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公開番号2024089184
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204390
出願日2022-12-21
発明の名称液圧回転機械
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人
主分類F04B 1/2007 20200101AFI20240626BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】シリンダブロックが振れ回ってシリンダブロックが弁板から乖離することを抑制することができる液圧回転機械を提供する。
【解決手段】液圧回転機械は、流入路と流出路とが形成されているケーシングと、所定の回転軸線まわりに回転可能にケーシングに軸支されている軸部材と、軸線方向一端に複数のシリンダボアが形成され、軸部材が相対回転不能に挿通されているシリンダブロックと、シリンダブロックの各々に挿入され、シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、シリンダブロックの軸線方向他端が摺動するようにケーシングに固定され、流入路に繋がる流入側ポートと流出路に繋がる流出側ポートとが形成されている弁板と、軸部材とシリンダブロックとの間に配置されるスペーサ部材と、を備えシリンダブロックは、結合部によって軸部材と相対回転不能に結合され、スペーサ部材は、結合部に対して軸線方向に離して配置されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
作動液が導かれる流入路と、作動液が流出する流出路とが形成されているケーシングと、
所定の回転軸線まわりに回転可能に前記ケーシングに軸支されている軸部材と、
軸線方向一端に複数のシリンダボアが形成され、前記軸部材が相対回転不能に挿通されているシリンダブロックと、
前記シリンダブロックの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、
前記シリンダブロックの軸線方向他端が摺動するように前記ケーシングに固定され、前記流入路に繋がる流入側ポートと前記流出路に繋がる流出側ポートとが形成されている弁板と、
前記軸部材と前記シリンダブロックとの間に配置されるスペーサ部材と、を備え、
前記シリンダブロックは、結合部によって前記軸部材と相対回転不能に結合され、
前記スペーサ部材は、前記結合部に対して軸線方向に離して配置されている、液圧回転機械。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記結合部は、前記シリンダブロックの軸線方向一端側に形成され、
前記スペーサ部材は、前記シリンダブロックの軸線方向他端側に配置されている、請求項1に記載の液圧回転機械。
【請求項3】
前記スペーサ部材は、前記軸部材及び前記シリンダブロックの一方に対して嵌り、且つ前記軸部材及び前記シリンダブロックの他方に対して隙間を空けて配置されている、請求項1に記載の液圧回転機械。
【請求項4】
前記スペーサ部材は、環状に形成されている、請求項1に記載の液圧回転機械。
【請求項5】
前記スペーサ部材は、断面矩形状に形成されている、請求項1に記載の液圧回転機械。
【請求項6】
前記スペーサ部材は、外周側が湾曲する断面D型形状に形成されている、請求項1に記載の液圧回転機械。
【請求項7】
前記スペーサ部材は、断面円形状に形成されている、請求項1に記載の液圧回転機械。
【請求項8】
作動液が導かれる流入路と、作動液が流出する流出路とが形成されているケーシングと、
所定の回転軸線まわりに回転可能に前記ケーシングに軸支されている軸部材と、
軸線方向一端に複数のシリンダボアが形成され、前記軸部材が相対回転不能に挿通されているシリンダブロックと、
前記シリンダブロックの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、
前記シリンダブロックの軸線方向他端が摺動するように前記ケーシングに固定され、前記流入路に繋がる流入側ポートと前記流出路に繋がる流出側ポートとが形成されている弁板と、を備え、
前記シリンダブロックは、結合部によって前記軸部材と相対回転不能に結合され、
前記軸部材及び前記シリンダブロックの少なくとも一方には、他方に向かって突出する凸部が形成され、
前記凸部は、前記結合部に対して軸線方向に離して配置されている、液圧回転機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ケーシングに軸支される軸部材にシリンダブロックが相対回転不能に結合される液圧回転機械に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
液圧回転機械の一例として、例えば特許文献1の液圧ポンプが知られている。液圧ポンプでは、ケーシングに軸支される軸部材がシリンダブロックに相対回転不能に結合されている。他方、軸部材は、シリンダブロックと一体的に回転することによって撓む。軸部材の撓みに対してシリンダブロックが追従しないようにするために、シリンダブロックは軸部材にスプライン結合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-85381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の液圧ポンプでは、ピストンに作用する圧力及び遠心力等によってシリンダブロックに転倒モーメントが作用することによって軸部材が撓む。そして、軸部材が撓んだ状態で回転することによってシリンダブロックが振れ回る。ピストンに作用する圧力及び遠心力が大きくなると、シリンダブロックの振れ回りが大きくなる。そうすると、シリンダブロックが弁板から乖離する。これにより、作動液の漏れが大きくなるので、吐出効率が低下する。
【0005】
そこで本開示は、シリンダブロックが振れ回ってシリンダブロックが弁板から乖離することを抑制することができる液圧回転機械を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の液圧回転機械は、作動液が導かれる流入路と、作動液が流出する流出路とが形成されているケーシングと、所定の回転軸線まわりに回転可能に前記ケーシングに軸支されている軸部材と、軸線方向一端に複数のシリンダボアが形成され、前記軸部材が相対回転不能に挿通されているシリンダブロックと、前記シリンダブロックの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、前記シリンダブロックの軸線方向他端が摺動するように前記ケーシングに固定され、前記流入路に繋がる流入側ポートと前記流出路に繋がる流出側ポートとが形成されている弁板と、前記軸部材と前記シリンダブロックとの間に配置されるスペーサ部材と、を備え、前記シリンダブロックは、結合部によって前記軸部材と相対回転不能に結合され、前記スペーサ部材は、前記結合部に対して軸線方向に離して配置されている。
【0007】
本開示の第1の液圧回転機械に従えば、スペーサ部材が軸部材とシリンダブロックとの間に配置され、且つ結合部から軸線方向に離して配置されている。それ故、シリンダブロックが軸線方向に離れた2点で軸部材に対する径方向の動きが制限されている。これにより、シリンダブロックが軸部材に対して振れ回ることを抑制することができる。従って、シリンダブロックが振れ回ることによってシリンダブロックが弁板から乖離することを抑制することができる。
【0008】
本開示の第2の液圧回転機械は、作動液が導かれる流入路と、作動液が流出する流出路とが形成されているケーシングと、所定の回転軸線まわりに回転可能に前記ケーシングに軸支されている軸部材と、軸線方向一端に複数のシリンダボアが形成され、前記軸部材が相対回転不能に挿通されているシリンダブロックと、前記シリンダブロックの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、前記シリンダブロックの軸線方向他端が摺動するように前記ケーシングに固定され、前記流入路に繋がる流入側ポートと前記流出路に繋がる流出側ポートとが形成されている弁板と、を備え、前記シリンダブロックは、結合部によって前記軸部材と相対回転不能に結合され、前記軸部材及び前記シリンダブロックの少なくとも一方には、他方に向かって突出する凸部が形成され、前記凸部は、前記結合部に対して軸線方向に離して配置されている。
【0009】
本開示の第2の液圧回転機械に従えば、軸部材及びシリンダブロックの少なくとも一方には、他方に向かって突出する凸部が形成されている。そして、凸部は、結合部に対して軸線方向に離して配置されている。それ故、シリンダブロックが軸線方向に離れた2点で軸部材に対する径方向の動きが制限されている。これにより、シリンダブロックが軸部材に対して振れ回ることを抑制することができる。従って、シリンダブロックが振れ回ることによってシリンダブロックが弁板から乖離することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の第1の液圧回転機械によれば、シリンダブロックが振れ回ってシリンダブロックが弁板から乖離することを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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