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公開番号2024093531
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022209968
出願日2022-12-27
発明の名称廃棄物処理設備の排熱回収システム及び排熱回収方法
出願人株式会社プランテック,国立大学法人広島大学
代理人個人
主分類F23J 15/00 20060101AFI20240702BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】ダクト等の酸露点腐食を防止しつつ効率的に燃焼排ガスからの排熱を回収することができるとともに、熱交換器の設置面積を削減するという、相反する効果を同時に奏することが可能な廃棄物処理設備の排熱回収システム及び排熱回収方法を提供する。
【解決手段】本発明の廃棄物焼却処理施設の排熱回収システムは、ごみ焼却炉1で発生した燃焼排ガスの排熱を回収する熱回収手段2と、熱回収手段2で排熱が回収された後の燃焼排ガスを浄化するバグフィルタ3と、バグフィルタ3通過後の燃焼排ガスから水蒸気を選択的に分離する水蒸気分離膜5と、水蒸気分離膜5で分離された水蒸気から潜熱を回収する水蒸気潜熱回収手段6を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ごみ焼却炉で発生した燃焼排ガスの排熱を回収する熱回収手段と、
前記熱回収手段で排熱が回収された後の燃焼排ガスを浄化するバグフィルタと、
前記バグフィルタ通過後の燃焼排ガスから水蒸気を選択的に分離する水蒸気分離膜と、
前記水蒸気分離膜で分離された水蒸気から潜熱を回収する水蒸気潜熱回収手段を備える、
廃棄物処理設備の排熱回収システム。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記水蒸気潜熱回収手段が、水蒸気を吸収液の再生のための熱源として使用して冷熱を生成する吸収式冷凍機である、
請求項1に記載の廃棄物処理設備の排熱回収システム。
【請求項3】
前記熱回収手段が蒸気を発生させる排熱回収ボイラであり、
前記排熱回収ボイラで発生した蒸気で駆動するとともに発電機を駆動せしめる蒸気タービン、及び、
前記蒸気タービンから排出されたタービン排気を冷却する空冷式復水器をさらに備え、
前記空冷式復水器で冷却されたタービン排気を前記吸収式冷凍機で生成された冷熱を用いてさらに冷却する水冷式復水器を備える、
請求項2に記載の廃棄物処理設備の排熱回収システム。
【請求項4】
前記熱回収手段が蒸気を発生させる排熱回収ボイラであり、
前記排熱回収ボイラで発生した蒸気で駆動するとともに発電機を駆動せしめる蒸気タービン、
前記蒸気タービンから排出されたタービン排気を第一タービン排気と第二タービン排気に分岐する分岐路、
前記第一タービン排気を冷却する空冷式復水器、
前記吸収式冷凍機で生成された冷熱を用いて前記第二タービン排気を冷却する水冷式復水器を備える、
請求項2に記載の廃棄物処理設備の排熱回収システム。
【請求項5】
廃棄物の焼却によって発生した燃焼排ガスの排熱を回収するステップ、
排熱が回収された後の燃焼排ガスを浄化するステップ、
浄化後の燃焼排ガスから水蒸気を選択的に分離するステップ、
前記水蒸気を分離するステップで選択的に分離された水蒸気から潜熱を回収するステップ、
を備えた、廃棄物処理設備の排熱回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物処理設備の排熱回収システム及び排熱回収方法に関し、特に、廃棄物を焼却した際に発生する燃焼排ガスが保有する排熱を回収するにあたり、燃焼排ガス中の水蒸気が持つ潜熱を回収するための技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、廃棄物の焼却炉から排出される燃焼排ガスから排熱を回収するに際し、焼却炉と一体または別体とした排熱回収ボイラに配設された伝熱管で排熱を回収する。伝熱管で排熱を回収したボイラ給水は蒸気となり、排熱回収ボイラで発生した蒸気は発電機に連接された蒸気タービンを回転させるための動力となる。排熱回収ボイラで排熱を回収された燃焼排ガスは、エコノマイザにおいて排熱回収ボイラに供給されるボイラ給水の加熱の用に供されたのち、冷却水を噴霧する型式の減温塔で冷却され、さらに、集じん装置でばいじんや塩化水素、硫黄酸化物等の有害物質が除去され、煙突から排出される。
【0003】
このような排熱回収システムにおいて、燃焼排ガスが有する排熱をできるだけ多く回収することは、システムの熱効率を向上させるために重要なことである。
【0004】
より多くの排熱を回収するために、燃焼排ガスに冷却水を噴霧する型式の減温塔を廃し、エコノマイザ出口排ガス温度が160℃程度となるまで排熱を回収することが行われている。このようにすることで、排熱を無駄にすることなく回収することができ、蒸気の蒸発量を増加させることができる。
【0005】
燃焼排ガスが有する排熱を効率的に回収するための技術としては、特許文献1に示されるような、エコノマイザへ供給するボイラ給水を予熱する給水加熱器を、エコノマイザ後段における排ガス処理した後の燃焼排ガスが流通する排ガス煙道に設置する技術が知られている(特許文献1)。また、非特許文献1には、通常の空冷式復水器と並列に配置した水冷式復水器を併せて冷却に用いる設備の稼働状況が報告されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-204972号公報
【非特許文献】
【0007】
「次世代型流動床式ガス化燃焼炉 はつかいちエネルギークリーンセンターの稼働状況」、環境技術会誌、一般社団法人廃棄物処理施設技術管理協会、2020年7月、2020第80号、p.79-80
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示された技術は、エコノマイザの下流でバグフィルタにより不純物を除去された200℃以下の燃焼排ガスを給水加熱器に供給して燃焼排ガスから排熱の回収を行うものである。ここで、引用文献1に開示された給水加熱器は燃焼排ガスの潜熱まで回収するもので、燃焼排ガス中の水蒸気が概ね100℃以下になるまで熱交換を行うものである。
【0009】
しかしながら、燃焼排ガス中には硫黄酸化物等の酸性成分が残存しており、給水加熱器の熱交換器表面温度は飽和水蒸気圧の排ガス温度より低いため、水管表面は結露し酸露点腐食の原因となる。
【0010】
そこで、燃焼排ガスの一部を、給水加熱器をバイパスさせる排出ガス迂回ラインが設けられており、迂回する排ガス流量を制御して収熱量をコントロールすることにより、煙突内における酸露点腐食やダクト等での結露を防止することができるようになっている。ところが、排出ガス迂回ラインに供給する排ガス流量の制御が複雑になるとともに、バイパス給水加熱器からバイパスする排出ガス迂回ラインのダクト等においても、同様に、腐食の問題が生じることがある。また、水蒸気の潜熱だけを回収するのではなく、排ガス中の他成分とも熱交換するため、熱交換器が過大になるという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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