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公開番号2024094867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-10
出願番号2022211735
出願日2022-12-28
発明の名称燃焼装置及び給湯器
出願人株式会社パロマ
代理人個人,個人
主分類F23K 5/00 20060101AFI20240703BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】面積が大きい分配流路での燃料ガスの流れの偏りを低減して各ノズルへ燃料ガスを均等に供給する。
【解決手段】ガス分配ユニット7において、メイン流路80は、左右方向に延びる上面部56と傾斜する左側面部57とを有していると共に、上面部56と左側面部57とで挟まれる角部には、第1弁室48と連通する第1開口が設けられている。そして、正面視で上面部56に沿って左右方向に延びる第1の仮想直線L1と、正面視で左側面部57に沿って上下方向へ傾斜状に延びる第2の仮想直線L2との交点を通り、且つ第1の仮想直線L1と第2の仮想直線L2との間の角度αを二分する第3の仮想直線L3を第1導入部36及び第1分配部39側へ延ばした場合に、第3の仮想直線L3と接近する1つの仕切壁42Bには、下段のノズル30の高さまで下向きに延びる延長部71が形成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数のバーナを収容するインナーケースと、
前記インナーケースに組み付けられ、
上下二段を一組として左右方向に配列されて各前記バーナに燃料ガスをそれぞれ噴出する複数組のノズルと、燃料ガスが導入されて左右方向に延びるメイン流路と、前記メイン流路の上側に配置されて前記メイン流路と連通する燃料ガスの入口を下端に有し、前記ノズルの組の数が互いに異なる複数の前記ノズルの群ごとにそれぞれ燃料ガスを分岐させる少なくとも2つの分配流路と、各前記入口と連通する複数の弁室と、各前記弁室に設けられて各前記入口をそれぞれ開閉可能な電磁弁と、を有するガス分配ユニットと、を含み、
各前記電磁弁による各前記入口の開閉によって各前記分配流路への燃料ガスの供給の有無を切り替えることで、前記バーナの燃焼本数が切り替え可能な燃焼装置であって、
前記ガス分配ユニットにおいて、
他の前記分配流路よりも前記ノズルの組の数が多い1つの前記分配流路は、前記メイン流路の左右何れか一方の端部と前記入口を介して連通しており、前記入口から上方へ向かうに従って流路幅が拡開する導入部と、前記導入部の上端と連通して前記ノズルの組が左右方向に配設される分配部とを含んでいると共に、前記分配部には、前記分配部の上端から少なくとも上下二段のノズルの間まで下向きに延びて、左右方向の前記ノズルの列を複数列ごとに仕切る仕切壁が形成されている一方、
前記メイン流路は、左右方向に延びる上面部と、上端から下方へ向かうに従って左右の他方の端部から離れる方向へ傾斜する側面部とを有していると共に、前記上面部と前記側面部とで挟まれる角部には、前記弁室と連通する開口が設けられており、
正面視で前記上面部に沿って左右方向に延びる第1の仮想直線と、正面視で前記側面部に沿って上下方向へ傾斜状に延びる第2の仮想直線との交点を通り、且つ前記第1の仮想直線と前記第2の仮想直線との間の角度を二分する第3の仮想直線を前記導入部及び前記分配部側へ延ばした場合に、前記第3の仮想直線と交わる或いは最も近接する1つの前記仕切壁には、少なくとも下段の前記ノズルの高さまで下向きに延びる延長部が形成されていることを特徴とする燃焼装置。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の燃焼装置と、前記燃焼装置の前記バーナの燃焼排気が通過する熱交換器とを含み、前記熱交換器を通過する水と前記バーナの燃焼排気とを熱交換させて出湯可能な給湯器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、給湯器において、複数のバーナに燃料ガスを分配供給して燃焼段数を切替可能な燃焼装置と、その燃焼装置を備えた給湯器とに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
給湯器は、筐体内に、バーナを備えた燃焼装置と熱交換器とを備え、燃料ガスと燃焼用空気との混合気に点火して燃焼するバーナの燃焼排気により、熱交換器を通過する水を加熱して出湯させる。
燃焼装置に設置されるバーナは、扁平状のものが厚み方向に複数配列されてユニット化されており、バーナユニットの上流側には、ガス分配ユニットが設けられている。このガス分配ユニットは、特許文献1に開示されるように、各バーナに対応して上下二段で左右方向に並設される複数のノズルが設けられる本体と、本体の前面に組み付けられる蓋板(蓋体)とを含んでなり、本体に形成した凹部と蓋板に設けた絞り部とによって、左右方向に延びるガス通路(メイン流路)と、ガス通路から分岐する複数の分配流路とを区画形成している。各分配流路は、バーナの数が異なる複数のバーナ群にそれぞれ対応している。各分配流路の上流端には、ガス通路と連通するガス入口がそれぞれ形成されている。各ガス入口は、それぞれ電磁弁によって開閉可能となっている。
この燃焼装置では、コントローラが各電磁弁を開閉制御して燃料ガスが供給される分配流路の組み合わせを選択することで、燃焼するバーナの本数を調整可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-194187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図8は、特許文献1の図4を符号の一部と共に示している。この本体23において、各分配流路を形成する凹部40~41は、ガス入口43から下流側となる上方へ向かうに従って左右幅が広くなる扇状の導入部S1と、導入部S1の上端に連続し、複数のノズル34が並設される分配部S2とをそれぞれ備えている。本体23の下部裏側には、燃料ガスが供給されるガス開閉部が左右方向に設けられている。
凹部40~41のうち、ガス開閉部の左端部と連通する左最外に位置する凹部40は、ノズル34の数が最も多いことから、導入部S1及び分配部S2は他の凹部41,42よりも左右幅が大きくなる最大面積となっている。
しかし、燃料ガスは、ガス開閉部を左向きに流れた後、そのままの勢いでガス入口43を介して最大面積の凹部40に流れ込むため、当該凹部40内でも、実線矢印aで示すように、流れ込んだ勢いのまま流れ方向下流側となる導入部S1の左片側に寄って上昇する傾向となる。このため、最大面積の導入部S1内で偏った流れが生じ、分配部S2の各ノズル34(特に右側のノズル34)へ燃料ガスが均等に供給されなくなってしまう。
【0005】
そこで、本開示は、面積が大きい分配流路での燃料ガスの流れの偏りを低減して各ノズルへ燃料ガスを均等に供給することができる燃焼装置及び給湯器を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の第1の構成は、複数のバーナを収容するインナーケースと、
インナーケースに組み付けられ、
上下二段を一組として左右方向に配列されて各バーナに燃料ガスをそれぞれ噴出する複数組のノズルと、燃料ガスが導入されて左右方向に延びるメイン流路と、メイン流路の上側に配置されてメイン流路と連通する燃料ガスの入口を下端に有し、ノズルの組の数が互いに異なる複数のノズルの群ごとにそれぞれ燃料ガスを分岐させる少なくとも2つの分配流路と、各入口と連通する複数の弁室と、各弁室に設けられて各入口をそれぞれ開閉可能な電磁弁と、を有するガス分配ユニットと、を含み、
各電磁弁による各入口の開閉によって各分配流路への燃料ガスの供給の有無を切り替えることで、バーナの燃焼本数が切り替え可能な燃焼装置であって、
ガス分配ユニットにおいて、
他の分配流路よりもノズルの組の数が多い1つの分配流路は、メイン流路の左右何れか一方の端部と入口を介して連通しており、入口から上方へ向かうに従って流路幅が拡開する導入部と、導入部の上端と連通してノズルの組が左右方向に配設される分配部とを含んでいると共に、分配部には、分配部の上端から少なくとも上下二段のノズルの間まで下向きに延びて、左右方向のノズルの列を複数列ごとに仕切る仕切壁が形成されている一方、
メイン流路は、左右方向に延びる上面部と、上端から下方へ向かうに従って左右の他方の端部から離れる方向へ傾斜する側面部とを有していると共に、上面部と側面部とで挟まれる角部には、弁室と連通する開口が設けられており、
正面視で上面部に沿って左右方向に延びる第1の仮想直線と、正面視で側面部に沿って上下方向へ傾斜状に延びる第2の仮想直線との交点を通り、且つ第1の仮想直線と第2の仮想直線との間の角度を二分する第3の仮想直線を導入部及び分配部側へ延ばした場合に、第3の仮想直線と交わる或いは最も近接する1つの仕切壁には、少なくとも下段のノズルの高さまで下向きに延びる延長部が形成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本開示の第2の構成は、給湯器であって、第1の構成の燃焼装置と、燃焼装置のバーナの燃焼排気が通過する熱交換器とを含み、熱交換器を通過する水とバーナの燃焼排気とを熱交換させて出湯可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、入口から導入部の左右一方側に流れる燃料ガスの主流が仕切壁に衝突して左右に分かれて、導入部及び分配部の左右他方側へ導かれる。よって、面積が大きい分配流路での燃料ガスの流れの偏りを低減して各ノズルへ燃料ガスを均等に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
フロントカバーを外した状態の給湯器の正面図である。
ガス分配ユニットの前方からの分解斜視図である。
ガス分配ユニットの後方からの分解斜視図である。
本体の正面図である。
図1のA-A線拡大断面図である(ガス分配ユニットのみ示す)。
本体の前方からの斜視図である。
本体の後方からの斜視図である。
従来のガス分配ユニットの本体の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、給湯器の一例を示す説明図で、前面のフロントカバーを外した状態の正面を示している。
給湯器1は、四角箱状の筐体2内に、燃焼装置3と、熱交換器4と、排気部5とを設置している。燃焼装置3は、図示しないバーナユニットを収容するインナーケース6を備えている。バーナユニットは、左右方向に扁平となる濃淡バーナを、左右方向に複数配列してなる。インナーケース6の前面には、互いに数が異なる濃淡バーナのバーナ群ごとに燃料ガスを分配供給するためのガス分配ユニット7が組み付けられる。
燃焼装置3の下面左側には、燃焼用空気を供給する給気ファン8が組み付けられている。燃焼装置3の下方で器具の右側には、制御回路基板を備えたコントローラ9が配置されている。排気部5には、フロントカバーを貫通して前方へ突出する左右横長の排気筒10が形成されている。
【0010】
熱交換器4は、厚み方向に並設される複数のフィンを蛇行状に貫通する伝熱管を備えたフィンチューブ式となっている。伝熱管の入側端部には、給水管11が接続され、伝熱管の出側端部には、出湯管12が接続されている。筐体2の下面には、外部の水道管が接続される水入口13と、給湯栓への外部配管が接続される湯出口14とが設けられている。給水管11の上流端が水入口13に、出湯管12の下流端が湯出口14にそれぞれ接続されている。
また、筐体2の下面には、外部のガス管が接続されるガス入口15が設けられている。ガス入口15は、筐体2内で、比例弁17及びその上流側の元電磁弁18を備えたガス比例弁ユニット16を介してガス分配ユニット7に接続されている。
ガス分配ユニット7は、インナーケース6の前面下部の開口を塞ぐ格好でインナーケース6の前面に組み付けられている。ガス分配ユニット7の上側でインナーケース6の前面には、フレームロッド19と放電電極20とが差込接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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