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公開番号2024090655
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206690
出願日2022-12-23
発明の名称波力発電システム
出願人シンワオートマチック株式会社
代理人個人
主分類F03B 13/14 20060101AFI20240627BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】海面の波の起伏運動を十分に利用することができ、発電装置によって電気エネルギーを確実に発生させることができる波力発電システムを提供する。
【解決手段】波力発電システム10Aは、海上における海面の波の起伏運動によって第1~第4昇降機構が上昇及び下降し、それら昇降機構の上昇又は下降によって第1~第4垂直ローラーチェーンが垂直方向へ移動し、それら垂直ローラーチェーンの移動によって第1~第4上部スプロケットが時計周り方向及び反時計回り方向へ回転し、ラチェット機構によって制限された一方向の回転によって第1~第4上部水平ローラーチェーンが水平方向の一方へ移動するとともに、それら上部水平ローラーチェーンの移動によって垂直方向へ延びる回転軸が時計周り方向又は反時計回り方向へ回転するとともに、回転軸の時計周り方向又は反時計回り方向への回転によって発電装置の発電軸が時計周り方向又は反時計回り方向への回転し、発電装置が電気エネルギーを発生する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
海上における波力を利用して発電する波力発電システムにおいて、
前記波力発電システムが、前記海上における海面の波の起伏運動によって上昇及び下降する昇降機構と、前記昇降機構の上昇又は下降によって垂直方向の一方及び他方へ移動する垂直ローラーチェーンと、前記垂直ローラーチェーンの移動によって時計周り方向及び反時計回り方向へ回転する上部スプロケットと、前記上部スプロケットの時計周り方向及び反時計回り方向への回転をいずれか一方向の回転に制限するラチェット機構と、前記ラチェット機構によって制限された一方向の回転によって水平方向の一方へ移動する上部水平ローラーチェーンと、前記上部水平ローラーチェーンの移動によって時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向へ回転する回転軸と、前記回転軸の時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向への回転を利用して電気エネルギーを発生させる発電装置とを有することを特徴とする波力発電システム。
続きを表示(約 2,900 文字)【請求項2】
前記波力発電システムが、前記海面に浮揚して前記昇降機構、前記垂直ローラーチェーン、前記上部スプロケット、前記ラチェット機構、前記上部水平ローラーチェーン、前記回転軸、前記発電装置を設置するハウジングと、前記ハウジングの下方であって該ハウジングに第1連結チェーンを介して連結されて海中に位置する姿勢安定板と、前記姿勢安定板の下方であって該姿勢安定板に第2連結チェーンを介して連結されて海底に位置するアンカーとを含む請求項1に記載の波力発電システム。
【請求項3】
前記波力発電システムが、前記回転軸に取り付けられたフライホイールを含み、前記フライホイールの慣性モーメントを利用して前記回転軸の回転を円滑かつ安定させる請求項1又は請求項2に記載の波力発電システム。
【請求項4】
前記昇降機構が、前記ハウジングの頂壁の中央上方に位置する基端部と前記基端部から水平方向外方へ離間して前記海上に位置する先端部と前記基端部及び前記先端部の間に位置する中間部とを有して水平方向へ延在する旋回ロッドと、前記旋回ロッドの中間部に設置されて該旋回ロッドから垂直方向下方へ延びる上下動ロッドと、前記旋回ロッドの先端部に連結されて該先端部の垂直方向下方に位置して前記海面に浮上するフロートとから形成され、前記昇降機構では、前記波の起伏運動によって前記フロートが海面を上昇及び下降し、前記海面における前記フロートの上昇及び下降によって前記旋回ロッドが前記基端部を中心として垂直方向上方及び下方へ旋回し、前記旋回ロッドの旋回によって前記上下動ロッドが上下動する請求項2又は請求項3に記載の波力発電システム。
【請求項5】
前記波力発電システムが、前記上部スプロケットの垂直方向下方に位置する下部スプロケットと、前記上部スプロケットの垂直方向上方に位置する側方上部スプロケットと、前記側方上部スプロケットから水平方向内方へ離間対向して前記回転軸の上部に設置された中央上部スプロケットと、前記ラチェット機構を有して前記上部スプロケットの回転を前記側方上部スプロケットに伝えるギアとを含み、前記下部スプロケット、前記側方上部スプロケット、前記中央上部スプロケット、前記ギアが前記ハウジングに設置され、前記垂直ローラーチェーンが、前記上部スプロケットと前記下部スプロケットとに掛け渡され、前記水平上部ローラーチェーンが、前記側方上部スプロケットと前記中央上部スプロケットとに掛け渡され、前記上下動ロッドの下端部が、前記上部及び下部スプロケットの間に位置する前記垂直ローラーチェーンに連結され、前記波力発電システムでは、前記上下動ロッドの上下動によって前記垂直ローラーチェーンが垂直方向の一方及び他方へ移動するとともに、前記ラチェット機構によって前記上部1スプロケットの時計周り方向及び反時計回り方向への回転がいずれか一方向の回転に制限され、前記ギアによって前記上部スプロケットの一方向の回転が前記側方上部スプロケットに伝達され、前記側方上部スプロケットの回転によって前記水平上部ローラーチェーンが水平方向の一方へ移動するとともに、前記中央上部スプロケットが時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向へ回転し、前記中央上部スプロケットの回転によって前記回転軸が時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向へ回転する請求項4に記載の波力発電システム。
【請求項6】
前記波力発電システムが、前記回転軸の下部に設置されて該回転軸とともに回転する中央下部スプロケットと、前記中央下部スプロケット及び前記発電装置の発電軸に掛け渡された水平下部ローラーチェーンとを含み、前記中央下部スプロケット、前記水平下部ローラーチェーンが前記ハウジングに設置され、前記波力発電システムでは、前記回転軸の時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向への回転によって中央下部スプロケットが回転し、前記中央下部スプロケットの回転によって前記水平下部ローラーチェーンが水平方向の一方へ移動するとともに、前記発電装置の発電軸が時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向へ回転して該発電装置が電気エネルギーを発生させる請求項5に記載の波力発電システム。
【請求項7】
前記昇降機構が、前記ハウジングの径方向へ離間対向して水平方向へ延びる第1及び第3旋回ロッドと、前記第1及び第3旋回ロッドと直交するとともに前記ハウジングの径方向へ離間対向して水平方向へ延びる第2及び第4旋回ロッドと、前記第1~第4旋回ロッドの中間部に設置された第1~第4上下動ロッドと、前記第1~第4旋回ロッドの先端部に連結された前記第1~第4フロートとを備え、前記垂直ローラーチェーンが、前記第1~第4上下動ロッドの下端部に連結された第1~第4垂直ローラーチェーンからなり、前記上部スプロケット及び前記下部スプロケットが、前記第1~第4ローラーチェーンが掛け渡された第1~第4上部スプロケット及び第1~第4下部スプロケットからなり、前記側方上部スプロケット及び前記中央上部スプロケットが、前記第1~第4上部スプロケットの垂直方向上方に位置する第1~第4側方上部スプロケット及び前記回転軸の上部に設置された第1~第4中央上部スプロケットからなるとともに、前記上部水平ローラーチェーンが、前記第1~第4側方上部スプロケット及び前記第1~第4中央上部スプロケットに掛け渡された第1~第4上部水平ローラーチェーンからなり、前記ギアが、前記ラチェット機構によって前記第1~第4上部スプロケットの回転を一方向に制限するとともに前記一方向の回転を前記第1~第4側方上部スプロケットに伝える第1~第4ギアとからなる請求項6に記載の波力発電システム。
【請求項8】
前記中央下部スプロケットが、前記回転軸の下部に設置された第1及び第2中央下部スプロケットからなり、前記発電装置が、前記ハウジングの径方向へ離間対向する第1及び第2発電装置からなり、前記水平下部ローラーチェーンが、前記第1及び第2中央下部スプロケット及び前記第1及び第2発電装置の発電軸に掛け渡された第1及び第2水平下部ローラーチェーンからなり、前記波力発電システムでは、前記回転軸の時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向への回転によって前記第1中央下部スプロケットが回転し、前記第1中央下部スプロケットの回転によって前記第1水平下部ローラーチェーンが水平方向の一方へ移動するとともに、前記第1発電装置の発電軸が時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向へ回転して該第1発電装置が電気エネルギーを発生させ、前記回転軸の時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向への回転によって前記第2中央下部スプロケットが回転し、前記第2中央下部スプロケットの回転によって前記第2水平下部ローラーチェーンが水平方向の一方へ移動するとともに、前記第2発電装置の発電軸が時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向へ回転して該第2発電装置が電気エネルギーを発生させる請求項7に記載の波力発電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、海上における波力を利用して発電する波力発電システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
波を受ける波受け部材と、波受け部材の前面に設けられていて波の力で昇降可能なフロートと、フロートの裏面に設けられたラック部材又はピニオンと、波受け部材に設けられていてラック部材に噛合するピニオン又はピニオンに噛合するラック部材と、ピニオンに連結されていてピニオンの回転によって発電する発電装置とを備え、フロートを摺動可能に支持するガイド溝を有するガイド部材が波受け部材の前面に設けられている波力発電装置が開示されている(特許文献1参照)。この波力発電装置は、防波堤のケーソンに施設され、波受け部材の前面に設けられたフロートが波の力で上昇すると、フロートの裏面と波受け部材に設けられたラック部材とピニオンが互いに噛合してフロートの上昇に応じてピニオンが回転し、ピニオンの回転によって発電装置が電気エネルギーを発生させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-193606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示の波力発電装置は、海の干潮時に波がフロートまで届かない場合があるとともに、海の満潮時に海水が防波堤のケーソンの頂部まで満ちてフロートが海中に沈む場合がある。波がフロートまで届かず、又は、フロートが海中に沈むと、海面の波の起伏運動を十分に利用することができず、波の起伏運動によってフロートを上昇及び下降させることができないとともに、発電装置によって電気エネルギーを発生させることができない場合がある。
【0005】
本発明の目的は、海の干潮又は満潮にかかわらず、海面の波の起伏運動を十分に利用することができ、発電装置によって電気エネルギーを確実に発生させることができる波力発電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の前提は、海上における波力を利用して発電する波力発電システムである。
【0007】
前記前提における本発明の特徴は、波力発電システムが、海上における海面の波の起伏運動によって上昇及び下降する昇降機構と、昇降機構の上昇又は下降によって垂直方向の一方及び他方へ移動する垂直ローラーチェーンと、垂直ローラーチェーンの移動によって時計周り方向及び反時計回り方向へ回転する上部スプロケットと、上部スプロケットの時計周り方向及び反時計回り方向への回転をいずれか一方向の回転に制限するラチェット機構と、ラチェット機構によって制限された一方向の回転によって水平方向の一方へ移動する上部水平ローラーチェーンと、上部水平ローラーチェーンの移動によって時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向へ回転する回転軸と、回転軸の時計周り方向及び反時計回り方向のいずれか一方向への回転を利用して電気エネルギーを発生させる発電装置とを有することにある。
【0008】
本発明の一例としては、波力発電システムが、海面に浮揚して昇降機構、垂直ローラーチェーン、上部スプロケット、ラチェット機構、上部水平ローラーチェーン、回転軸、発電装置を設置するハウジングと、ハウジングの下方であってハウジングに第1連結チェーンを介して連結されて海中に位置する姿勢安定板と、姿勢安定板の下方であって姿勢安定板に第2連結チェーンを介して連結されて海底に位置するアンカーとを含む。
【0009】
本発明の他の一例としては、波力発電システムが、回転軸に取り付けられたフライホイールを含み、フライホイールの慣性モーメントを利用して回転軸の回転を円滑かつ安定させる。
【0010】
本発明の他の一例としては、昇降機構が、ハウジングの頂壁の中央上方に位置する基端部と基端部から水平方向外方へ離間して海上に位置する先端部と基端部及び先端部の間に位置する中間部とを有して水平方向へ延在する旋回ロッドと、旋回ロッドの中間部に設置されて旋回ロッドから垂直方向下方へ延びる上下動ロッドと、旋回ロッドの先端部に連結されて先端部の垂直方向下方に位置して海面に浮上するフロートとから形成され、昇降機構では、波の起伏運動によってフロートが海面を上昇及び下降し、海面におけるフロートの上昇及び下降によって旋回ロッドが基端部を中心として垂直方向上方及び下方へ旋回し、旋回ロッドの旋回によって前記上下動ロッドが上下動する。
(【0011】以降は省略されています)

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