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公開番号2024093218
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022209446
出願日2022-12-27
発明の名称真空ポンプ
出願人株式会社島津製作所
代理人個人,個人
主分類F04D 19/04 20060101AFI20240702BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】気体の排気速度の低下を抑制する。
【解決手段】真空ポンプ1は、ポンプケーシング10と、第1吸気口104と、第1ポンプステージPS1と、第2吸気口105と、気体合流空間102Sと、第2ポンプステージPS2と、逆流防止部70と、を備える。第1吸気口104は、第1ケーシング部101に設けられる。第1ポンプステージPS1は、第1収容空間101Sにおいて第1吸気口104から気体を吸入する。第2吸気口105は、第2ケーシング部102に設けられる。気体合流空間102Sは、第1吸気口104からの気体と第2吸気口105を通過した気体とが合流する。第2ポンプステージPS2は、第2収容空間103Sに設けられ、気体合流空間102Sの気体を吸入して外部に排出する。逆流防止部70は、気体合流空間102Sに設けられ、気体合流空間102Sの気体が第2吸気口105へ逆流することを防止する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
真空ポンプであって、
吸気側から排気側に向かって順に、第1ケーシング部、第2ケーシング部、第3ケーシング部を有する、ポンプケーシングと、
前記第1ケーシング部に設けられた第1吸気口と、
前記第1ケーシング部の内部の第1収容空間に設けられ、回転軸周りに回転することで前記第1吸気口から気体を吸入する第1ポンプステージと、
前記第2ケーシング部に設けられた第2吸気口と、
前記第2ケーシング部の内部の空間であって、前記第1ポンプステージにより前記第1吸気口から吸入された気体と前記第2吸気口を通過した気体とが合流する気体合流空間と、
前記第3ケーシング部の内部の第2収容空間において、前記回転軸と同軸に設けられ、前記回転軸周りに回転することで前記気体合流空間の気体を吸入して外部に排出する第2ポンプステージと、
前記気体合流空間に設けられ、前記回転軸、前記第2ポンプステージの回転により前記気体合流空間の気体が、前記回転軸、前記第2ポンプステージの回転方向に移動して前記第2吸気口へ逆流することを防止する逆流防止部と、
を備える真空ポンプ。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記逆流防止部は、前記第2吸気口から見て前記気体合流空間の気体が前記回転方向に移動するときの上流側に配置され、前記回転軸に平行な方向、及び前記気体合流空間の径方向に延びる第1板部材を有する、請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項3】
前記逆流防止部は、前記第1板部材の前記第1ポンプステージ側の端部から、前記回転軸の周囲の周方向に前記第2吸気口から離れる方向に延びる第2板部材を有する、請求項2に記載の真空ポンプ。
【請求項4】
前記第2板部材の周方向の長さは、少なくとも分子量の大きい気体の分圧上昇域の全部をカバーする長さを有する、請求項3に記載の真空ポンプ。
【請求項5】
前記逆流防止部は、前記第1板部材の回転軸に近い側の端部から、前記回転軸の周囲の周方向に前記第2吸気口から離れる方向に延びる第3板部材を有する、請求項2に記載の真空ポンプ。
【請求項6】
前記逆流防止部は、前記気体合流空間の前記第2ポンプステージ側において、前記第1板部材から前記回転軸の周囲の周方向に前記第2吸気口から離れる方向に延びる第4板部材を有する、請求項2に記載の真空ポンプ。
【請求項7】
前記逆流防止部は、前記気体合流空間の前記第1ポンプステージ側から、前記回転軸の周囲の周方向に前記気体合流空間の前記第2ポンプステージ側に向けて傾斜して延びる第5板部材を有する、請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項8】
前記第5板部材の終端は、前記第2吸気口の端部のうち前記気体合流空間の気体が前記回転方向に移動するときの上流側の端部にある、請求項7に記載の真空ポンプ。
【請求項9】
前記第5板部材の開始端は、前記気体合流空間の前記第2吸気口の端部に到達しない位置にある、請求項7に記載の真空ポンプ。
【請求項10】
前記第5板部材の開始端は、前記第2吸気口の端部のうち前記気体合流空間の気体が前記回転方向に移動するときの下流側の端部にある、請求項7に記載の真空ポンプ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、真空ポンプに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ロータの回転により気体を吸引して排出する真空ポンプにおいて、2つの吸気口を備えるものがある(例えば、特許文献1を参照)。この真空ポンプは、一方の吸気口から気体を吸引する第1ポンプステージと、他方の吸気口から気体を吸引する第2ポンプステージと、を備える。また、この真空ポンプでは、第1ポンプステージにより吸引された気体と他方の吸引口から吸引された気体とが排気合流部で合流する。排気合流部で合流した気体は、第2ポンプステージにより外部に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-070803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような、複数の吸気口を有する真空ポンプでは、第2ポンプステージが、排気合流部の近傍かつ排気合流部よりも気体の下流側に存在する。このため、真空ポンプの動作中に、第2ポンプステージのロータの回転により、排気合流部において気体の旋回流が生じる。具体的には、ロータを回転させる回転軸、第2ポンプステージのロータの回転により、排気合流部の気体が当該回転軸、ロータの回転方向に沿って移動する。
【0005】
上記の真空ポンプでは、他方の吸気口が排気合流部に接続されているため、その吸気口から流入して、回転軸、第2ポンプステージのロータの回転により移動される気体が、排気合流部から、当該気体が流入した元の吸気口へ逆流することがある。この気体の逆流により、真空ポンプ全体の気体の排気速度が低下する可能性がある。
【0006】
従って、本発明の目的は、複数の吸気口を有する真空ポンプにおいて、気体の排気速度の低下を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る真空ポンプは、ポンプケーシングと、第1吸気口と、第1ポンプステージと、第2吸気口と、気体合流空間と、第2ポンプステージと、逆流防止部と、を備える。ポンプケーシングは、吸気側から排気側に向かって順に、第1ケーシング部、第2ケーシング部、第3ケーシング部を有する。第1吸気口は、第1ケーシング部に設けられる。第1ポンプステージは、第1ケーシング部の内部の第1収容空間に設けられ、回転軸周りに回転することで第1吸気口から気体を吸入する。第2吸気口は、第2ケーシング部に設けられる。気体合流空間は、第2ケーシング部の内部の空間であって、第1ポンプステージにより第1吸気口から吸入された気体と第2吸気口を通過した気体とが合流する空間である。第2ポンプステージは、第3ケーシング部の内部の第2収容空間において、回転軸と同軸に設けられ、当該回転軸周りに回転することで気体合流空間の気体を吸入して外部に排出する。逆流防止部は、気体合流空間に設けられ、回転軸、第2ポンプステージの回転により、気体合流空間の気体が、回転軸、第2ポンプステージの回転方向に移動して第2吸気口へ逆流することを防止する。
【発明の効果】
【0008】
上述した本発明の一態様に係る真空ポンプでは、第1ポンプステージにより排出された第1吸気口からの気体と第2吸気口を通過した気体とが合流する気体合流空間に逆流防止部が設けられている。逆流防止部は、気体合流空間に存在する気体が、回転軸、第2ポンプステージの回転により、回転軸、第2ポンプステージの回転方向に移動して第2吸気口へ逆流することを防止する。つまり、気体合流空間に逆流防止部を設けることで、気体合流空間に存在する気体が、回転軸、第2ポンプステージの回転により第2吸気口へ逆流することが抑制される。気体の第2吸気口への逆流が抑制されることで、真空ポンプの排気速度の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る真空ポンプの断面図である。
逆流防止部の一例の斜視図である。
逆流防止部の一例を第1ポンプステージ側から見た上面図である。
第1板部材と、第2板部材と、第3板部材と、第4板部材と、を第2ポンプステージ側からみた下面図である。
逆流防止部の他の例を示す図である。
逆流防止部のさらに他の例を示す斜視図である。
逆流防止部のさらに他の例において、第5板部材の長さを変更した場合の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して一実施形態に係る真空ポンプについて説明する。図1は、実施形態に係る真空ポンプ1の断面図である。真空ポンプ1は、ポンプケーシング10を備える。ポンプケーシング10は、吸気側から排気側に向かって順に、第1ケーシング部101と、第2ケーシング部102と、第3ケーシング部103の3つの部分を有する。吸気側から排気側に向かう方向は、第1吸気口104から排気ポート15に向かう方向である。第1ケーシング部101は、ポンプケーシング10の吸気側(すなわち、第1吸気口104の配置側)に位置する部分である。第1ケーシング部101の上端には、第1吸気口104が設けられる。第1吸気口104には、真空ポンプ1で真空排気する対象の排気対象装置が接続される。排気対象装置は、例えば真空チャンバである。
(【0011】以降は省略されています)

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