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公開番号2024107952
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-09
出願番号2023012163
出願日2023-01-30
発明の名称ガス絶縁機器
出願人三菱電機株式会社
代理人個人
主分類H02B 13/055 20060101AFI20240802BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】従来に比して簡易な構造で、絶縁性能が低下した状態を短縮することができるガス絶縁機器を得ること。
【解決手段】ガス絶縁機器1は、絶縁ガスが封入された金属容器と、金属容器の内部の絶縁ガスの密度を測定するガス密度測定部と、金属容器を加熱するヒータ16と、ガス密度測定部での絶縁ガスの密度の測定値である密度測定値に基づいてヒータ16のオンまたはオフを制御する制御部20と、を備える。制御部20は、絶縁ガスが液化したことを示す変化を密度測定値が示した場合に、ヒータ16をオンにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
絶縁ガスが封入された金属容器と、
前記金属容器の内部の前記絶縁ガスの密度を測定するガス密度測定部と、
前記金属容器を加熱するヒータと、
前記ガス密度測定部での前記絶縁ガスの密度の測定値である密度測定値に基づいて前記ヒータのオンまたはオフを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記絶縁ガスが液化したことを示す変化を前記密度測定値が示した場合に、前記ヒータをオンにすることを特徴とするガス絶縁機器。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記絶縁ガスが液化したかを判定する基準となる判定基準値よりも前記密度測定値が大きい場合に前記ヒータをオフにし、前記判定基準値よりも前記密度測定値が小さい場合に前記ヒータをオンにする指示を含む第1判定結果信号を出力するレベル判定器と、
前記ヒータのオンまたはオフを指示する信号と、前記ヒータの動作状態と、に基づいて前記ヒータのオンまたはオフを制御するヒータ制御部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁機器。
【請求項3】
前記制御部は、
前記密度測定値が異常値を示したかを判定し、異常値を示した場合に前記ガス密度測定部が故障していると判定する自己診断部と、
前記ガス密度測定部が故障していると判定された場合に、前記ガス密度測定部の故障を示す警報を出力する警報出力部と、
をさらに有することを特徴とする請求項2に記載のガス絶縁機器。
【請求項4】
前記制御部は、
前記密度測定値を時系列に記憶するデータ記憶部と、
前記ガス密度測定部から前記密度測定値を取得したときに、前記密度測定値を取得した時点から定められた第1期間の範囲の過去の前記密度測定値を用いて、前記第1期間における前記密度測定値の変化量を示す第1傾きと、前記密度測定値を取得した時点から前記第1期間よりも長い第2期間の範囲の過去の前記密度測定値を用いて、前記第2期間における前記密度測定値の変化量を示す第2傾きと、を算出する傾き算出部と、
前記傾き算出部で算出された前記第1傾きおよび前記第2傾きの組み合わせに基づいて求められる前記金属容器のガス漏れの影響を加味した前記絶縁ガスの液化の発生の有無に対応する前記ヒータのオンまたはオフを指示する第2判定結果信号を出力する傾き比較部と、
前記第1判定結果信号および前記第2判定結果信号の組み合わせに基づいて決定される前記ヒータのオンまたはオフを指示する第3判定結果信号を出力する判定部と、
をさらに含み、
前記ヒータ制御部は、前記第3判定結果信号に基づいて前記ヒータのオンまたはオフを制御することを特徴とする請求項2に記載のガス絶縁機器。
【請求項5】
前記傾き比較部は、前記第1傾きの大きさから判定される、前記絶縁ガスの液化の未発生、前記絶縁ガスの液化の発生、および前記金属容器のピンホールによるガス漏れでない通常のガス漏れの発生のいずれであるかを示す第1比較結果と、前記第2傾きの大きさから判定される、前記ピンホールによるガス漏れの発生の有無を示す第2比較結果と、の組み合わせに基づいて、前記密度測定値が低下している場合に、前記絶縁ガスの液化の発生、前記通常のガス漏れの発生および前記ピンホールによるガス漏れの発生のいずれであるかを識別することを特徴とする請求項4に記載のガス絶縁機器。
【請求項6】
前記ガス密度測定部は、前記金属容器に前記絶縁ガスを補給するガス配管に設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のガス絶縁機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、接地された金属製のタンクの内部に絶縁ガスを封止したガス絶縁機器に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ガス絶縁機器の内部には、通常は絶縁性の高い気体であるSF
6
(六フッ化硫黄)ガスが0.4MPa以上0.6MPa以下の圧力で封入されており、ガス絶縁機器の絶縁性能が保たれている。寒冷地においては、内部のSF
6
ガスが液化し、ガス密度が低下することによって絶縁性能が損なわれてしまう場合がある。これを回避する技術が従来では提案されている。特許文献1には、内部にSF
6
ガスを充填した圧力容器と、圧力容器に可動隔壁を介して付設され、内部に窒素ガスを充填した小容器と、小容器の内部に設けられ、可動隔壁の動きに連動するスイッチと、圧力容器の下部に取り付けられるヒータと、ヒータおよびスイッチと電気的に接続される交流電源と、を備えるガス絶縁電気機器が開示されている。特許文献1に記載のガス絶縁電気機器では、SF
6
ガスが液化しない温度である通常時において、圧力容器と小容器とを同じ圧力としておく。そして、温度が低下すると、SF
6
ガスが液化することで圧力容器の圧力が低下し、この圧力の低下に従って可動隔壁が圧力容器側に移動することで、可動隔壁と連動したスイッチがオフ状態からオン状態となる。これによって、ヒータに電源が入り、液化したSF
6
ガスが気化し、圧力容器内のSF
6
ガスの密度が適正な値へと制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-265410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来の技術では、可動隔壁と連動したスイッチによる方法、いわゆる機械式のアナログ制御による方法を用いているため、検出器としての応答性が悪い。つまり、ある程度のSF
6
ガスの液化、すなわちガス密度の低下が進まないと、ヒータに電源が入らず、ガス絶縁電気機器の絶縁性能が低下した状態が長い期間維持されるという問題があった。また、可動隔壁と連動したスイッチによる方法では構造が大掛かりとなり、スペースを取るだけでなく、費用も掛かるという問題があった。さらに、構造的に可動隔壁の後付けおよび交換が難しい。つまり、既存設備への適用および保守が困難であるという問題もあった。また、機械式のスイッチの構造であるため、ガス絶縁電気機器の遮断器動作時の振動、また地震などの振動によって、スイッチがオンまたはオフとなり、誤動作を引き起こしてしまうという問題があった。さらに、スイッチが固着するなどした場合も外部に警報を出すことができず、不動作を起こす可能性があるという問題もあった。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、従来に比して簡易な構造で、絶縁性能が低下した状態を短縮することができるガス絶縁機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示のガス絶縁機器は、絶縁ガスが封入された金属容器と、金属容器の内部の絶縁ガスの密度を測定するガス密度測定部と、金属容器を加熱するヒータと、ガス密度測定部での絶縁ガスの密度の測定値である密度測定値に基づいてヒータのオンまたはオフを制御する制御部と、を備える。制御部は、絶縁ガスが液化したことを示す変化を密度測定値が示した場合に、ヒータをオンにする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、従来に比して簡易な構造で、絶縁性能が低下した状態を短縮することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態1に係るガス絶縁機器の構成の一例を模式的に示す図
実施の形態1に係るガス絶縁機器におけるヒータ制御の一例を示す図
実施の形態1に係るガス絶縁機器の制御部のハードウェア構成の一例を示す図
実施の形態1に係るガス絶縁機器におけるヒータ制御処理の手順の一例を示すフローチャート
実施の形態1に係るガス絶縁機器でのヒータ制御におけるガス密度、環境温度、絶縁ガスの温度およびヒータの表面温度の関係の一例を示す図
実施の形態2に係るガス絶縁機器の構成の一例を模式的に示す図
実施の形態2に係るガス絶縁機器におけるガス密度センサの故障判定処理の手順の一例を示すフローチャート
実施の形態3に係るガス絶縁機器の構成の一例を模式的に示す図
第1傾きおよび第2傾きの組み合わせと、第2判定結果信号と、の関係の一例を示す図
第1判定結果信号および第2判定結果信号の組み合わせと、第3判定結果信号と、の関係の一例を示す図
実施の形態3に係るガス絶縁機器におけるヒータ制御処理の手順の一例を示すフローチャート
実施の形態3に係るガス絶縁機器におけるヒータ制御処理の手順の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示の実施の形態に係るガス絶縁機器を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るガス絶縁機器の構成の一例を模式的に示す図である。ガス絶縁機器1は、タンク11と、ガス密度センサ15と、ヒータ16と、制御部20と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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