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公開番号2024089186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204392
出願日2022-12-21
発明の名称液圧ポンプ
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人
主分類F04B 53/16 20060101AFI20240626BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】幅広い範囲の周波数帯において脈動を低減でき、且つ大型化を抑制することができる液圧回転機器を提供する。
【解決手段】液圧ポンプは、吸入路と吐出路が形成されるケーシングと、吸入ポートと吐出ポートとが形成される弁板と、複数のシリンダボが形成されるシリンダブロックと、シリンダボアの各々に往復運動可能に挿入□れる複数のピストンと、を備え、ケーシングには、第1絞りを有する第1連通路と、チャンバーと、第2絞りを有し且つ前記弁板まで延在する第2連通路とが更に形成され、吐出路とチャンバーとを連通し、チャンバーは、第1連通路を介して吐出路から導かれる作動液を貯留し、第2連通路は、前記弁板の前記吸入ポートと前記吐出ポートとの間にある下死点側閉塞面にて開口し且つ前記チャンバーに接続され、第1絞りは、第2絞りより大きい流路断面積を有している。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
作動液が導かれる吸入路と、作動液が吐出される吐出路とが形成されるケーシングと、
前記ケーシングに設けられ、前記吸入路に繋がる吸入ポート及び前記吐出路に繋がる吐出ポートが夫々形成される弁板と、
複数のシリンダボアを含み、前記弁板上を摺動するシリンダブロックと、
前記シリンダボアの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、を備え、
前記ケーシングには、第1絞りを有する第1連通路と、チャンバーと、前記弁板まで延在する第2連通路とが更に形成され、
前記第1連通路は、前記吐出路と前記チャンバーとを連通し、
前記チャンバーは、前記第1連通路を介して前記吐出路から導かれる作動液を貯留し、
前記第2連通路は、第2絞りを有し、前記弁板の前記吸入ポートと前記吐出ポートとの間にある下死点側閉塞面にて開口し、且つ前記チャンバーに接続され、
前記第1絞りは、前記第2絞りより大きい流路断面積を有している、液圧ポンプ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ケーシングは、ケーシング本体と、チャンバーブロックとを含み、
前記ケーシング本体には、前記吸入路と前記吐出路とが形成され、
前記チャンバーブロックは、前記ケーシング本体と別体であり、
前記チャンバーは、前記チャンバーブロックに形成されている、請求項1に記載の液圧ポンプ。
【請求項3】
前記チャンバーブロックには、前記第1連通路と収容開口とが形成され、
前記第1連通路は、互いに交差するように配置される通路部分及び絞り収容部分と、前記第1絞りを形成する絞り部材とを有し、
前記絞り収容部分は、所定方向一方に延在し、且つ前記絞り部材を収容し、
前記収容開口は、前記チャンバーブロックにおいて前記絞り収容部分の延長線上に形成されている、請求項2に記載の液圧ポンプ。
【請求項4】
前記弁板には、前記第2絞りが形成されている、請求項1に記載の液圧ポンプ。
【請求項5】
前記第1絞りは、前記ケーシングに絞り部材を取り付けることによって前記ケーシングに形成される、請求項1に記載の液圧ポンプ。
【請求項6】
前記ケーシングは、前記チャンバーの容積を変更する容積調整機構を更に備えている、請求項1に記載の液圧ポンプ。
【請求項7】
前記チャンバーは、前記シリンダボアより大きい容積を有している、請求項1に記載の液圧ポンプ。
【請求項8】
作動液が導かれる吸入路と、作動液が吐出される吐出路とが形成されるケーシングと、
前記ケーシングに設けられ、前記吸入路に繋がる吸入ポート及び前記吐出路に繋がる吐出ポートとが夫々形成される弁板と、
複数のシリンダボアを含み、前記弁板上を摺動するシリンダブロックと、
前記シリンダボアの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、
前記ケーシングは、第1絞りを有する第1連通路と、チャンバーと、前記弁板まで延在する第2連通路とを含み、
前記第1連通路は、前記吐出路と前記チャンバーとを連通し、
前記チャンバーは、前記第1連通路を介して前記吐出路から導かれる作動液を貯留し、
前記第2連通路は、第2絞りを有し、前記弁板の前記吸入ポートと前記吐出ポートとの間にある下死点側閉塞面にて開口し、且つ前記チャンバーに接続され、
前記チャンバーは、前記第1連通路と共に前記吐出路を流れる作動液の脈動を低減する共鳴器を構成し、且つ前記第2連通路及び前記第2絞りと共に前記シリンダボアへの逆流を抑制することによって前記吐出路を流れる作動液の脈動を低減する逆流抑制機構を構成し、
前記逆流抑制機構は、低い周波数帯の脈動を低減し、
前記共鳴器は、高い周波数帯の脈動を低減する、液圧ポンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、吐出路に作動液を吐出する液圧ポンプに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
液圧ポンプの一例として、例えば特許文献1の可変容量形ピストン機械が知られている。特許文献1の可変容量形ピストンポンプは、吐出路と下死点付近のシリンダボアとに繋がるチャンバーを有している。そして、可変容量形ピストンポンプは、チャンバーによって騒音の低減を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-85381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の可変容量形ピストンポンプの騒音は、吐出路を流れる作動液の脈動に起因している。作動液の脈動は、シリンダブロックの回転速度に応じた周波数で振動する。液圧ポンプでは、シリンダブロックの幅広い回転速度の範囲で使用されることが望まれている。それ故、幅広い周波数帯の脈動を抑制することが望まれている。これに関して、特許文献1の可変容量形ピストンポンプでは、低い周波数帯の脈動に関して低減を図ることができるが、高い周波数帯の脈動に関して低減の効果が低い。
【0005】
そこで本開示は、幅広い範囲の周波数帯において脈動を低減することができる液圧回転機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の液圧ポンプは、作動液が導かれる吸入路と、作動液が吐出される吐出路とが形成されるケーシングと、前記ケーシングに設けられ、前記吸入路に繋がる吸入ポート及び前記吐出路に繋がる吐出ポートが夫々形成される弁板と、複数のシリンダボアを含み、前記弁板上を摺動するシリンダブロックと、前記シリンダボアの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、を備え、前記ケーシングには、第1絞りを有する第1連通路と、チャンバーと、前記弁板まで延在する第2連通路とが更に形成され、前記第1連通路は、前記吐出路と前記チャンバーとを連通し、前記チャンバーは、前記第1連通路を介して前記吐出路から導かれる作動液を貯留し、前記第2連通路は、第2絞りを有し、前記弁板の前記吸入ポートと前記吐出ポートとの間にある下死点側閉塞面にて開口し、且つ前記チャンバーに接続され、前記第1絞りは、前記第2絞りより大きい流路断面積を有している。
【0007】
本開示の第1の液圧ポンプに従えば、チャンバーは、第1連通路を介して吐出路に接続されている。それ故、チャンバーが第1連通路と共に共鳴器を構成する。そして、共鳴器の吸振機能によって、吐出路を流れる作動液の脈動を抑制することができる。また、チャンバーは、第2絞りを有し且つ下死点側閉塞面にて開口する第2連通路に接続されている。それ故、チャンバー25は、下死点側において吸入ポートと吐出ポートとの間に位置するシリンダボアに第2連通路を介して接続される。それ故、チャンバーは、第2連通路と共に逆流抑制機構を構成する。逆流抑制機構は、シリンダボアの接続先が吸入ポートから吐出ポートに切換るまでの間にシリンダボアの内圧を高めることができる。これにより、シリンダボアの接続先が吐出ポートに切換った際に作動液が吐出路からシリンダボアに逆流することを抑制する(即ち、逆流抑制機能を達成する)ことができる。従って、シリンダボアへの作動液の逆流に起因する脈動を低減することができる。更に、第1絞りは、第2絞りより大きい流路断面積を有している。それ故、逆流抑制機構は、主に低い周波数帯域の脈動を低減させる。他方、共鳴器は、主に逆流抑制機構より高い周波数帯域の脈動を低減させる。従って、1つのチャンバーによって幅広い周波数帯の脈動を低減することができる。また、1つのチャンバーによって共鳴器及び逆流抑制機構を構成することができる。
【0008】
本開示の第2の液圧ポンプは、作動液が導かれる吸入路と、作動液が吐出される吐出路とが形成されるケーシングと、前記ケーシングに設けられ、前記吸入路に繋がる吸入ポート及び前記吐出路に繋がる吐出ポートとが夫々形成される弁板と、複数のシリンダボアを含み、前記弁板上を摺動するシリンダブロックと、前記シリンダボアの各々に挿入され、前記シリンダボアを往復運動する複数のピストンと、前記ケーシングは、第1絞りを有する第1連通路と、チャンバーと、前記弁板まで延在する第2連通路とを含み、前記第1連通路は、前記吐出路と前記チャンバーとを連通し、前記チャンバーは、前記第1連通路を介して前記吐出路から導かれる作動液を貯留し、前記第2連通路は、第2絞りを有し、前記弁板の前記吸入ポートと前記吐出ポートとの間にある下死点側閉塞面にて開口し、且つ前記チャンバーに接続され、前記チャンバーは、前記第1連通路と共に前記吐出路を流れる作動液の脈動を低減する共鳴器を構成し、且つ前記第2連通路及び前記第2絞りと共に前記シリンダボアへの逆流を抑制することによって前記吐出路を流れる作動液の脈動を低減する逆流抑制機構を構成し、前記逆流抑制機構は、低い周波数帯の脈動を低減し、前記共鳴器は、高い周波数帯の脈動を低減する。
【0009】
本開示の第2の液圧ポンプに従えば、チャンバーは、第1連通路と共に共鳴器を構成し、且つ第2連通路及び第2絞り共に逆流抑制機構を構成する。共鳴器は、高い周波数帯において逆流抑制機構よりも脈動を低減する。逆流抑制機構は、低い周波数帯において共鳴器よりも脈動を低減する。それ故、幅広い周波数帯の脈動を低減することができる。また、1つのチャンバーによって共鳴器及び逆流抑制機構を構成することができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、幅広い範囲の周波数帯において脈動を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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