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公開番号2024104292
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-02
出願番号2024004128
出願日2024-01-15
発明の名称二次電池用支持体、固体電解質シート、及び、二次電池
出願人ニッポン高度紙工業株式会社
代理人弁理士法人信友国際特許事務所
主分類H01M 10/0562 20100101AFI20240726BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】固体電解質層の内部抵抗を低減することが可能な支持体を提供する。
【解決手段】二次電池の固体電解質を保持するための支持体であって、紙及び不織布から選ばれる少なくとも1種からなり、フィブリル化繊維と、非フィブリル化繊維とで形成され、厚さ方向に対するパーフルオロポリエーテルの透過率が2~30%である二次電池用支持体を構成する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
二次電池の固体電解質を保持するための支持体であって、
紙及び不織布から選ばれる少なくとも1種からなり、フィブリル化繊維と、非フィブリル化繊維とで形成され、
厚さ方向に対するパーフルオロポリエーテルの透過率が2~30%である
二次電池用支持体。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
全繊維中のフィブリル化繊維の含有量が1~99質量%である
請求項1に記載の二次電池用支持体。
【請求項3】
全繊維中のフィブリル化繊維の含有量が50~85質量%である
請求項2に記載の二次電池用支持体。
【請求項4】
前記紙及び前記不織布は、平均繊維径が1~15μmの繊維を含む
請求項1に記載の二次電池用支持体。
【請求項5】
前記紙及び前記不織布は、繊維長が1~6mmの繊維を含む
請求項1に記載の二次電池用支持体。
【請求項6】
前記フィブリル化繊維のCSF値が0~400mlである
請求項1に記載の二次電池用支持体。
【請求項7】
前記フィブリル化繊維の繊維長が0.1~2mmである
請求項1に記載の二次電池用支持体。
【請求項8】
紙及び不織布から選ばれる少なくとも1種からなり、フィブリル化繊維と、非フィブリル化繊維とで構成された薄膜状の支持体に固体電解質が保持された固体電解質シートであって、
前記支持体の厚さ方向におけるパーフルオロポリエーテルに対する透過率が2~30%である
固体電解質シート。
【請求項9】
正極層、負極層、及び、前記正極層と前記負極層との間に配置された固体電解質シートを備える二次電池であって、
前記固体電解質シートは、
紙及び不織布から選ばれる少なくとも1種からなり、フィブリル化繊維と、非フィブリル化繊維とで構成され、厚さ方向におけるパーフルオロポリエーテルに対する透過率が2~30%である支持体と、
前記支持体に保持された固体電解質と、を備える
二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解質を保持する二次電池用支持体、固体電解質シート、及び、この支持体を備える二次電池に係わる。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
エネルギー密度の高い二次電池として、液体の電解質(以下、電解液)を用いたリチウムイオン二次電池が用いられている。電解液を用いたリチウムイオン二次電池は、正極と負極との間にセパレータを介在させ、セパレータに電解液を保持させた構成を有している。
【0003】
リチウムイオン二次電池には、電解液として、主に有機系電解液が使用されている。有機系電解液は、液体であるための液漏れや、可燃性に起因する問題が懸念される。そのため、リチウムイオン二次電池の安全性を高めるために、電解液ではなく、固体電解質を用いた二次電池(以下、全固体電池)が開発されている。全固体電池は、当然ながら、電解質が固体であるため、液漏れもなく、かつ電解液と比較して難燃性で耐熱性も高いことから、安全性に優れた二次電池として注目されている。全固体電池は、高い安全性を有することから、肌身に直接触れるウエアラブル機器向け等、小型の全固体電池が量産されている。
【0004】
また、全固体電池は、電解液を用いるリチウムイオン二次電池と異なり、高温での特性劣化が小さい電池であることから、冷却装置が不要となり、電池パックの体積当たりのエネルギー密度の向上に対しても有利な二次電池である。全固体電池は、体積エネルギー密度の高い二次電池として有利な点から、電気自動車向け等、さらなる大型化が期待されている。
【0005】
全固体電池は、正極と負極との間に電解液を用いた二次電池と異なり、電解液を保持させたセパレータではなく、固体電解質層が介在する。例えば、リチウムイオン全固体電池の場合、充電時には、リチウムイオンが正極から固体電解質層を通り、負極まで達する。一方、放電時には、リチウムイオンが負極から固体電解質層を通り、正極まで達する。このように、正極-負極間を伝導するイオン(以下、キャリアイオン)種として、全固体電池の場合、リチウムイオンはもちろん、資源の安定供給問題回避の観点等からナトリウムイオンといった様々なイオン種が検討されている。このキャリアイオンは固体電解質層を通じて正極、負極間を行き来するために、固体電解質層の厚さ方向に対して、キャリアイオンのパスラインを形成する必要がある。
【0006】
つまり、全固体電池の正極と負極との間に介在する固体電解質層には、キャリアイオンが正極-負極間をイオン伝導する機能と、正極活物質と負極活物質との短絡を防止する機能とが求められる。加えて、体積エネルギー密度に優れ、かつ内部抵抗を低くするために、固体電解質層の厚さは薄いことが求められる。
【0007】
固体電解質層を形成する方法としては、固体電解質とバインダーとを混合し、加熱下で圧延してシート状に形成する方法や、固体電解質スラリーを電極上に塗工、乾燥する方法等が採用されている。
【0008】
しかしながら、電気自動車向け等、大型の電池に使用する全固体電池用固体電解質層を形成する場合、例えば、加熱下で圧延してシート状に形成する方法で得られる固体電解質層は、取り扱い時に割れやクラックが生じてしまう。また、固体電解質を含むスラリーを電極上に塗工、乾燥する方法を用いると、乾燥時に固体電解質層にひずみが生じ、クラックが生じてしまう。そのため、安定して薄く、均一な固体電解質層を形成することが困難である。安定して薄く、均一な固体電解質層を形成できなければ、イオン伝導の悪化や、更には短絡が生じてしまう。
一方、短絡を防止するために、固体電解質層の厚さを厚くすることもできるが、厚さが厚い場合、体積エネルギー密度の低下や、極間距離が長くなり、内部抵抗が高くなってしまう。
【0009】
以上の問題を解決するために、薄膜状シート(以下、支持体)に固体電解質を含ませ、固体電解質と支持体とが一体化した固体電解質シートを全固体電池に用いることが提案されている。そして、全固体電池用支持体とリチウム二次電池セパレータ用不織布基材とに関する種々の構成が提案されている。
【0010】
例えば、支持体となるフィルムをエッチング処理することによって形成した、複数の貫通孔を有する固体電解質シートに関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、エッチング処理によって形成された貫通孔に固体電解質を充填することにより、エネルギー密度、出力特性に優れた全固体電池を構成している。
(【0011】以降は省略されています)

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