中継装置とは、一方から引き回されてきた第1電線We1と他方から引き回されてきた第2電線We2を電気的に接続させるための装置のことである。例えば、この中継装置としては、一組の第1電線We1と第2電線We2を電気的に接続させるもの、電源分配器のような1本の第1電線We1と複数本の第2電線We2を電気的に接続させるものなどがある。この中継装置においては、第1電線We1の端末に設けた第1端子金具Tm1(第1端子付き電線)と第2電線We2の端末に設けた第2端子金具Tm2(第2端子付き電線)を直接的又は間接的に電気接続させる。
(【0011】以降は省略されています)

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