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公開番号2024089933
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205482
出願日2022-12-22
発明の名称正極活物質層、正極および全固体二次電池
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 4/13 20100101AFI20240627BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】自己放電の抑制された全固体二次電池の正極を形成できる正極活物質層を提供する。
【解決手段】正極活物質と、固体電解質11とを含み、正極活物質は、コア部10aと、コア部10aの表面の少なくとも一部を覆うシェル部10bとを備えるコアシェル構造を有する粒子10を含み、コア部10aは、リチウム遷移金属酸化物からなり、シェル部10bは、酸素と、F、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1種のハロゲン元素とを含む化合物からなり、固体電解質11は、ハライド系固体電解質を含む、正極活物質層1Bとする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
正極活物質と、固体電解質とを含み、
前記正極活物質は、コア部と、前記コア部の表面の少なくとも一部を覆うシェル部とを備えるコアシェル構造を有する粒子を含み、
前記コア部は、下記式(1)で表されるリチウム遷移金属酸化物からなり、
前記シェル部は、酸素と、F、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1種のハロゲン元素とを含む化合物からなり、
前記固体電解質は、下記式(2)で表されるハライド系固体電解質を含む、正極活物質層。
Li

MO

・・・(1)
(式(1)において、Mは1種以上の遷移金属である。0.1<x<1.1、1.8<y<2.2)








・・・(2)
(式(2)において、AはLiとCsから選択される少なくとも1種の元素である。EはAl、Sc、Y、Zr、Hf、ランタノイドからなる群から選択される少なくとも1種の元素である。GはOH、BO

、BO

、BO

、B



、B



、CO

、NO

、AlO

、SiO

、SiO

、Si



、Si



、Si


11
、Si


18
、PO

、PO

、P



、P


10
、O、SO、SO

、SO

、SO

、SO

、S



、S



、S



続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記シェル部の平均厚みが0.1μm~1.0μmである、請求項1に記載の正極活物質層。
【請求項3】
前記コアシェル構造を有する粒子の断面積に占める前記シェル部の面積の割合が1%~40%である、請求項1に記載の正極活物質層。
【請求項4】
前記シェル部に含まれるハロゲン元素と、前記固体電解質に含まれるハロゲン元素とが同一元素である、請求項1に記載の正極活物質層。
【請求項5】
前記シェル部と前記固体電解質との界面と、前記シェル部と前記コア部との界面とにおけるハロゲン元素の含有量の比が、0.6以上1.0未満である、請求項1に記載の正極活物質層。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の正極活物質層を含む、正極。
【請求項7】
請求項6に記載の正極と、負極と、固体電解質層とを備える、全固体二次電池。
【請求項8】
前記固体電解質層が、下記式(2)で表されるハライド系固体電解質を含む、請求項7に記載の全固体二次電池。








・・・(2)
(式(2)において、AはLiとCsから選択される少なくとも1種の元素である。EはAl、Sc、Y、Zr、Hf、ランタノイドからなる群から選択される少なくとも1種の元素である。GはOH、BO

、BO

、BO

、B



、B



、CO

、NO

、AlO

、SiO

、SiO

、Si



、Si



、Si


11
、Si


18
、PO

、PO

、P



、P


10
、O、SO、SO

、SO

、SO

、SO

、S



、S



、S



、S



、S



、S



、BF

、PF

【請求項9】
前記固体電解質層が、Li

ZrSO

Cl

を含む、請求項8に記載の全固体二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、正極活物質層、正極および全固体二次電池に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、エレクトロニクス技術の発達はめざましく、携帯電子機器の小型軽量化、薄型化、多機能化が図られている。それに伴い、電子機器の電源となる電池に対し、小型軽量化、薄型化、信頼性の向上が強く望まれている。そこで、電解質として固体電解質を用いる全固体二次電池が注目されている。従来、全固体二次電池の固体電解質として、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質、錯体水素化物系固体電解質、ハライド系固体電解質などが知られている。
【0003】
全固体電池用負極活物質としては、炭素材料を含むコア部と、上記コア部の表面を少なくとも一部被覆するシェル部とを含むものが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、シェル部が金属酸化物を含むことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7038951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の全固体二次電池は、自己放電特性が不十分であり、開回路状態で容量が劣化することが問題となっていた。
特に、固体電解質としてハライド系固体電解質を用いた全固体二次電池では、開回路状態で静置したときのセル電圧降下が顕著であり、自己放電特性を改善することが要求されていた。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、自己放電の抑制された全固体二次電池の正極を形成できる正極活物質層、これを備える正極および全固体二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
本発明の一態様に係る正極活物質層は、正極活物質と、固体電解質とを含み、
前記正極活物質は、コア部と、前記コア部の表面の少なくとも一部を覆うシェル部とを備えるコアシェル構造を有する粒子を含み、
前記コア部は、下記式(1)で表されるリチウム遷移金属酸化物からなり、
前記シェル部は、酸素と、F、Cl、Br、Iからなる群から選択される少なくとも1種のハロゲン元素とを含む化合物からなり、
前記固体電解質は、下記式(2)で表されるハライド系固体電解質を含む。
【0008】
Li

MO

・・・(1)
(式(1)において、Mは1種以上の遷移金属である。0.1<x<1.1、1.8<y<2.2)








・・・(2)
(式(2)において、AはLiとCsから選択される少なくとも1種の元素である。EはAl、Sc、Y、Zr、Hf、ランタノイドからなる群から選択される少なくとも1種の元素である。GはOH、BO

、BO

、BO

、B



、B



、CO

、NO

、AlO

、SiO

、SiO

、Si



、Si



、Si


11
、Si


18
、PO

、PO

、P



、P


10
、O、SO、SO

、SO

、SO

、SO

、S



、S



、S



、S



、S



、S

【発明の効果】
【0009】
本発明の正極活物質層は、正極活物質と固体電解質とを含み、正極活物質が、式(1)で表されるリチウム遷移金属酸化物からなるコア部と、酸素とハロゲン元素とを含む化合物からなり、前記コア部の表面の少なくとも一部を覆うシェル部とを備えるコアシェル構造を有する粒子を含み、固体電解質が、式(2)で表されるハライド系固体電解質を含む。したがって、コアシェル構造を有する粒子のコア部と固体電解質との間の一部には、酸素とハロゲン元素とを含む化合物からなるシェル部が配置されている。ハロゲン元素は、電気陰性度の大きい元素である。このため、シェル部を形成している酸素とハロゲン元素とを含む化合物中の酸素とハロゲン元素とは、強固な共有結合を形成している。したがって、シェル部を形成している酸素とハロゲン元素とを含む化合物は、電気化学的に安定である。このことから、本発明の正極活物質層を備える正極を有する全固体二次電池では、シェル部によってコア部と固体電解質との反応が抑制される。その結果、この全固体二次電池は、開回路状態で静置したときの副反応によるセル電圧降下が生じにくく、自己放電特性に優れるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態にかかる全固体二次電池を示した断面模式図である。
図2(a)は、図1に示す全固体二次電池100の正極活物質層1Bの一部を拡大して示した断面模式図である。図2(b)は、図2(a)の一部を拡大して示した断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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