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公開番号2024108002
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-09
出願番号2023012234
出願日2023-01-30
発明の名称標定システム
出願人中国電力株式会社
代理人個人,個人
主分類G01R 31/08 20200101AFI20240802BHJP(測定;試験)
要約【課題】電力ケーブルの障害発生位置の測位精度の高い標定システムを提供すること。
【解決手段】電力ケーブル4の事故地点を標定する標定システム100は、電力ケーブル4に並行して設置される光ファイバケーブル41と、標定親機2と、標定子機3と、情報処理装置1とを有し、標定親機2は、一方の光ファイバケーブル41aの一端に光を入射させて送信する送信装置22を有し、標定子機3は、他端から出射する光を分岐して一対の光ファイバケーブル41の他方の光ファイバケーブル41bの一端に入射させる分岐装置32を有し、標定親機2は、他端から出射する出射光を受信する親機受信装置23を有し、情報処理装置1は、光を出射させる出射制御部101と、受信した光の強度の時間変化を受け付ける受信光変化受付部102と、受信光の強度の変化する時刻、及び光の伝播速度に基づいて事故地点Aを導出する事故地点導出部103と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電力ケーブルの事故地点を標定する標定システムであって、
前記電力ケーブルに並行して設置される一対の光ファイバケーブルと、
標定親機と、
標定子機と、
情報処理装置とを有し、
前記標定親機は、前記一対の光ファイバケーブルの一方の光ファイバケーブルの一端に光を入射させて送信する送信装置を有し、
前記標定子機は、前記一方の光ファイバケーブルの他端から出射する光を分岐して前記一対の光ファイバケーブルの他方の光ファイバケーブルの一端に入射させる分岐装置を有し、
前記標定親機は、前記他方の光ファイバケーブルの一端に入射し前記他方の光ファイバケーブルの他端から出射する出射光を受信する親機受信装置を有し、
前記情報処理装置は、
前記送信装置に光を出射させる出射制御部と、
前記親機受信装置が受信した光の強度の時間変化を受け付ける受信光変化受付部と、
前記受信光変化受付部が受け付けた受信光の強度の変化する時刻、及び前記一対の光ファイバケーブルの中の光の伝播速度に基づいて前記一対の光ファイバケーブルに発生した前記事故地点を導出する事故地点導出部と、
を有する、
標定システム。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記出射制御部は、前記送信装置からパルス光を出射させ、
前記送信装置が前記パルス光を出射してから前記親機受信装置が前記パルス光を受信するまでの第1時間と、予め把握されている前記一対の光ファイバケーブルの一端から他端までの距離である親子間距離と、に基づいて、光の前記一対の光ファイバケーブルの中の前記伝播速度を、以下の式(1)に基づいて求める、
前記伝播速度 = 前記親子間距離/(前記第1時間/2) 式(1)
請求項1に記載の標定システム。
【請求項3】
前記出射制御部は、一定の強度の光を前記送信装置に対して出射させ、
前記親機受信装置が所定の第1の強度よりも弱い強度の光を検出した時刻を第1時刻とし、
前記親機受信装置が前記第1時刻に検出した光の強度よりも弱い強度の光を検出した時刻を第2時刻とし、
前記事故地点導出部は、前記第1時刻と前記第2時刻との間の第2時間に基づいて、
前記事故地点の前記標定子機からの距離を、以下の式(2)に基づいて求める、
前記事故地点の前記標定子機からの距離 = 前記第2時間 × 前記伝播速度 /2
式(2)
請求項2に記載の標定システム。
【請求項4】
前記出射制御部は、一定の強度の光を前記送信装置に対して出射させ、
前記標定親機が第1の時計を有し、
前記標定子機が第2の時計を有し、
前記第1の時計と前記第2の時計とは同期していて、
前記分岐装置は、光を分岐し、
前記標定子機は当該分岐された光を受信する子機受信装置を有し、
前記事故地点導出部は、
前記親機受信装置が所定の第2の強度よりも弱い強度の光を検出した時刻を第3時刻とし、
前記子機受信装置が所定の第3の強度よりも弱い強度の光を検出した時刻を第4時刻とし、
前記事故地点の前記標定親機からの距離を、以下の式(3)に基づいて導出する、
前記事故地点の前記標定子機からの距離=
((標定親機と標定子機との距離)-(前記第3時刻-前記第4時刻)×前記伝播速度)/2
式(3)
請求項2に記載の標定システム。
【請求項5】
前記出射制御部は、一定の強度の光を前記送信装置に対して出射させ、
前記標定親機が第1の時計を有し、
前記標定子機が第2の時計を有し、
前記第1の時計と前記第2の時計とは同期していて、
前記分岐装置は、光を分岐し、
前記標定子機は当該分岐された光を受信する子機受信装置を有し、
前記事故地点導出部は、
前記親機受信装置が所定の第4の強度よりも強い強度の光を検出した時刻を第5時刻とし、
前記子機受信装置が所定の第5の強度よりも強い強度の光を検出した時刻を第6時刻とし、
前記事故地点の前記標定親機からの距離を、以下の式(4)に基づいて導出する、
前記事故地点の前記標定子機からの距離=
((前記標定親機と前記標定子機との距離)-(前記第5時刻-前記第6時刻)×前記伝播速度)/2
式(4)
請求項2に記載の標定システム。
【請求項6】
前記標定親機は所定の信号パターンを前記標定子機に送信すると同時に、前記第1の時計の時刻をリセットし、前記標定子機は、前記所定の信号パターンを受信し光を分岐させて前記標定親機に向けて出射すると同時に、前記第2の時計をリセットし、前記標定親機は、前記所定の信号パターンを受信し、受信時と送信時との時刻ずれを検知し、前記時刻ずれの半分の時間、前記第2の時計の示す時刻が前記第1の時計が示す時刻から遅れていると検知し、前記第1の時計と前記第2の時計とを同期させる、
請求項4又は請求項5に記載の標定システム。
【請求項7】
前記第1の時計と前記第2の時計とは、衛星電波から受け取った原子時計の時刻に基づいて同期する、
請求項4又は請求項5に記載の標定システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、標定システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
海底電気ケーブルの事故地点を標定する場合、例えば電気ケーブル自体の破断という重大事故に至った場合には標定する装置がある。しかしながら、重大事故に至る前に、事前に事故地点を察知し特定することは困難である。特に海底ケーブルにおいては、錨に引っ掛けられて持ち上げられ、その後開放されると屈曲状態になることがあり、経年に伴い漏電或いは破断といった実事故に繋がることがある。しかし、当該実事故の発生時には、原因となった屈曲を誘発した船等が特定出来ないため、これまで賠償請求等が出来ないことが多かった。
【0003】
対策として、例えば、船舶を画像で録画し、一定時間以上留まる船舶を記録する方法がとられている。しかし、瀬戸内海等の近海では一定の効果があるが、今後想定される洋上風力発電では、距離も遠く、広範囲となることや、霧や天候等により鮮明な画像を入手出来ないことが予測される。
【0004】
従来より、電力ケーブルに歪みが生じた時点を検知する技術が開発されている。例えば特許文献1には、電力ケーブルにグレーティングの設けられた光ファイバケーブルを付設する技術が開示されている。光ファイバケーブルに設けられたファイバブラッググレーティングからの反射スペクトルに基づいて歪み及び又は温度をモニターし、電力ケーブルの損傷が検証される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2020-508464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された技術は、電力ケーブルに付設する光ファイバケーブルとして、グレーティングを設けた特殊な光ファイバケーブルが必要となる。反射波長の異なるグレーティングを複数設け、複数個所の歪みが検証される。このため、グレーティングを設ける間隙に、歪みの生じた部分を検知する精細度が依存する。数キロメートルの電力ケーブルについて、例えば1m単位での精度を要求する場合、1m間隙でグレーティングを設ける必要がある。この場合、数キロメートルにわたり、グレーティングを数千か所に設けることとなり現実的ではない。結果的に、例えば、グレーティングの間隙は10m単位、即ち位置精度も10m単位とならざるを得ない。
【0007】
本発明は、電力ケーブルの障害発生位置の測位精度の高い標定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一態様である標定システムは、電力ケーブルの事故地点を標定する標定システムであって、電力ケーブルに並行して設置される一対の光ファイバケーブルと、標定親機と、標定子機と、情報処理装置とを有し、標定親機は、一対の光ファイバケーブルの一方の光ファイバケーブルの一端に光を入射させて送信する送信装置を有し、標定子機は、一方の光ファイバケーブルの他端から出射する光を分岐して一対の光ファイバケーブルの他方の光ファイバケーブルの一端に入射させる分岐装置を有し、標定親機は、他方の光ファイバケーブルの一端に入射し他方の光ファイバケーブルの他端から出射する出射光を受信する親機受信装置を有し、情報処理装置は、送信装置に光を出射させる出射制御部と、親機受信装置が受信した光の強度の時間変化を受け付ける受信光変化受付部と、受信光変化受付部が受け付けた受信光の強度の変化する時刻、及び一対の光ファイバケーブルの中の光の伝播速度に基づいて一対の光ファイバケーブルに発生した事故地点を導出する事故地点導出部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電力ケーブルの障害発生位置の測位精度の高い標定システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の標定システムのハードウェア構成を示す模式図である。
本発明の標定システムが検証する電力ケーブルの障害が船舶によりもたらされる経緯を示す模式図である。
本発明の標定システムの機能的構成を示すブロック図である。
本発明に標定システムに係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
本発明の標定システムに係る情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
本発明の標定システムにおける光信号の時間変化と事故原因との関係を示す図である。
本発明の標定システムにおいて、電力ケーブルに屈曲が生じ光伝播強度が低下する場合の光信号の時間変化と光ファイバケーブル中の光の伝播状態の関係を示す図である。
本発明の標定システムにおいて、光ファイバケーブルに破断が生じた場合の光信号の時間変化と光ファイバケーブル中の光の伝播状態の関係を示す図である。
本発明の標定システムにおいて、光ファイバケーブルの中継器等に電気的なトラブルが発生し、復帰した場合の光信号の時間変化と光ファイバケーブル中の光の伝播状態の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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