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公開番号2024075809
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-05
出願番号2021060812
出願日2021-03-31
発明の名称樹脂硬化物、樹脂組成物、樹脂基板、積層基板および樹脂シート
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 59/62 20060101AFI20240529BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高い熱伝導率とガラス転移温度を有する樹脂硬化物、樹脂組成物、樹脂基板、積層基板、樹脂シートを提供する。
【解決手段】樹脂硬化物は、特定の構造を有する基を有し、かつ590℃で加熱したときに生成する熱分解生成物が、キシレンと、メチルベンゾキノンと、メチルベンズアルデヒドと、メチルヒドロキノンと、特定の物質とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記の一般式(1)で表される基を有し、
TIFF
2024075809000014.tif
25
170
(ただし、一般式(1)において、nは、1以上の自然数を表す。)
下記の条件で熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析を行なったときに、キシレンと、メチルベンゾキノンと、メチルベンズアルデヒドと、メチルヒドロキノンと、下記の式(A1)で表される第1物質(m/z=226.2±0.5)と、下記の式(A2)で表される第2物質(m/z=228.1±0.5)及び下記の式(A3)で表される第3物質(m/z=228.1±0.5)の一方又は両方が検出される樹脂硬化物。
TIFF
2024075809000015.tif
83
170
(熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析の測定条件)
熱分解工程の条件
試料量:0.1mg
試料の熱分解条件:590℃で6秒間
オーブン温度:300℃、ニードル温度:300℃
ガスクロマトグラフィー工程の条件
キャリアガス:He
カラム流量:1.0ml/分、スプリット比:100:1
カラム:DB-1(内径0.25mm×長さ30m、厚み0.25μm)
温度プロファイル:40℃で2分間保持した後、10℃/分の昇温速度で300℃まで昇温し、300℃で15分間保持
質量分析工程の条件
イオン源温度:250℃、インターフェース温度300℃
測定質量範囲:m/z=33からm/z=500までの範囲
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
ATR法により測定された赤外吸収スペクトルにおいて、波長1466±2cm
-1
の範囲内及び波長1685±2cm
-1
の範囲内のそれぞれに赤外吸収ピークを示す請求項1に記載の樹脂硬化物。
【請求項3】
ATR法により測定された赤外吸収スペクトルにおいて、波長763±2cm
-1
の範囲内と、波長1018±2cm
-1
の範囲内と、波長1041±2cm
-1
の範囲内と、波長1207±2cm
-1
の範囲内と、波長1500±2cm
-1
の範囲内とのそれぞれの範囲内において赤外吸収ピークを示し、前記波長1685±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度に対する前記波長1207±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度の比が0.05以上4.0以下の範囲内にある請求項2に記載の樹脂硬化物。
【請求項4】
前記波長1685±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度に対する前記波長1207±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度の比が0.1以上2.0以下の範囲内にある請求項3に記載の樹脂硬化物。
【請求項5】
前記波長1685±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度に対する前記波長1207±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度の比が0.30以上1.0以下の範囲内にある請求項4に記載の樹脂硬化物。
【請求項6】
エポキシ樹脂と、下記の一般式(2)で表される化合物を含有する液晶性硬化剤とを含み、
TIFF
2024075809000016.tif
27
170
(ただし、一般式(2)において、nは、1以上の自然数を表す。)
下記の条件で熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析を行なったときに、キシレンと、メチルベンゾキノンと、メチルベンズアルデヒドと、メチルヒドロキノンと、下記の式(A1)で表される第1物質(m/z=226.2±0.5)と、下記の式(A2)で表される第2物質(m/z=228.1±0.5)及び下記の式(A3)で表される第3物質(m/z=228.1±0.5)の一方又は両方が検出される樹脂組成物。
TIFF
2024075809000017.tif
83
170
(熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析の測定条件)
熱分解工程の条件
試料量:0.1mg
試料の熱分解条件:590℃で6秒間
オーブン温度:300℃、ニードル温度:300℃
ガスクロマトグラフィー工程の条件
キャリアガス:He
カラム流量:1.0ml/分、スプリット比:100:1
カラム:DB-1(内径0.25mm×長さ30m、厚み0.25μm)
温度プロファイル:40℃で2分間保持した後、10℃/分の昇温速度で300℃まで昇温し、300℃で15分間保持
質量分析工程の条件
イオン源温度:250℃、インターフェース温度300℃
測定質量範囲:m/z=33からm/z=500までの範囲
【請求項7】
ATR法により測定された赤外吸収スペクトルにおいて、波長1466±2cm
-1
の範囲内及び波長1685±2cm
-1
の範囲内のそれぞれに赤外吸収ピークを示す請求項6に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
ATR法により測定された赤外吸収スペクトルにおいて、波長763±2cm
-1
の範囲内と、波長1018±2cm
-1
の範囲内と、波長1041±2cm
-1
の範囲内と、波長1207±2cm
-1
の範囲内と、波長1500±2cm
-1
の範囲内とのそれぞれの範囲内において赤外吸収ピークを示し、前記波長1685±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度に対する前記波長1207±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度の比が0.05以上4.0以下の範囲内にある請求項7に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記波長1685±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度に対する前記波長1207±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度の比が0.1以上2.0以下の範囲内にある請求項8に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記波長1685±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度に対する前記波長1207±2cm
-1
の範囲内にある赤外吸収ピークの最大吸光度の比が0.30以上1.0以下の範囲内にある請求項9に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂硬化物、樹脂組成物、樹脂基板、積層基板および樹脂シートに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子部品の放熱性を向上させる方法として、電子部品の絶縁材料として用いられている樹脂材料の熱伝導率を高める方法が挙げられる。樹脂材料の熱伝導率を高める方法として、樹脂材料に熱伝導性の高いフィラーを分散させる方法が知られている。例えば、特許文献1には、高分子マトリクス中に熱伝導性微粒子が分散されている構造の熱伝導材料が開示されている。また、樹脂材料の熱伝導率を高める方法として、液晶性樹脂を用いることが提案されている。例えば、特許文献2には、メソゲン基を有するモノマーを含む樹脂組成物を重合させた液晶性樹脂を含む絶縁組成物が開示されている。
【0003】
また、電子部品に用いられる樹脂材料には、電子部品の発熱時の電気特性や耐熱信頼性が合わせて要求される。これらの要求に対応するためには、樹脂材料の耐熱性を向上させることが有効である。樹脂材料の耐熱性を向上させる手法として、使用する樹脂の構造に剛直な骨格を導入したり、樹脂の架橋密度を増やすことにより、ガラス転移温度を向上させたりする手法が一般的に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-65064号公報
特開平11-323162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年のエレクトロニクスデバイスの小型化や高出力化の要求に伴って、電子部品の出力時の発熱量が増大する傾向にあり、電子部品から発生する熱の処理や電子部品の耐熱性がさらに重要となっている。したがって、電子部品で用いられる樹脂材料においては、さらなる熱伝導率の向上が望まれている。また、樹脂材料の耐熱性の向上のため、ガラス転移温度を高めることも望まれる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い熱伝導率とガラス転移温度を有する樹脂硬化物、樹脂組成物、樹脂基板、積層基板、樹脂シートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた。その結果、特定の構造を有する基を有し、かつ590℃で加熱したときに生成する熱分解生成物が、キシレンと、メチルベンゾキノンと、メチルベンズアルデヒドと、メチルヒドロキノンと、特定の物質とを含む樹脂硬化物は、高い熱伝導率とガラス転移温度を有することを見出した。
すなわち、本発明は、以下の発明に関わる。
【0008】
[1]下記の一般式(1)で表される基を有し、
【0009】
TIFF
2024075809000002.tif
25
170
【0010】
(ただし、一般式(1)において、nは、1以上の自然数を表す。)
下記の条件で熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析を行なったときに、キシレンと、メチルベンゾキノンと、メチルベンズアルデヒドと、メチルヒドロキノンと、下記の式(A1)で表される第1物質(m/z=226.2±0.5)と、下記の式(A2)で表される第2物質(m/z=228.1±0.5)及び下記の式(A3)で表される第3物質(m/z=228.1±0.5)の一方又は両方が検出される樹脂硬化物。
(【0011】以降は省略されています)

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